いつまで続くか分からないHPだけど、最愛の息子へ、
私の妊娠記、出産記を残そうとおもいます。

生まれてから、半年分の育児日記はあるものの、貴方を宿し、
貴方を待ちどうしく、慈しみ、愛し、心待ちに一緒に過ごしたか、
そのときの私の気持ちを貴方に伝えますね。

もときへ

もときが私のお腹に宿ったことを知ったのは、
平成8年4月17日のことでした。
数日前が妹の結婚式で、結構お酒を呑んでしまった。ごめんね。
その後、数日間、あまりお酒を呑む事が自然に出来なくなり、
もしかしたら?と
前の晩に妊娠検査薬を使ってみたの。
まだ、ちゃんとした結果が出るほどの期間が経ってないのだけれど、
貴方も知っての通り私はお酒が好きだから、
妊娠は早く知りたかったのね。
それでないと、お腹に宿った赤ちゃんに申し訳ないでしょ?
そして、調べたら「陽性」おめでたの反応がでました。
翌朝急いで病院へ。

先生には「受精したことは分かりますが、ちゃんと着床しているか、
わかりません。よく、これくらいの時期にわかりましたね」
って言われちゃったよ。

1週間して、再診。
今度は「おめでとうございます。予定日は12月25日ですね」
って言われたの。

うれしかったなぁ。
だって最初にお医者様に見てもらった時は
お祝いの言葉がなかったのよ。
「お腹の中の赤ちゃん、ちゃんと育ってね」
ってとっても心配だったの。



嬉しかったのもつかの間、急に変な出血があって、また病院に。
「出来れば入院してください」って言われたの。
でも、お仕事が忙しい時期で
「家で安静にしてますから」って言って、ゆっくり仕事をしてたの。
自然にタバコも吸えなくなり、赤ちゃんの成長が分かる本を買ってきて、
今、お腹の赤ちゃんは、これくらいなんだなぁって思ったりしてた。



妊娠20週の時に「母子手帳」を貰って、うれしかったなぁ。
あたしもこれで妊婦だわっって思ったよ。
水戸黄門の印籠みたいにね(笑)

夏近く、やっと安定期に入ってからは、皆さんにご報告。
みんな、おめでとうって言ってくれたよ。幸せだよね。

あれは、5ヶ月に入ってすぐかな。
夜ベッドに入ると、貴方が初めて動いたの。
「ぐにゅー」って(笑)
「生きてるんだなぁ」って涙がでたよ。すぐにお父さんを起こして
「いま、動いたよ!」って報告。お父さんも「おお!」って嬉しがってた。

その後、貴方はいっつも活発に動いてた(笑)
夏本番の頃は、お母さんは貧血で1週間薬を飲んだけど効かなくって、
注射を打ちにまた1週間通いました。
本当なら痛いはずの注射も、貴方のためだと思うとなんともありません。

この頃に、予定日変更。12/19になりました。
頭のサイズが大きいから、予定が早まったんだって。



食べ物にも随分気を使ったよ。
お父さんが花粉症を持っているから、出来るだけ
「アレルギー」の出そうなものは避けました。
あの時は、色々食べられないものが増えて、こまっちゃったよ(笑)

つわりはなかったの。
強いて言えば、お刺身がダメだったかな。
あの生臭さがどうにもダメだった。
あとね、甘いものがとっても食べたかったな。
南瓜は毎日食べたよ。
可笑しいでしょ。お母さん甘いもの嫌いなのにね。

その後、貴方はすくすくと育ってくれました。
大きさも順調。
夏には、キャンプも行ったのよ。
貴方は生まれる前からキャンプに行ってたのね(笑)



秋になると、お母さんのお腹も結構目立ってきました。
不思議なもので、街で見かける人の中から、
「妊婦さん」や赤ちゃん連れの人が目につくのね。
「なんか、多いなぁー」って思うくらい。
この頃になると貴方はお母さんのお腹を蹴ったり、ぐるぐる回ったり。

お父さんは、毎日お母さんの足の
むくみ取りのマッサージをしてくれました。
胎教に良いって言って、クラシックの曲を選んで
毎日聞かせてくれたのよ。



冬が近づくと、頻繁にお腹が張るようになりました。
ずっと仕事をしているから、貴方にも負担をかけちゃったね。
あまりに辛いので、お医者様に見ていただくと、また
「入院してみては」と勧められました。
ごめんね。お母さん、また入院しませんでした。
「安静にしてますから」って言って。
でもね、家族みんなでお母さんのことを
楽させてくれたのよ。

12月に入ると、もう、いつ貴方が生まれてきても
良い時期になってたから、
ちょうど売り出しも重なって、お母さん、沢山、働いたよ。



そして、12/11。
その日の夜は、なぜか甘いものが食べたくなって、
9時過ぎにお父さんとコンビニに行ってお買い物。
帰ってくるとなんか変。お腹が張ってるみたい。
「動き過ぎかな」って思ってた。
そして11時。「お腹痛いかも」
お父さんには、寝てもらいました。少しでも睡眠をとって欲しかったから。
12時。日付が変わります。
「これは、陣痛だ」そして、間隔を測ります。まだ10分以上おき。
時計とにらめっこ。

3時半。陣痛が7分おき!

さて、お父さんを起こして、じーちゃんとばーちゃんに
「行ってくるね!」って
言って病院へ。
それがね、お母さん、病院に着いたら痛く無くなっちゃったの(笑)
看護婦さんも「様子を見て、明日は家に戻ってください」って
でもね、その後、陣痛がわかる機械をつけたら、
ちゃんと5分おきに陣痛がきてることが分かったの。
朝になっても痛みがなくて、でもちゃんと陣痛はあって。

そこで、陣痛促進剤を打ちました。午前8時。
それからは、早かったんだよ。
そんなに痛いなぁーって思わないうちに12時。
そこからが痛かった。
でもね、お母さん徹夜明けだったから、眠かったのよ。
「痛ーい」が45秒「眠ーい」が15秒 
そんな感じで1時間。
助産婦さんに見ていただいたら、
「はい、いきんでみて。思いっきりよ!」って言うもんだから
思いっきりいきんだら、破水。すぐに分娩台に。



貴方が生まれるときは、
看護士さんになる勉強をしている人が3人、見学にきてたわ。
お母さん、恥ずかしかったけど、それどころじゃなかったし、
あれは、「母は強し」ってやつね。
「見るなら、ちゃんとお勉強してね!」って思った。
でもね、考え方を変えると、
沢山の人に見守られて貴方は生まれてきたのよね。
「頑張ってください。頑張ってください!」って言われたよ。

貴方は分娩台に上がってから、20分くらいで生まれてくれたの。
すっごく安産なんだとおもうよ。
分娩台に上がってからは、痛みもなくなったしね。
「やっと、出せるー」
ごめんね、本音です(笑)
そしてね、生まれてすぐに貴方は、おしっこしたのよ(笑)
取り上げてくれた先生が
「あらぁ〜この子は 男の子だよ! って言ってるわ(笑)」って
そういえば、見学してた3人の看護学生は、泣いてた。

平成8年12月12日 13:44
体重3388kg 身長51cm 
もときがお母さんとお父さんの間に生まれてくれました。

どうですか。これが貴方が生まれるまでの歴史です。
何処か、記憶の片隅に置いておいてくれると嬉しいな。

たかよ