たかまる旅行記その4
(ドイツ・ドレスデン編)
8月29日(火)旅の5日目
7時前に目がさめ、熟睡できたようで気分も爽快!
プラハのホテル探しで体調を崩し、危うく寝込みそうだった妻も元気を取り戻し、本当に良かった。旅に出る前に、生徒からいただいた最高の漢方薬(ツムラNo.2)
は、葛根湯(かっこんとう)の中でも最強のもので、一般では手に入らない貴重な薬がとても役に立って助かりました。
ドレスデン行きの列車は7分遅れで発車し、ドレスデンには15分遅れで到着する。この列車は、よく遅れるそうで、ドイツでは滅多にないダイヤの乱れも、ここでは当たり前で、ドイツに入国してから車掌もドイツ人に交代すると、ダイヤの遅れを再度お詫びをしていて面白かったです。車窓からの眺めは絶品で、エルベ川沿いを永遠と走り、奥には山や町の集落が点々とちりばめていました。
駅ホームでデトモルトの学友のピアニスト、吉住理絵子さんが迎えに来てくれていました。彼女と妻は大学からの学友で、僕が妻と知り合ったのは、留学から帰国してからなので、正に奇遇です。お互い縁を感じました。
チェコ製のSkodaの車でCiti Bankまで乗せてくれました。Skodaはとても元気で良く走る車です。Citi Bankでは、チェコのお金は価値が低すぎて両替できず、私設両替商でないとできないと言われました。
中心街のマンデリンという彼女おすすめの中華レストランで昼食をとりました。ドイツの中華は、デトモルトのような小さな町だと、どこに入ってもドイツ人好みの同じ味付けで、メニューも単調で冴えませんが、(一説には、マフィアまがいの大組織によるレトルト食品だとか・・・)大都市のこの店は素材がとても新鮮で、美味でした。(マーボー豆腐とナスの肉味噌炒めは絶品です!)後から、理絵子さんの旦那で、ドレスデンフィルのチェロ奏者、クレメンスと合流しました。クレメンスもデトモルトの学友で、少々カミの毛が少なくなっている他は変わり無く、とても懐かしかったです。彼は、もやしが大好きで、もやし炒めをリクエストしました。
彼等と別れ、午後は2人でドレスデンを観光しました。

オペラ座の内部。豪華そのもので、大理石の柱が印象的です。
劇場内は、それぞれの客席の背もたれから空調の冷気が噴出してくる大がかりな仕組みになっています。
まず、ウェーバーやR.シュトラウスが、彼等自身のタクトで初演された歌劇の殿堂、オペラ座に入りました。
ホワイエの様々な色の大理石の柱、壁は見事で、客席の豪華さには、ただただため息の出る内装でした。一つ一つの客席の背もたれの天上に通気口があり、そこから冷気が出てくるのがユニークで、いいアイデアだと思いましたが、かなり費用もかかるのでしょうね。ガイドのおじいちゃんは、もごもごとした声で永遠とドレスデンの歴史と戦争の話しをしだし、ちょっと退屈でしたが、その熱弁ぶりに、観光客のおばさん組みは一緒にうなずいていました。
続いて荘厳たるツヴィーガー宮殿の中庭を歩き、15〜18世紀のルーベンス等の宗教画Museumへ行きました。とてつもない数の多さに疲れましたが、各部屋に立派なソファーがあり、ゆったりくつろいで鑑賞できました。
夕方、理絵子さんと待ち合わせるために、日本から持ってきた6年前のドイツのテレカでかけようとしましたが、電話は『このカードは消費期限を過ぎていて使えません』と表示され、賞味いや消費期限があるとは知りませんでした。

左から、ピアニストで家内と高校で同期の吉住理恵子さん、
理恵子さんの旦那で、たかまるの学友でもある、ドレスデンフィルチェリスト・クレメンス君。
中世のテーマパークのような吉住さん一押しの居酒屋の指定ブランコ席。
ブランコに揺られながら飲むビールは意外と酔わずに気持ちイイです。
右手の男たちは、すばらしいアカペラを聴かせてくれたWanderung Chorの面々。コスプレのウエイトレスも華やかにキマッテました。
夜、理絵子さん夫妻に、面白い居酒屋に連れていってもらいました。そこは、18世紀の典型的なドイツの雰囲気を演出しているテーマパークみたいな遊び心いっぱいのお店で、僕らは、理絵子さんが特別にチャージしてくれた、ブランコになっているイスの円卓に座りました。料理が来るまでは、ブランブラン揺れながら遊んでいられますが、料理が来て食べようとすると、ブランコの両サイドのチェーンが腕に引っ掛かり、食べにくいのが難点でした。酒の廻るのも予想以上に早かったです。でもいい気持ちでした。この席はいつも満員で、早めに予約を入れないと座れないほど人気の席だそうです。料理のメニューも豊富で、初めてウサギの肉を食べてみました。それほどクセは無く、鳥肉と牛肉を合わせたような独特の食感がありました。
後から、この円卓の残りの席に、8人程のグループがやって来ました。ビールがそれぞれ運ばれると、突然彼等はハミングで音合わせをして、アカペラで合唱を始めました。それはそれは素晴しいハーモニーで、全身を共鳴させて発声し、効果音も演出し、もう何十年も共に歌っているような見事な歌声に大感激でした。彼等はしかもアマチュアで、時々コンサートをやっているとのことです。Wanderung Chorといって、山登りをする時に歌われる民謡などが主なレパートリーでした。どれもとってもゴキゲンな曲で、うきうきと幸せな気分になれ、元気が湧き出ました。当初この旅は、コンサートはシーズンオフなので期待はしていませんでしたが、今まででも思わぬ所で素晴しい生演奏に接することができて、メチャクチャラッキーでした。
クレメンスの運転で、彼等のお宅に向かいました。彼の運転(ドイツ人の傾向とも言えますが)はカーブの手前でブレーキをかけないので、かなりハードで酔いそうでした。
なんとか無事にクレメンス家に着きました。ネコ3匹が迎えてくれました。とっても広くて、浴室にはこだわりがあり、バスタブが扇形のおしゃれなデザインで、ゆったりくつろぎました。
この日は移動が多かったですが、それでも18520歩も歩きました。
次回はドレスデンからいよいよレンタカーで6年ぶりのドライブ体験記です。お楽しみに!!
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