〜 簡単に辞めるべからず 〜

いま失業率が5%を超えサラリーマン、OLなど労働者には厳しい冬の時代である。
企業も大手・中小に限らずリストラを進めている。
本来リストラとはリストラクチャリングの略であり、企業の構造を見直して再構築したり、事業内容を再編成する事であり【社員を解雇する】ことではない。再構築や再編成の最終結論として『致し方なく解雇』が出てくる筈のものなのだが、我が国では【リストラ=解雇】の図式になっているのが現実である。そこで現実に目を向けると失業率5%超にぶつかるという訳である。
 
失業者は自主的に辞めた【退職者】と会社から馘首されたり、会社が倒産しての【解雇者】に二分されるが、その人達の再就職市場が徹底的な不況である。
現在、失業中で求職中の方々には、ただただ頑張ってと励ましにもならない声援を送る事しか出来ない。
しかし現在、退職の道を選ぼうかどうか悩んでいる方には『チョッと待った』と申し上げたい。
働かなくてもいい程の資産をお持ちなら兎も角も『家のローン、子供の学資、家族と我が身の将来』を考えたら自主退職は考え物である。自分の持っている知識・経験・技術が有れば『何とかなる』と思っていても殆どの場合は『何とかならない』のである。それが失業率5%超に繋がっているのである。退職金の割り増し制度などに迂闊に乗ってはいけない。再就職が順調なら乗るのも良いが、それも再就職が確実に履行されればの話。結局は退職金と貯金を食い潰す事になりかねない。熟慮の上にも熟慮が肝要だ。呉々も一時の考えだけに囚われてはいけない。(転・退職には長期展望が必要であり、それが有るなら転・退職も選択肢の一つではある)
 
そして現在、リストラ(馘首)対象にされている方、簡単にリストラされてはいけません。全員解雇なら兎も角も、自分だけや自分と他数人だけというなら会社に『なぜ自分達だけなのか』聞いてみましょう。解雇には合理的な理由がなければならないのは最高裁も認めるところです。簡単に馘首してもされてもいけないのです。失業して再就職に苦労する事を思えば会社と徹底的に話し合いましょう。
 
私?私は退職するほどの知識・経験・技術もありませんから退職はしません(出来ません)。
解雇の目標にすらならない存在感の希薄さが幸いしているのでしょう、今のところは・・・。



 

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