〜 驕る小泉は久しからず 〜

今回の参議院選は自民の衰退、民主の大勝、共産、社民の敗北で幕を閉じた。
 
非改選組と公明党の議席で与党の参議院での絶対安定多数は変わらない。
しかし、着実に自民離れ、小泉離れの風は逆巻いている。それの大きな原因は小泉首相の言う構造改革が殆ど進んでいないこと、色々な痛みを庶民に一方的に押しつけていること、年金問題の不透明さ等々にあるのではないだろうか。
 
その中でも大きな問題は年金の不透明さと将来への不安感である。それに対して小泉内閣は殆どと言っていいほど具体的な説明をしていない。現在から近い将来、遠い将来の年金に対する国民の疑問、不安に説明責任を果たしていないのである。出て来たのは精々小泉首相の『人生色々』発言くらいである。これも首相自身の年金問題の疑義に対して発せられた言葉である。本人はユーモアと皮肉を込めたつもりなのかも知れないが国民の殆どはただただ呆れるばかりであった。
 
一言パフォーマンスの小泉首相ではあるが一国の宰相としては下らない言葉遊びに終始するのではなく国民に説明すべき事柄はキチンと自分の言葉で説明をし理解を得るべきである。
 
参院選後の小泉首相の支持率はあらゆるメディアの調査で凋落している。自民党もまた然りである。
2大政党制を目指す一方の民主党もまだヨチヨチ歩きで政権を委ねるには心許ない。
要するに現在の小泉体制は国民が積極的に支持するものではなく『他に適任者が居ない』から仕方なくと言った消極的なものである。
 
参院選の結果を真摯に受け止め小泉首相及び与党は誇大妄想的なパフォーマンスを止め、国民に対して責任を持ち、語るべきは語る気持を持ち国民の血と汗に報いる姿勢が大切である。勿論、このような姿勢は野党にも必要であることは言うまでもない。



 
 

戻る