2004年5月19日(水)
18:30 開演
アートスフィア(天王洲アイル内)で行われた「花てまりコンサート」に行って来ました。
長いので、お好きな所だけかいつまんで読んで下さいナ

花てまり…?
冒頭から大変失礼なのですが、実は「花てまり」の事を全く存じ上げませんでした。この「花てまりコンサート」に貴美子さんが出演されるという事を知って、どんな内容なのかな?とインターネットで検索して、フルートとお琴で演奏する姉妹のユニットだという事が分かりました。(ご存知ない方は是非是非、花てまりさんの公式HPへ←ここをクリック)

それで、これはもしかしたら眠くなってしまうかも〜、と思いました。この時点でのこのコンサートのイメージとしては、フルートとお琴のゆったりとした、心地よい演奏が繰り広げられるのでは??というのがありました。だから、気持ち良過ぎて寝てしまったら…とちょっと心配でした。
でも、もともと音楽は昔習っていた事もあって、好きですし、詩も好きだし、太鼓も好きなのです。何より、貴美子さんの詩の朗読が聴ける+観られるんだと思うととても嬉しくて、すぐにチケットの手配をしました。

60%雨女
チケットを予約してからというもの、19日がとても楽しみでそわそわして、前日は落ちつかない時間を過ごしました。

コンサートは18:30開演だったので、近くに食事の出来る所とかたくさんあるのだろうから、観る前にお夕飯をと計画して、少し早めに家を出て、品川駅からずーっと歩いて行きました。以前、この付近を、天王洲アイルまでよりは手前までを歩いた事があるのですが、距離が結構あるなぁと予想はしていました。迷ったら困るので、できるだけ分かりやすい道を歩くべく、テレビ東京の所で道を曲がるルート(これはかなり遠回りなのです)で、雨の中、てくてくと歩きました。雨だったけれど、楽しみな気持ちの方が大きくて、寒さは感じず、むしろ暑いくらいでした。

余談ですが、私は60%の確率で雨女です。
何か楽しみな事があると、必ずではないけれど、雨が降りやすいんです。降らない時もあるので「60%」なのですが、以前こんな事がありました。私が出掛けに雨だったので傘を持って行って、いざ現地に着いてみたら降ってなかった、ということ。その後しばらくして、お友達に「そういえばなんで傘持ってるの?」と聞かれた事があります。この時は小雨に近い感じでしたが、他に、すっごく楽しみにしていたお芝居の当日、ものすっごぉーーーい量の雨が降って、天気予報でも色々注意報が出たりして、家の前は水浸しで、とてもじゃないけど家から出られない状況になった、なんて事もありました。余談が長くなりました(「よだん」と入力しようとして、ついつい指が「よさん」になってしまいます)。

こ、小西さん…っ!
会場に入ってすぐ正面にチケットの受付がありました。受付は3つに分類されていて、その中に「アルファエージェンシー」と書いてある紙が貼ってある所がありました。よぉく見ると、見覚えのあるお顔の方がいらっしゃる。……え!?と思い、私の記憶の引出しを引っ掻き回してみたら、その方はアルファエージェンシー(ご存知かと思いますが貴美子さんの所属なさっている事務所)の小西ゆかりさんでした。以前、貴美子さんが『はなまるマーケット』の「はなまるカフェ」(1度目の、『オトナの男』の頃)に出演された時に、確か「不思議なならわし」というタイトルのお写真に映ってらしたのが、小西さんだったのです。ハッ!として私が、「『はなまるカフェ』の時にお写真で出てらした小西さんですよね??」と尋ねると、一瞬考えてから思い出した様に「あぁっ、随分昔の…!」と笑って答えて下さいました。

開演
18:30を少し過ぎた頃、静かに幕が上がって演奏が始まりました。
1曲目(2曲目もだったかもしれませんが、とにかく冒頭部分)はゆったりと、想像していた感じの曲で始まりました。でも、すぐ後にはテンポのいい曲になり、予想を遥かに越えた演奏が聴けました。
フルートとお琴だけで全ての演奏をするのかな?と思っていましたが、途中、お姉さんの直さんがピアニカを手にした時は、こんな風に言っていいのかわからないのですが、度肝を抜かれました。私が座った席からは直さんが演奏しているのがよく見えたので、フルートからピアニカに持ち替えているのがよく分かって、その時、「え?なんでまたピアニカっ!?」という思いが頭をよぎりました。でも、次の瞬間、そんな思いは吹っ飛んでしましました。すごく、かっこいいのです、ピアニカが。小学校でプーと吹いていただけのピアニカも、彼女が演奏すると、こんなにかっこよくなってしまうんだ、恐るべし、ピアニカ!です。それにお二人は歌も歌ってらっしゃって、それがまた、とても綺麗なハーモニーで、楽器だけに留まらないんだ!すごい!と思いました。
その後も、荏原流れ太鼓ひびき會の力強い太鼓の演奏があったり、緩やかな曲と、テンポのいい曲が上手い具合に構成されていて、約1時間位で第1部があっという間に過ぎていました。この第1部だけでもかなり密度が濃くて満足出来る感じでした。

衣装が素敵!
所で、花てまりの直さんと幹さんのお衣裳、これがすっごく素敵でした。
直さんが赤系、幹さんが緑系で、初めの登場の時から、和テイストな柄で、ドレスっぽくて、お洒落で、とてもセンスのいいお衣裳だな、なんて思っていたのです。
そうしたら、曲の合間のトークで、このお衣装は今回のために、直さんと幹さんのおばあさまが仕立てて下さったものだという事を知り、ますます素敵だと思いました。元々は着物だったのを、フルートとお琴という組み合わせのお二人のために、洋と和を上手く織り交ぜて仕立てて下さったそうです。おばあさまがお二人を思う気持ちが感じられる、素敵なお衣装でした。

第2部
会場に入った時にいただいたパンフレットには第1部と第2部の曲目が記されていて、それを見た感じ、貴美子さんの詩の朗読は第2部かな?と思っていたのですが、本当にそうで、しかも、第2部の最初から舞台上に登場されていて、もうちょっと遅い登場だと思っていたので、ちょっとびっくりしました。

でも、そんなことで驚いている場合ではないです!
とぉぉぉぉぉってもびっくり、しました。
なんと、貴美子さん、
お着物でのご登場!!しかも、おかっぱ!!(ボブって言った方がいいのでしょうか?真直ぐ、顎辺りまでのヘアースタイルです。私としてはボブよりおかっぱという響きの方が合っている気がします)ちょうど、『疑惑』(佐藤浩市さんと共演の)の時の感じです。

着物は
黒地に白の
小菊模様の着物(多分、織ではなく染め。模様が右の肩の方まであったような気がするので小紋だと思いますが、なかったら付け下げではないでしょうか。でも、場面から考えてやはり小紋じゃないかな?)
白の帯、白の帯締め、白の帯揚げ(白といっても真っ白ではない感じ)
白に柔らかい黄色の柄の半襟
白の足袋
草履は黒っぽかった気がしますが、ちょっとはっきり思い出せません
という風でした。
  後日、イラストを載せる予定ですので、そちらもお楽しみに…
貴美子さんのウェーブのヘアースタイルも大好きですが、おかっぱもとても好きなので、嬉しかったし、お着物もすごい好きなので、生で拝見出来てとっても良かったです。これだけでも十分!!

金子みすず
貴美子さんが朗読された詩は、金子みすずさんの詩でした。
私は金子みすずさんの詩を卒論で取り上げようか迷った(結局しなかったけれど)位に興味があったので、貴美子さんのお声でその詩を読む事が出来て、嬉しかったです。
「私と小鳥とすずと」も好きですが、特に「
おさかな」という詩が好きで、貴美子さんがそのタイトルを音にした時、すごく嬉しく思いました。他にも「大漁」(←これも好きです)など数篇が朗読されました。

三線だぁ
第2部も終わりに近付いた頃、貴美子さんが三線手にされて(!!!!!)登場されたので、すっごくすっごく感激してしまいした。
ちなみに私は上手側の席だったので、詩の時は貴美子さん(下手側)から遠くてちょっと残念だったのですが、そのおかげ?で三線を持ってスタンバイしている貴美子さんがちょこっとだけ見えたのが、嬉しかったです。
『ホテルハイビスカス』の舞台挨拶でも三線の演奏はありましたが、美恵子役の蔵下穂波ちゃんととうちゃん役の照屋政雄さんだけで、貴美子さんはなかったので、生で貴美子さんの三線を聴くのは初めてでした。しかも、唄もあって、本当に
大大大感激です。着物+おかっぱスタイルだけでも十分なのに、詩も、三線も、唄まで聴けて最高でした。
三線は藍色っぽい色の三線で、自前かも、と思いました。(後日、以前雑誌に載っていた貴美子さん自前の三線を見てみたら、やはり同じ色だったので、たぶん同じ、ご自分のものなのだろうと思います。)

この演奏が終わった後、花てまりのお二人が貴美子さんを紹介なさいました。その時に花てまりのお二人が仰っていましたが、今回のコンサートに貴美子さんが出演されることになった切っ掛けというのが、「スリーグレイセス」さんという方々のコンサートだそうです。花てまりのお二人も貴美子さんも、そのコンサートにいらしていて、お話された、というような事を仰っていました。
ここでの事がなかったら、今回のコンサートもなかったのかもしれないですよね。人と人との繋がりって、いつも思う事ですが、何だか不思議な感じがします。

全体を通して
今回のコンサートはすごく盛り沢山で、行ってよかった、聴けてよかったとつくづく思わされるいいものでした。
直さんのフルートも、幹さんの琴も、予想を遥かに越えた素晴らしい演奏だったように思います。何しろ、今までのフルートや琴のイメージは私の中で一新されました。琴であんなに早く弾く事が出来るんだ、ということや、ピアニカがあんなにもカッコイイ楽器に変身するんだという事には驚きました。それから、フルートと琴が混ざりあって、和にも、洋にも、オリエンタルな感じにもなり、他にも色々なバリエーションが出来あがるんだと、すごくすごく感心しました。


ロビーにて…!!!
そんなこんなで、とぉーっても満足して、席を立ち、ロビーに出るとなにやらざわざわ、している。人だかりができている。う〜ん。と思ってよく見たら、花てまりのお二人、と、き貴美子さんがっっっっ!!!!
ドキドキ、ドキドキ。
とりあえず、落ち付かないと、とは思うのですが、あまりの状況にちゃんと足に力を入れて立つ事ができない状態でした。

人が沢山だったので、少し待ってから貴美子さんの
お傍に寄ってみました。お傍で拝見する貴美子さんは、そりゃあもう、綺麗です!!いつも綺麗だけれど、今日は本当に後から光りが差しているのじゃないかと思うほどキラキラして、ただ綺麗っていうだけでは足りなくて、本当に言葉に詰まってしまいます。こんなとき、自分に語彙がもっとあったらとつくづく思います。それでもやっと、「お着物、お綺麗ですね(私自身はお着物をお召しになっている貴美子さん、お綺麗ですね、と言っているつもり)」と私が言うと、貴美子さんは笑って「みんながね、着物ばっかり綺麗だっていうのョ」というような事を仰ってくださいました。その冗談っぽくお話される時の瞳がお茶目な可愛らしい感じがしました。他にも、「ここ(アートスフィア)は辺鄙な場所にあるから皆さんに不評なんですって。こんな所まで来てくれてありがとう」ということも仰って下さいました。
すっごく、すぅっごく幸せな貴重な時間が過ごせて、とてもいい1日でした。
はなてまりさんのコンサート、また機会があれば聴きに行きたいです。

2004年6月3日


花てまりさんからのメッセージ
このレポートを書かせていただいた事を花てまりさんのHPにご連絡しましたら、後日掲示板にメッセージをいただきました。ここに残しておこうと思います。

「すんばらしい〜レポートに感激!!」     花てまり直&幹

初めまして花てまりです。お返事が遅くなってごめんさない。実はPCが再び故障して開くのがおそくなってしまいました。今日、素晴らしいレポートを拝見して楽しくって、状況が手に取るように分かって嬉しくなりました。素敵な余さんを通じていちごさんともお近付き出来てとってもご縁!に感謝します。今日、たまたま読んだ雑誌のなかで仲間由紀恵さんのコメントの中に{女優の余貴美子さんはとっても素敵な女性です}と書いてあり、同業者の方も理想とするなんて素晴らしいキャラクターのかたなんだな〜〜って思いました。実際、私たちもすっかり魅力にはまっていあます。同姓ながらあこがれちゃう方ですよね。余さんと待ち合わせた時も、気取らずジーパン姿でにこにこしながら立っていらして、自然体の方だ!!と思いました。
いちごさん、本当に丁寧なコメント、私たちにとって励みになります。これからも楽しんで頂けるようにがんばりますので、 花てまりのことも宜しくお願いいたしますね。季節柄、お身体ご自愛くださいね。   2004年6月11日