スカート

       「アルベルってさ、なんでスカート穿いてんのさ?」
       「スカートじゃねぇ。」
       宿屋での突然のフェイトの疑問に、即答で答えるアルベルである。彼は腰布を腰から巻いているのだが
       それが結構動きにくそうなのだった。元々ニーソックスらしきものを穿いているのだから、わざわざ動
       きにくそうな腰布を巻かんでもとフェイトは思う。ただしアルベル本人はこれをスカートと言われると
       怒るのであった。
       「アルベルは”漆黒”の団長さんなんだよね。」
       「それがどうした、阿呆。」
       「だってさ、重装備を誇る軍なのに団長がなんでそんなに軽装なわけ?てか雪がガンガン降っている寒
        い国にいるのにさ、おへそ出して防寒に気も使ってなさそうだし。」
       一気にベラベラと喋りまくるフェイトに、アルベルは呆れたような視線をよこした。
       「別にコレで風邪なんざひいてねぇんだから、良いだろうが。それに部下どもと一緒の装備を着ける気
        もねぇよ。」
       話は終わりだといわんばかりにフェイトに背を向け、アルベルは自分の刀を抜いて手入れを始めた。そ
       んなアルベルの背中を見ていたフェイトではあったが・・・・・。
       「アルベルってぱんつ穿いてんの?」
       
       ざしゅ

       丁度刃こぼれがないか点検していたアルベルは、あまりの質問についその刃に眉間をめり込ませてしま
       った。そのままだらだら血を流しながら、すわった目でフェイトを振り返る。殺気が篭もってなかなか
       恐ろしかった。しかしフェイトも負けてはいない。そんなアルベルに呑気に口を開く。
       「だってさ、良く見たらへその下に切り込みがあるじゃんか。もしぱんつを穿いていたら、絶対見える
        と思うんだよね。」
       「貴様、俺のこの状況を見ても開口一番ぱんつの話題かよ。」
       唸るようなその声に、フェイトは初めて気が付いたかのように目を見張った。
       「どしたの、その血。さっきまではなかったのに・・・?」
       「あくまでしらばっくれるつもりか、阿呆。」
       「あ、嘘嘘、じょーだん!」
       あはは、と乾いた笑いを響かせてフェイトはベットに立てかけてあった自分の剣を手に取った。サアー
       とアルベルの顔色が悪くなったのがわかる。
       「ま、待て!ヒーリングは俺でも使えるから・・・!!」
       アルベルの必死の叫びを無視して、フェイトは剣先を上に向けなにやらポーズを取った。何故かどこか
       からかポップな音楽が聞こえてくる。フェイトはその音楽に合わせてなにやらくねくねと踊りだした。
       「ピピルマピピルマプリリン・・・・・・・。」
       アルベルにはさっぱり分からない言葉を発しだす。実はコレはいつものことだった。ネルが戦闘メンバ
       ーにいない場合フェイトがヒーリング係だったのだが、戦闘中でもコレをやって全員の動きを止めてし
       まうのである。敵が呆然としてしまうのが恥ずかしくって、思わず瞬殺してしまう日々が続いた。ネル
       もなんとか戦闘メンバーに加わってくれるのだが、如何せん交代せざるを得ない時もある。そんな中、
       もう1人ヒーリングを使える人間を作ろうという話になった。
       「俺が使う。俺はいつも奴とコンビを組んでいるから、その方が良いだろう。それに俺のヒーリングは
        呪文詠唱時間は短いからな。」
       そのアルベルの意見に皆は大賛成した。フェイトだけは皆の危惧は分ってなかったようだが。まあ、昔
       話(?)はそのくらいにして、やたら詠唱に時間をかけるフェイトがやっと儀式(?)を終わらせたらしい。
       「ヒーリング!」
       フェイトの手から魔方陣と緑色に輝く光が溢れ、アルベルの怪我は嘘のように治った。しかしアルベル
       は眉間に縦皺を刻んでいるだけだった。
       「アルベル、お礼の言葉は?」
       フェイトの言葉に一旦はフン、と返したが思いなおし
       「ご苦労」
       とだけ言った。それでもフェイトには充分だったらしい。嬉しそうに笑って剣を自分のベットに立てか
       けた。そしてアルベルに背中を向け、なにやらぶつぶつ言い出す。
       「ネルさんが穿いてるのは、黒いぱんつだよね。」
       「空破斬!!」
       いきなりアルベルから放たれた衝撃波によって、フェイトは背中にその直撃を受ける。そのまま成す術
       もなく、壁に激突した。ずるずると力なく沈んでいくフェイトを、アルベルは冷たい視線で見守った。
       がばあとフェイトは立ち上がった。
       「何すんだよ、アルベル!?当って死んだらどうしてくれるんだ!!!!」
       「当ってんのに、なんで死なねーんだよ。」
       ぴゅーぴゅーとアチコチから血を噴出して怒鳴るフェイトに、アルベルは冷めた心で呟いた。その呟き
       でフェイトは自分が怪我をした、という事実に気が付いたようだった。
       「おや、怪我してるじゃないか、僕。さっそく治さなきゃv」
       さっきまでの怒りはどこへやら、いそいそと剣を取りに向かう。
       「ヒーリング。」
       アルベルの声がして、フェイトの怪我はあっという間に治ってしまった。
       「またあの変な踊りを見せられてたまるかよ。」
       そう言って、アルベルはフェイトに背を向けて立ち上がった。
       その時

       ぶわ

       いきなり目の前が暗くなり、ついでちょっとだけゆっくりと元の視界に戻った。振り返ればフェイトの
       してやったり、という顔。
       「アルベルはすーぱーびきにタイプのぱんつなんだねv早速皆に知らせなきゃ。」
       「阿呆・・・・・・。なにしやがった・・・?」
       「スカートめくり。だってそーしないとぱんつが見れないし、いきなり必殺技をかけてくれたお返し。」
       しれっと答えるフェイト。
       「女のぱんつのチェックなんぞしてるからだ!セクハラオヤジか、貴様は!!!」
       「だってさ、ネルさんの勝利ポーズって大股開くだろ?」
       「ま、まあ・・・・それはそーだが。」
       「偶然、その時最後の止めを刺したのが後ろにいたクリフだったんだ。」
       「・・・・・・・それで?」
       「うんカメラがネルさんの足の間を通り過ぎたんだよね、その時に偶然見えちゃったんだ。」
       「・・・・・・・・偶然、なんだな?」
       「うん。」
       フェイトは意外に変なことにチェックが厳しいから、お前も気をつけろよと自称フェイトの保護者であ
       るクリフに注意されたことは間違いではなかったんだなとアルベルは痛感した。
       「分かった、そのことはあいつには黙っておいてやる。二度とチェックするなよ。・・偶然でもな。」
       「うん、分かった。」
       「だが・・・・・・・・。」

       チャキ

       アルベルは折角鞘に仕舞った剣を抜く。
       「スカートじゃねーと、何度言えば分かるんだ!この阿呆!!」
        この際、まくられたことはどーでも良いことになっているらしい。男だな、アルベル。
       「わわっ」
       「吼竜破!!!」
       アルベルの周りから竜が出現する。流石にフェイトは慌てて逃げ出した。


       クリフはほろ酔い加減で、宿に戻ってきた。しかし宿が全壊しているのを見て、酔いも一気に冷めてし
       まう。その瓦礫の中で、未だに暴れている知人2人・・・・・。
       「・・・・・・・飲みなおすか・・・・・・・・。」
       哀れな保護者は可哀想なほど肩を落として、その場に背を向けた。


       ★初めてのスターオーシャン3のお話でした。ってぱんつのことしか語ってませんが・・・。下品ですみません。         ネルさんのぱんつのカメラの動きは実話です。正直腰を抜かす3歩前でした。ただし、よく考えたらあれはぱん         つではないかもしれません。偶然、そう見えただけかも・・・ははは(乾いた笑い)まあ基本的に見えても良い様         にはしてるでしょう。・・・・それはブルマじゃろうか?         アルベルのぱんつネタは結構見ますね。皆気になってるんでしょうねぇ(笑)今回はすーぱーびきににしましたが         真相は漆黒の中。てかあの切り込みだとふんどしでも見えちゃうよなぁ、と真剣に考えている私は馬鹿でしょう         か?馬鹿ですか、そうですか(一体誰と話して・・?)。次はシリアスを書いてみたいですね!(いつになるやら)        戻る