ベトナム語を学ぼう Part 1

 ハノイ留学事情とその情報

留学の手続きから授業に至るまでとその授業内容。

                                                  2000年12月 現在


 
@ 大学の特色と特徴
現在私が通っているハノイ国家大学ベトナム語、文化間研究センター(通称チュンタム)では入学希望者があればいつでも入学可能です。
ただここはハノイのバイックホアにある社会人文科学大学(旧総合大学)と違ってある程度日本で下地を作ってから来ている人がほとんどで、所属している人のほとんどが何らかの研究をしている人ばかりです。
大学院生で銅鼓研究をしている人、民族衣装や装飾品、民族工芸品。またメコンデルタや東南アジアの考古学を勉強している人などの研究者が大半を占めています。
なので僕のようなほとんど遊び半分でベトナム語を勉強していた人がここに席を置くのは珍しいようです。
でも東南アジアの写真を撮る一人の研究者としてならいいかもしれませんね。
 
ここのセンターは昔は総合大学の中の一つの同じ研究機関にありましたが、各研究機関同士の仲たがいやウマが合わないなどの理由により何箇所かに分裂し、その結果できたそうです。
現在でもチュンタムはその中でも孤立している存在だそうです。
ですのでその名残からか各機関はそれぞれ違った特色や特徴が見られるようです。
勿論それらに所属している先生方にもその特色があるようです。
 
バイックホアの社会人文科学大学ベトナム語科は30年以上の歴史があり、ここは主に一つの外国語としてのベトナム語、またそのベトナム語教育に関することやベトナムの文化を幅広く紹介する目的で設立されました。ですのでこちらに所属または実際に通っている学生はベトナム語の翻訳、ベトナム語の研究などの語学を主目的とした人には最適の場所であると言えます。
一方のチュンタムは本来はベトナムの研究者向けに設立されましたが、本来の研究者を対象とした受け入れのほかにベトナム語の教室を開いているというところです。
ここの特色としては本来は研究者を対象としていますので、ベトナム語を学ぶのが主目的ではないという人には最適の機関だといえます。
研究のためいろいろしたいが学校にはあまりいけない、でも一応学校の籍だけはほしいというような人にはいい環境のところといえます。
チュンタムが派閥争いから孤立していると言いましたが、別の意味で言うとそれがかえって他の研究機関に比べて自由がきき、尚且つ第三者の立場でいられるということでもあります。
 
A最初の手続きから入学に至るまで。
 
この研究機関に入学したいものはまずこの研究機関に自分の身分照会と留学の目的、留学の期間と滞在期間を文書で先方に送る必要があります。
これらの文書を先方に送付すると何らかのアクションがあるはずです。
まずその例としてはこちらはあなたの文書を確かに受理しました。こちらに来る場合いくら手数料がかかっていくらビザがかかります(これは言って来ない事あり)といった承諾書が届くはずです。
そのあと承諾をした際にビザの手配をしますといった内容のファックスなりメールなりが届き、そのあとビザの書類手続きが終了しましたので、在日ベトナム大使館にビザを取りに行って下さいとの通知が届きます。
その際に公電番号と呼ばれるアルファベットと数字のかかれたものを大使館に持参して即日ビザが発行となります。
在日ベトナム大使館で受け取る際のビザの料金ですが、特別な研究者などでない限り通常半年か一年のシングルビザ。料金は4000円。
大学の後ろ盾があって尚且つ研究者だと一年のマルチタイプのビザが出ます。料金は12000円。
このほかにハノイに着いて大学に行った際に35ドルの事務手数料が取られます。
来年からこの制限がなくなり希望者にはマルチプルのビザが発行されると聞きました。
しかしその場合マルチタイプを請求する理由の文書を書かなくてはならないそうです。
一年以上滞在する場合更新は半年ごとの切り替えとなります。
 
B 大学での手続きと授業内容決定。
日本にいた際の大学側と本人のやり取りの中で、ベトナム到着日を知らせてあるのでその到着からなるべく早く大学に赴き簡単な面接と手続きをします。
そのさいにベトナム側でした事務手数料の35ドルを支払います。
日本にいた時点で本人にどうゆう先生が割り当てられるか決まっています。
面接をした際先生も同席してベトナム語で会話する中でその人の現在のレベルとこれからの授業内容を決定します。
ここのチュンタムは現在マンツーマン方式のみで、一時間5ドル。通常午前中の2時間ですので、一日10ドルかかることになります。
これはあくまでベトナム語に関しての料金なので、ベトナム語の専門的なものや、そのほかの専門は別途加算料金を取られます。
この研究センターは現在2箇所の教室を持っています。ガイドブックにもかかれている社会人文科学大学ベトナム語科があるバイックホア(BACH KHOA)の3階。それとメインのランハ(LANG HA)の2箇所です。
午前中の授業を希望する場合メインのランハ地区で行いますが、午後の授業を希望する場合はバイックホアでの授業となります。
ただバイックホアの教室は2階の社会人文科学大学ベトナム語科の教室を間借りしているので、3階の一室しかチュンタムの教室はありません。
ですのでここでの希望者が多くいた場合ここでの授業が出来ない可能性があります。
教科書ですがベトナム語の文法をカリキュラムに入れた場合、チュンタム側が教科書を用意しています。この教科書のほかにはハノイ国家大学が発行しているそのほかの教科書を選べます。
その教科書のどの部分から始めるかは最初の面接で決まります。
それが決まったら何曜日の何時から授業開始ですとのやり取りをしてその日は終わりです。
 
C 授業内容と先生の特色
 
授業は教室に行く前から始まっているといってもいいでしょう。どうゆうことかといいますと、ここに来る学生はまず一階の扉から入ります。そこは先生と学生の溜まり場。まずそこで先生と会ってご挨拶をし、そのあと5分から10分日ごろのお話をします。
その学生の中にはオランダ人や韓国人、アメリカ人もいます。そのコミュニケーションともいえる一時が終わると各教室へと散らばって行きます。
教室は2階から4階まであり、広さは各教室とも6畳くらいでしょうか。全教室ともマンツーマンスタイルの間取りになっていて教室や建物自体も綺麗で新しいです。
途中一時間経った時点で休憩があります。
その時先生と一緒にお茶を飲むなどのひとときを過ごします。
授業は全てベトナム語、質問も受け答えも全てベトナム語で答えなくてはなりません。
先生方はいずれも言語学専門の方たちですので、発音は全てきれい、そして庶民が知らない言葉を多く知っているので、現在発行されている日本の日越辞書の使われていない語句などもほとんどわかります。
とても優秀な方たちばかりですので学生としては嬉しい限りです。実際私も今現在使われていない語句をたくさん覚えてしまったのでその整理の作業が大変でした。
文法から始めている人達は主に教科書に沿った内容の授業形式です。例えばその習った文法を使って文章を作るとか、実際にアタマで考えてその作った例文を述べるといったものです。
文法形式の場合基本的に一日に1課を終えます。
5課分が終わると復習としてテストを行います。
たまにヒアリングをやります。
私の場合は文法を希望したのですが、最初の面接の際にうまく話せたのか、あなたは必要ないでしょうといわれまして現在は各課で出てくるテーマに則した内容の別の事柄を先生と会話するといったものです。
例えばその課がベトナムの結婚式がテーマだったら日本の結婚式の内容について先生に説明するといったところです。
最近では新聞のニュースを自分で5種類選択しその内容を先生に説明しその後実際に文章を書くといった内容です。
ヒアリングはベトナムの言い伝え、風俗習慣に関するものや、ベトナムの伝記、また新聞の内容などを先生が話しその後先生に質問されるといったところでしょうか。
ある程度進めば自分で授業の内容を変える事が出来好きな題材を選んでやることも出きるそうです。
 
D 一時帰国する場合のビザの手配と手続き
 
一年または半年のシングルビザで入国したが何らかの事情により帰国しなければならない時、学生はチュンタムの事務室にて再入国のビザを発行してもらえます。その場合少なくとも2週間前までには先方に伝えておかなくてはなりません。
チュンタムの事務室はメインの教室があるランハ(LANG HA)の2階にあって、事務処理担当の人がいますのでこの人にすべての手続き等をしてもらいます。
その際の発行手数料は20数ドル、プラス実際の再入国ビザ代数十ドルといったところです。
一年または半年後のビザ延長の際にも最低2週間前までに手続きを終えていなくてはなりません。
 
E 学費の支払い
 
学費は月末の〆で月始めの支払いとなります。
月末最後の授業の際に先生から用紙を配られますのでそれに授業時間、先生の名前、総支払い額を記入し2階の事務室にて支払いとなります。
支払いはドル、ベトナムドンのいずれでも可能です。
 
F 他の機関と現在の状況
 
聞くところによると現在はどの機関でも外国人に対して門戸を開いているようです。
4,5年前の状況と比べると比較的手続きもスムーズで簡単になってきたそうです。
私が通っているチュンタムはもともとは専門的な学習をしている人向けに門戸を開いてましたが、現在ではどんな留学生も受け入れている状態です。
でもここはマンツーマンスタイルが主流ですので、グループでの学習希望や全くベトナム語を知らない人は社会人文科学大学ベトナム語科(旧総合大学)やハノイ国家大学師範学部がいいそうです。
これは94年にハノイ外国語師範大学とハノイ師範大学が統一されてハノイ国家大学師範学部となりました。
手続きもいたって簡単、ここチュンタムでの手続きのように書類のやり取りから始めてビザの受け取り、そして現地での入学手続き、という具合に進めればなんら問題はないはずです。
 
以上が簡単な説明です。
 
「補足」
これらの研究機関以外にも外国人の為に門戸を開いている機関があります。ハノイ外国語大学ベトナム語センター(ここもチュンタムという名前が通称になってます)がその一つです。ここも最近比較的スムーズに手続き等が出来て、いつでも入学可能という事です。ただここはハノイ中心部から少し離れてますので、勉学に集中しこの近くに居を構える、という人には最適でしょう。
以上が大まかな説明と補足です。
 
                       [おわり]