「アレを吊られると……おそらく堪えきれぬでしょうから……ふふっ、自らを責めて……艶やかな顔で平静を装う、と」
複雑な形状の儀杖、一抱えも有る大杯、上質の絹で作られた薄手の衣、様様な部所を飾る為の大粒の輝石、華美を抑えられながらも上質で精緻な品々が並ぶ一室でルシウスは一人思案に暮れている。
「……さて本日の主賓がようやくお越しですか」
愉しげに未来の情景を紡いでいたルシウスは、小気味良く奏でられる微かな足音が次第に大きくなるのを聞きながらほくそ笑む。
そうしている内に入り口の扉が音も無く開き、冷淡な雰囲気を纏わせた理知的な女性が姿を現す。
「このような夜更けに何をやっておられるのですか」 その糾弾するような第一声は友好的と称されるものの対極に位置しており、まるで犯罪者に対するかのようにルシウスに叩きつけられる。
「これはエルラーゼ様、遅くまでご苦労さまです。見ての通り来たる祭事に向けての準備を進めている所ですがいかがなされました」
「申し訳ありませんが施錠の時間です。祭器の管理は厳密に行っておりますので今日の所はお引き取り下さい」
その敵対的な雰囲気すら愉しみつつルシウスが応えると、7人官の第二位たるエルラーゼ・コーネリアは 硬質の美貌に不信を漂わせながら規則と言う名の刃を振るう。
ルシウスの才知と行動力を評価するが故に警戒するエルラーゼは事ある毎にルシウスを制疇しようとするが、正直成功しているとは言い難い。
「勿論仰せのままにいたします。ですがこのまますぐに帰る訳には参りません」
「貴方がいかな行動をとろうとも自由ですが、施錠後の館内を歩き回られると不審人物と見なさざるを得ません」
今日も今日とてエルラーゼは従順を装いつつ逆接を続けたルシウスの言葉に眉をひそめ、疑念も露に実力行使をほのめかす。
(いつもの事ながら何を考えているのやら……。レニード殿と化かし合ってる程度なら問題無いのだけど、先日のオプティムス公爵家の変事といい何やら……そう、“動き出した”ような感じがする)
疑惑の匂いを感じつつもそれが何か分からない。
その事がエルラーゼの心を荒立たせ、不信の念を募らせる。
「いえ、そのような不審な人間が入りこんでるやも知れませんので私も施錠に同道いたしましょう」
「……結構です」
真意が分かりかねる申し出を即座に拒絶させたのは、陰謀云々以前に持っていたルシウスという人間への嫌悪である。
しかもその賞賛の言葉の陰にエルラーゼの生真面目な性格を堪能する響きを感じたならばなおさらである。
「では、このように襲われましたらどうしますか?」
もっともルシウスにしてみればその拒絶は予想通りである。
すぐさまその言を試すかのような口振りでにじり寄ると、エルラーゼが逃れる間もなく身体を添わせる。
「なっ、なにをっ」
エルラーゼは慌てて跳ね除け様とするがその非力では如何ともしがたく、かえって体勢を崩しルシウスの腕の内に捕らえられる。
しかもルシウスは咄嗟に自らの身を守ろうとしたエルラーゼの両腕を操りその二の腕で胸の膨らみを左右から挟ませる。
そのようにされると平時でもドレスの胸元を上方へ押し上げているエルラーゼの張りの良い双乳は、左右からの圧力で美しい形を保ちながら前方に押し出され、その弾力の良さを誇示する様に捏ね合わされながら柔らかに震える。
「くっ……ふぁ……んっ」
そしてエルラーゼの久しく刺激を受けていない肌はそれだけで甘く痺れ、その唇からは思わず艶やかな吐息が漏れ出る。
無論エルラーゼにそういう経験が無い訳ではないのだが、その逢瀬が死別と流産という悲劇で終わって以来徹底して避けてきた経緯がある。
それゆえその身体は性の刺激に全く抵抗できず、そのくせ長い年月のうちに熟れきり鋭敏かつ淫蕩に蠢くのだ。
「おや、どうされました?」
わざとらしい呟きに我に返り、その手中から逃れようともがくものの腰が押さえつけられている状態では上体が反る程度で、かえってルシウスの眼前で豊満な乳房が恥辱の舞いを舞う事になる。
(こ、このような無様な真似……くっ、な……なぜこんな)
自身の晒してしまったあまりの痴態にエルラーゼはその整った美貌を羞恥に染める。
しかも身を竦める様にして取り繕おうとすることで、かえって励起し始めた乳房を更に刺激してしまう。
羞恥の念で炙られ、二の腕で擦り上げられた乳房が熱を持ち始め、徐々にエルラーゼの意識を呑みこもうとする。
「くっ……はっ、離しなさ…いっ」
気丈に言う声も悦楽を隠しきれずに震えていては、かえって艶かしく施虐心をそそる。
勿論エルラーゼも自身の昂ぶりを抑えようと意識を向けるが、沸き立つ女体は一向に治まらない。
乳房が得体の知れぬ衝動に脈打ち、下腹部にも伝染した昂ぶりが古傷が疼くように子宮を苛み、熱く悶える秘穴から溢れんばかりに蜜を滴らす。
結果そのような信じられないほどの自身の喜悦を認識してしまう事で羞恥の自責が更に高められ熟れた媚肉を一層敏感にする。
(どうして……どうしてこんなに…いやらしい…、………はっ、まっ…まさか)
その熱は形良く震える乳房の先端に集い、熱っぽく潤む肉の尖りが淫蕩に蠢き出す。
そして甘く痺れる乳首がその存在を示すかのようにいきり立つのを、ただ羞恥と屈辱に苛まされるだけでどうする事も出来ずにいたエルラーゼは これから自分の身に起こるどうしようもなく淫猥な事態に気付かされる。
熱く固く尖る乳首は当然その上の薄い着衣を押し上げその感極まった証を白日の元に晒すのだ。
(…こ、このままだと、目の前で……だ、だめっ…それはっ、それだけはっっっ)
エルラーゼの悲痛な声も開花し始めた熟れた女体には届かない。
しかも逃れようとする意識が更に乳首を固く尖らせ、エルラーゼの眼前で酷く淫蕩な寸劇を後押しする。
あまりの巨乳に余裕の無い着衣の一部が徐々に押し上げられていく様、その堪えきれない羞恥にもエルラーゼは抵抗の術を必死に探すが見つかるわけも無い。
気丈な心の声も空しく、膨らみ尖りきった乳首によりエルの着衣の一部は明らかに隆起し、しかも伸びきった布地は非常に危うく今にも破り出しそうな雰囲気である。
「これはどうした事ですかね」
「なんでも…なんでもありま…せ…ん」
(こ、こんな…はしたない…まねを……、なぜ……なぜなの…)
さらにルシウスのわざとらしい呟きが、エルラーゼの羞恥と自責の念を高める。
他人の、しかも嫌悪している相手の眼前で示す痴態に培ってきた矜持が無残に崩れゆき、自ら押した淫乱の烙印が乳房や子宮の潤みと重なり自意識を執拗に嬲る。
「ふ、ふあぁ…は、んっ、な、何でもありませんっ……ん、はうっ」
頬を羞恥に染めながらも否定するエルラーゼに、更に追い討ちをかけるようにルシウスの指が起立し打ち震えるそれに触れる。
ただそれだけで淫蕩な感覚の密集地と変した乳首から襲いくる異様な密度の刺激に意識がトロトロに蕩かされる。
その無意識のうちに抑えつけられていたどうしようもない牝の本能が頭をもたげはじめ、エルラーゼを快楽の底無し沼に引きずり込もうとする。
「何でも無い…と言うわりには、随分とお喜びのようですね。ではこのようなのはいかがですか?」
「ち、ちがうっ!こんなのは……、やっ、止めなさいっ!これ以上はっ……んんんんんっ、ひっ、ひやぁぁぁぁぁっ」
そしてルシウスの魔手が開花しつつあるエルラーゼの熟れた媚肉を色毒に染めるべく蠢き出す。
まずは尖りきった乳首を嬲る様に小突いていた指がその獲物をしっかりと摘み、エルラーゼの唇から感極まった嬌声を上げさせる。
当然それだけで済む訳は無く、ルシウスの指はそのしこり具合を確かめる様に形良く突き出た乳首を微妙な強弱をつけてしごき上げる。
微に細に弄ばれる鋭敏な尖りから襲いくる性の刺激に経験の少ないエルラーゼは強張ったその身を震わせながら悦楽の呻きを上げる。
頭は忌避しようとも長い空閨の果てに溜りに溜まった脈動が一気に開放され、圧倒的な喜悦の大波が身体中を蹂躙する。
「ひうっ、くぅぅっ、どうしてぇっ、どうして…、んっ、こんな…こんなぁぁぁぁぁっ!」 悲痛な叫びは長い間使用されていなかった女体が久方ぶりの絶頂を迎えた事と、美しき佳人が熟れた女体と初々しい感覚を持つ極上の牝へ堕とされた事の証拠であった。 勿論その精神は依然気丈さを失っておらず、焦点の合わぬ瞳からは屈辱の涙が零れ、白く長い指が何かにすがるように力無く宙を泳いでいる。 しかしそれと同時に艶かしい嬌声を奏でる口の端から涎が零れ、ガクガクと震える両足の付け根では、自身の愛液で濡れそぼった下着を食い込ませた秘花から間欠泉のように絶頂の潮が噴き出す。
ピリィィィィ
そして身体全体を朱に染め悶えるエルラーゼの耳に布地が破れる音が響く。
只でさえ痛いほど固く尖っていたエルラーゼの乳首は、執拗にしごかれる事により更に大きく膨らまされていた。
それが今絶頂を迎え強張り打ち震えると既にその色が透けるほど伸びきった布地を引き裂き朱に色づき前方に突き出た乳首が終に露出する。
「……くうっ……こんな……どうして」
何とか絶頂を極めきったエルラーゼに休む間も与えず更なる恥辱が沸き起こる。
あまりの痴態にエルラーゼの矜持は自身の気絶を許さず、気の狂うほどの絶頂の残滓と倦怠感に苛まされながら、意識のみを正常に復させる。
朦朧とした意識と昂ぶり続ける身体、エルラーゼは自らの高潔さ故に何の抵抗力も無い身体で更なる陵辱を受けるのだ。
「まさかここまではしたない真似をなされるとは」
(ううっ、このように……ふしだらな事……、私は……、私は……こんな女……なの? あっ、何っ…この、この感触…まだ何か……、くぅぅっ)
いかに言われようとも今この瞬間すら破り出た乳首は室内の僅かな風の流れすら感じ取り敏感に打ち震えているのだから反論の仕様も無い。
あまりの粗相に空気すら痛く、更にそれが性感を倍化させ、先程の絶頂の影響か張り詰め喘ぐ乳房の媚肉が淫猥に脈打ち異様な疼きと供に堪えきれない何かが充満していく。
更に乗ずる痴態にエルラーゼの自我は揺らぎ崩れかける。
「そのような顔をなさらずに。分かっておりますよ、これも業務の為なのでしょう」
しかし意外にもルシウスは泣き崩れそうなエルラーゼを取り繕うような言葉をかける。
戸惑うエルラーゼは救いを求める様に顔を上げるが、すぐにその不明瞭な言葉に戸惑った顔に変わる。
「ここまでそそり立つと、随分と架け易いですよ」
眼前に示される自らの所持していた鍵束を困惑と供に眺めていた美貌が、不意にさっと顔を青ざめさせる。
「ま、まさか、その錠を……私の…私の…、そ、そのような真似を……、やっ、いやあぁぁぁっ」
エルラーゼは思い至った最悪の可能性を打ち消そうと震える声を上げるが、すぐに張り詰めた巨乳を揉みこむように固定され痛いほどそそり立つ尖りに冷たい鉄の感触が押しつけられる。
「やっ、やめなさい。ふあっ、あっ、そ、そのような……、……お、お願い……や、やめてくだ…んんんっ、ふわぁぁぁぁっ、かっ、はっ、ひいぃぃぃぃぃぃっ、んっ、んんんんっ、はっ、いや、やっ、やあぁぁぁぁぁっ」
もはや痺れるような甘い感覚しかない乳首を冷たい感触が貫通すると、過敏な神経が留まることの無い淫蕩な悲鳴を上げ敏感な乳房の隅々までその感覚を反響させる。
強制的に開花させられた熟れた媚肉が蕩け悶え、その存在の全てが被虐の玩具となる。
勿論その衝撃は乳房のみに留まらず、一瞬にして意識が白濁し狂ったような嬌声を上げさせ、疼き続けていた子宮は瘧が掛かった様に収縮して牝の衝動のままに歓喜の愛液を分泌し、潤みきった秘花から再び溢れる様に吹き零される。
更にルシウスは幾重もの絶頂を重ねるエルラーゼの唇を吸い甲高い嬌声をくぐもったものに変える。
たちまち口腔に侵入したルシウスの舌が震えるエルラーゼのそれを絡め獲り、その感触を味わいながら弄ぶと、朦朧とする意識が更に攪拌される。
(……こんな、こんなぁぁぁぁっ、うっ……んっ、…お……おかしく、おかしくなるぅぅぅぅぅっ…)
乳房から湧き出る愉悦に抗おうにも、絡み合った舌が淫蕩に交っていてはそれも叶わない。
その気高さ故に深い恥辱に苛まされ続けていた心が、狂おしいまでの衝動に飲み込まれる。
幾重もの絶頂を重ねながら夢とも現ともつかぬ境地に追いやられたエルラーゼは自分が牝である事を思い知らされる。
(このような……は、はしたないまねを……しかも……、んっ、ち、ちがうっ、よろこんでなんかいない……いない……のに……)
ようやく肢体が快楽に打ち震えるのを止めてもその残像は淫蕩極まりないものとして脳裏に焼きつき、生来の生真面目さが快楽に敗北した事から目を背ける事を許さずどうしようもない自責の念に苛まされる。
「随分と艶かしい声でしたが……もしや淫らな気分になられましたか?」
「……いえ…そのような……」
愉悦を否定し様にも体の疼きは収まらず、何より重しのかかった乳首は前以上に尖り立ち、絶える事の無い鈍い疼きでエルラーゼを淫蕩な境地に留めおく。
自身の施した淫乱の刻印がその高潔さを儚いものにし、エルラーゼは否定の声もか細く目を伏せる。
「ではこちらも 」
「………は、はい」
(…また……な…の……、で、でも、これに耐え切れば)
存在する事すら後ろめたく思うエルラーゼは、ルシウスに逆の乳首を弾かれ現実に復す。
快楽の渦の中でも失われなかった気丈さはもはや牝としての味を高める方向にのみ作用し、自身の負い目と合わさって更なる陵辱すら取り繕う機会として耐えようとする。
その崩れ落ちそうでありながら悲壮な決意を湛えた美貌は正に極上の麗奴の風情である。
絶対に認める事のできない痴態から逃れる事ができない。
しばしの沈黙泣きそうな肯定。
再び襲いくる冷たい感触に声を上げぬよう歯を食いしばるがその覚悟は一瞬で崩れ去り後には 淫蕩な責め苦による哀れな牝の嬌声が響き渡り続けるのだ。
厳重な警備を要する斎場には事細かな所まで錠が施されており、それを管理するのは7人官第二位たるエルラーゼの職務である。
なので硬質の金具で束ねられ小さな錠前で吊るせるようになっている鍵束を彼女が肌身離さず持ち運ぶのも決して不合理な話ではない ……はずである。
「くぅぅぅんっ」
その鍵束は淫蕩にやつれた美女の豊満な乳房の傍目にも分かるほど固く尖る先端にかけられている。
重厚な扉の前でエルラーゼが力の入らない身体を精一杯反らせ、吊るされた重さで喘ぐ乳房を前に突き出する。
ルシウスはガクガク震え立つことすら覚束ない身体を腰を抱えるように支え、鍵束をわざと弄ぶように扱いつつ鍵穴に指し込む。
そうやって重厚な扉がカチリと音を立て錠されるとエルラーゼの震える唇から切ない吐息が漏れ出る。
「もう良いですよ」
「はいっ、……んふぅぅぅっ」
許しの言葉と同時にエルラーゼの張り詰めていた身体が扉に寄りかかり嬌声を洩らす。
前傾姿勢になると剥き出しになった白い尻が美味しそうに震え、更にその下方で長大な男根を咥え込まされた秘花が苦しそうに悶え蜜を零す。
エルラーゼは先程より半裸で貫かれたまま斎場を引き回されているのだ。
あらゆる行為に重さに苛まされる乳首や敏感な膣壁が悲鳴を上げ、潤みきった子宮が僅かな衝撃も余す事無く感じ取り感泣する。
生来の気丈さが降伏を拒み抗うのも、淫靡な痴態を必死に取り繕わす事でルシウスを愉しませ、絶頂寸前の最も狂おしい状態に媚肉を留め置く事でかえって淫蕩な感覚を開発する助けになってしまう。
「くっ、んっ……んぅぅぅっ……」
(あはっ、なっ……なに?なにかが……くううっ、あふれ……あふれるぅぅっ!)
不意にルシウスが鍵束から手を離すと、それは重力に従い吊るされている巨乳を引き連れ振り子の様に揺れる。
尖りきった乳首は重すぎる重さに晒され続けながら自在に弄ばれ、耐えきれぬ程の疼きの中を悦楽の戦慄きが縦横に走り回る。
さらに幾度も繰り返される乳首への陵辱に触発される様に、胸の奥で脈打つような妖しい竣洞が更に強まり何かが張り詰めた乳肉を圧迫するように湧き出る。
「さあ次へ参りましょう」
「……はい、あふっ……くっ、あはぁぁぁっ…」
(だめ……呑みこまれては……だめ…耐え…な…い…と)
身体が潤み意識が蕩ける、そのようでありながら気丈なエルラーゼは促されるままに壁に手をつきもたれたままに横にずれる様に這い出す。
勿論その動きにより埋め込まれた熱く固い砲身に敏感な粘膜が抉られ一歩踏み出すのにも嬌声を要するものの、必死に自身を鼓舞する。
しかし頼りなく歩を進める引き締まった脚は、白い太股から足先までぐっしょりと愛液を滴らせ真紅の絨毯に軌跡を残しており視界に入るそれが孤立無援の意識を更に嬲る。
「……うっ、んっ……だめっ!だめなのにいぃぃぃっ!」
しかも半ばまで抜き出された長大な砲身が力強く埋めこまれると、耐えようとする精神を余所に熟れ切った身体が敏感に反応しその心をも悦楽に染め抜く。
唯一の抗いの術は悲痛な叫びとを上げる事だけであり、敏感な子宮に反響する衝撃に意識まで攪拌されるような絶頂を味合わされる。
「さあ次ですよ」
「……はっ、はい、……参りましょう」
(くっ、こんな、なぜ私は)
極めるたびに破裂寸前の乳房が弾けんばかりに脈動し、燻り続ける絶頂の火照りが次の絶頂をより深くする。
絶頂に絶頂に重ねながらより深い淫獄に堕とされつつ、僅かな休息に理性を復しては羞恥と自責の念に苛まされる。
熟れた媚肉を持つ母は執拗に嬲られることでその素質を更に高め、極上の味の牝母に堕ちるのだ。
「業務終了で…す…ね」
苦しくなるほど張り詰めた乳房が燃える様に火照り、疼き立つ子宮が咥えられた衝撃を反芻するかのように復唱する。
散々に嬲られたエルラーゼは意識せずとも安息を求め切れ切れの声に開放への哀願を含ませる。
「それではお外しいたしましょう……合い鍵はこちらですよ」
「はっ…んっ、んんんっ、あ、開かないっ?」
やつれた顔を愉しげに鑑賞するルシウスが貫いたままのエルラーゼに小さな箱を持たせる。
たちまち震える指先がその箱を開けようとするが力が入らずままならない。
陵辱の終焉を目前としながらの足踏みにエルラーゼの朦朧とする頭に逸る心ばかり募る。
何しろ今のエルラーゼの乳房は、限界をとうに超した量の母乳が対流し母としての恥辱の目覚めを促そうとしているのだ。
遠くない未来に予想される痴態がエルラーゼを更に焦らせる。
「開きませぬか、ではこちらをご覧下さい」
「……天秤?」
不意にルシウスが必死に力を入れるエルラーゼを促すと、その眼前に精巧な天秤を示す。
「その箱はこの天秤と対でして、この二つをバランス良く満たせばその箱が開くのですよ」
「満たすとは、ど、どうすればいいのですか」
余裕の無いエルラーゼはちらつかされた僅かな光明にらしくもなくすがろうとしてしまう。
「鍵束を外す為ですから……当然吊るしているものから搾り出すのですよ」
「…なっ、何を……し、搾るとは」
手を伸ばしかけた助けが音を立てて崩れ去る。
逃れる為に逃れようとした行為を要求され希望を砕かれたエルラーゼは、何とかそれを否定すべく震える声で復唱するが本能が逃れることの出来ぬ運命を悟ってか黒い絶望が脳裏を占める。
「先程からエルラーゼ殿が出したくて堪らないでいる母の証…ふふっ、母乳ですよ」
「でっ、出ません!そ、そんなものっ、やっ…ひっ、いや、いや、そんな、っっっ…んっ……んっ、んはぁぁぁぁぁぁっ」
宣告と同時にルシウスの手が乳房に伸び、張り詰めた肌の弾力を味わいつつ揉みしだく。
限界まで張り詰めた媚肉は僅かな圧力にも悲鳴を上げ、更に母乳が内から吹き零れる。
エルラーゼは落涙しつつ悲痛な声を上げその悲劇から逃れようとするが目覚めさせられた母親の性は止まらない。
(く、くるしい…、…こ、これを満たせば……で、でも)
涙で霞む視界の先に陵辱の器具が映り、これが満たされれば終わると悪魔のように囁く。
甘い誘惑に母としての迸り出してしまう恥辱とこの苦行が終わるという安堵がせめぎあい悦楽に染まったエルラーゼの脳裏に苦渋を刻みこむ。
(このままだと…、い…いや…、そんな…そんなのぉっ)
想像してしまう恥辱絵図が熱く燃える身体を引き攣る様に硬直させ、耐えようとする意思が熟れた媚肉を更なる高みで果てることを強要する。
散り散りになる意識が悦楽の刺激に完全に侵食され ……その眠っていた牝の性の全てと供に果てる。
そして絶頂と同時に尖り立つ乳首が一際大きく膨れ上がる。
乳白色の液体が勢い良く噴き出す………のをルシウスもエルラーゼも予想する。
「ひうっ、んっ、ふうううっっ」
「これは、これは」
糸の様に細い母乳が断続的に噴出すだけで、固く尖った乳首はなおも苦しげな収縮を繰り返す。
妊娠し確たる母乳を蓄えながら、その矢先に夫と子供を失ったエルラーゼの乳房はそのショックで変調をきたしてしまっていたのだ。
あまりの衝撃に感覚が麻痺し、頼れる者もいなかった事から怜悧な仮面をかぶり続ける。
まるでその事が無かった様に振舞う内に、身体の方も無かった様にと母乳の通り道を柔肉で塞ぐ。
短期的には妊娠を気取られる事も無く良い影響をもたらしたが、長い目で見れば身体の奥に母乳を蓄積させ苦しげに吹き零す淫靡な身体を創り上げてしまった。
ルシウスの責めに敗北を認めた時、エルラーゼは痴態を晒す背徳感の一方でどこか胸の支えが取れるという期待感を抱いていた。
しかしそれは微塵も叶わず、むしろ乳首を突き抜ける感触は鋭く強くなってエルラーゼを苛み続ける。
(んっ、くぅぅぅっ、なんで…、どうして…でない…の…?)
出すも地獄、出さぬも地獄。 授乳経験の無いエルラーゼは戸惑う様に乳房に意識を集中させてはその異常に喘ぎ泣く。
「搾ってあげますよ」
「そんな、そんなぁ…うっ、ひやぁぁぁっ」
泣き崩れるエルラーゼの耳元で不意にルシウスが囁くと、拒絶の間もなくたわわに実った乳房が螺旋を描いて絞り上げられる。
大量の母乳が狭い媚肉の隙間を駆け上がり、尖りきった乳首で一際暴れては珠のように零れ出る。
狂おしい奔流にエルラーゼは悲痛な嬌声を上げ、張り続ける乳房を震わしながら剛直を咥え込んだ秘花から潮を吹く。
「もっと、深くからですか」
「くっ、やっ…やめ…、ふっ…ふわぁぁぁぁっ」
休む間もなく、陵辱の魔の手は巨乳を縊り出す様に根元を握り、全体を淫猥に歪ませながら白い肌を前方へと擦り出していく。
自然エルラーゼの意識はその手の動きを追尾し、母乳の沸き立つ感触を余す所無く味わっては喜悦に喘ぐ。
ルシウスの手腕であるのか固く尖る乳首より放たれる母乳も今度は少し量を増し、あたかも撒き餌をするように白い飛沫が散る。
「ふふっ、これでどうですか」
「ひやっ、はっ、んんっ…………くふっ、あっ、あはぁぁぁぁっ」
張り詰めた巨乳を引きぬかんばかりに強く搾り上げ、その先端で淫靡に震える乳首まで五本の指が完全に搾り抜く。
同時に秘洞に埋め込まれていた剛直が肉襞を掻き出す様に引き抜かれ、それだけで絶頂に達し慄く密壷を乳房を搾る動きに合わせて再び貫く。
肉襞を掻き分けた剛直が深淵に達し、もはや完全に悦楽に浸りきった子宮を嬲る様に小突く。
エルラーゼの乳首が摘む指を跳ね除ける様に膨らみ、乳白色の液体が爆ぜるように撒き散る。
「これほどまでとは……さあどんどんいきますよ」
「ご、ごめなさいぃぃぃぃっ!あ、あなた……エルラーゼは…エルラーゼはもうっっっっ!だ…め……だめぇぇぇぇぇっ!」
ルシウスはエルラーゼの全てを搾り取らんと秘花を存分に突き上げながら激しく搾乳する。
亡き夫に必死に詫びながら絶頂を繰り返すエルラーゼの乳房は、手の竣動に合わせ母乳を中空に吹き出し続ける。
(…早く……早く終わって)
身篭り流れた時以来雌伏していた……本来愛し子に給わられるはずの母の惠みが悪魔が如き男の手で存分に収奪される。
この日よりエルラーゼは施錠中暴漢に襲われたとして、身の安全の為ルシウスの屋敷に保護される事となり ……母親ハーレムの一員として毎日休み無く恥辱の母乳を献上する日々を送ることになるのである。
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