〜 盗人 猛々しい 〜

『盗人 猛々しい』と言う諺がある。
これは『悪い事をしながら図々しいこと』を指す。
 
いま我が国はこの盗人と裏に表に火花を散らしている。
盗人とは言うまでもなく北朝鮮であり“将軍様”と奉られる金総書記である。
この盗人は物を奪うだけでなく人を奪い、そして人権を奪っておきながら何等の反省もない。
ましてや奪った事は公に認めながらも今度は『盗人にも三分の理』を持ち出して騒いでいる。
奪い取った人間が元々の地に戻り安寧を求めたら『約束違反、直ちに我が国(北朝鮮)に戻せ』と馬鹿な事を平気で喚き立てている。
 
“家族”という大事な絆を盾にして幼稚園の子供でも言わないような屁理屈をこねくり回すことの理不尽さ。
ただこの国にはまともな理屈や国際常識、社会常識、人間の常識は通じない。
金総書記を含めた一部の特権階級が国民と言うより支配している領民を蔑ろにして利権をむさぼり、援助物資を自分たちで都合のよいように利用しているという。
 
そんな国を相手に交渉事を進めるならこちら側もそれ相応に智恵を発揮しなくてはならない。
いま北朝鮮は盛んに核カードを切っている。日米韓の足元を見た底の知れた愚作ではある。
愚作ではあるが米のアフガン問題、韓国の政権交代、日本の経済的混迷などタイミング的にはそれなりに理にかなっている。勿論、盗人の理でしかないが。
 
ここで必要なのは何なのだろうか。それは多分、執拗な説得と当たり前の理論・理屈の行使、国際社会で北朝鮮という特殊国家が存在できる筋道の付け方を示してやることに他ならないのではないだろうか。
現在の北朝鮮は現国家体制の維持に懸命である。それは裏を返せば現在のような馬鹿げた国家体制は存続し得ないと分かっているからだろう。
 
金総書記にせよ一部特権階級にせよ“自分たちが生きている間”は特権を享受したいのである。
そんな馬鹿げた事は続かないことを国際社会は北の愚者に知らしめなくてはならない。
それは戦争でもテロでも暗殺でもなく“説得”という遠大なる智恵において。
結論は気が遠くなるほど長いかも知れないし思ったより近いかも知れない。
北のプロパガンダに惑わされることなく淡々と物怖じせず、軽んぜず事を運ぶ。これが今の我が国の進む道だと思うのだが“じれったさ”は否めない。それが外交、それも交渉・ ・ ・ ・ ・ 。
 


 

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