〜 機を見るに 不敏 〜

森首相は記者団に『僕も馬鹿じゃない』と言ったそうである。
今般、国務大臣の久世金融再生委員長が更迭された。
理由は三菱信託銀行からの事務所無償提供問題とマンション業界大手の大京からの資金提供問題の二つである。
普通の社会人はアパートなり事務所を借りれば家賃を払う。何等かの事情で自己資金以上の資金が必要なら担保等を差し出し借金をして調達する。
久世前委員長にはこの社会常識が欠如していたようだ。もっとも永田町の常識が一般社会の常識、良識から乖離していると言われて久しいが。
森首相は組閣時に久世氏のこの2問題は『承知していたが問題は無い』として閣僚に登用したという。
そして起こるべくして起きた騒ぎが大きくなると慌てて首を切った。
問題有りの政治家を信念を持って閣僚に据えた筈なのに騒ぎが起きればいとも簡単にチョンである。
問題有りを承知なのだから騒ぎが起きるのも想定済みの筈ではなかったのか。
それとも騒ぎが起きても何とかなると国民を甘く見ていたのだろうか。
森首相は自らが失言の人であり、その失言の認識の極めて低い人でもある。
そして信念無き人、理念無き人でもあった。マァ、殆どの国民はとっくに承知してはいるが。
元委員長の越智通雄氏も『手心』発言で辞任したが、やはり現在の内閣や政権党は国民を理解出来ていないようである。このような政府、内閣では首を何本切ろうとも展望は開けそうにない。
所詮は小渕前首相逝去のドサクサの密室から出て来た森首相には世間の常識は見えないのかも知れない。
もし、そうではないのなら馬鹿では無い証を早く見せて欲しいものである。
国民は馬鹿じゃないんだから・・・・・



 

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