色々セツライ 日記ログ8 パラレルパラレル それはまだ1期の頃の話。先に墓参りをしたニールは、後で来るであろう弟のライルを待っていた。そ ーいう時に限ってなかなか来なかったりするのだが、やっと目的の人物が現れた。先に置いておいた花 束を見て、ライルがきょろきょろしているのが見える。 (元気そうだな、ライル。良かった) そう安心したのもつかの間、ニールは信じられない光景を見た。 らいるの、ろけっとらんちゃーがひぃふいた! 誰が一般人の弟がそんな物騒なものをぶっ放すと思うか。結局ニールはなすすべも無く、豪快に空を飛 んだ。 「あいてててて・・・・・・」 落下地点からようやく立ち直って起き上がったニールは、すぐ傍にいる足にぎくりと身を縮こまらせた。 恐る恐る見上げれば、恐ろしいまでに凶悪な笑顔を張り付けている弟の姿があった。 「よぅ、久し振りだな?お兄様?」 「ははっ!お久し振りでございます!弟様!!」 余りの迫力に思わず土下座したニールに、非は無いだろう。 「ってお前、その物騒なものはどーした!?一般人の趣味の範囲を超えてますよ!?」 そりゃそーだ。 「んー?なんか通りすがりの中東人が『お前の思う処にぶっ放すが良い』ってくれた」 衝撃の展開だった。 「誰、それ!?いけません、天使のよーなライルがそんなもの持っちゃいけません!」 「ん?じゃあミサイルランチャーにでもすっか?」 「広範囲に攻撃対象が広がりましたね。つかミサイルランチャーって重くね?」 「大丈夫、Wには女性のサリィ・ポウが片肩に担いで森ん中走れるぐらいのミサイルランチャーがあっ たから(実話)」 「素晴らしい腕力のお方ですね」 とかなんとか言いながらニールはじりじりと距離を置こうとしたのだが、むんずとライルに首根っこを 押さえられた。 「まぁ、そう急ぐなって。話を聞かせてもらおうか、お兄様?てめぇ様が今までどこにいて、どーして たんだかな・・・・・」 くっくっく、とライルは幼稚園児が見たらちびっちゃうよーな恐ろしい笑いをしたのだった。 「あれで本編から逸脱して、俺生き延びちゃったなー」 感慨深げにニールはトレミーの食堂でのたまった。本編では死んじゃったのだが、一種のアパレル・・ じゃなくてパラレル現象が勃発して、めでたく生き延びたのだった。 「今、思えばあん時の通りすがりの中東人って刹那だったんだなー。しかも21歳バージョンの」 しみじみとライルが呟く。16歳バージョンだった方が双方にとって、そんなに驚きでもないのだが。 「あいつ、いつの間に「時をかけるテロリスト」になったんだろ。でもだったらもっと早く俺が復活で きるよーにしてくれれば良かったのに。そしたらライルがここに来ることも無かったのに」 「そんな事があれば、俺がライルを手篭めにできんだろう」 いきなしの、あんまりな発言が突然なされて兄弟は心底飛び上がった。その直後にニールはうずくまっ て「の」の字を書きだす。 「そーなんだ・・・・何が悲しゅうて弟を弟分に陥落させられねばならんのだ」 「刹那ぁ!手篭めとはなんだ、手篭めとは!」 「そのままの意味だ」 頭の上で展開される、俗に言う痴話げんかにニールは複雑な心境で溜息をついたのだった。
過剰なスキンシップ対策 ライルは最近悩んでいる事があった。それは死んだと思われていた兄ニールが生存していて殴り愛宇宙 の後に普通に仲良くなったのだが、スキンシップが激し過ぎるという事だった。ただでさえ家族に飢え ていたニール。遠慮なく触れあえるというのが嬉しいらしく、抱きつくなんて当たり前。更には木にし がみつくコアラのよーにライルにしがみついている事もあった。実はライルにしても別にスキンシップ は嫌いじゃない。しかしクルーの前でやられると大変肩身が狭いのだ。特にニールに想いを寄せるフェ ルトの前だと気が気ではない。複雑な表情でこちらを見るフェルトの視線が、とっても辛い。更にはミ レイナが目を輝かせてしまったりするので、こっちも教育に悪いとか思っている。 「どうしたライル。何か悩みごとか?」 振り返ればそこにはティエリアの姿が。これ幸いと相談すると、ティエリアはふむ、と頷いた。 「僕に良い考えがある」 「ホントか!」 「ああ。だがこれは君が羞恥心をどこまで捨てられるかが成功のカギなんだが・・」 「え・・・・・・・。・・・・・・・とにかくそれ聞かせてくれるか?」 ティエリアの考えを聞いて考え込んだものの、取り敢えず実行してみることにした。 「ライル!会いたかったよ!」 任務で地上に降りていたニールががばぁっ、と抱きついてきたのは案の定フェルトとミレイナの前。彼 女達の前でやるのも気が引けたが、とっとと実行した方が良い気がして気を取り直す。両手を自分の両 頬を包み込み、下を向く。 「兄さん・・・・・こんなトコで恥ずかしい」 と恥じらってみせた。ティエリア曰く、これでニールに流血を伴う大打撃を与えられるとの事だったが・・・。 「?兄さん?」 余りにも反応が無いので、ふと顔を上げると目と口とを丸くポカンと開けて固まってる兄の姿。ライル がその顔に手を伸ばした時だった。 ぶしゅうぅぅぅ!! ニールから鼻血が勢いよく噴き出し、そのまま倒れ伏した。 「わああああああ!兄さん!」 慌てるが鼻血が凄くて近寄れない。オロオロとしていると、同じように動揺している女の子2人の姿が あった。その時である。そこへティエリアとアレルヤがやってきた。 「あれー?ニールどうしたの?」 アレルヤはあくまでマイペースだった。しかしティエリアはこの状況を見て、自分の作戦をライルが実 行したと分かったのであろう。 「良くやった、ライル!」 とお褒めの言葉を繰り出したのだった。 「そ、そんなことより医務室!兄さん、失血死してしまう!」 「あ、でも大丈夫じゃないかな?」 アレルヤのノンキな感想にライルの眉がつり上がる。 「あのな!兄さんは超兵でもイノベイドでもイノベイターでもない、普通の人間なんだよ!大丈夫なわ けねーだろうが!」 良く考えなくても兄弟以外のマイスターに、割と失礼な事を言っているのだが本人は気が動転して気が 付かなかった。 そして 案の定、あっさりとニールは復活した。伊達に1期マイスターをしていない、という事なんだろうか。 恐るべしマイスター。
ランチョンミート それは刹那の誕生日の後の事だった。通常なら刹那とライルはこの時ばかりは2人で地上に降りていた のだが、今回はどーしてもそれができずトレミーの中で2人して引きこもった。無論、スメラギのお許 しを得てではあるのだが・・・・。 刹那の誕生日の次の日、周囲の予想通りにライルは姿を現さなかった。が、その次の日も更にその次の 日も姿を現さなかった。原因が原因であるが為になんとなく聞きづらく、なんとなしにトレミークルー は浮足立っていた。 「刹那っ!」 悲鳴のような声を響かせて現れたのはライル・・・・ではなくてニールだった。顔面蒼白状態で唖然と しているクルーを他所に刹那を引っ張って行ってしまった。 「なんですか、ライルのあの状態は」 体育館の裏よろしく連れてこられたのは、エンジンルームにあるライルの隠れ喫煙所。此処ならギャラ リーがいない為、どんな話でもできるのだった。ニールの問いに、刹那は珍しく視線を泳がせていたが やがて観念したらしい。ニールの目を見てこうこう答えた。 「仕方ないだろう、ランチョンミートと同じ事を言うから・・・・・・」 「ランチョンミート?・・・・・・・ああ、成程」 ランチョンミートのCMではとても食せそうにないフェルト生地と思われる謎の物体がご丁寧にも手足 を生やして「すきにして〜」と歌うものである。煮るなり焼くなり好きにするがええわ!という趣旨の 歌を。 「そうかー、それでタガ外れちゃったかお前は」 そう指摘すれば渋い顔をして頷く。ライルにしてみれば恒例のように派手に祝ってやれない分、サービ スしたつもりだったんだろう。まさか何日も寝込む状態にされるとは夢にも思わなかったに違いない。 「俺が見に行った時、ライルはまだ魂がはみ出たままだったぞ」 「直後はほぼ全ての魂がはみ出していたからな」 「お前な、頼むから破廉恥な理由で俺の弟を昇天させるのは止めてくれよ」 切実なニールのお願いに、刹那はうん、と素直にうなずく。そんな刹那を眺めながら、こんなにも強い とは思わなかったなーと出会った頃のあどけない刹那を思い浮かべて、成長を実感したニールだった。 無論、性的な意味で。
吸血着と狼男 「今さぁ・・・ヴァンパイアと狼男ものが流行ってるよな」 「なんだよ、兄さん。久し振りに会ったってのに、開口一番それかよ」 騒動が終わった後、忙しいという兄と久々に会った途端、口にされたのがこの台詞でライルは呆れかえ ってしまった。 「んで、ミス・スメラギとはいつ祝言すんだ?」 「何言ってんだ、そんな怖いこ・・・・・恐れ多い事できるかっ!」 ニールが情報屋で名高いスメラギ・李・ノリエガと組み何かしているらしいというのは、ライルの耳に も入っていた。年上で巨乳という兄の好みにピッタリ当てはまる女性だったのでなんとなく訊いてみた のだが、なんつーか色々貧乏くじ引いているのは分かった。 「つかさ、お前ヴァンパイアだろ。お前に狼男の属性入れてケモノ耳と尻尾を生やしたら可愛いのにな ーって思って」 「兄さんも一応ヴァンパイア属性持ってるだろーが。自分が生やせ」 「俺がケモノ耳尻尾生やしたって、可愛くないだろうが!」 「俺が生やしたって可愛くないっつーの!キメラになれっていうんか」 「いや実際お前と狼男が合体したら破廉恥なので、属性だけいただくっつー事で1つ」 「俺だってそんなんと合体なんて嫌だぞ。つーか合体させられた挙句、意思すら反映されん狼男が気の 毒過ぎる」 確かに。 そんなアホな事を言い合っていると、刹那がお茶を持って現れた。 「あ、聞いてくれよ刹那!ライルに狼耳と尻尾があったら可愛いと思わないか?」 「刹那が思うわけねーだろ!なぁ刹那・・・・ってなにうっとりした顔してやがる!」 「ええ!?これうっとりしてる顔なの!?」 傍目には仏頂面にしか見えないが、ライルには丸わかりらしい。刹那は1つ咳払いをしてから、至極真 面目にのたまった。 「ああ、俺はニールの意見に賛成だ」 ライルの立場が無くなった・・・・・・。
子泣き刹那 ニールが廊下でスメラギと話をしていた時である。向こうから弟のライルが何故かのこのこと歩いて来 るのを見つけ、手を振った。ライルはそれに気が付いて手を振り返しながら近づいて来た。振り返った スメラギも「あら」という感じの反応をしていたのだが、傍から見ても固まった事が分かる。そういう ニールも立派に固まっていた。 なぜなら 青い顔をして歩いてくるライルの両脇から青い何かがにゅっとのび、腰の辺りにも何かがベルトよろし く絡まっていたから。それはとても珍発見認定の光景だった。 アイコンタクト開始。 (ライル・・・・お前、その憑依物は・・・・・) (いや、なにも言わないでくれ兄さん) (・・・・・・・うん、分かった。俺なにも言わないよ) (ありがと) アイコンタクト大成功。 そのままライルは無言で横切って消えて行く。その背中にはどう見ても主人公が子泣き爺のようにへば りついていた。 「刹那、本当に変わったわね」 子泣き爺を背負ったライルが完全に消えた頃、スメラギがぽつりとこぼした。 「それも理解できない方向にな。ライルに惚れるのは分かるけど」 「・・・・・・分かるの、そう」 「?だってライル可愛いじゃん!」 「まぁ彼をからかって遊ぶのは私も好きだけど」 「ライルをもてあそぶのは止めて下さい」 ライルでスメラギが遊ぶと、害はニールにも及ぶので彼も必死だ。しかしスメラギはにやりと笑っただ け。 (あー俺、本当になんで1期19話後で刹那にライルの事喋っちゃったんだろ) 注意一秒、怪我一生。そんな戒めの言葉を、しみじみと噛み締めたニールだった。
タマのお肌? 二期始め頃、出撃の必要があるミッション前、マイスター内ではえらい騒ぎが起きていた。 「いけません!出撃なんかしたら、ライルの玉のようなお肌に傷が付きます!」 世紀末的な発言をしているのは、やけに早々と復活した前ロックオンことニールだった。 「いい加減、俺に夢見るの止めた方がいいぞ、兄さん。大体もう何回も出撃してるっつの」 前ロックオンが早々と復活したおかげで、なにかと微妙な立場の現ロックオンことライルが困ったよう に言う。 「それに俺の肌は兄さんと同じだろ?」 「何を言う、ライル!お前は俺と違って繊細なんだから、お肌だってデリケートだろ」 「面倒くさいと牛乳石鹸で顔洗っとるぞ、俺」 それはワイルドだ、さぞかし牛もお喜びだろう(何故)そんな2人の中にズイ、と入ってきたのはご存 じ主人公! 「安心しろニール。ライルのお肌には傷1つ付けさせない。何故なら俺はライルの玉のようなお肌全身 にちゅーマークをつける男になるからだ。少なくともそれまでは守る」 「なーーーーっ!!おまい、俺の弟になんちゅー破廉恥で壮大な野望語ってやがりますか!」 「はっはっは、刹那って真顔で冗談を良く言うよなー。これ兄さんの教育の賜物!?」 「そんな破廉恥な子に育てた覚えはありません!」 「そうだな、少なくとも性的な意味で育てられた事は無いな」 わいわいと大騒ぎの彼らを遠巻きに見つめていたティエリアがぽつり、と呟いた。 「アレルヤ、君から見て刹那は冗談言っているように感じるか?」 「いいや、凄く・・・・本気だと思うよ」 「だな。これは早くライルの自覚を促さないと、食われるな」 「・・・・・そうだね・・・・・・」 2人のマイスターはなんだか気が遠くなりながら、お互いに頷いたのであった。
世紀末子作り伝説 「ライル」 「なんだ」 「俺の子供を産んでくれ」 「寝言は死んでから言え」 「死んでから寝言を言えなどと、無駄に高等技術を要求してくるなお前は」 「明らかに拒否ってるのに気づけよ。俺は男なんだから産めるわけなかろう」 「夢はあきらめなければ叶うらしいぞ?」 「それ自分の夢を叶える為に、他人の夢ぶっ潰している事に気が付かない奴の妄言だよね」 「夢破れた奴の方が多いのは確かだな」 「だろ」 「男でも子宮と卵子を埋め込めば産めるじゃないだろうか」 「平然と恐ろしい人権侵害を口にするな。そんなもん埋め込んだら小腸と大腸の居場所が失われるだろ うが」 「GN粒子でなんとかなる」 「なりません。大体、産みたくないぞ。スイカを鼻の穴に入れるより痛いっつー話なのに」 「2人の子持ち母に凄い良い笑顔で『いや確実にスイカを鼻の穴に入れた方が痛い』と明言されたが」 ※本当です。 「こんなテロリストで子供産んだって不毛だろう。選択肢が無いし、兄さんがショックで失神するわ」 「安心しろ、失神はするが後は夢を見ていたからな」 「何故、明言する」 「実際ライルとの子供が欲しいとニールに言ってみたら、一旦は音も無く失神されたが覚醒してからは 顔がにやけていた」 「余計、産みたかねーよ」 「頑なだな」 「・・・・・・・・よーしちょっと耳貸せ」 「分かった」 ごにょごにょごにょごにょごにょ 「というわけで、男でも子供を産める方法を伝授してくれ」 「・・・・・・なんで僕?」 「ライルが超兵だったらきっと男でも子供が産めるだろうから、方法を伝授してもらって来いと言って いた。そうしたら産んでくれるかもしれないと」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ガンバレ長男! 「お兄ちゃん達〜〜!!」 手を振って走って来るのはエイミー・ディランディ。それを笑顔で見ていたが、目の前でエイミーが躓 いた。どごぉ!という効果音と「ぐへぇ!」という蛙が踏みつぶされたかと思うような声が響き渡る。 「お兄ちゃん達は、私のこと好き?」 動じない妹にライルが笑った。 「うん、好きだよ」 ニールを盾にしたまま、鮮やかに笑う。 「ニール兄は?」 「ええ・・・エイミーの愛を鳩尾に響いて息ができないほど感じていますよ」 ライルに盾にされたニールはエイミーの頭を鳩尾で受け取るという大変な試練に直面していた。おかげ さまでエイミーの問いから、割と外れた答になってしまっている。妹のエイミーはどこかおっちょこち ょいなので良くこうしてすっ転ぶのだが、その度にニールがこうしてダメージを受けるのである。悪気 の無い頭突きが息子さんにヒットして、動けなくなったという事態も引き起こされていたのだった。 「ライル・・・いい加減、兄ちゃんを盾にするのは止めて下さい」 「あーでも、咄嗟に手がでちゃうんだもん。まぁ、可愛い弟妹を守れたって事でヨロシク!」 どこまでも変に要領の良い弟に、ニールは涙目になったのであった。
人類の夜明け 「はぁ・・・・・人生って思いもかけない事が起こるよな、兄さん」 「全くですね、弟よ」 「理不尽な暴力で家族失って泣いた人が、自ら理不尽な暴力振るって他人の家族を奪っていたって事実 もそうだけど」 「なんだろう、兄ちゃん右ストレートで思いっきし殴られた感じがする」 「・・・・・まさか女体化しないで、子供を産む事になろうとは」 「イノベイター以上に人類の進化の夜明けを迎えてしまいましたね。兄ちゃんも妹のエイミーの妊娠、 出産は想定していましたが、弟の妊娠、出産は予想外でした」 「一体、どっから産まれたのやら」 「此処からだろ」 「指差さなくて良いから。死にたい?」 「生きていたいです」 「まぁ・・・・子供には罪は無いわけだし」 「兄ちゃんとしては、お前よりも刹那似なのが切なさ乱れ撃ちですよ」 「しょうがないじゃん。あっちの方が遺伝子強いんだからさー。でもさ、未来の選択肢が無いよな、こ の子」 「ああ、自分で選べって言ったってきっと此処しか知らないから、CBにいる事になっちまうだろから なぁ。前例がおるし」 「それが嫌だな」 「うん、確かに」 兄弟の(実は刹那も)意見が揃いまくった。
気をつけよう 「お前らさー皆のいない処で『刹那は俺の事好き?』『ああ、好きだ』『良かったv嬉しい』とかやっ てんのか?」 ニールがにやにやして当の本人達に尋ねたのが今回の発端だった。否定するのかと思いきや 「凄い・・・・なんで知ってんだよ、兄さん」 「・・・・え?」 「流石は初代ロックオン・ストラトスといったところか」 「・・・・・・・ええ?」 相手も冗談で言っているのかと思えば、なんだか本気モードのようだった。それを離れた処から見つめ ていたアレルヤとティエリアがぼそぼそと囁き合う。 「『なに言ってんだよ、そんな事してるわけねーだろう!』というツッコミ前提の発言に肯定されて、 可哀想なくらいうろたえてるねニール」 「あのバカップルを甘く見るからこうなるんだ」 本人達はそういうつもりはないんだろうが、ティエリア等は時々どつきまわしたいくらいにはナチュラ ルにいちゃついているのである。 「刹那も変われば、変わるもんだね〜」 「ああ、進化したからな」 「え?イノベイターに進化するとあんな風になるの?・・・・僕、進化したくないなぁ」 「安心しろ、君は既に「超兵」に進化した人類ではないなにかだ」 「ええ!?超兵って進化にあたるの、それ?」 「普通の人間ではないだろうが」 「そりゃそーだけど・・・・・って、とうとうニールが失神したよ」 見ればバカップルに当てられ過ぎて、マイスターの兄貴分は音も無く崩れ落ちていた。 注意一秒怪我一生。
★良くもこう、おバカな話ばっか書けるもんだとなんだか感心しております(目をそらしつつ) 戻る