■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■ 神和のメルマガ・もっと知りたい不動産 3号 2003/09/01作成 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■ 松井が打つとなんだか自分のことのようにウレシイ! ということで、世の中納得いかないことばかりである。礼金だとか、更新料だとか何 でこんなに金の掛かる事ばかりなんだ! 責任者出て来い!って、そんな事言ったって、あなた、誰も返事なんかくれるもんじ ゃない。 礼金なんて無ければその分家賃が高くなってるに決まってるし、そんなに世の中うま く出来ていやしないよ、と言って終わりなら不動産屋なんか要らない。 というわけで、それでは礼金って一体何なのかしら? 簡単に言うと第二次大戦後、戦災で家を焼け出され多くの人が住宅に困窮し、国が地 代家賃統制令という制度を実施したころと前後して、家賃の統制による収入の不足を 補う方途として多くの家主が行いだしたのが大きく広まった主な始まり。その後、地 代家賃統制令が形骸化した後も礼金という慣行がなくならずに現在に到ったというの が、礼金という仕組みの非常に大雑把な成り立ちです。 つまり今となっては盲腸みたいな存在。便の悪いところや古くなって人気の無い物件 (つまりあなたが見ても多分気に入らない)で、少しづつ礼金がないか少ない物件が 増えてきてはいる。若しくは最近の流行として、礼金を家賃に転嫁して礼0をセール スポイントにした物件も増えて来てはいる。きびしい物言いになってしまうが、賃貸 が収益を目的としている以上、現状において急激に礼金が無くなって行く方向にある とは考えづらい。 たとえば魅力的な物件(家賃も当然リーズナブルである)の家主が、礼金によって収 益の一部先取りを考えることは、不動産屋である僕らは今のところそれが自然の成り 行きとしか言いようが無い。 礼金は無くなる方向にあると思います。しかしそれは取り合えず近い将来ではないで しょう。 現状において礼金が家賃に転嫁されることなく0になるには、貸す側の意識の大幅な 変化が必要であり、それを加速する最大の要素は多分日本経済の更なる悪化だろうと 思われることがなんとも気の滅入ることなのです。 さて、そこでもう少し実際的な話。礼金ってまからないの? はっきり言うとまかる物件もあります。 たとえば駅から遠いとか、築年が古い物件。これらはしかし気にしない人にとっては 欠点でもなんでもない。あなたにとっては素晴らしい、だけど一般的な人気は落ちる。 こうした物件にめぐり合えたあなたは幸せ者です。きっと家賃も安いはずだし、礼金 だって若しかしたらまけてくれるかも知れない。でもあなたが、新築で、駅徒歩3分 で、設備抜群の大人気の物件が欲しいなら、ついでに礼金もまけてもらおうなどと考 えないことです。 良い部屋とは、あなたにとってどうであるかが大事なのだから、あまりお仕着せの常 識に囚われない方が、とは思う。多分誰もがそう思っていながら、いざ新築のオート ロックなんか見てしまうと心なんてどうしてこうも自分を裏切るのだろうと不甲斐な く思う。 話逸れてます?スイマセン、だから礼金なんてつまり、そういうことなんです。あな たが自分をしっかり持って尚且つ強運の持ち主なら、若しかしたら礼金なんかない物 件に巡り合える、かも。 □────────────────────────────────────□ 神和不動産メールマガジン(ID:0000114821)3号(2003/09/01作成) 発行者:株式会社 神和不動産 お問い合わせメールアドレス:sinwa@mx1.ttcn.ne.jp バックナンバー : http://www2.ttcn.ne.jp/~sinwa/ 登録解除はこちら: http://www.mag2.com/m/0000114821.htm ウェブサイト : http://www2.ttcn.ne.jp/~sinwa/ □────────────────────────────────────□ |