〜 2006年 振り向き見れば 〜

今年は親が我が子を虐待したり殺したり、逆に子供が親を殺したり、またイジメによる自殺が全国的に拡がったりと明るいニュース、話題が少なかったように感じます。
そんな中でもトリノ五輪の荒川選手、WBCの王ジャパンそして秋篠宮家の男児誕生などは明るいニュース、話題として光りました。
 
恒例の十大ニュース風の1年回顧です。
例年ながら新年への希望と期待を複雑に願いながら振り返ってみました。
年齢と共に近視と遠視が逆転しつつピンボケ度も増したかも知れませんがご容赦を。
 
 
1 月
I Tの寵児が金の亡者なり
「ライブドア事件でホリエモンら逮捕」
夢は世界一の企業と大きかったが、それもこれも金のためだけでは夢ではなく儚いだけ。
儲けるのが悪いのではなく儲け方が悪く且つ下品では救いようがない。
 
払わなきゃガス止めますとロシア言い
「価格交渉決裂でウクライナにガス供給停止」
ライフラインの一つであるガスを強圧外交で停止。パイプラインの先の欧州にも影響。 
プーチンは商業道徳を知らぬと言うより未だソ連の亡霊を引きずっているようだ。
 
2 月
偽メール時の民主を瓦解させ
「民主党 偽メールで自爆」
きちんと精査していれば眉唾と分かった筈が裏も取らず功を焦った一議員に党幹部までが悪のり。
結局は自民党を利しただけで前原首脳部は崩壊のお粗末。
 
氷上にクールビューティ熱く燃え
「トリノ冬季五輪で荒川静香選手が金メダル」
フィギュアスケート女子ではアジア初となる快挙に日本中が沸いた。
彼女に続く若手選手にも期待が高まる。
 
3 月
俺の金下ろして利子より高く取り
「日銀 0金利政策解除決定」
結局のところ庶民への恩恵は殆ど無し。
国民の税金注入で助かった銀行だけがホクホク顔で『一部の手数料を下げさせて頂きます』とは慇懃無礼。
 
世界の王指揮して日本も王に成り
「日本 WBC初代王者に輝く」
これはこれで快挙とは思うがアメリカ国内のメジャーリーグが争うワールドシリーズって何?
チーム編成が違うとは言えWBC王者とワールドシリーズ覇者はどちらが強いの?
 
4 月
ミスに懲り先ずは強面担ぎ出し
「民主党代表選で小沢一郎氏を新代表に選出」
偽メール事件で懲りたのか人材不足か取り敢えずは手堅い人選なのか ・ ・ ・?
右から左、護憲と改憲など振れ巾の大きい党内を纏めるのは恫喝ばかりでは難しい。
 
構造図規制緩和の揺り戻し
「耐震強度偽装で建築士らを逮捕」
規制緩和の齟齬が端的に現れたのがこの耐震偽装事件。
結局は被害者、周辺住民を置き去りにして官と民との責任の擦り合いに終始。
 
5 月
罪なき子手にかけ涙演じ見せ
「秋田で男児殺害の女性 我が子も殺害」
今年は親による子殺しや子による親殺しが目立った年だったが秋田の事件は象徴的。
何が狂ってしまったのだろうか?
 
免除して分母を下げて率上げて
「社会保険事務所で加入者に無断で国民年金保険料を免除」
やらねばならぬ督促や催告をやらず、勝手に免除手続をしてまうのは仕事をしていないということ。
社会保険庁はこれまでも箱物施設を無駄に作るなど国民から預かっている保険料を自分の金と思っているらしい。
 
6 月
道交法施行で腹痛急に増え
「新道交法施行で駐車違反取り締まり強化」
違反駐車の言い訳に「急な腹痛」が増えたという。
悪質駐車も介護、介助の為の駐車も一括りでは単に厳しいだけの悪法にすぎない。見直す部分は早急に見直しを。
 
倒産で払いばかりが増える街
「北海道夕張市 財政再建団体指定申請を表明」
日本一高齢化の街に厳しい試練。
当事者(市)責任とは言え泣かされるのは老人や子供が中心。 美しい国に弱者は邪魔なの? 安倍さん。
 
7 月
責任を果たさず鳩が苦ッ苦ッ苦ッ
「パロマ工業製の湯沸器の死亡事故相次いで発覚」
当初は事故の責任を認めようとせず詭弁、強弁を弄するも社会の厳しい目に渋々ながら責任を認める。
パロマに限らず企業の倫理が問われる事故が多かった一年。
 
国内の議論より先ず再輸入
「アメリカ産牛肉の輸入再開を正式決定」
いつの間にやら輸入再開を決定したが国民への説明は殆ど為されぬままアメリカのご機嫌窺いに終始。
10月には認められていない部位混入で一波乱。『牛丼が食べられるようになって嬉しい』はお気楽に過ぎる。
 
8 月
信念を通して外交置き去りに
「小泉首相終戦記念日に靖国神社を参拝」
個人の信念なら一向に構わぬが一国の首相としては如何なものか。
待ち構えている相手にわざわざ挑発行為をするのは余りにも大人げない。 物事をハッキリさせるのも外交、暈かすのも外交。
 
夢希望酒一杯が奪い去り
「福岡市で飲酒運転の車が一家5人の乗った車に追突 3人の子供が水死」
福岡市職員による追突死亡事故で飲酒運転による刑罰が強化されたが大き過ぎる代償。
加害者は何時かは社会に戻れるが亡くなった子供達そして今を生きる両親には余りにも酷い。
 
9 月
産声が世継ぎ論議を黙らせる
「秋篠宮妃紀子様が男児出産 女性(系)天皇論ひとまず沈静化」
皇室に41年ぶりの男児誕生。 「悠仁(ひさひと)」と命名される。
喧しかった世継ぎ論議も取り敢えず沈静化するも問題が消えた訳ではなく議論、検討は必要。
 
またしてもムードと人気の人選び
「第90代首相に自民党阿倍晋三総裁が就任 安倍内閣発足」
高人気で外交音痴小泉さんの後に高人気で世論音痴の安倍さんが総理大臣の椅子を獲得。
人気や雰囲気だけでは国民の為にならないのは小泉さんで懲りたと思ったのだがこの国の有権者は ・ ・ ・ ・ 。
 
10月
取り敢えず日中韓は修復し
「日本国首相として5年ぶりの中国訪問 小泉さんが断ち切った首脳外交を再開」
靖国参拝を暈かして取り敢えずの関係修復は大人の外交とひとまず褒めておくとしても年末になっての本間税調会長や佐田行革担当相の辞任に伴う任命責任の稀薄さには呆れるばかり。 「空気の読めない人」とは言い得て妙。
 
休もうと引きこもろうと先ず生きよ
「福岡で中学2年生がイジメにより自殺 イジメが原因の自殺が全国に広がる」
昔もイジメはあったが自殺に至ることはまず無かった。 それだけ陰湿、執拗になっているのだろうが中には教師が片棒を担いだり率先したり。 バカな教師には頼れなくても必ず見方は居るもの。  死 ぬ な !
 
11月
押しつけて愛せるのなら苦労なし
「教育基本法改正案衆議院で可決」
国を愛し、郷土を愛する心を養うことを中心とした改正案とか。
心とは追えば逃げ、逃げれば追う男女の機微の如し。 ましてや 「 愛する心 」 の押しつけはセクハラと一緒。
 
造反が戻って刺客が造反し
「自民党 郵政民営化反対議員の復党を承認」
安倍人気下降の第一幕がこの復党劇。 小泉さんの置き土産の地雷処理の筈が自ら踏んじゃった。
中川幹事長の増長ぶり、厚顔無恥にも辟易。 この内閣は多分そう長くはないぞ ・ ・ ・ ・ 。
 
12月
ペガサスを見たと思えし競馬場
「ディープインパクト 有馬記念も制覇し引退」
フランス凱旋門賞レースの雪辱を果たして見事な脚力で競馬ファンでない人々をも魅了。
まだ当分はいけるだろうし、走りを見てみたいと思うが残した余力で優秀な子孫の誕生も楽しみ。
 
処刑して消した火種が火事の元
「サダム・フセインに死刑判決 死刑執行」
最終的に死刑判決に変わりなくても解明すべき事柄はまだまだ残っていた筈。
宗派の思惑とアメリカの思惑が絡みついてのご都合主義が見え隠れ。



 

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