〜 辞職は禊ぎにあらず 〜

田中真紀子氏が突然と言うか逆ギレと言うか衆議院議員を辞職した。
辞職に至った動機は『2年間の党員資格停止で議員立法の提出が出来ないこと、政倫審で秘書給与疑惑に対して疑惑が払拭されなかったこと』が主だと言う。
この主な二つの理由は両方とも自ら播いた“秘書給与問題”が発端である。それなのにテレビ画面で釈明会見を見ると何れも自らの責任ではなく、自分以外の誰かが悪いと言いたげ且つ評論家のような発言姿勢に驚く。
辞職議員は最近だけでも真紀子氏と同じ秘書給与疑惑の辻本清美氏、事務所代表の脱税疑惑の加藤紘一氏、政策秘書の裏金疑惑で井上裕氏(参議院)という不様さである。
 
そしてここが一番肝心なのだが議員辞職をした途端に疑惑追及が有耶無耶になってしまうことである。
現職時代の疑惑が、辞職をしたら無くなるようなマジックやトリックが永田町では出来上がっているのだろうか。
与野党も『議員の辞職で疑惑が消えた訳ではない』と口では言うが実際の行動は殆ど起こさない。
中には『武士の情け、辞めた人まで追求するのは云々』と訳の分からぬことを言う輩まで現れる。
辞職した議員が“武士”ならば疑惑に対して全てを開陳してから腹を切るべきである。
腹を切ったから『武士時代のことは無かったことにして』とはいかないのである。
国会が当てにならないのだからせめて司直の手で疑惑の糾明をして欲しいものだが、最近は今年の暑さにボケてしまったかのように今一つピリッとした感がないように思われる。
酷暑、炎暑の残暑のなか司直の手により巨悪を眠らせることのないよう期待したい。
それにしても真紀子さん、あんなに弁舌に長けてはいても自分の事は知りません、分かりませんと言う。
今時の小学生でも言わない釈明が通るとでも本当に思ったのだろうか。もし、本当に思っていたとしたら政治家以前に大人失格である。(アッ、小学生の皆さん、ゴメンね)



 

戻る