なんというかどうしていいやら






 
ライル・アレルヤ編

説明は聞いていた。新たな「ロックオン・ストラトス」は彼の弟だと。だが聞くのと見るのでは大違い。
ドッペルゲンガーを見る衝撃を持って、アレルヤはライル・ディランディと顔を合わせた。

そして今
「そこをどけ、ティエリア・アーデ。其処は俺の指定席だ」
「梃子でも動かん!」
緑のマイスターを端っこに追いやった青と紫のマイスターは、今日のブリーフィングでもわいわいと配
置を巡って大騒ぎだ。ライルがうんざりとした表情を見せているのだが、攻防戦を繰り広げている二人
はまったく気がつかない。
「スメラギさん、なんとかして下さいよ」
そう頼むと
「無理ね」
「ええ!?そんなあっさりと?」
ニッコリとスメラギは笑った。
「だって楽しいもの」
「・・・・・誰がですか」
「私が」
「・・・・・・・・・・」
ラッセとイアンがやれやれだ、と言いたげに肩を竦める。フェルトは複雑そうな顔をしながらも三人を
凝視していたし、ミレイナは良く分かってないのか「皆、仲良くですぅ〜」とか笑顔で言っている。つ
まりこの毎度の騒動を止める気はないらしい。一番言う事を聞かせることが出来るスメラギが、この状
況を楽しんでいる。

巻き込まれないようにと思っていたのだが、ティエリアにライルの反対側を陣取れという良く分からな
い命令をされる。
(なんのことだかさっぱりわからないよ、ハレルヤ)
しかし不幸な事に目撃してしまった。廊下を歩いていたライルに背後から刹那が忍び寄り、抱きついた
所を。しかももがくライルを腕と足で後ろから羽交い絞めをしている。
(!?刹那?なにやってんのーーーっ!)
刹那の幸せそうな表情を見ると本人は満足しているようだが、わたわたと刹那に力いっぱい羽交い絞め
されるライルはたまらないだろう。顔を蒼白にしているライルを見てアレルヤは同情し、ティエリアの
命令の意味を正しく理解した。


マリーを取り戻しても、人の良いアレルヤはライルの隣を陣取る事は変らなかった。


★一番関係が薄いアレルヤとライルですが、ちょこちょことライルを挟んでティエリアの反対側にいる。
 なのでティエリアに押し切られたのかと(笑)12話のCパートなんかこの二人でライル挟んだ挙句
 自分達の奥にいさせている。で、やっぱりせっちゃんから離れているという。

戻る