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竹取物語 第三時の指導



長谷川博之(トークライン中学秩父JEサークル)

音読中心の授業の第3時。指示通りに学習すれば授業の終わりにはすらすら読めるようになっているという事実を目の当たりにした生徒達は、難しい古文にも進んでチャレンジした。


◇教科書P.160  L.12〜P.166  L.5

漢字スキルの後、さっと指示を出す。

確認1 音読してきた人! 10回、9回、8回……。

「努力家!」「よくがんばった!」「一回だってたいしたもんだ!」等声を掛けていく。前回よりも確実に増えている。

指示1 156頁を開きなさい。
   2 追い読みします。
   3 一文ずつ、ハイスピードで追い読みします。
   4 最速で読みましょう。2回読んだら座ります。全員起立。

前々時、前時の復習である。すばやくテンポよく進める。すでに暗唱している生徒が1/3いる。

【現代文を読む】

指示5 160頁を開きなさい。
   6 「以上が竹取物語のあらすじです」とあります。指差しなさい。
   7 右側に丸を10個書きなさい。

本教材は現古融合文で量もあるので、いくつかのパートに区切って音読練習をさせようと考えた。短い方が音読への抵抗が減る。読んでみようか、と考える生徒が増える。毎時間「丸10個」の指示を出すのはそのためである。

指示8 162頁から164頁までの古文は抜いて追い読みします。

一度目は文節ごとにゆっくり読む。難漢字には振り仮名を振ってよいことになっている。
二度目はスピードを上げ、一文ずつ読む。生徒の声が乱れた箇所は繰り返す。あくまでテンポを保つことが大切である。
「燕のふん」の件では緊張感の中で心地よい笑いが起こる。

指示9 一度読んだら座りなさい。全員起立。

個人で読ませることで読めない箇所を自覚させる。読めない自覚するからこそ練習の意欲も涌く。

指示10 全体で丸読みします。A君からです。最高の読みを披露しなさい。

緊張感をもって音読することで力がつく。こういう場も授業中に保障していく必要がある。

【古文を読む】

指示11 162頁を開きなさい。追い読みします。

「ここはすらすら読めることが目的です」「終わるまでに必ず読めるようになりますよ」と告げて始める。 
一度目は文節ごとにゆっくりと読む。
二度目は読点で区切ってゆっくりと読む。
三度目は少し速度を上げ、一文ずつ読み進める。
読みに自信がつくにつれて声が大きくなっていく。

指示12 二度読んだら座ります。全員起立。

読み終えたら微音読することになっている。

指示13 私が古文を、皆さんは訳を交互に読みます。「合わせ読み」です。
   14 交代します。さんはい。

私が古文を一文読み、生徒がその部分の訳文を一文読む。テンポよく進める。
この活動の繰り返しにより古文とその意味が同時に生徒の頭に入る。

指示15 隣同士で合わせ読みをします。読み終えたら上下を交代してもう一度読みなさい。全員起立。

終わった生徒から座っていく。座った生徒は微音読をすることになっている。

指示16 指名なし音読です。最初はBさんお願いします。さんはい。

指名なし音読の際は机ごと中心を向く。

言い回しの難しい古文であるが、二度目には全員が読んだ。つっかえつっかえ読む者が4名いたが、立って読んだことを大いに褒めた。
次時は暗唱&音読検定を行う旨を告げ、授業を終えた。
                                                                                 (以上45分)


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