〜 2005年 振り向き見れば 〜

今年は多種多様な不祥事と幼児・学童やお年寄りに対する悪辣卑劣な犯罪が、より増えた気がします。
そして“金が全て”の風潮が見え隠れと言うより露骨に現れた年でもありました。
海外ではアメリカ南部を超大型ハリケーンが襲い、世界の超先進国の脆さを露呈したり、相変わらずテロや暴力が横行しました。
 
恒例の十大ニュース風の1年回顧です。
例年のことながら来年への希望と期待をほんのチョッピリ心に留めて振り返ってみました。
種々のマスコミとは少々違った観点から綴った雑文館流ですので多少のピンボケはご容赦下さい。

 
1 月
流用が不払いを産む受信料
「不祥事続出で受信料不払い急増」
一つがばれたら次から次へと不正が発覚したNHK。
番組制作の基となる受信料は視聴者からの預り金。
流用の名の下に私物化の感覚だけは政治家、官僚と同体質。
 
民主化が叶うか大人に成る頃は
「中国で13億人目誕生」
少子の国、日本からから見れば羨ましい面が無くもない。
しかし、形ばかりの市場経済導入の一党独裁国家に生まれ育つのも・・・。
 
2 月
パソコンの次はテレビが欲しくなり
「ライブドアとフジテレビでニッポン放送株争奪過熱」
I Tで大儲けの次はテレビ界に進出を図るも事実上の頓挫。
Tシャツもスーツも『ネットとテレビの融合』を言うが単なるマネーゲームにしか見えないのは品性の欠如か。
 
その時の都合で有ったり無かったり
「北朝鮮が核の保有を認める」
核を持っていることは世界中周知の既成事実だが相変わらずの外交カードとして出したり引っ込めたり。
外交音痴の首領が自暴自棄になり暴走でも始めたら北朝鮮国民と世界が迷惑。監視強化は当然の理。
 
3 月
代議士と言う名の恥を知らぬ奴
「猥褻衆議院議員を逮捕 この後も不祥事議員が続々」
この3月に逮捕されたのは強制猥褻で。この後も覚醒剤取締法違反や弁護司法違反で逮捕者。
いくら国会議員が厚顔無恥の鉄面皮とは言え臆面の無さに国民の方の顔が赤らむ。
 
空を見よミスの塊飛んでいる
「日航機によるミスやトラブルが多発」
フラッグエアーと言われる日本航空でミスやトラブルが続発。
ミスをミスと思わず、トラブルをトラブルと捉えない感覚と隠蔽体質が恐い。
 
4 月
言えません言えない訳も言えません
「個人情報保護法が全面施行」
個人情報保護の名の下に恣意的な運用が数多く発生したり、法の趣旨が分からないので必要な情報さえ秘匿したり。
災害時に住民の利益になる情報を『不法に開示した』として処分された区役所の課長は気の毒であり本末転倒。
 
怪我人を見捨てて出勤 JR
「JR西日本福知山線で電車が脱線しマンションに激突 107人死亡、555人負傷の大惨事」
人命を無視した過密ダイヤとイジメのような社員教育で何が生まれるのか。
自社の事故の負傷者を横目に出勤を急ぐJR的模範社員が是とされているならば運輸事業からは撤退すべし。
 
5 月
EUのベッドで違う夢を見る
「フランス、オランダがEU憲法を否決」
大欧州連合構想も国の違い、民族の違い等で順調な航海とは言えず。
国内の町村合併ですら利害得失が絡むのだから国と国との連合ともなれば然も有りなん。
 
プロ野球やっとお客に顔を向け
「セリーグ対パリーグの交流戦がスタート」
長く人気のセリーグ、実力のパリーグと言われてきたが結果的には観客も増えセ・パ共に万々歳。
何をすればファンに喜んで貰えるかを考えればもっと色々な事が出来る筈。
 
6 月
襟元がどうだこうだとクールビズ
「中央省庁主導で省エネルック再び 今回は国民的な拡がりを見せる」
以前の省エネルックよりは確かに垢抜けた感覚が横溢。
各界トップ自らモデル役、旗振り役を務めて拡がりを見せたが、さて、来年の夏も見られるだろうか。
 
リフォームが要るのは己の心内
「お年寄りを騙して不要なリフォーム契約で大金を搾取する事件が相次ぐ」
認知症のお年寄り達を騙すなど以ての外。
自分の親だったらと思う感性が一欠片でもあれば出来ない所業。 
『金が全て』の世の中に堕して行くのか。
 
7 月
談合を幹部主導で画策し
「日本道路公団の橋梁工事談合事件で副総裁や理事など幹部を逮捕」
詰まるところ天下り元と天下り先の馴れ合い芝居。 
契約価格情報は漏れたのではなく取り引きされたものであり、国民から徴収した交通料の使い方は己の保身のため。 
天下りポストに汲々としている身にプライドを持て、は無理なのか。
 
霧の街同時に襲うテロの波
「ロンドンで同時爆破テロ 地下鉄やバスの乗客などが犠牲に」
サミット開催に合わせてのテロ行為に何の意味があるのだろうか。
爆破という暴力によるアピールは国際的な反感と憎しみを買うことはあっても受け入れられることは絶対に無い。
 
8 月
大国と言えども自然に逆らえず
「アメリカ南部を超大型ハリケーンが襲う」
連邦政府の救出や援助が後手後手に回りブッシュ政権が批判に曝された。
世界の警察を自認するも自国への備えはお寒い限り。
 
爽やかの裏で蠢く闇もあり
「高校野球強豪校での不祥事が相次いで発覚」
野球部長が暴力をふるったり部員の不祥事で出場を辞退したり。
熱心さだとか活を入れるなどと言うが思いやりの心や人としての痛みが想像できないということではないのか。
 
9 月
圧勝にガキや姉妹が小躍りし
「第44回衆議院選挙で自民党が地滑り的圧勝」
小泉人気と郵政民営化是非の白黒勝負だけで自民大勝利。
刺客やらチルドレンやらシスターズなど正しく上演会さながら。
小泉劇場とはよく言ったもの。
 
取り敢えず表札だけは掛け替えて
「民主党代表に前原誠司氏が就任」
岡田前代表が選挙の敗北を受けて辞任した後の代表に就任。
若さと行動力は買えるが言っている事は小泉首相と余り変わらないようにも受け取れる。
派閥は無いことになっている党内を纏めるのも並大抵ではないだろうが健闘を。
 
10 月
執念と意地と趣味とで民営化
「郵政民営化関連法案が成立」
小泉さんの長年の念願が叶ったが政治的信念と言うよりもう依怙地の世界。
民営化イコール善であり正しいこと、の単純な図式は如何なものか。
後の耐震強度偽造にも民営化の闇の部分が影を落とす。
 
牛肉を圧力と言う手で食わせ
「アメリカ牛の輸入再開を容認」
色々と言い繕ってはいるが詰まるところはアメリカの圧力に屈したもの。
アメリカ側が何処まで何時まできちんと検査をするかも疑問。
アメリカ牛がまた食べられて嬉しい、は余りにも楽観が過ぎるのではあるまいか。
 
11 月
皇室も民も微笑むお輿入れ
「清子様から黒田清子さんへ 紀宮様が都職員 黒田さんと結婚」
転変地変、災害等で延期が繰り返されたお祝い事が無事に結婚へ。
今年の日本の数少ない微笑ましい出来事の一つ。
 
女帝ならとっくに居ます我が家では
「女性天皇容認報告書 首相私的諮問機関が提出」
各界、各層から賛成論、反対論が述べられるも社会の流れは容認へ。
日本文化の担い手の一翼として皇室を継承していくのなら女性天皇に何の不都合も無いと思われるが・・・。
まぁ、文化論は『入口有りて出口は見えざるもの』の一つ、難しいけどね。
 
12 月
暖冬の予想が寒波で凍り付き
「列島を大寒波が覆う 各地で被害甚大」
当初の年間予報では暖冬と言われていたが猛烈な寒波の襲来に気象庁も予報を訂正するほど。
家が潰れたり、雪下ろしの人が亡くなったりが頻発。
豪雪地帯以外でも多くの雪が降り、雪に馴染みのない地方は大慌てそして灯油の高騰に嘆息。
 
北の国何が欲しいか差し出す手
「日朝正常化交渉 3年3ヶ月ぶりに再会」
中断されていた交渉が再開することになったが彼の国は世界で一番信頼の置けぬ国。
自国に不利な事は無かった事にしたり沈黙したり、はたまた理論にならぬ理論で日本を罵倒したりが平気な国。
本気で制裁を踏まえ、要求の言われっ放しにならぬよう毅然として交渉に望むべし。 
 



 

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