「ふふっ、歩みが遅いですよ」
(このまま……皆の前で……、犯され……いえ……じ…自分で……腰を振り立てて……)
脱力したエウマキアの身体はルシウスに押されるままに覚束なく歩み、同時に過大な質量を持つ巨尻が揺れ動いて淫猥な交わりを為す。
身体が揺れ動く度に衣服に連なる紐が肌を尖りを嬲り、それらを統べるように注挿の衝撃が蕩けきった身体を貫く。
剛直が引かれれば蕩けきった粘膜が絡みつき、押し入られればどこまでも飲み込んでいく感覚が背筋を貫く。
歩みが遅いと言われれば自分が尻穴の突き上げを望んでいる様に感じられ、歩を進めれば自ら尻を使い剛直を味わう錯覚が生まれる。
どちらにせよ脳裏に浮かぶのは本来使うべきで無い穴を情欲に供する自らの姿であり、その上現実として尻穴から喜悦の熱を溢れさせている事実が淫猥な自己を認識させる。
(こ、このようにはしたない……牝は……もうこの屋敷に……この家に……ふさわしく、ない)
寝所でなく廊下を歩みながらなされる事が……自身の痴態を曳き回されている感覚がエウマキアを覆い、その中で更に尻穴を悶えさせては生真面目な性がより強い罪の意識に苛まれる。
汗ばみ悶える身体からは痴態の証明である恥液が太腿を伝い、塵一つ無い廊下に滴る事で我が身の淫猥さを引き立てる。
清廉なものを淫欲で汚す感覚が自身がこの屋敷に相応しくないと思わせ、見慣れているはずの廊下の風景がどこか余所余所しく感じられる。
(私は……エウマキア……プランクス……、エウマキア=プランクス……)
自身を誇らぬエウマキアの気丈な性はフェリクスの家への自負に昇華されており、はしたない今の自分の姿がそれを汚す罪の意識は計り知れない。
質素な生活の中勤勉に働く家人達、その上に立つので無くそれらを捧げ持つフェリクス家の当主の自覚は……今やその大切なものに向け自身の母乳や潮が噴き掛かる錯覚となってエウマキアを追いこむ。
自分は……犯され喘ぐ自分は辱められて当然と思っても、純朴な者達がフェリクスの家人と言うだけではしたないと評価されるなどエウマキアに耐えられるはずがない。
そして聡明な頭脳が免れる為の方策を探せば……思い至るのは自身がフェリクスを名乗らぬ事であり、改めて自分に相応しい名を思い知らされる。
(その名は……ルシウス=プランクスに犯される牝の名)
自身はプランクスの名に相応しい……牝であるのだ。
愛する人以外に犯され喘ぎ、尻穴さえ貫かれ母乳や潮を噴き零す。
そこに犯されたなどと言い訳する余地はなく、むしろ本心は望んでいた……そうでなければ説明がつかない。
(その名は……ルシウス=プランクスに寄り添う妻の名)
今やエウマキアの内では貞淑に過ごした日々も淫行の感度を増す為の理由となってしまい、子を孕んだ事すら母乳を噴き子宮で交わる為の周到な準備と思えてしまう。
そしてルシウスの存在はそれ程までに望んでいた念願を叶えるものとして認識され、忌避する態度も悦楽の行為を誘っていたように思い起こされる。
貞淑ぶっている自身の本質が常軌を逸した淫乱である様に、ルシウスという男を拒んでいる様で望んでいたのではなかろうか?
そして淫らな牝である事を認めると同時にその思慕をも認めねばならぬのではないか?
その認識はルシウスが導き望むものである事は明確であり、真実と異なるものである事は九割九分まで分かっている。
だが淫乱不貞の自覚に苛まされるエウマキアには最後の一分を打ち破る事が出来ず、ルシウスへの忌避を強めながらの抗いの正当性を失ってしまうのだ。
「皆には随分と待たせてしまいましたね」
「あっ……くうっ、じゅ……準備はできて……います」
喜悦と恥辱に塗れている間に辿り着いた広間の大扉、その前に立つと廊下に晒される恥辱喜悦はまだ序の口であった事が思い知らされる。
中からは多くの人の気配が感じられ、とうとう自虐でなく実際の衆目に晒される時が来る予感がその身を震わせる。
ルシウスに屈した訳ではないし、陵辱への忌避もむしろ強めている。
しかし、人目に映る自分を想像すれば淫欲と共に寄り添う以外の何者でもなく、信頼できる家人達にその姿を認められてしまえばその主張も急速に力を失ってしまう。
ただでさえルシウスに慕情を抱く錯覚はエウマキアの論理内に蠢いており、家人達の後押しを受ければ生真面目な理性は感情で望まぬものを認めざるを得ない。
勿論気丈な意思は抗いを棄てず、陵辱から逃れることは叶わなくてもせめて平静は取り繕おうとする。
しかし喜悦に溺れる熟れ肉は忌み嫌う相手に寄り添う姿を強要し、心身の乱れに溢れる母乳を布地に肌に滲み出しては艶やかな服従をその身で体現するのだ。
「これはエウマキア……様……」
「ルシウス様……も……」
扉を開ければ当然に室内の視線の全てを集める事になり……その目に写る意外な姿はフェリクスの家人達を一様に呆けさせる。
横に並ぶ程度はともかく後ろから抱えるその姿は完全に予想の外であり、眼を瞬かせてもエウマキアを抱えたまま悠々と進み出るルシウスの姿が消える事は無い。
そして体勢の絡み具合以上にエウマキアの姿そのものが衝撃的であり、胸元はおろか腹部まで……晒されるあくまでも真白い肌と寒色の布地の対比は周囲の視線を嫌でも引き付ける。
(ああっ、やはり……、皆が……私の……はしたない……牝の……本性を……)
もう何日も聞いていない様に思える自らを犯す相手以外の言葉は……救いの手でなく淫猥さの確認としてエウマキアに覆い被さる。
扉の前での平静を保つ誓いは溢れる恥辱に押し流され、淫猥な牝の認識が逃れられぬ本性として焼き付けられる。
もはやエウマキアは身体の全てにはしたなく育ったという認識を持っており、全裸より淫猥な衣装がそれを後押しする。
視線に晒される中で自身のはしたなさを改めて確認し、初めて晒した瞬間の恥辱を再現しては上乗せする。
既に自分が何度も下した淫乱の譴責も他人に思われる事で罪科を増し、重なる確認が生真面目な才女を際限無く責め立てる。
(でも……どこまで……、昨夜の……陵辱……?、それとも……今……貫かれてる事まで……)
喜悦に火照る身体とはしたない衣装だけで十分以上に淫猥であるため、それ以上がどこまで露見しているかの不安がエウマキアの脳裏を過る。
淫欲を溜めていた程度で止まっているのか、それとも……滴る恥液や身体の震えで今尻穴を貫かれている事まで露見しているのか?
当初の驚愕から立ち直りつつある雰囲気は挿入の露見まではしていない事を窺わせるが、自身の淫猥な反応への譴責に苛まされるエウマキアには確信する事は出来ない。
(ああっ……なんとか……、なんとか取り繕わねば……)
そして露見への恐れがエウマキアの身体を無意識の内にルシウスに寄り添わせる。
エウマキアの身体を犯し尽くした相手は同時にエウマキアの悦楽を統べる相手でもあり、この場で陵辱を露見させる事についても自分と同じく利は無いのだ。
勿論それはこれから先に更なる陵辱を約束し、恋仲への誤解も益々加速させる行為である。
しかし……嬲られ続けた気丈な意思は痴態を取り繕う一事に囚われてしまい、論理の導くままに現状を凌ぐ最適な選択を選んでしまうのだ。
「いや、昨晩なにかが……」
「私が聞いた話では以前から……」
実際にエウマキアの気丈な性と鋭敏な熟れ肉の喜悦は均衡しており、家人達は艶かしさに呆ける一方で交わっているなどとは思わず……寄り添う様を強調されれば二人の仲のほうに関心が向いてしまう。
恥辱に苛まされ続けるエウマキアを余所に家人達は衝撃から立ち直り、主のあまりに艶かしい変貌の理由を探り……ある一つの結論に達させる。
昨晩二人が一緒に過ごした事実、歓談するルシウスの配下からの伝聞、そのような気配を見せていなかっただけに僅かな導きであろうとも十分に際立ってしまう。
やや過ぎるとも思われる艶やかな姿も、溢れる美に媚に魅惑された事も含まって生真面目な主の愛すべき所であると解釈される。
(ああっ、やはり……私は……、この男の……もの……、この男に……犯されるのが……相応しい……の……)
聡明なエウマキアには眼前で繰り広げられる家人達の論理展開は容易に予想でき、挿入が露見していない事は確信が持てぬとも、寄り添う様が慕情として認められた事は容易に確信が持てる。
それが相応と納得したつもりでも恥辱が滲み出るが、そのような思いを抑えるのはエウマキア自身の理性である。
ルシウスに犯される牝でなく……ルシウスを慕う妻、淫猥な姿を取り繕ってしまったことで自ら選択した実感が胸を占める。
狂おしい喜悦は淫行を望む自分の姿となり……その姿は更に家人の雰囲気を合わせてルシウスへの恋慕を持つ牝の姿に変わる。
生来の気丈さは変わらず、ルシウスへの忌避の感情も増している……それ故に自身の理性に強要される認識は恥辱以上の複雑な響きでエウマキアを苛む。
「エウマキア様の変貌振りに皆驚いている様ですね」
(思い違えては……いけない……、私の本性は……まだ……これ以上に淫らなのだ……)
理性と感情の狭間で揺れ惑うエウマキアを嬲るようにルシウスが蠢けば、本来用いぬ穴から沸き上がる喜悦が淫乱と虚飾の罪科でエウマキアを責め立てる。
晒している痴態などほんの序の口であり、真実の自分が尻も子宮も犯され……それでも喘ぐ牝である事実がエウマキアの発言の権利を封じる。
もし本来の姿を……犯してしまった淫罪の全てを曝け出せれば、生真面目な性と恥辱の絡まりも少しは緩まり、何より無理に犯された事を表明できるかもしれない。
しかし、自らの人としての体裁でなくフェリクスの家の体面がそれを阻み、そして虚飾を続ける限りには自身がルシウスに恋慕しているという風聞をも打ち消す事ができない。
(本来使わぬ……肉の……穴が……蕩ける……、身体の全ても……ドロドロに……、なんて……淫らな……牝……)
人目を意識する恥辱が蕩けきった粘膜を蠢かし、一歩一歩が道中までのそれを遥かに越える喜悦を生み出す。
気丈な性に呼応するように全身が緊張するために絶頂こそは免れるのだが、励起と蕩けるのを同時に行う熟れ肉の負荷は更に増す。
母乳も蜜も取り繕える量ではあるが苦悶と共に溢れ、見えぬ様に噴き零す自分がたまらなく淫猥に思えてくる。
後ろから抱くルシウスの悠然とした態度に淫猥に悶える自分の姿が際立ち、淫欲を溜め込み情交を誘った自分の虚像が塗り固められる。
心身に溢れる喜悦と自身の本性への不審は犯される相手に寄り添う所行となり、家人達にはエウマキアとルシウスの仲を印象付け、エウマキア自身にはルシウスに所有されている感覚を植え付ける。
(まさか……エウマキア様が……あのように寄り添って……)
(皆が……認めているの……、エウマキア様とあの男を……)
フェリクスの家人の大半は寄り添う二人に独り身の主の幸せと家自体の安泰を見出しているが、その動静を全く別の意味でもって見守る人たちもいる。
フェリクスの家中は男女分け隔てなく扱われる為、勤勉な女性たちは敬愛する女主人を支えんと日々研鑚する。
才の多少もあるが基本的に能力は年齢が高いほど秀でており、必然的に気丈な美貌に熟れた身体を持つ熟れ母達が重要な地位に就く事になる。
そして彼女達は職務だけでなく家庭の母としても一級であり、決して多くの時間はかけれぬが夫子との交わりはエウマキアに仕えるのとはまた異なる幸せである。
しかし……そんな貞淑な婦人達は今は夫でなくルシウスの部下の傍にあり、呆けたように赤らめられた美貌は瞳まで潤ませ、時折喘ぐようなくぐもる声が密かに奏でられてる。
(くぅっ……お、お乳が……もれで……しまう……)
(ああっ、捲れて……しまう……、床も……こんなにっ)
即ち彼女達は捕われ犯された主と同じ状態にあるのだ。
昨夜の会食において……エウマキアとルシウスが表面的にでも寄り添う姿を見せれば、不審を憶える男の部下であろうとも仕える家人の身で面談を断るわけにはいかない。
そして噛み合わぬ話が一段落つけば……助けを呼ぼうとする唇は淫らに吸われ、這い回る手による喜悦が抗いを封じる。
母乳を潮を噴き零す淫靡な饗宴が始まればむしろ痴態を隠すべく口を紡ぐ事を要求され、熟れ母の極上な心身の全ては無為な抗いを添えて陵辱され尽くされるのだ。
職務に励む日々は子を産んで以来性交と無縁のままであり、その使われぬまま熟れた恐ろしく鋭敏な感覚は練達の性技と合わさって終る事の無い絶頂を連ねる。
自身を既に性愛の対象から外している熟れ母達には自身の痴態を恥じる思いが犯される恥辱以上に沸き上がり、さらに陵辱の仕上げとして体奥に放たれる熱い精液はもはや無縁と思われた女としての役割を……不貞妊娠の悪夢として呼び覚ます。
それが夫子と壁一枚隔てた空間で行われればあまりに深い罪の意識が生真面目な意識を包み、許されぬほど淫らである自身の認識が確立される。
朝方には喜悦に火照りきったまま足腰の立たぬ身を男達に抱えられ、衣服の内に沈む手に巨乳股間を弄られながら皆の集う主を待つ場所に連れ出される。
貞節を守れなかった認識は夫子と向き合う行為を避けさせ、今も愛撫に濡れる現実は恥じ入る様にその身を陵辱の元凶に寄り添わせる。
交渉の結果を両家の担当者が並んで主に報告すると言う名目は一応の納得を呼ぶが、昨日までの夫婦仲睦まじさが仇となった周囲の疑念が……何より愛する夫子の不審の視線が熟れ母達の心を震わせる。
そのような雰囲気では陵辱の告発などできるはずもなく、それでいて多数の人間の前での痴態に羞恥が煽られるのだ。
「ふふっ、エウマキア様が……ルシウス様と寄り添ってまいられましたよ」
「エ、エウマキア様なら……易々と術中にっ……、お、陥るなど……」
「色事などっ……あのお方なら……、えっ……ああっ……そんなっ……」
更に彼女達にはもう一つ陵辱を告発できぬ理由があった。
抗えど喜悦に染まる身体や堪えきれぬ嬌声を揶揄される中、最も彼女達を辱めたのは自身の痴態を主の評価に結びつけられる台詞であった。
主であるエウマキアもこのように乱れている、婦人達はその言葉を当然に否定しようとするが……体奥を強く貫かれては絶頂を迎えてしまう。
否定できぬ痴態に忠実な婦人達は涙ながらに自分たちがフェリクス家の一員であることを否定し、合わせて自身が特別淫らであることを宣言させられる。
しかし朝方のエウマキアの毅然とした面持ちを見れば、我が身はどうなろうとも大切なものは守られる……はずであった。
(ああっ……開いた胸元から……滴ってる……、少しでもずれたら……皆の前で……)
(あんなに腰を押し付けて……貫かれているの……、しかも……こんな沢山の人の前なんて……)
しかし今、彼女達の主は長年仕える中でも見た事の無いような大胆な装いを纏い、昨日よりの客人に身体を預ける様に後ろから抱き抱えられている。
何も知らぬ家人達が恋仲を誤解する一方で、一晩の陵辱に信じられぬ痴態を晒してしまった婦人達には隠されている真実が写し出される。
露出した肌が艶かしく上気し、その身体は何かを堪える様に小刻みに震える。
割開かれた布地から覗く巨乳の断片は皆の目を魅くが、婦人達には乳輪すら盛り上がり尖り立つ乳首が見てとれる。
そしてその先の布地の湿りは……まさかと思えど自分達の経験がその正体を物語る。
僅かにくの字に曲げられた身体は男の腰に乗せられ、昨日までなら全く意識しなかったであろう衣服の下の男女の肉の器官の存在が婦人達の脳裏の中で噛み合わされる。
喜悦、恥辱、想像できる感覚は我が事以上に悲痛であり、自らの横に並ぶ多数の視線がそれに拍車をかける。
「どうですかな、我々の言った通りでありましょう」
「ま……まさか……エウマキア様が……、ならば……我々はっっっ……」
「ふあっ、い……今は……耐えるしか……ないの……」
心中の驚愕を念押しする様に男達の手が胸や股間に這わされ、取り繕いの下の主の状態が嫌でも想像される。
そして全く予想だにしなかった主の敗北の衝撃が喜悦を堪える意思を揺るがせ、離れども伝わる熱っぽい喘ぎが熟れきった媚肉を蕩けさせる。
最大の頼りが崩れる事で必死に抗っていた熟れ母達の心身は牝への道を堕ちて行き……陵辱の告発が主の名誉を傷つける事に連なってしまえば、熟れ母達にできる事は主と同じ扱いを粛々と受け入れる事だけであるのだ。
「エ、エウマキア様……、ルシウス様もっ、ど、どうぞ、お座り下さい」
「それでは失礼させてもらいましょうか」
「ふぁ……はい……」
そして婦人達の嘆き潤む視線の先では更なる淫猥な陵辱が繰り広げられようとしていた。
この朝食における席の配置はフェリクス側とプランクス側が向かい合う様に配置されるはずであった。
当然エウマキアとルシウスの席も机を挟む予定であったが、醸し出される濃厚な艶にあてられた家人は呆けた声で隣り合う席を勧める。
しかしルシウスの動きは家人達の予想すら超え、エウマキアを抱えたままこの家の当主が座るべき席に腰を下ろそうとする。
(もうフェリクスの主は……自分では無い……、しかも……このままでは……私だけでなく……皆も……)
二人が同一の席に座るなど作法に外れ、客人が主の席に座るなど礼を逸している。
しかし、エウマキアの呆けた声が同意を表しているように聞こえ、結果周囲に二人の仲が強調されてしまう。
勿論エウマキアにしてみれば自らの身の所有を宣言しているに外ならず、家人の黙認が事実の承認を現している様に思え、更には自らの身を所有される以上の事態も脳裏にちらつき始める。
フェリクスの家人……淫らな牝の本性を知らぬ者達は依然自分を信じており、所有される身柄を介せばルシウスの意に従ってしまうのではないか?
当主の席に座る事を許されたルシウスの姿はそれを象徴し、このままフェリクスの全てがルシウスに掌握される予測が心身を震わせる。
(あ、あのように寄り添われて……これでフェリクスの家も安泰だ)
(私は……フェリクスの家人、エウマキア様がそうであるなら……従うしかない)
しかし、エウマキアの嘆きを余所に室内の雰囲気は二人の仲をあくまで肯定し、それ以外の感情を抱くのは主と共に陵辱の道を秘したまま堕ちる事を覚悟した牝達のみである。
犯され喘ぐエウマキアは状況の打開策を見出せず、一方のルシウスはこの状況を用いて更なる陵辱を行うのである。
「まずは……私が」
「ひっ、ぃぃっ、ぁぁぁっっっ」
着席を前にルシウスはエウマキアの腰に手を伸ばし、その身柄を掲げたまま自らの腰を先に下ろす。
貴婦人を丁重に扱うかのように見える行いであるが、実際には豊満な尻を貫いた剛直で蕩けきった粘膜を掻き出す陵辱の行為である。
身体が裏返るような感覚にエウマキアの唇からは堪えきれぬ喘ぎ声が漏れ出るが、痴態の露見を意識させられるのは本人のみで家人達には照れと介される。
そのような状況であるのだから、当然家人達にはルシウスの眼前に示される光景……火照りきった豊満な尻が引き出された剛直に淫液を滴らせている光景など想像が出来るはずはない。
(くっ、ううっ、皆の前で……自分から……咥えるなんて……)
そして陵辱など認識できぬ家人達の視線は、当然に席に座ったルシウスに続いてエウマキアが腰を落とす事を期待してしまう。
僅かに生じた余裕に息を整えていたエウマキアは家人達の雰囲気を感じ取り……同時にルシウスの意図も気付かされる。
二人仲睦まじく寄り添ったままの着席は……現実には自ら剛直を咥え込む淫行であり、家人達の前で当主の席において行われるそれは正に所有される牝の宣言であるのだ。
表向きには望まぬ恋慕の表明となり、裏では恥辱の服従の体現となるそれは当然に忌避抵抗を掻き立てる。
(皆が望むままに……、家の安寧のために……、そのようなことっ、はしたない私が言えるはずがない)
尻穴から一旦抜きだされた剛直は火照りきった股間を擦りながら秘穴にあてがわれ、その熱と鼓動はそれ以上の動きがなくとも滴る様に密を溢れさせる。
エウマキアの脳裏にはそれ以上犯された時の痴態がちらつき、その想像に自身の服従を重ねさせる。
いずれも劣らぬ淫猥な罪に溢れた肉の穴であるが、やはり尻穴では淫欲に溺れる牝としての姿が想像でき、一方の秘花を思えば寄り添う妻の姿が思い浮かぶ。
当然に気丈な性は忌避を溢れさせるのだが……守らねばならぬフェリクスの家の体面が心底のそれを押し流し、罰されねばならぬ淫乱不貞の自覚があらゆる陵辱を甘んじて受けさせる。
そして生真面目な性は守るべきものを理由とする事も出来ず、エウマキアは自身の選択として牝に堕ちる道を突き進んでしまうのだ。
(これで……これでもう牝であるだけでは済まされない、このまま……本当に……私はこの男の妻となってしまうの)
心身を苛む喜悦への抗い、確定していくような恋慕への否定、決断したとはいえ陵辱が深まるにつれ昂ぶる気丈な性がエウマキアの動きを鈍らせる。
一方で家人達の期待の視線がエウマキアに心底の忌避を理性で止めさせ、その腰はゆっくりとではあるが確実に沈んでいく。
人前で自ら剛直を咥える行為は喜悦悲嘆を今までに増して高め、合わせて決して気取られぬ様に平静を装わねばならぬのだからエウマキアの余裕は完全に失われる。
忌避を取り繕った美貌は呆けるように儚げな笑みを浮かべ、力無く蕩ける身体は完全にルシウスの支えを受け入れる。
そして……人目の影で行われる肉の交わりは密に絡まり、沸き上がる喜悦がエウマキアを更に貶める。
(あのような姿は見たことがない……エウマキア様は本当にルシウス様の事が……)
(まさか……エウマキア様が……、このような場で……あのような事を……)
エウマキアの葛藤を見つめる大半の家人は動作のぎこちなさより艶やかな表情に目を奪われ、僅かな婦人達はそこで行われている行為を確信する。
自分たちの様に乳腰を弄られるだけでなく、皆の眼前で剛直の挿入まで為されている事実は婦人達の視界に明確に示される。
その身を覆う恥辱を慮れば何とか減じる方策を求め、一方でその喜悦をも伝えられてしまえば自らのはしたない性への譴責が増す。
「エウマキア様が恥ずかしがられている様なので……我々も倣いましょう」
「な、なにをっ、ひっ、っっっぁぁぁっ」
そして婦人達の自らを恥じ手段を模索する思いは叶えられぬまま陵辱に利用される事になる。
中腰のまま身を震わせるエウマキアの姿は寄り添うのを恥ずかしがっている様に映り、それを見守る場の雰囲気は恋愛に不慣れな主を後押ししたいもどかしさで満たされる。
ルシウスの部下達はその空気を読み、エウマキアを促す名分を盾に傍らで嬲るフェリクスの婦人達を主であるエウマキアと同じ様に腰の上に添える。
(確かに皆が同じならエウマキア様もやり易いが……、いや、しかし、それは流石に……)
(な、何も……そこまで……、それにあの御仁……確か昨夜も……、まさか……まさかね……)
エウマキアの時と同様の二者が一席に座る無作法に加え、婦人達には夫子の眼前であるという不貞が重なる。
貞淑な婦人達のそのような行為は寄り添う程度ですら驚愕を呼んでおり、両家の交渉と言う名目で何とか許容されていたに過ぎない。
勿論今の行為も主を思っての事と解釈されるのだが、エウマキアの慕情と重ねられる行為は当然に別の印象も生んでしまう。
家人は驚愕し、夫子は明らかに狼狽する。
しかしエウマキアも同じである以上それを止める事は叶わず、ただ貞節を信じて見守るだけである。
(こ、このような……はしたないまね……、しかし……エウマキア様も同じでは……耐えるしかない……、ああっ、あなた……許して下さい……)
勿論婦人達も周囲の驚愕と同様に……そして主であるエウマキアと同様に寄り添うことなど望むはずがないのだが、エウマキアが同じ様な立場にある以上は逃れようとする事すらできない。
エウマキアを助けようとする意思はその痴態を見て濡れた罪が加わり、共に並ぶだけの行為であっても主の恥辱を減ずるべく受け入れてしまう。
勿論その決意とは別に貞淑な性は動揺し、夫や子の視線を意識しては深い罪の意識を刻み込ませる。
「ま、まさか……皆もっ、なんでそのように……」
「エウマキア様との会談が……ふふっ、途中で本筋から反れたましたので、部下達に良く話し合うように言っておいたのですよ」
そして、エウマキアの驚愕は家人達の比ではない。
入室してより俯きがちだった事で嬲られ続けていた事を悟れず、ついに漏れ出てしまったその嬌声を耳にしてようやく……自身と同じ状態にある婦人達の状態に気付かされたのだ。
自身がルシウスに犯されるような状況であるが、淫猥な反応を恥じる意識は陵辱すら相応な罰と意識させ、対して品行方正な婦人達には陵辱されているなど思いもよらなかったのだ。
呆然とする呟きにはルシウスが応え、表向きには主と共に部下達も懇ろである事を伝え、エウマキアの耳には自身の淫猥さが婦人達に波及した様に響かせる。
「これは……われらの……独断です……」
「罰されても……いたしかたございません……」
エウマキアの驚愕に真実が知られた事を悟り、沸き上がる恥辱に婦人達が俯く。
主の許しを得ぬ交渉に対するような言葉の真意は、全てが自身の責である事の宣言である。
夫子の誤解を覚悟した上でのエウマキアの為の挺身であるが……既にその結果は決して誇れるものではなくなっていた。
すでに胸元はぐっしょりと湿り、股間を突き付けられた剛直に大量の密を塗す。
犯される相手でなくエウマキアの認識と向かい合う事で主の為に為すなどといった名分が崩れ、ただただ淫猥な反応の自覚が自らを貶めさせる。
エウマキアの恥辱を軽くするために始めた行為であるはずなのに、その姿がむしろフェリクスの名誉を汚す錯覚に囚われ、夫子と別れもはや戻れぬ婦人達の道の先には……いきり立つ剛直のみが待ち受ける。
「もしや、彼女達を罰されますかな?」
「いえ、むしろ……むしろ罰はわたくしに……、ああっ、参り……参りますっっ、ぁぁぁぁぁっ」
誇り高いエウマキアにとって婦人達への陵辱は自己へのそれとは比べ物にならぬほど許されぬものである。
当然ルシウスを始めとする者達への非難が沸き上がるのだが……陵辱を受け入れる婦人たちは自身を見てそのような行為を受け入れているのを悟り、はしたなく悶え喜悦に服従する自己への譴責が増大する。
理性ももはや陵辱から逃れられぬ事を悟っており、只できる事は淫猥な行為に先んずることであり、多くを受け入れ他の責を軽くする事だけである。
自己の罪にはやるエウマキアの進む道も……婦人達に突き付けられるモノ以上の威容を備えるルシウスの剛直である。
(あ、あつく……とろける……、もう……逃れられぬ……、私は……エウマキア=プランクス)
熱い肉杭と淫らに濡れた肉穴が触れ合い、そして徐々に噛み合っていく。
台詞も行為も真意と違っているのが分かっているはずなのに、周囲の雰囲気が恋慕の錯覚を更に強める。
所有される牝であるエウマキア=プランクスの姿が、寄り添う妻であるエウマキア=プランクスの姿と重なり、エウマキアの脳裏にはルシウスに完全に服従した自己の姿が映し出される。
「エウマキア様っ、ぁぁぁっ」
「我々も共にっ、ぃぃぃっ」
そして婦人達の挺身がエウマキアにとって逆効果であるように、エウマキアの自己犠牲も婦人達に真逆の行為を誘発する。
婦人達の腰も忌み嫌うはずの剛直を飲み込む様に落とされ、貫かれる感触は陵辱でなく服従を圧倒的な喜悦と共に響かせる。
その美貌もエウマキアと同様に周りの者が見た事も無い艶に彩られ、家人達に似合いの相手を思わせ、夫子に敗北感を与える。
「皆が主に倣われるとは、エウマキア様は良い家人をお持ちのようだ」
(あっ、胸がっ……、ああっ、お乳がっっっ………)
(だめっ、どんどん……破れて……)
自らを身替りにと双方が思うことで、双方が積極的に陵辱にその身を供してしまう。
そして、家人の夫子の……信頼できる者達の前での秘めやかな喜悦の宴は、これまで以上の喜悦恥辱を溢れさせてしまう。
衣服を破って当然の巨乳の躍動は……男達が脇に裂け目を作る事で回避されるが、そこから滴る母乳は懸命の取り繕いを強要し、裂け目が広がる感覚が一層の恥辱をもたらす。
勿論エウマキアは既に剥き出しにされている白い肌に母乳を滴らし、乳首が重りが飛びでる錯覚に震える。
そして喜悦に震える嬌声は周囲に辛うじて届かず……呆然とするしかない周囲にかえって睦み合う二人の仲を想像させる。
(ああっ、奥にっ、いやっ………だめなのにっ、お許し下さいっ、エウマキア様っっっ)
(わたしは……もうっ……、くっ、せめて、エウマキア様はっっっ)
ついにエウマキアと婦人達の身体は完全にルシウスと部下達の手中に堕ち、その体奥は熱く太い剛直の衝撃に存分に蹂躪される。
深淵への突き上げはこれまでの注挿を纏め上げる様に響き渡り、達し続ける事で果てれなかった絶頂が一息に連なって弾け……視界に入らぬ机の下では噴き零された潮が淫猥な楽曲を演ずる。
見開かれた瞳は喜悦と恥辱に溢れ、周囲の家人に気づかれぬまま互いの痴態を伝え合えば心身を苛む悲嘆が倍化される。
(くっ、皆が私に……皆を私が……ぁぁぁぁぁっ、わ、私が……、フェリクスの家が……、全て……、この男にっっっ、ひぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ)
そして、彼女達の敬愛するエウマキアの痴態が全てに止めを刺す。
絶頂に為す術無い婦人達の視線は共に無力な同僚の視線と絡み合い、常に彼女達を庇護し支えた頼るべき大樹に向けられる。
しかしそのエウマキアは彼女達以上に鋭敏な身体を持ち、彼女達以上に淫猥に躾られた極上の牝である。
気丈な意思が、婦人達への思いが、その身体を支えたとしてもその先に待つのは濃密に凝縮された数多の絶頂の散華である。
婦人達全ての陥落をその瞳に写し、気丈な性は昂ぶる一方でその身体は目にしただけの絶頂すら媚肉の内に取り入れる。
その絶頂は皆のそれを合わせたより深く、そして儚く艶やかであり……フェリクスの家の全てが奪われた現実としてエウマキアと婦人達に示されるのであった。
「ここまで心通わせていれば、両家の仲は安泰ですな」
「そ、そうですな」
夫ある婦人達を巻き込んだ行為は誰もの口をも閉じさせ、その中で何事も無いように発されるルシウスの言葉が場の雰囲気を決定する。
両家の友好という当初からの目的を改めて示されれば、何も知らぬ家人達は応じざるを得ない。
それは同時に……エウマキアと婦人達を貫く席も容認される事になり、朦朧とする極上の熟れ母たちは更なる陵辱に晒されるのである。
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