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    神和のメルマガ・もっと知りたい不動産      4号     2003/09/11作成
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「下北沢」

何故こんなに人気があるのか、しょっちゅう店が潰れ、新しくオープンしてはと、不
動産屋に言わせるとやたら商売の難しい場所に、渋谷、新宿と比ぶべくもない小さな
店が狭い道に所狭しと軒を並べている。本当に道が狭い。おまけに開かずの踏切りま
である。
なんてことは大きなお世話なわけで、潰れようが難しかろうがとにかく街全体がすさ
まじく熱気を帯びて闇雲に肥大化する巨大なアメーバのようである。で、この田舎の
商店街を少しばかりファッショナブルにしておのぼりさんに溢れた下北沢の、一体何
が魅力なのかしら?
そりゃ、下北といえば小劇場だろ、見栄えのいい子も多いってもんダ、それにここだ
けの話、少しばかりアブナイ雰囲気もあってね。だからね、みんな来るってわけだ。

なるほど、それでこんなにおのぼりさんが、多いのか。
いやね、おのぼりさんじゃなくって、観光客!って、どっちも同じか。みんなカワイ
クッて流行りの格好をして頬をプーッて膨らまして歩いてるよ。
そういえば、最近下北沢も観光スポット化してきて、昔の少しばかりアヤシイ雰囲気
が無くなって来たんじゃないかしら。
アヤシイのが売りって店はあるけどね、それは商売でしょ。

そうではなくて、戦後の闇市を髣髴とさせるあの北口の細い路地裏商店街こそ下北の
ヘソのように思えるのだけれど、たぶん観光客の皆さんには興味が無いだろうね。

でも、ちょっと想像して見てよ。
何も無い駅のガード下に飲み屋や、食べ物屋、八百屋、雑貨屋、飲み屋、飲み屋が寄
り添うように軒を連ねていた様を。
そこを無名の演劇青年だか売れない役者、作家の卵、正体不明なのや、ちょっとアブ
ナイ連中が昭和の時代を駆け抜けていった熱の名残りのようなものがあの路地裏には
感じられないかしら。

っていうか、オジサン、なんだか昔を懐かしんでない?
今時、そんなセンチメント流行らないって。

あともう少しで下北も平成の子達の街になってしまうよ。
そうしてどんな街に変わっていくのか、楽しみにしていようか。


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神和不動産メールマガジン(ID:0000114821)4号(2003/09/11作成)
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