〜 想像力と少年事件と大人の背中 〜

ここ最近、少年少女に関する凶悪な事件が立て続けに起きています。
それぞれの事件はどれもショックの大きなものですが12歳の殺人が一際耳目を引きました。
それ以外にも小学校6年生の少女4人の監禁や沖縄での中学生殺人等々。
 
なぜ少年少女に関する凶悪事件が続発し、増えて行くのでしょう。
私が先ず思うのは被害者、加害者になった少年少女や大人達の想像力の欠如です。
 
我々が子供の頃もイジメや暴力はありましたが少なくとも殺人に発展するようなことはあり得ませんでした。
腕白坊主同士が喧嘩をして暴力を振るっても『ここまで』と言った自ずとした線引きをして、精々かすり傷や引っ掻き傷を作ったくらいです。別に誰に言われるまでもなく『ここまで』を学び取っていったのです。
これには地域の大人達の目もありました。当時の大人達は現在よく言われるように他人の子供にも声を掛け、良いことは誉め、悪いことは厳しく叱りました。そうして当時の少年少女達は育って行ったのです。
 
翻って現代は大人も子供も想像力の欠如は目を覆うばかりです。そして子供を叱れない大人が増えてしまいました。
我が子すら叱れないのだから見知らぬ他人の子供への注意など出来る筈もありません。
現代の大人よ、少年少女達よ、もっともっと想像力を働かせようではないか。
 
人から殴られれば痛いということは人を殴れば殴られた人は痛いのである。自分が殺されるのは誰でも嫌だろう。ならば他の人も嫌に決まっているのだ。
想像力を働かすことは少しも難しいことではない。『想像力=思いやり』である。単純に自分がされたくない事は他人にもしないという事のみである。そして世の大人達よ、それを子供達に教えていこうではないか。
 
子供は大人の背中を見て育つとは昔から言われて来た言葉である。その大人が物事から逃げる背中ばかりを見せていたのでは子供達は信用しない。そろそろ大人の責任を自覚し、実践して行かないとこの国の将来は極めて危うい瀬戸際まで来てしまっているように感じるのは私だけだろうか。
テレビの公共CMではないが『大人を逃げるな!』



 

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