アルシノイエ
「し、信頼の置ける者を中心に……ま、まとめました……」 薄暗い一室の扉が開かれ男が一人入室する、その姿を確認しては机に向かっていた女性が広げていた書面を丁寧に束ね、指示されていた仕事を完了させた事を告げる。 「手馴れたものですな……流石に仕事が速い」 その言葉を聞くなり能力の高さを結果で示す事に満足する態度を見せ、想定よりも短時間で仕上げる様を覗わせる。 「その書面を元に指示を出させよ……表の準備はどれ程か」 「はっ、かしこまりました……先程準備が整い、後は出港の指示を待つのみです」 扉の外で待機していた部下に書面を渡し、まるで仕上がる時を知っていたかの様に続く指示に繋げると、別の用件の進行具合を確認し、こちらも同調する様に整えられている報告を受ける。 「ヘステ様もお待ち頂いておりますし、後は控えの間で身支度を整えて頂けば宜しいかと」 「ご苦労……と、それでは共に参りますかな」 「お気をつけて」 「えっ……あっ……な、何を……ひぃぃっ」 問われた報告に続けて先を読む様に次なる内容を告げると要件を済ませた部下が下がる、そこで事が終えると思わせる雰囲気の中で続けて退室する男の声が女性に向けられる。 「ル、ルシウス様……お、伯母上も……お待ちしておりました」 「待たせていた様だな、では行くとするか」 「ヘステ……ふぁぁっ……行くとは……ど、どちらに参られるのです」 向かった一室には告げられた通りヘスティアが待っており、現れた男を確認して畏まると共に連れられて来た女性の存在に驚きを見せるが、大きく取り乱さずに迎え入れる。 「迎えに行くのですよ」 「む、迎えとは……」 しかし断片的な答えが告げられ、ルシウスの歩みは止まらずに進んで行く。 「ノイエは前回同行出来ずにいましたからな、ヘステ達も同席しただけですし……一連の報告もせねばな」 「ルシウス様っ……ヘステはお傍で尽くしますから……そ、その様な報告をしなくとも……ひぃぃっ」 「ほ、報告とは……な、何を……」 その歩みと共に別なる目的も語られると、共に歩むヘステが報告の言葉に反応を示し取り止めるような姿勢を見せるが、腰に手を伸ばされて抱き寄せられ下腹を撫でられると封じられてしまう。 「吉報を伝えておかねばなりますまい……この事は特に」 「なっ……お、おなかにっ……ふっ触れてはぁぁっ」 港にと到達し、ルシウスの到着を待っていた船にと乗り込んで行くと、抱えられる腕の中で徐々に事情を知らされるノイエは下腹に添えられる手の感触に哀れな声を上げながら船室へと姿を消して行った。 「そ、そんなに激しく……してはっ……あひぃぃぃぃぃ」 「す、少し休ませ……ま、またぁぁぁっ……も、もう抜いてぇぇぇぇ」 「お、おなかがっ……こ、これ以上は……だ、だめよぉぉぉぉぉぉ」 主の乗船に先んじて既に用意されている船室で睦み合う者達がおり、三者三様に負けず劣らずの色香を振り撒き室内を熱気で包んでいた。 「普段の半分にも達していませんよ……まだまだ、これから」 「こんなに絡み付いて……では、もっと良く味わって下さい」 「この程度では数に入りませんから……しっかりと受け止めてください」 その女性達を向き合う様にして抱き合う相手は、ルシウスの部下である事が覗えると同時に、女性達よりも一回り程度若い男達である事も判る。 「くっ、は、放しなさい」 「暫しの間、こちらでお待ち下さい」 文官である彼女達は主戦場から離れた場に居た事で早期に逃れる事が出来たのだが、ヘステの保護監視役と言う立場から身を案じる意識が歩みを鈍らせていた。 (この様な場所で……何を待つと……) 命の危険に晒される様な雰囲気は微塵も無いが、この場から逃れる事は不可能で有る事も同時に理解させられながら、男達の言う言葉にこの後に何らかの展開がある事を思わせる。 (誰かが……近くに来たの?……) はっきりとは聞き取れないが、表にいると思われる兵士達の声が聞こえ、それは上官と思わしき存在への敬礼、そして達成した任務の報告が行われている物と思わせる。 「な、何者です」 「……え、こ、この声は……」 高まる緊張を絶ち切る様にノイエが正体の判らぬ存在に向け、声を発する。 「……えっ……まさか、ヘステなの」 「……伯母上……ノイエ伯母上?」 その声に双方が反応を示し、互いが思い浮かべた存在を口にし思い掛けない再会を果たす事になる。 「お探しのヘステをお連れしましたよ、アルシノイエ様」 「えっ……だ、誰です」 身を案じていたヘステの声を確認し、一先ずの安堵を浮かべたノイエであったが聞き慣れない男の声が間髪入れずに続いた事で瞬時に警戒心を高め、驚きを抑えながら声を強めその姿勢を示す。 「麗しい貴婦人をお待たせしてしまいましたかな……私はルシウス、ヘステを保護する者です」 「ひぃっ……な、中に入っては……ひぁぁぁぁ」 しかし敵対的な口調を軽く受け流す様に軽口を交えながら自らの名を告げ、連れて来たというヘステの保護者とノイエの役割を奪うかの様に続けるルシウス。 「……っ……へ、ヘステっ」 「……っっ」 「い、いやぁぁぁっ……み、見ないでぇぇぇぇ」 黒く染まる人影が次第に大きくなり、ノイエ達の目にはっきりとその輪郭が映りだすと、ルシウスに抱えられ胸元が大きくはだけ、秘花を貫かれたヘステの姿が飛び込んで来る。 「なっ…こ、この様な事っ……は、早くおやめなさいっ」 「その様に申されましても……これは、ヘステの義務ですからな」 姪の悲鳴に我に帰ると余りの光景に非難の声を浴びせ、すぐ様淫虐からの解放を突き付けるノイエだが、不敵な笑みを浮かべるルシウスは交わる姿がヘステの義務と嘯き、容易に止める事は困難であるとの見解を示す。 「ぎ、義務など……その様なはずは……そんなっ」 「……お、伯母上……」 当然その様な言葉を信じるはずも無く、世迷言と切り捨てては抱かれ犯されるヘステに目を向けて真意を問い掛けるノイエに、俯き言葉少なのヘステは顔を紅潮させながら僅かに頷いて見せる。 「皆様はヘステが特にと言う御夫人方ですから、この者達の支えとしてお迎えしますよ」 「えっ……な、何をっ……ひぃぃっ……は、放して下さい」 見せ付けられた余りの衝撃的な事態に呆然とするノイエをさて置き、ルシウスは一方的に話を進め新たに男達を招き入れると、奥に佇んでいた三人の女性に近付いては各々手を取り抱き上げる。 「なっ……この者達は……彼女達に何を」 「この者達は私を助ける優れた書の者、御婦人方も優れ足る物をお持ちと聞きますから……多くの相乗を望めるでしょう?」 「それでは、早速見せて頂きましょう」 次々に進められる暴挙にいかに優れた女性とは言え、想定を遥かに超える事態をさも当然の様に続けられては正常な判断を保ったままでいる事すら難しく、そうした手腕に長けるルシウスが相手ではノイエが太刀打ちできる筈も無い。 「ひぃぃっ……そ、そこはっ……や、破れてぇぇぇぇ」 「ふぁぁっ……め、捲っては……えっ……と、解かれてっ」 「な、何をっ……つ、摘まな……あひぃぃぃぃぃぃ」 男達に捕らわれた三人は、その実力を確認されるかの様に精査される事になるが、実務を確認出来る様な状況に無い事は明らかである。 「おやおや、この様な粗相をされて……御婦人方を取り繕って助けてあげなさい」 「ふふっ……それでは、賞味させて頂きますよ」 「こちらには栓をせねばなりませんね」 「奥深くまで……しっかりと収めて下さい」 一連の行為が流れる様に進められ、抗う術を知らない彼女達は手玉に取られる様に男達の思うままに扱われると、悲鳴と共に幾筋もの放物線が鮮やかに描かれる。 「あひぃっ……ち、乳首を咥えて……そ、そんなっ……飲まないでぇぇぇぇぇぇ」 「ひぁぁぁ……な、まさかっ……そ、それを……」 「そ、そんなっ……や、やめ……あふっ……ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」 ルシウスの言葉を合図とばかりに取り繕いと称された淫虐が始められ、いきり立つ乳首を口に含まれ咥えられれば溢れ出す母乳を喉を鳴らして味わい飲まれてしまう。 「多少修正の余地はありますが……これ程の素材はなかなか」 「指導のし甲斐が存分に残されておりますから……今後の役目にも弾みが付きそうです」 「今より専属と言う事で、我らが責任を持って収めさせて頂きます」 「なっ……待ちなさいっ……ど、何処へ連れて行こうと……」 三者三様だがそれぞれがしっかりと抱き合い、下腹には男達の剛直を収めた証しの様に歪な膨らみを浮かび上げ、身を預ける様に項垂れる熟女達。 「この者達にはこの様に御婦人方が番いましたから……残念ながらノイエ様が入る余地は残されておりません」 「なっ……そ、その様な事を申している訳ではっ」 しかし、そのノイエの言動を唯一交わり合う男女を構成していない事に対する不満と解釈する様に宥められ、部下同士で作られた間に割って入る行動に仕立て上げられては恥辱を煽られてしまう。 「その様に向きになられるのは……随分と不満を貯め込んでいると言う事ですかな」 「か、勝手な物言いは……」 そして仕立て上げられるノイエ像に不貞不満の淫欲を塗り込まれて行くと、勝手な虚像に反発し強固に否定を続ける物の、必死の否定が真実を告げられる事の裏返しとして強められ、反論が封じられて行く。 「それでは……ヘステの身替りを務めると言う事は如何ですかな」 「お、伯母上……な、なりませ……ひぁぁぁっ」 「ヘステの……身替りを……私が……」 憤りの高まる心情に突如として異なる提案を掲げると、向けていた強い反発心が行き場を失い虚を衝かれた様に空白を生じさせてしまう。 「勿論、ヘステの義務ですから……ノイエ様が無理に替わる必要はありませんよ」 「んはぁぁぁっ……お、伯母上……わ、私は平気ですから……」 「ヘステっ……わ、私が替われば……ヘステは解放するのですね?」 ノイエに示された提案はヘステと入れ替わる事で達する物であり、当然ノイエの返答次第で結果が変わる。 「それは義務をしっかりと果たせるかどうか……ノイエ様次第ですよ」 ノイエが拒む事が出来ないのは明白であり、後ははっきりと宣言をするだけと言う段階にあるが、笑みを浮かべつつも手中に収めるヘステを弄び、単に入れ替わるだけでは目的を達するに至らないとの牽制が入る。 「わ、判りました……私がヘステに代わって義務を果たします」 外堀を埋められ安易な答えは出せないと釘を刺された状況に追い込まれたノイエは、決意を新たに身替りの提案を受け入れ、ヘステに課せられたと言う義務を果たすと宣言してしまう。 「それでは……果たせるかどうか、試させて頂くとしますか」 「お、伯母上……申し訳……ありません……」 「ヘステ……良いのですよ」 その宣言を受けてルシウスはゆっくりと剛直を抜き、抱いていたヘステを降ろし解放する。 「尤も、十二分に果たせるとは思いますが……これからの愉しみでもありますからな」 「……ど、どの様に示せば……な、何を言っているのです……」 意を決したノイエを一瞥し、その印象を語る様に代役として不足の無いだろう事を存分に窺がわせると高い評価を下し、好印象を与えたと良好な出足を演出し期待感を膨らませるが、間を置いて続く言葉に不安感も抱かせる。 「ノイエ様には前座など不要でしょう……コレももう不要と……では、しっかり収めて下さい」 「えっ……な、何をっ……や、やめなさいっ……ひっ……ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」 尤も、人材確保として始めから狙われており、その為にこの場で囚われているのだが、単に優れた人材と言うだけではルシウス自らが足を運び交渉を行うなどと言う事は殆ど無い。 「やはり期待通り味わい深いモノをお持ちで……末永く愉しめそうですな」 「あふぁぁぁぁっ……お、おなかがっ……おなかがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 部下の三人と違い、ルシウスの手に落ちていきなり秘胴を貫かれてしまったノイエは、野太く力強い並外れた剛直を奥深くにまで迎え入れ、性交の準備など全く出来ていない無防備な胎内を蹂躙されたのである。 「私の子を……こちらにしっかりと宿して下さい、義務ですよノイエ様」 「ひぁぁぁっ……こ、子を……や、宿す……そ、そんな事……出来るはずはぁぁぁぁぁぁ」 ルシウスの手中に収められたノイエに告げられたのは果たすべき義務であり、ルシウスの子を宿すと言う決して認められぬ内容で有った。 「うっ……うぇぇっ……」 ルシウスに捕らえられてから連日犯されたまま過ごし、子宮までもを蹂躙されては胎内を濃厚な子種で満たされていた。 「具合が悪い様ですが、禁断症状ですかな」 「うぅっ……ル、ルシウス……様」 「我慢は身体に毒ですから……存分に味わって下さい」 「ひぃっ……そ、そんなっ……だめっ、だめよぉぉぉぉぉぉぉぉ」 労わる中にからかう様な言葉を交えルシウスが一人姿を現すと、思う様に動けず身を竦め震えながら視線を向けるノイエに歩み寄り、抱き上げては当然の様に剛直を突き入れてしまう。 「ふふっ、悪阻とは……ノイエ様もまだまだ子を宿せる証明ですな」 「つ、悪阻……そ、それでは……わ、私が……妊娠……そんなっ、そんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 一人変調に苦しんだ状態を敢えて続けさせ、ルシウスとの交わりを求める淫欲とすり替えて抱き犯すと、その通りであるかの様に身体は喜悦に溺れ隊長も整い始めていく。 |