アンタそれでも悪魔かよっ、みたいな
パラダイム (1987)
PRINCE OF DARKNESS
JOHN CARPENTER'S PRINCE OF DARKNESS
ジョンカーペンター監督(音楽も担当)
出演:ドナルド・プレザンス、ヴィクター・ウォン、ジェームソン・パーカー、
リサ・ブロント、スーザン・ブランチャード、ジェシー・ローレンス・ファーガソン、デニス・ダン、アリス・クーパー(ロック歌手)

教会の地下に封じ込められた緑色の渦巻く物体の入った円筒。
解読した古文書によると700万年前に封じ込めた「暗黒の王子」という。
浮浪者たちの行動も不気味な印象。集団になって教会を囲む。
緑色の液体が生き物のように動いて口に入る。
暗黒の王子に何人かが操られる。
コールダーは苦痛の表情を浮かべたまま笑い声を出し皆が見てる前で首を切り死亡。
眠り続ける女性の体と顔が変化。つまり「受胎告知」の設定と思われる。
司祭は聖水を浴びせるが暗黒の王子のポルターガイスト現象で物に挟まれる。
バリケードで部屋に隠れる。ウォルターが壁に穴を開け次の部屋へ移動。
暗黒の王子がキャサリン・ダンフォースに乗り移った。
暗黒の王子は鏡の中に手を入れ、向かい側には大きな手が届いていた。
女性が王子を道連れに鏡に吸い込まれた後、司祭は神に祈り斧で鏡を割る。
寝てるときに何かが囁いてくる。
「我々は寝てるときにしか通信できない」
それはタキオン粒子と呼ばれる通信方法だった。
ブライアン・マーシュは眼が覚めると妻では無く暗黒の王子が寄り添っていたが、もう1度眼が覚め、
鏡で自分の姿を見て現実か確認するのであった。

リサ・ブロントが演じるキャサリン・ダンフォースと暗黒の王子は必見。
アリス・クーパー(ロック歌手)は浮浪者を怪演。
実際の科学ではタキオン粒子の通信方法は無い。

キリストとサタンとの戦いの後に残された恐怖を設定している。
天界から追放され闇へと逃れた異星人、その子が封じ込められていたのだ。
ヴィクター・ウォン含めアジア系俳優が3人でている。始めからムダな描写が退屈するが、中盤から中々よい。
鏡の向こう側へと手を伸ばす王子が印象的。聖痕は十字に似ている。ゾンビより強い王子恐るべし。
前編音楽が流れるが、雰囲気として長い、王子は子供くさいし鏡の向こうの父親の手もセコイ。送信って(爆)
この物語語るには199X年過ぎてるので恐怖感が減滅・・・(爆)なので続編かリメイクしないとねぇ。ムードは抜群か。
あのゾンビング・サウンドに似ているのは好感がもてる。これほど独特の不気味さをもった映画は中々無い。
デモンズやオーメン、エクソシストでは悪魔の迫力が印象的に過ぎずまだまだ小さい感じ。
ルシファーとミカエルが戦う古典も無いのでCGを使えば凄いだろうと予測もできるが、もう古典は映画化にならないのだろうか。
★★★
DVD









マウス・オブ・マッドネス (1994)
IN THE MOUTH OF MADNESS
JOHN CARPENTER'S IN THE MOUTH OF MADNESS
ジョンカーペンター監督
出演:サム・ニール、ユルゲン・プロホノフ、チャールトン・ヘストンもちょっと出てる。
特撮:ILM
特殊メイク:KNB EFX

作家の書いた内容が現実となる。
物語は真面目な保険調査員が精神病院に運ばれてくるところから始る。
出版社からホラーベストセラー作家の失踪調査を依頼され担当編集者と捜査を始めるが・・・。
主人公トレントは小説の内容を把握。
警官が誰かをリンチしてる様子を見たら警官の顔が怪物だった。
原作者サター・ケインの小説のポスターが流行を印象付けてる。
隔離病棟では患者たちが逃げ出せずに怪物に食われる。
ホテルの絵画の風景が老化したり。
ホテルの女主人が旦那を縛りつけ虐待してるが得体の知れない触手が見え隠れしたり。
自転車で何度か通過する子供が突然老人になってたり。
燃やしても戻ってくる小説の原稿。
つまり悪魔の像を叩き割っても焼却してもしても元通りになってしまう古い設定がモデルかと。
地図に書かれてない町。町から出ようとすると町に戻ってしまう。
原作者が執筆活動をして滞在してる教会では町の人が警戒していた。
タイプライターで書いた原作者サター・ケインの小説が完結。
原作者サター・ケインは小説のページのようになっていた体を引き裂くと空間も割れた。
割れた壁の地底ら出てくる怪物。
主人公のトレントを追ってくる様子を映し出してる。
暴動で町を封鎖してる人達を車で突っ切って逃げ出す主人公。
小説を読んで破壊をする者達。
映画館では主人公トレントが自分の映ってる様子の映画を見てる。
主人公トレントの行動は映画の内容にもなっていた。
それまでの世界が崩壊、書き換えられた新しい世界の幕開け。

冒頭の病院で監督名とのジョークでカーペンターズの曲を流したり、
主人公の隠された事実などカーペンター監督ならではの現実とのブッキングが良い。
クトゥルー神話系といえる。神秘性がやや薄か。
モンスターの造型は形の定まってない恐竜でカメラワークでは明確な全体像を映してない。
精密に作られた怪物はあっというまの出番で残念。
しかもなんだアレという感じで本作映像悪くしてるし判り辛い。
昔からカーペンター監督はカメラの位置は単純。
物語の進行優先で場面ショットがダサすぎ多い。
過去作より評価下。作品に評価でカメラワーク評価なし。

木の怪物はファンタジーRPGでは「エント」と呼ばれる。
★★?
DVD









ヘルレイザー
ヘルレイザー2
ヘルレイザー3
原作イギリスのクライヴ・バーカー(Clive Barker)
魔道士ピンヘッド (ダグ・ブラッドレイ)
魔道士フィメール (グレイス・キルビー)
魔道士チャタラー (ニコラス・ヴィンス)
魔道士バターボール (サイモン・バムフォード)
出演:ダグ・ブラッドレイ(ピンヘッド)

イギリス人俳優ダグ・ブラッドレイが演じる人気の怪人ピンヘッド。

『ヘル・レイザー』 Hellraiser:Clive Barker's Hellraiser (1987)イギリス映画。
外国でバズルボックスを購入した男が鎖にバラバラにされる。
カースティーの家族が引っ越した家で弟の血が床に落ちて兄のフランクが復活する。
継母のジュリアは復活した男の命令に従い何人もの男を誘い出して男に血を吸い取らせる。
すると、みるみるうちに骨だけだった肉が付きはじめる。
娘のカースティーが異変に気付き、バズルボックスの封印を解く。
すると開いた扉の通路の奥から壁を伝ってモンスターが追いかけてくる。
地獄から逃げ出したフランクはカースティーを追い詰めるが、セノバイトらによって地獄に連れ戻される。
カースティはパズルボックスを炎の中に投げ入れて処分しようとした。
目の鋭い浮浪者のような男が再び現われ、バズルボックスを燃え盛る炎の中から取り出して、
骨だけの翼竜となり飛び去っていく。

『ヘルレイザー2』 Hellbound: Hellraiser II (1988)イギリス映画。
ボルテックス (VORTEX)、波動を呼び寄せる子供達の書類が登場する。
精神科医は脳の神経をパズルに例えてる。
セノバイトの魔導士は関った物と合成された姿になる。
この作品では院長が医療器具との合成の姿になり、抑制していた考えが開放され殺戮マシーンに変貌してる。
カースティーは精神科に収容されていたが院長はパズルボックスの謎を解明しようとしていた。
ベッドが院長の自宅に運ばれジュリアが復活する。そして女性たちの皮膚を奪い去る。
バズルを解くことだけに集中する少女がパズルボックスの封印を解く。
そしてアリスの迷宮のような所に行き着く。
その遠くには黒いビームを照射する灯台のような巨大なパズルボックス、リヴァイアサンがあった。
院長の部屋からピンヘッドの過去の人間のときの写真を入手したカースティーは彼に見せる。
そしてセノバイト化した院長とピンヘッドのバトルが始まるが圧倒的に院長が強い。
皮膚が衣服のように脱げてしまうのはホラーマンガにもある。
表と裏の世界を行き来したりトラウマがある主人公の設定が、
コナミのゲームソフト「SILENT HILL」シリーズの設定にも類似してる。
SILENT HILL (PS) (1999年)発売。
チャンド・バオリの階段井戸 (Chand Baori Step Well) インド
迷宮はそれに似てる。

『ヘルレイザー3』 Hellraiser III: Hell on Earth (1992)アメリカ映画。
ピンヘッドは、「神と悪魔は汝、偶像を崇拝することなかれ」と言い、
両手を突き刺して「我は道なり」と言いキリストを真似てる。
「血と肉を与えよう」と言い体の肉を剥ぎ取り教会の儀式のパンに例え、神父の口に突っ込み愚弄してる。
この作品では頭部のセックスマシーン、CD手裏剣のDJ、
ガソリンの瓶を投げ火炎を吹くバーテンダーに変貌してる人達がいる。
ギャラリーから彫刻を購入したオーナーがいたが、
彫刻が置いてあるクラブパズルボックスの部分だけが盗まれる。
盗んだ男には鎖が繋がれて病院に運ばれるが鎖に引き裂かれる。
テレビレポーターがパズルボックスを入手してピンヘッドの人間のときだった戦場の世界に入る。
警察が応戦するが「バイオハザード」のタイラントのようなものなので倒せない。
そしてピンヘッドとピンヘッドが人間だったときのエリオット・スペンサー大尉が対峙する。

サモナーと呼ばれる召喚魔術で扉が開かれてセノバイトの魔導士が望みを叶えるのは、
アラブのランプの精霊のジンなどと類似してる。
悪夢が付き纏う。地獄には善悪は無く一定の行動と趣向性を持つような制約がある。
欲望と一心同体の具現化と体験が基本となってる。

HELLRAISER: REVELATIONS
ヘルレイザー:レベレーション (2011) シリーズ第9作
★★
DVD









ヘルレイザー4 HELLRAISER: BLOODLINE (1996)
クライヴ・バーカー原作
監督:ケヴィン・イエーガー
出演:ブルース・ラムゼイ、ダグ・ブラッドレイ(ピンヘッド)
シリーズ第4作

ステーションの設計者は語る
18世紀に玩具職人は依頼されたパズルボックスを完成させ魔術師に届けた。
魔術師は人の抜け殻を用意し地獄から悪魔を呼び寄せた。
玩具職人は悪魔を戻すため設計図に手を加え箱を手に入れようとした。
近代に玩具職人は妻と子供を悪魔に捕らわれ鏡とレーザーの反射でパズルを出力暴走させ悪魔を葬った。
そして未来、子孫である基地の設計者はパズルボックス化させた基地ごと”無を自称したピンヘッド”を消し去る。
「アーメン」

ここまで想定の範囲内です(笑) アイデアは「イベントホライゾン」の真似。
ベッドシーンは相変わらず映像化しても官能的でも無いので意味ない。
今回は新しい怪物もピンヘッドに創り上げられる。
★★
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ヘルレイザー/ゲート・オブ・インフェルノ HELLRAISER: INFERNO (2000)
クライヴ・バーカー原作
監督:スコット・デリクソン
出演:クレイグ・シェイファー「リバーラン・スルーイット」、ダグ・ブラッドレイ(ピンヘッド)
シリーズ第5作

刑事が遭遇する魔道士の罠。パズルボックスやピンヘッドのピンの数など特典で説明あり。
1作目と比べると丁寧に作りすぎたのか魔道士の迫力に欠ける。「ウェルカム・トゥ・ヘル」といった感じ。
目的の人物2人バレバレだし・・・。序章のような魔道士の存在目的がなんなのかといった感じ。話の運びだけ。
このパターンは大分昔のTV映画「TWILIGHT ZONE」Shadow Play 邦題(夢の世界)と同じ。
繰返されるネタは「エルム街の悪夢」シリーズでもお馴染み。結局、傲慢利己主義な刑事が地獄に落ちただけ。
ジョセフで地獄に落ちた刑事2人目というのはまさに法でも裁けない者は、地獄の裁判官ならではといえる。
次回があるなら、もう肉体派俳優と対決する内容か、原作者に反撃するか、、宇宙に舞台を置かないと見所もない。
スタイリッシュさが、かえって地獄ってこんなものですみたいな宣伝に思える。性格がサドなのは確か。
「我々は人殺しではない」というが、立派な人殺しだろこの魔道士はと思うが、被害者は追われた本人だけの
パラドックスかもしれない。そもそもパート1のアイツは1度地獄から出られたがアレ以来ボックスも改良されたか?
ピンヘッドは理屈ぽいのか?。開き直った人間ならこのくり返しはやりたいことがやり放題だ。便利なリセット(爆)
☆☆☆
DVD






ヘルレイザー/リターン・オブ・ナイトメア HELLRAISER: HELLSEEKER (2002)
クライヴ・バーカー原作
監督:リック・ボータ
出演:ディーン・ウィンタース、ダグ・ブラッドレイ(ピンヘッド)
ヘルシェーカー。
シリーズ第6作

トレバーとクリスティーンが乗る車が川に転落。
クリスティーンは車内に閉じ込められトレバーだけが助かった。
現実と悪夢が交差し魔道士は真実を見せる。

1作目にも出たクリスティーンが主人に騙されるが地獄で魔道士と契約する。5人の命と引換えに。
「ジェイコブス・ラダー」のようにじっくりと攻める映像になっている。その分最期はどうなるか見えるが。
やはり所詮は作家の色々なパターンを映像化しているにすぎない。映画としての完結が見えないまま。
こんな単発話ばかりで満足はできない。そろそろ2作分を詰め込んだ展開内容がほしい。
悪夢のザッピングで「エルム街の悪夢」と変らないままになっている。
1作品としての完成度はあるが、ファンなら全シリーズを通して見ている。映像の質は上昇しても内容は1作目を超えてない。
ゲート・オブ・インフェルノでやっていた内容を使いまわししている焼増し。濡場シーンに頼り過ぎ。
原作はクライヴ・バーカーでも脚本は他の人がナンボでも作るからぬるい。サスペンスドラマに毛が生えた程度の子供だまし。
ホラー、バイオレンス、エロス、サスペンスと要素を均等にしているので中途半端になりやすい。
なんとなくホラーゲームの「サイレントヒル」になっている。

DVD






ヘルレイザー/ワールド・オブ・ペイン HELLRAISER: DEADER (2005)
クライヴ・バーカー原作
監督:リック・ボータ
出演:カリ・ウーラー、ダグ・ブラッドレイ(ピンヘッド)
シリーズ第7作

記者エイミーは1本のテープを見せられた。
1人の女が拳銃で自殺し、1人の男が生き返らせた。まるでルルドの泉の奇跡。
デーダーという教団組織を探るも生と死の悪夢を彷徨う事になる。
パズルボックスの領域に踏み込んだ生を超越した存在のデーダー達は1度死んでおり痛みすら感じない。
エイミーが最後のカギになりパズルボックスの封印は解き放たれ3人の魔人が現れる。魂は私の物だ。

ヤク中のチープなパンクのカルト教団。こういう奴等がでると相変わらず至高の高級感が薄れる。
そのリーダーが職人ときたもんだが。もうこの際どうでもいい。
エイミーの過去の幼姦描写があり苦痛に照らし合わせて何度か使いまわされるので少々思い切っている。
快楽やフェイクの幻覚というのも定番。死んでいた生きていたの繰り返しで意図的に混乱させる。
最後にドーンと出てくるのは久しぶりに重みを感じる。全体的には幻惑と腐臭を感じる。
ただ魔道士が長時間メイクして短時間出演というのも可愛そうだ。次は人間でない相手と争うしかないだろうか。
特典には老いたピンヘッドが2人の魔人によって最後を遂げる短編が収められている。

DVD







ヘルレイザー/ヘルワールド HELLRAISER: HELLWORLD (2005)
クライヴ・バーカー原作
監督:リック・ボータ
出演:ランス・ヘンリクセン、ダグ・ブラッドレイ(ピンヘッド)
シリーズ第8作

友人アダムを失ったその2年後。
ヘルワールドゲームをした若者達がシークレットチケットを入手し館のパーティに参加する。
そこでは多くの若者達が踊って楽しんでいた。
待っていた館の主人は収集した数々の不気味なコレクションを見せる。
やがて幻覚症状が現れ若者達は1人また1人と狙われる。
館の主人はアダムの父親だった。しかし予期しない事態が起きる。
アダムの死によって地獄の門は既に開かれていた。伝説と思われた魔人達が忽然と現れ苦痛と死を与える。

若者達が次々と犠牲になる展開を見せるスリラー。
怪優ランス・ヘンリクセンが一瞬で「エイリアン2」の時と同じように真っ二つにされてしまいます。
死んだ息子の父親として復讐するという筋書きも「パンプキンヘッド」からと思われる。スコップで墓穴を掘るシーンもある。
薬の幻覚作用でも現れるがこれで終わりか?という頃に本物のピンヘッド達の登場。
若者たちの運命がどうなるかの期待と物語の捻りが効いてる。御色気もあり。
全体的に纏まっているがホラーとしてはまだ軽く摩訶不思議な物語でもない。
若くても個性のある役者が多いのでそれに助かっている分とランス・ヘンリクセンの存在は大きい。
「エルム街の悪夢」にはまだ負けてる。出張で来る悪魔の使いのようで地獄世界の臭いが無いのが欠点。
スプラッターやグロシーンはそれぞれ短いので印象に残らないが結構キテる。
引き裂かれて内臓丸見えの「墓地裏の家」にあるようなものや。首がポロリとなったり首のホルマリン漬け。
マッドドクターの人体解体現場みたいな感じになっている。
数々のスプラッターや首がポロリのシーンは今まで一番リアルなので業界のホラー方面はこれを見習ってみるといい。
ディメンションフィルムも力をつけてきているので物語と描写スケール次第でB級から大作を狙える時期が来るはず。

DVD







ファウスト FAUST: LOVE OF THE DAMNED (2000)
監督:ブライアン・ユズナ
出演:マーク・フロスト、ジェフリー・コムズ

コミックものの映像化。大人向けスポーンタイプの悪のヒーローといった感じだ。
恋人を殺され自殺しようとして橋に立っているとき悪魔と出遭い契約する。
しかしそれが殺戮が悪魔への奉仕になるとは・・・。
彼は反抗したがために生埋めにされるが、闇につつまれたとき死神を倒しカオスとなって復活した。
ヴァルプルギスの夜にホムンクルスが復活する。悪魔に魂を売ったファウストが決着をつける。
主人公役のマーク・フロストがジム・キャリーに見えてしまう。
カッコイイのか判らないファウスト。声を張上げると甲高い。ブライアン・ユズナ自身のほうがスゴミがあるのだが。
マーク・フロスト、ジェフリー・コムズも髪といい顔といい似ているのでなんとなく変な感じがした。
これを見てデビルマンを思い出した。
☆☆☆☆
DVD





ヘルバウンド・地獄のヒーロー5 HELLBOUND (1993)
監督:アーロン・ノリス
主演:チャック・ノリス

リチャード王によって石棺に封印され杖を9つに叩き割られた。
そして現代に盗掘され解放されたプロサナトスはシカゴで杖の1部を手に入れようとしていた。
しかし闇に葬るためニセ物を掴まして暗殺を謀れたが失敗に終る。
ここでコンビがその場所に出くわす。
地獄のヒーローシリーズとしては異色のクライムストーリー
クリストファー・ニーメ演じるプロサナトスが怪人スワンプシングを彷彿させる。
粉々になって吹飛ぶシーンは質が酷いです(汗)やっぱり低予算なんだなぁ。
でも見所は色々あって追跡劇としては面白かった。
☆☆☆☆





ブラッド・シェッド (2002)
WISHMASTER 4: THE PROPHECY FULFILLED
BLOODSHED
WISH MASTER4
監督:クリス・エンジェル
出演:タラ・スペンサー=ナイアン、マイケル・トルッコ

リサの前に現れる男。その正体を明かさず機会を探る。仲間の魔人達の願いは彼に委ねられていた。
そして手段を選ばない魔人を葬るハンターも現世に現れる。
願事を叶えて相手を葬る技も今回は空振なシーンもあり魔人の心も揺れ動く。

そうホラー怪物人気1つ”ウィッシュマスター”の4である。
ジン(魔法ランプの精)としてアラビアンナイトでも知られている架空の存在である。
その存在を邪悪なものとして化身に仕立てたのがこのシリーズ。
以前のジンは迫力こそあったが、やっていたことは幼稚でしかなかった。この作品は過激に迫る。
”秘炎の魔石”から解放たれた魔人が虐殺非道の限りを尽す。
そして魔人に対抗しなければならないのはただ1人の女性がやらなければならない。
シリーズ定番。ヘルレイザーのピンヘッドと二分する地獄の存在。 吹替・メイキング有
「さぁ地獄への近道超特急ショータイム 3つの願い事を言え!」
☆☆☆☆☆
DVD






デス・フロント DEATHWATCH (2002)
イギリス映画
監督:マイケル・J・バセット
出演:ジェイミー・ベル、ヒューゴ・スピアー、マシュー・リス、アンディ・サーキス、ローレンス・フォックス

戦場は生者を帰さない"生きている地獄"だった
塹壕に潜む罠、神は死に邪悪が佇む蟻地獄。
鉄条網が、そして地中の何かが兵士達を飲みこむ。正気を失った既に死者たるものはその場所から永遠に帰さない。
低予算ながらよく個人のキャラが仕上っており霧・泥・雨というマッチング。
兵士達が辿り着いた先はドイツ兵士達が錯乱し”邪悪”に警戒していた塹壕だった。
しかしそれは実在しない。既に死んでいる者の魂を食い消滅させる。
アイデアは称賛したい。役者は実績があるも目立たないメンツに関らず役柄の個性が出ている。
ハエ、ネズミに黒コゲの死体の散乱、そして足を食われた兵士と少しキモイので観終わるとあまり観たくない感情になる。
ロード・オブ・ザ・リングでゴラムを演じているクイン役のアンディ・サーキスの憎憎しげな役にはヘドが出るほどだ。
狂気・錯乱・不快感・絶望・闇。
「死んだ事に気付かない者達よ、ここ(地獄)が終着駅だ」

DVD







呪われた修道院 (1980)
THE OTHER HELL
L'ALTRO INFERNO
GUARDIAN OF HELL
THE PRESENCE
1981年イタリア映画
監督:ステファン・オブロースキー(ヴィンセント・ドーン)
脚本: ブルーノ・マッティ(ヴィンセント・ドーン)、クラウディオ・フラガッソ
音楽:ゴブリン
出演:フランカ・ストッピ
イタリア映画

修道院で起きる殺人事件。派遣された神父は手掛りを探す中、超能力をもった少女と出会う。
悪魔の落胤と疎まれた悲劇。死体をも蘇らせる力は母親に屈折した惨劇を生んだ。

ゾンビのアレンジサウンドで奏でる曲はゴブリンが担当。
サスペリアタイプの映画といえるが70年代手法の雰囲気があるが力不足。
業界で著名な人物もヒットはしたとは言えないと語るだけにその程度のもの。
クドイ演技、悲鳴、暗く陰湿、やかましい曲。映画で最も嫌われる要因がこの映画の中で散漫としている。
もっともダメなのは人形や、飛びかかって来た修道女、動く死体などお化け屋敷のカラクリ。
普通のホラーやゾンビものはイタリアではウケが悪いので信仰を混ぜて集客を狙ったかもしれない。
悪魔の子が刺されて母親を追うあたりからそれなりに雰囲気が出た。
発狂した神父が霊能力の類でしか意思が通じないとなったのが無理矢理か。
シスターもスペイン系に見えるので「死霊のえじき」の隊長を思い出してしまう。
ヘル・オブ・ザ・リヴィングデッドの前だと思うが出来はやはりイマイチクドイ。
エロティック映画の「尼僧の背徳」は姉妹版。
☆☆
DVD







ブロセリアンドの魔物 BROCELIANDE (2002)
フランス映画
監督:ダグ・エドリーヌ
出演:エルザ・キコイン、シリア・マルキ、アリス・タグリオーニ、マチュー・シモネ、セドリック・シェヴァルメ

「ジェヴォーダンの獣」、「ヴィドック」の流れを組む系統。

史跡を専行し大学に通う主人公。殺人目撃以来、次第に事件の真相に近づいていく。
ドルイドの尖兵復活の儀式。そのために石を奪い力を得ようとした者がついに怪物となる。
尖兵という所が出た時点で、(ザコ魔物)の直感です(汗)
ブロセリアンドかどこだか分からないタダの森。視覚効果が少しほしい所。
アーサー王のなんたらという関連も意味もなし。
釜茹で筋肉発達、肉が溶けちゃった感じ。怪物の頭は兜(ヅラ?)。
こんな力を手に入れても低能みたいですね。
主人公が知的で清楚なフランス女性の設定ならいいんですが、最近の趣向は仕方ない。
風情はありません。推理サスペンスが全体面のシート。魔物はラストなので時間が短い。ひねりがほしい。
☆☆☆
DVD





デモンズ2001 THE IRREFUTABLE TRUTH ABOUT DEMONS (2000)
製作国 ニュージーランド
監督:グレン・スタンドリング
出演:カール・アーバン

監督:ランベルト・バーヴァ
製作:ダリオ・アルジェント
DEMONS
DEMONI
製作国 イタリア
「デモンズ」(1985)とは無関係な作品。

麻薬に染まった男は1人の放蕩女と会う。そして彼に狂ったやつらが襲いかかり、司祭に操られた悪魔まで襲いかかる。
兄の死と関係があるのか?

剣を持った筋肉男がジャケットだがそういったシーンはメインではない。
よく映画を知っている作りには関心したけどゴキブリに頼りすぎ。下級悪魔もCGで餓鬼が数体出てくる。
低予算ぽいが線はいい。パンク野郎達を悪魔崇拝の設定に加えた面の質が関心しない。
抜取られた心臓も自分で胸開いて取り返したり、餓鬼が味方になったり虫を生きかえらせたり、
最期はパンク女のアイデアで兄を復活させて仕返しさせちゃったよ。
☆☆☆
DVD






ビヨンド・ザ・リミット BEYOND THE LIMITS (2003)
監督:オラフ・イッテンバッハ
出演:ダーレン・シャラヴィ
ドイツ映画

新米記者は墓守に取材をしマフィアの話・・・そして中世異端者達の末路・・・
全ては”永遠の心臓”でベリアルの復活が関っていた。

強烈な残酷スプラッターインパクトにショック。
地獄絵図の描写あり。これ以上のコメントは控えます。≪R18≫
★★★
DVD







魔鬼雨 THE DEVIL'S RAIN (1975)

監督:ロバート・フュースト
出演:ウィリアム・シャトナー、アーネスト・ボーグナイン、アイダ・ルピノ、トム・スケリット、リサ・トッド
300百年前、ジョナサン・コービスは信者の裏切りによって本を奪われた。
そして現代にマーチン・ファイフの子孫が家族を取戻しコービスの野望を打砕くために対決するが・・・。

雨が降る夜に体が溶け出した男が・・・。
子孫のマーク・プレストンにマーチン・ファイフの記憶を蘇らせたジョナサン・コービス。
マーク・プレストンとプレストン夫人が教会へ。
トム・プレストンに説得され人の魂が封印されてると思われてる壺をマーク・プレストンが叩き割る。
トム・プレストンの読みは当たったのだろうか?
コービスは山羊の角と顔になり、トム・プレストンを井戸に放り込もうとしたが、逆に井戸に落ちて消滅してしまう。
大雨の中で悪魔に強制的に信者にされた人達が溶けて苦しみながら滅ぶ。

始めて見る場合は結末が印象的。
信者は眼が黒い。
ジョナサン・コービスは大した特殊能力が無い。
主人公がウィリアム・シャトナーからトム・スケリットにバトンタッチしてしまうのが拍子抜けしてしまうが。
雨にうたれた悪魔崇拝者達が溶けていく様は業界史上最大のシーンと言ってもいいくらいの出来。
邪教崇拝の基本シーンはハマー・フイルムの映画に感化されているように見える。
ジョナサン・コービスがサタン化したりリリスの復活を遂げさせようとするあたりの佳境が際立つ。
上級悪魔を具現化している点がジャンルでは一番珍しい。
溶けるといえば邦題から「溶解人間」を連想するが、この作品には及ばない。
ジョン・トラボルタは壷の中でもがいてました。はい。役柄についてはエンド・クレジット参照。
特典は漫画家による掻き下ろしジャケット。
★★★
DVD










エクソシスト ビギニング EXORCIST: THE BEGINNING (2004)
原作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
監督:レニー・ハーリン
製作:ジェームズ・G・ロビンソン
出演:ステラン・スカルスガルド、ジェームズ・ダーシー

あれから25年前メリン神父の過去が明らかになる。
第二次大戦ナチス軍での体験。トラウマを抱えたまま考古学の道へ進み
教会発掘のためアフリカに来た。ある男から胴体のみの彫像を見せられ頭部を捜すように頼まれた。
発掘が進むにつれ村に異常が起きはじめていた。
天界を追われた堕天使ルシファーがこの地に降り立ったともいわれる。
子供に悪霊が憑依し出産した子供までミイラ化しウジまみれとなる。
村人は白人が悪魔を連れて来たと苛立ちはじめる。
火葬の習慣からメリンは教会付近の墓を掘り起こし50年前の事の真実に迫る。
軍隊が乗り出してきたが指揮官は気が狂って自殺を図る。
暴徒と化した村人と軍隊の兵士は殺し合う。ガイドから危険を指摘され牧師に子供を預ける。
メリン神父は悪魔が誰に憑依していたか分かり砂嵐の中、教会へ。信仰を諦めたはずのメリンは悪魔と対決する。

若き日のメリン神父といってもおじさんです。
映像描写などはきつく、描写判断次第では元々規制にかかってもおかしくない脚本だったでしょう。
あのスパイダーウォークと呼ばれる背面蜘蛛歩きもオラオラとばかりにしてくれる。
いわゆるパズズをルシファーと同一と捉えたものが納得するような気もします。
やたらハエが出てきたのでそれは違うだろと見てましたが。その前提の上に成り立っているんですね。
子供が憑依されてガーガーというものは無いので対決でより迫力があります。
顔はやはり白塗りのショッカーですw
設定に無理があるのはサラの部屋での真実。教会を掘り起こす以前に悪魔が既にいたというところにある。
ナチ=悪魔とトラウマとの因果関係など結びつけすぎ子供の銃殺シーンも2度はクドイ。
3で精神病院の色が濃くカラス神父とかはまやかしでしかないので、
パズズとの決着はただの説明映像になっているので終わり方は納得してない。
★★
DVD










ファントムフォース PHANTOM FORCE (2004)

ハデスの石を回収した潜水艦は5次元の存在となり追手を殲滅し行方を眩ましていた。
超能力者を集めた特殊部隊を結成しハデスの石を取り返す。

このハデスの石が別次元を開く地獄の扉。意思をもってるかのように潜水艦を透明にしてたりやりすぎ。
石から出てきたマッドマックスの悪者スタイルの番人達が銃で死なないと思いきや殴られて気絶したり。
幽霊潜水艦の一室で水攻めに遭って助かった女性が誤って窒素手榴弾を作動して自爆とか今思うと無茶苦茶。
製作スタジオの映画だから今ひとつ映像の見せ方や役者に勢いが足りない。
未来的な世界観とクリーチャーが出ればもっと良くなる。
4:3画面TVM。
☆☆☆
DVD





ガーゴイル GARGOYLE (2004)

出演:マイケル・パレ「フィラデルフィア・エクスペリメント」
捜査の途中で行方をくらました男は首が無くオルロック城に突き刺さっていた。
近郊の教会では壁画に翼を持つコウモリのようなものが隠された絵が見つかった。
倒すには聖職者の血を塗ったボウガンで射ること。さらに墓地地下には無数の卵が孵化しはじめていた。
ガーゴイルを倒すためにバチカンから派遣されてきた交代の聖職者はサタンに寝返った聖職者に殺されてしまう。
CIA捜査官は部下を引き連れガーゴイル退治に向かった。

ガーゴイルはCG。魔物に倒されていく人達の首が次々すっ飛んだり連れ去られたり一瞬のスピード感がある
卵はエイリアンのパクリだね。UFO捜査命令の連絡が入ってくるとこは製作スタジオのUFOと掛けてる。
パレもひょうひょうとして若さがなくなった分、主役としての熱がまるでない。
4:3画面TVM。
☆☆☆☆
DVD





ディフェンダー GUARDIAN (2000)

湾岸戦争時、イラク内でテル=アルの棺が発掘される。
多国籍軍の部隊が突入し隊長は負傷し助かるが病院で見たその体には紋様が刻まれていた。
そして数年後、麻薬捜査をしているクロスに謎の女性セリーンが現れ使命を持つ子供を守るようにと告げた。
”カオス”を流しているのは人に乗り移ったテル=アルだった。

エクソシストもの。テル=アルは発掘された棺にあるようにパズス。
セリーンが「マトリックス」のトリニティそっくりで壁で回転までして完全にパクってます。
体に呪文が施されたクロスが自分に乗り移らせて自殺してしまうのだがそれでいいのか?
肉体が滅んだらまた乗り移るんじゃないのかと思うけどね。いわゆるクリーチャーは出ません。
SFXや特殊メイク一切無しのクライムアクション。
4:3画面TVM。
☆☆
DVD





ブレス・ザ・チャイルド BLESS THE CHILD (2000)
監督チャック・ラッセル 「エルム街の悪夢3 惨劇の館」「スコーピオン・キング」
出演:キム・ベイシンガー 「ナイン・ハーフ」「花嫁はエイリアン」、クリスティナ・リッチ、ルーファス・シーウェル

元神父のFBI捜査官が子供を誘拐するカルト犯罪を捜査する。
捜査線上に浮上したのは堕天使ルシファーを崇拝する教団。犠牲者は年月日が全て同じだった。
マギーは姪コーディの不思議な力を知る。そしてエリック・スタークにコーディを取られる。
事情を知っているシェリーに会い聞き出すがシェリーは何者かに追われる。
マギーは悪魔達の幻覚を見るようになりアジトへと潜入する。

シェリー役にクリスティーナ・リッチ。ヤク中だったり襲われて首がポロリとか扱いが無惨。
「スリーピー・ホロウ」で首チョンパされとけって腹と違うとは思うが、
受け取れる意味はC・リッチで一発逝っとけみたいな表現しかない。
数秒間だから首がもげて転がるシーンはTV用にいつでもカットできるわけだ。
ショッキングシーンとしては麻薬漬けの姪とかのキャラでよいはずだし
マギーとシェリーの関係からは薄い(何この監督はC・リッチの首切ってるのか意味分からん)はずだ。
この後は殺されたのだろうという説明で捨てキャラにされて出てこない。
服装もパンク系で胸元がたわわに実っているのが目に付くがそっちをポロリとしたほうが・・・失礼。
スターク役にはルーファス・シーウェルで顔に似合わず黒幕を演じているが
チャーリー・シーンくらい図太い貫禄が無い内は悪役はまだ甘いかもしれない。
どちらかといえば刑事役の俳優と役は逆のほうがいい。
橋から車が落ちながら爆発するなど物語の危険な雰囲気作りに手が込んでいる。
悪魔が巣くっていた場所に天使が舞い降り話がうますぎというか画を作りたかった意図が丸見え。
本作は悪魔の側が多いオカルトと違い、神の側を描いたものらしいがそれほどでもない。
冷静に考察すれば神の奇跡を持つ子供がいなければ犠牲者が出ずに済んだ。
人が神に守られているなら犠牲者はなんなのか。矛盾した都合の良い脚本のセリフはやめてくれ。
甘くぬくぬく育ったやつか社会の凶悪な事実を見ない妄想らしくオカルトではなんの変り映えもない脚本。
奇跡を行えても悪魔を左右する力は無い。悪魔もなり得る存在としては存在価値が皆無。
悪魔の囁きに一切耳を貸さなかっただけの作りを何回も見せられてはつまらん。
狂気に触れた教団の描きが陳腐な若者達なため捜査場面も繋がりが薄く脚色が必要。
監督はごたく好きなだけで大した事無い。キャラとCGが使われている作品に助けられているだけ。
実に惜しい所まできているが面白みが欠落し過ぎて映像化するほどではない。
寝言はTVムービーだけにしとけと思うくらい後でぬるさがムカムカくる。埋もれる作品にしてしまってる。
タイミングよくFBIが突入、治癒で傷を治すわ話も奇跡の子供キャラも出来すぎで
着せ替えばかりしてるので少年にしたほうがマシ。教団の男達は女性に変更したほうがいい。
ロックンロールやパンクファッションに麻薬=悪魔の手先にいいように扱われている手下てのも飽きてる。
キム・ベイシンガーのシワも増えたのでマギーと妹の年齢差も如何ともし難いものがある。
やはり後もう少しまでキャスティングと見所の活かし方に脚色の練りが不十分。
炎の少女チャーリーをイメージさせるパッケージポスターも如何なものか。
☆☆☆
DVD







ディアブロ 悪魔生誕 THE CALLING (2000)
監督:リチャード・シーザー
出演:ローラ・ハリス、チャード・リンターン
原題:The Calling

2000年前、キリストが誕生した頃に神は悪魔の契約を呑んでいた。悪魔が自らの化身として地上に君臨する。

いわゆる「オーメン」の少年悪魔といった所か。2000年映画といえど雰囲気は70年代の味が出ている。
ただの悪ガキといった感じも十分あるので「オーメン」のほうがマシとも言えるし見所が難しい。
母親が悪魔の子と知って海に沈めて殺そうとしたり鬼畜ぶりも伺える。ここらがチンプンカンプンで意味不明なのだ。
神に信仰を捧げるほどでもなさそうだし他人の迷惑になるし悪魔だからという程度なのだろう。
男に唆されて我子を葬るほどの価値観はまるで無い。
悪魔の生まれ変わりは墓から生きたまま掘り出され母親の罪を許す。
母親はそのTVに出ている子を見て「地獄へお帰り」と言う。なんともチープでもある。
冒頭が雰囲気の怪しい場所で男が女に迫って次には逆子の子供が生まれ、
次にはとっくに成長したシーンになってるので、だったら悪魔としての能力が芽生えた頃を冒頭にすればよい。
脚色段階でのシーンの順序や割り振りも考慮に入れたらもっと強みが濃くなる。
脚本通りの流れの順序なら小説のままで近代映画のヒットするかしないかの分かれ目になってしまう。
ダークなトーンで全体を包み込んでいる作品だけにもっとリアルな恐怖があればクールなのだが。
脚本はジョン・ライスでウインドトーカーズ等を手がけている。
アリス・クリーグ(スタートレック/ファーストコンタクト)(サラマンダー)も出ている。
クリーグかクリージなのかイマイチはっきりしてない。
ローラ・ハリスも「パラサイト」であの乳・・ゴホン。存在感があったがそれほどヒット作には恵まれていない。
ホラーといえば「ザ・リング2」もあってナオミ・ワッツに先を越され座を危うくされている?かも。
☆☆☆
DVD







人喰い人魚伝説 (2000)
MERMAID CHRONICLES PART 1: SHE CREATURE
SHE CREATURE
監督:セバスチャン・グティエレス
製作:ルー・アーコフ、コリーン・キャンプ、スタン・ウィンストン
製作総指揮:サミュエル・Z・アーコフ、バディ・エプスタイン、ロビン・ローゼンフェルド
出演:カーラ・グギーノ、ルーファス・シーウェル

クリチャー・フィーチャーズ DVD-BOX <初回限定生産>でも発売されていた。単品リリースも出た。
DVD発売したばかりの後、珍しく深夜TV番組でも放送された。
スタン・ウィンストン・スタジオが全般製作 「エイリアン2」、「ジュラシックパーク」

興行主のアンガスはインチキな見せ物小屋を運営。
ある晩、人魚がいる島の話を聞かされ鉄格子で固定された水槽の中にいる本物を見せられた。
人魚の事から頭を離れないアンガスは仲間を集め人魚を盗み船で運ぶが。

古めかしいセットが雰囲気をよく出している。
ジャケットには1905年という設定だが老人の日誌には1914年の事まで書かれているので何かミスがある。
脇役の服装やタバコの質や最後の発見時の船長の服とリリーを見ても1950年だろう。
元の作品を忠実に作らないTVMものなのでリメイクだのという事は別に関係ない。
脚色がアホなほど手を加えているよくある手法。見せ方が悪く感情移入できないのが玉に傷。
リリーがあぐらかいてたり一人芝居の後ナイフを箱から取るがガニ股だったり
人魚の女王がエイリアンクイーンとかぶるシーンがありラストは何だったのかイマイチしっくりこない。
この作品の唯一は演出とキャラの心境などパニくってる感じなどそういう点だけ。
最終的には人食い人魚の脱走劇という事にあいなる。TVMだとこの作品以降は規制。

サミュエル・Z・アーコフ、ルー・アーコフ親子による制作のSF映画は数多い。

DVD







コンスタンティン CONSTANTINE (2005)
主演:キアヌ・リーヴス、レイチェル・ワイズ、ティルダ・スウィントン、ギャヴィン・ロスデイル、ピーター・ストーメア
コミック「ヘルブレイザー」原作:ジェイミー・デラノ、ガース・エニス

ジョン・コンスタンティンには、普通の人間には見えないものが見える。
大戦からその所在が掴めなくなった”運命の槍”それは何なのか?
手に負えないオカルトの事件を解決する男、ジョン・コンスタンティン。
悪魔祓いも彼独特の方法で退治する。その毎日はザラに続いていた。
その道に強い彼だが酒にタバコも止められない弱い面もある。しかも肺癌で顔色も悪い。
目に映る悪魔達の行動が活発になってきている。硫黄の匂いがしたらそれは”やつら”だ

一服のジッポーライターは何気なく実はかなりの年代物のレアアイテムのように見える。特注なんだろうけどね。
スパイダーウォークや悪魔祓いは「エクソシスト」ほどではないが観客を飲み込む序盤だけの味。
レイチェル・ワイズと本棚の列(笑)ハムナプトラの再現だなコリャ。
目線や皮肉セリフもイマイチ、警官にしては口元の色もハデ。この作品向けのムードでは無い所が色々ある。
原作から見ても映画としても元々がミスキャストでムードブチ壊しのシーンもある。
VFXは「悪霊食い」でも見せたアレだ。色調や格式、雰囲気もまったく同系統に近い。
大天使ガブリエルがムカツク感じでやっぱり墓穴掘ったキャラに。普通なら死ぬ役に回される。
サタンも出てきますがやっぱりオヤジ。
脚本・VFX・カメラワーク全てスタッフのショーマンシップな演出センスが映画本来の面白味に嫌味な影響。
謎めいた話だったけど画面に食いつける作品だけにちょっち惜しい。
特別版は2枚組。あまり舞台裏を知る必要は無い。
天国に行きたきゃタバコは止めてガムにしろって映画。
★★
DVD








パンプキンヘッド PUMPKINHEAD (1988)
スタン・ウィンストン監督
ランス・ヘンリクセン主演

町にやってきた若者達のモトクロスのせいで息子が死亡し男は復讐する。
子供の頃に見た怪物の伝説を知っていた男は魔女の力を借りるがその無残な方法で目が覚める。
男は怪物を地獄に送り返そうとする。
いかにも80年代のモンスター映画。「クリーチャー」と特殊効果が似ている。怪物の背後から暗闇に光と風使う方法。
カボチャ畑の墓から掘り起こし悪魔の魂が宿った怪物。ちょっちデカイのがミソ。
男が真っ赤な目でガーっと豹変したりしたり怪物がなんとなく男の顔になってる点のラストがよい。
ランス・ヘンリクセンと魔女はよかった。(そこだけでもってるようなもん)
小汚い家族と若者達は設定上完全にショボイ感じを充満させる。
カット割が前半はムリヤリに切り替えて途切れてるので編集が少し失敗している。
「ロウヘッド・レックス」と展開は同じなのでラストだけでなんぼのクリーチャー物がOKな人はヒマ潰しできる。
★★
DVD








パンプキンヘッド 復讐の謝肉祭 (PUMPKINHEAD: ASHES TO ASHES)2006年
ランス・ヘンリクセンが出演だが幽霊の役である。葬儀屋の息子に忠告する。

死体解剖と臓器売買の医者と麻薬中毒の娘と葬儀屋の息子というとんでもない家族。
複数人の願いでパンプキンヘッドが蘇るので1人倒されてもパンプキンヘッドは倒れない。

「怒り」で魔女に願い事をした人たちはパンプキンヘッドを召喚した者となり
殺される人の苦しみと痛みを同時に感じる共感となっていた。

レトロホラーのツボはあるので微妙に評価できるが。

2作品目はランス・ヘンリクセンが出演してないし日本ではDVD発売されてない。
パンプキンヘッド2(1993)
PUMPKINHEAD II
PUMPKINHEAD II: BLOOD WINGS
☆☆☆☆
DVD







パンプキンヘッド 禁断の血婚 (PUMPKINHEAD 4: BLOOD FEUD)2007年
ランス・ヘンリクセンが出演だが幽霊の役である。魔女と警察官と娘のほうに忠告する。
4作品目。

2つの一族が喧嘩ばかりに明け暮れて争っていたが双方の息子と娘がカップルなのでさらに過酷なことになる。
2つの一族も合同で化け物退治をするが。

ランス・ヘンリクセンが演じていた役は自殺してパンプキンヘッドも消えたという設定。
街では息子を殺されて若者たちを殺し自殺したと思われていたが。
警察官もパンプキンヘッドに襲われて召喚者を殺してパンプキンヘッドを消し去った過去があり傷がある。
☆☆☆☆
DVD







ロウヘッド・レックス RAWHEAD REX (1986)
監督:ジョージ・パヴロウ
製作:ケヴィン・アテュー、ドン・ホーキンズ
原作・脚本:クライヴ・バーカー
出演:ヒュー・オコナー、ケリー・パイパー、デヴィッド・デュークス、コーラ・ラニー、ロナン・ウィルモット

サークルストーンを掘り返したら悪魔が復活して町中が大騒ぎになる。
クライヴ・バーカーの短編小説『髑髏王』本人が脚本を担当。
魔王というかプレデターの首狩赤目原始人。
てっきり恐竜とかそういう怪物かと思ってたけどコイツの造型さえよければなぁゴリラだし。
ドアップかましてくれるけど口から上が安いです(´Д`;)
掘り起こされてる最初の石に女性を象った模様があったり、墓石に渦巻状の模様。
最後には封印するための像が出て安いSFX炸裂。(個人的にはこういうの好き)

森にキャンピングカーで夜で歩くシーンは「13日の金曜日」のジェイソンとも同じくらいのパターン。
ステンドグラスに魔王の姿が描かれており、目の部分に光が差し込んでて後味を残すアップになってる。
教会の神父が何かを開けると、太古の記憶が入り込む。

これがあったから少しマシなB級モンスター映画に収まった。
13日の金曜日と同じやり方に毛が生えた程度にもなってないだろうが出演者みんなの演技が熱い。
はっきりいって予算不足なのでクライヴ・バーカーがクリーチャーもデザインしてポケットマネーを出してればと思う。
小説は姿形は見えないけど目に見える姿形とるとこの程度なのね。では困る。
娘がおしっこに行って悲鳴でなんだよこれじゃんという間に車で1人待っていた息子が生きながら怪物に食われて無残です。
教会の神父も太古に信奉されていた怪物におしっこをかけられて食われる冒涜を表してます(なんかのフェチかなぁ)
窓の外から怪物に引っ張り出されようとしている女性を助けようと服を掴んだもののすっぽんぽんになってしまいます(汗)
残酷シーンはグロが無い。生首持って怪物が歩くくらいですね。雰囲気はダークでよいほうです。
「マニトウ」以来のオーロラ電気に見せたSFXとBGMが盛り上がります。
怪物の設定が元々悪いので造型はともかくそれ以外の力量はストレートに伝わってくる。
「よそ者は村を救う」のこの一本!

DVD








ヘルボーン HELLBORN (2003)
監督:フィリップ・J・ジョーンズ
出演:、ブルース・ペイン、マット・スタシー、トレイシー・スコギンズ、ジュリア・リー

研修医が病院で色々な噂を耳にする。地下室では悪魔の尖兵を呼び出して生贄を捧げていた。

クリーチャーは死神騎士のイメージ。ここら辺はブライアン・ペニカスが担当している。
3回しか出てこないチョイ役でバトルは無い。全体的なトーンは役者で持ってる感じ。
予告編見て造型はイケるほうだったので決め手にした。
「コンスタンティン」のインテリオヤジ悪魔や小うるさいドブスな天使よりよっぽどマシか。
密室ホラーの主人公に恋人はいらない。女優の演技安いし邪魔。
病院はロクでもないトコだという中身。映画の出来損ない。テレビドラマより下回っている。
☆☆
DVD






「地下室の魔物」
「ガーゴイルズ」
DON'T BE AFRAID OF THE DARK (1973) TVM
「地下室の魔物」
監督:ジョン・ニューランド
出演:キム・ダービー

大きな屋敷でサリーは暖炉から魔物達を解き放ってしまった事も知らずに闇からの恐怖に陥れられる。
彼女が目にしたのは顔が爛れ毛深い小さな生き物。サリーを呼ぶ声が闇から聞こえる。
頭が変になったと夫のアレックスに心配をかけまいとするが魔物は暖炉に引きずり込もうと執拗に狙ってくる。
事の重大さに気づき始めたアレックスは家に戻るが・・・。
果たして彼らの目的は一体何なのだろうか。

ビリー・ゴールデンバーグの怪奇ムード漂う音楽が物語全体を覆う。
劇場未公開でTVM行きになったような出来の作品でとてもただのTVムービーとは思えない節を感じさせる。
手のひらサイズの小人の魔物が暗闇の中所狭しと悪さをして地下の暖炉の穴に引きずり込む。
魔物自体は梅干の種のような頭で黒く窪んだ目が不気味。
幽霊屋敷物とも言えるような全体の雰囲気作りでひたすら暗いシーンが多い印象が残る。
オープニングでの屋敷の不気味な外観は「へルハウス」をも凌駕している。
うまくすればかなりの怪作になったに違いない。そういう意味では純粋に地獄の屋敷を描いてほしかった。
ホラーで主演のキム・ダービーというのも中々のミソ。

GARGOYLES
「ガーゴイルズ」(1972)TVM
監督:B・W・L・ノートン
出演:コーネル・ワイルド

砂漠の骨董品を営む老人から400〜600年前のガーゴイルの骨を見せられ儀式を聞かされる。
その直後金切り声とともに店が揺れ屋根は爪で引き裂かれパニックになり火に包まれる。
地元警察はリー博士からガーゴイルの存在を知り連れ去られたダイアナの捜索を開始する。

洞窟の魔物。この作品より数年過去に同じような古典SF作品があるのでそれをベースにしているのだろう。
音楽とスローモーションをうまく使って陳腐になりそうな場面を抑えている。
基本形の魔物以外は角も羽も無い半魚人の様。
馬に乗って颯爽とやってくるのにはちょっと変テコでもある。飛ぶシーンもあるが。
冒頭は神にも愛されたが傲慢な悪魔は戦いを挑み破れ地獄を支配するのを選んだとある。
その方向性もなく「猿の惑星」になってしまっているのが情けない感じもする。
ラストの方向はリメイクされた物と同様の流れで卵を焼き払うシーンもある。
デヴィッド・キャラダインを髣髴とさせるスコット・グレン。老人役のウッディ・チャンブリスの度忘れ演技。
博士のクセにテープを何度も聞くコーネル・ワイルド。典型的な女性ジェニファー・ソルトの全力の悲鳴。
特徴のクセがある分、特撮物でも妙な深い重みがある。

2作品ともに規制スレスレの残酷な描写は無い。方向性は珍しくどこか勘違いしている。
幼少期に見たら奇妙な感じで心に引っかかる内容。
★★
DVD







エクソシスト (1973)
THE EXORCIST
L'ESORCISTA [イタリア]
監督:ウィリアム・フリードキン
製作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
出演:リンダ・ブレア、エレン・バースティン、ジェイソン・ミラー、マックス・フォン・シドー
マーセデス・マッケンブリッジ 悪魔(パズズ)の声

ディレクターズ・カット版

冒頭、メリンの調査隊がイラク北部の遺跡から邪神の像が発見。
カラス神父の母親の死。
そして女優クリス親子のコックリさんから何かが起き始める。
そしてポルターガイスト現象が起きるが既に少女の体に悪魔が憑り付いていた。

この物語は女優クリスとカラス神父に焦点が当てられ少女リーガンの事で2本の線から1本の主線になる。
精神的な異常ではなく医者の手に負えない。悪魔が憑依したとして悪魔祓いに頼る事となる。

小説のように人物毎に伏線を分割しているので映画としては序盤から非常に間延びしている。
娯楽性を意識したものではないので後半近くまで理屈臭いドラマ仕立であるのが今ではもう通用しない退屈な所。
ショッキングな部分はシリアスな物語の描き方で緩和されている。
悪魔に憑り付かれた少女リーガンのセリフはオリジナルも字幕も吹替も幾度か放送禁止用語を発する。

元々程度の悪い医者で薬の効き目が効果あるか実験し病状を特定しようとした。
普通ならアソコに触るなとか言われました等は勘違いされるためとても言えるものではない凄い部分だ。
パーティではある人物がナチ崇拝者だとしてからかう者さえいる。
さすが相手が大女優だけに医者も大勢。解決策の具体的な理論を押し付ける。
悪魔と神の対立が関るため宗教観も入る。
言う事成す事支離滅裂でファックを連呼しハッタリを咬ます頭の悪い悪魔。
国の違う異端の悪魔にカトリックの悪魔祓いが通用するかというのも見物ではある。
見所は後半のオカルトの演出に全てある。
悪魔の凄みや人の弱みに付け込むスタイルも納得できる。
数々のツノを生やしたメイクの悪魔ではまだまだ緩い性格だったため異常性で迫力が増したのが後年にも幸いした。
少女リーガンは体が白くなり緑色の胃液まで吐き精神的なものだけでなく肉体的にも変化している。
カラス神父を演じたジェイソン・ミラーが良い存在感を出している。
事の発端は邪神を発掘したメリン神父にある。
戦争と悪魔との関連性は本作には無い。
カラス神父は悪魔を自分に憑依させ窓から飛び降りるがそれならまだ正気であるため、
悪魔を滅ぼすのには不完全ともいえる事にも成り得る。
悪魔の名を知れば倒したことになるが、サタンとパズスを両方意味させてる。
お望みどおりに教会に反対する脅威のシンボルとして強そうな名前を言ってみただけなら強がりの普通の心理戦。
弱い立場の子供の体を乗っ取っているのでは弱いのではと思われる。
人気の後にどうなったのか煮え切らなくなり理論付け染みた作品ばかりになっていった。

ディレクターズ・カット版のスパイダーウォークはとってつけた程度でその後どうなったか分からず仕舞。
中盤の挿入に見合うだけの前後が無く突拍子だけの変な事になっているのが御愛嬌。
原作者の意図通りではないだろうし公開時に編集でカットするなら序盤15分にしたほうがマシだっただろうか。
ともあれこれだけのものをカットしていたとは。
Tubular Bellsの旋律音楽は殆ど無い上に尻切れトンボだが「エクソシスト3」で極められている。
基本だが真似している程度の努力では二度と通用せずベースにならない作品。
暇潰しで見ようものなら覚悟が要ります。
ホラーと期待するとあまりの退屈さ。元々はスリラーの位置付けなのだろう。低予算で済んでる。

悪魔と戦うのは神父という内容で終わってる。
侮辱と冒涜の権化という古い時代から人に嫌われた内容を悪魔の設定にしてるものでもある。
娯楽作品で悪魔の強さを強調していれば宗教の役割を宣伝してるようなものでもある。

(1977)
EXORCIST II: THE HERETIC
「エクソシスト2」
魔物の像で姿形を現し太古を臭わす。良く見ていたほうだが色々とバランスが雑で完成度を削がれている。
巨大イナゴの大群は圧巻だがグランドキャニオンだかアフリカか分からない印象が間延びしていて受け付けない。
イメージビデオかのようで遠征の野外収録のために間延びした感がある。
これと比較するなら「ポルターガイスト2」のインディアンの祈祷師の線が類似する感覚に陥る。

(1990)
THE EXORCIST III
THE EXORCIST III: LEGION
「エクソシスト3」
Tubular Bellsの旋律音楽は「エクソシスト3」で極められている。
違う作品のように構成が変わっていて気になるような期待感は無い。
回顧録のように足取りを辿るかのようになってるが、まるで催眠状態。スリリングな展開が無い。
魔物の思念と悪行を漂わすような感じはあるが、推理にはなってない。
どの作品もオカルトとホラーが分離し期待する物とは大幅にズレているため満足しきれない原因になっている。
カラス神父は病院に収容され手を縛られてる。
警部が主人公だが調べてる印象ではない。
★★★
DVD







レディ・イポリタの恋人/夢魔 イタリア作品 (1974) 音楽:エンニオ・モリコーネ
THE ANTICHRIST
L' ANTICRISTO [イタリア]
THE TEMPTER [米・96分]

エクソシストながらユーロな悪い癖の感じが剥き出しの作品。
前世の魔女〜悪霊退治で壮絶な戦いを見せる。これはかつてないほどの描写で印象に残る。
雰囲気だけのエクソシスト系がぬるくて飽き飽きしている人向け。
イポリタを演じるカルラ・グラヴィーナの女優魂が妖しく光る。この主役のベリーショートなヘアスタイルは奇抜。
反キリストやサタン派による乱交のサバトから緑色のゲロやポルターガストに空中浮遊なんでもござれ。
山羊の股間を舐めるのやら行き過ぎの感じもある。
撮影がなんとジョー・ダマトである。

「エクソシスト」THE EXORCIST (1973)の内容とある程度は同等だが、
「レディ・イポリタの恋人/夢魔」L' ANTICRISTO (1974)
双方の作品の制作年の差が1年ほど。

タイトルは「キリストの敵」または「キリストの反逆者」という意味。
イポリタの恋人が悪魔という内容。
邦題では「夢魔」なら悪魔サキュバスがモデルに相当するはずだが、意味は無い。
★★★
DVD










ケルベロス Cerberus (2005)
監督:ジョン・ターレスキー
製作:リサ・ハンセン
製作総指揮:ポール・ハーツバーグ
出演:グレッグ・エヴィガン

マルスの剣の所在を記す王の鎧が盗まれた。
考古学者とCIAが墓所で剣を盗まれ3つ首、蛇の尾の姿をした伝説の地獄の番犬が現れた。

気持ちは分かるけどヘボドラマのTVM水準だし、ちょっとよそ見してるだけで物語に置いてけぼりを食らう。
時代錯誤をどうカバーするかのセンスが足りない。
変なチンピラに2回も盗まれてる所が脱力物。トレジャーとミステリーは薄くアクションとパニック。
業火とともに現れるブサイクで不恰好なワンちゃん。吠え声は虎っぽい。
両足食われて絶句してたのが1人いたし迫力はそこそこ。魔獣を扱った作品はそうあるもんじゃないし珍作TVM。
☆☆☆☆☆
DVD





エミリー・ローズ THE EXORCISM OF EMILY ROSE (2005)
監督:スコット・デリクソン
出演:ローラ・リニー
原作:ラルフ・サーキ 『エクソシスト・コップ NY心霊事件ファイル』(講談社刊)

デラックス・コレクターズ・エディション 〔ノーカット版〕

エミリー・ローズの死の過失を問われ法廷で悪魔祓いをしたムーア神父が裁かれる。
彼女の死は投薬治療を止めたせいなのか、それとも悪魔のせいなのか。

精神障害か悪魔憑きかは法廷での説明描写によって均衡を保っている。
実話の映画化という点とホラーの強味。
リアル面の法廷論争側に元々関心を寄せる余地があるか無いかで見れる回数が変る。
法廷のやり取りが長いためホラー重視で何度も見れるわけもなく酷なタイプの作品。

肉体に棲む6人の悪魔。
名前を知られると困るわけでもなく誰が死のうと6人の悪魔が消える道理は無い結論が見える。
彼女にとって重要な通過点に差し掛かる所の選択。霧に包まれた大木は見えない道の行き止まりの様。
自分の楽を選び罪を被るか苦痛を伴い人々に伝道する正しき行い。どちらを選択するかという問いかけでもある。
この2択は厄介な事に巻き込まれても報われる事は無いと明示してしまっているのが無残で救いようが無い。
聖母マリアや聖痕までくると聖人寄り。しかしながら信心深さ故の事で深みにはまる疑問が残る。
牧場の敷地のフェンスで傷が出来たとするのは証拠が出てこない欠落があり男の想像で片付けてしまった印象。
神父の刑罰や結果は重要視する角度によってはどうでもいい部分でもある。
神のみぞ知る不明な部分は想像にお任せの終わり。
エミリー・ローズは過去の犠牲者としての扱いのまま幕を閉じるのが心残り。
他にも色々な疑念があるが払拭されない。そうした事に対する説明描写が山のようになるので仕方ない。
悪魔憑きの豹変が気色悪い。吠え声の迫力や顔の歪みと体の捻り方がキテる。
法廷70%犠牲者の過去30%。この繰り返しが見る聞く共に不快で疲れる印象が残る。

特典ディスクのTVドキュメント「ザ・リアル・エクソシスト」は、
実際の悪魔祓いの映像と専門家による悪魔祓いの詳細。うーん要らない(汗)

国や年代を把握する明確な部分は先行してないが酒場の棚、酒の種類の並び映り込み方に違和感がある。
法廷での攻防の映し方は平凡なため数人の演技表現が引っかかる。法廷の場でのこうしたものは相変らず臭い。
これらの初見の抵抗感は見慣れれば払拭されるのだろうが犠牲者が小道具のようになるので繊細さに欠ける。
視聴側が聞いた内容を分析するのは必然であまり根詰めると疲れる感じに囚われる。それだけ重苦しい。
社会派でもあるため無言のメッセージ力を感じさせる。
ただしこれで過大評価してしまいがちになるので避ける。割合が逆ならホラー映画としては満点にしても不思議はない。
ミステリーとインパクト勝負の1本。
★★?
DVD








Shapeshifter
アサルト D(デーモン)
☆☆☆☆
DVD







Shapeshifter (2005)
監督:グレゴリー・レムキン
製作:デヴィッド・マイケル・ラット、デヴィッド・リマゥイー
出演:ジェニファー・リー・ウィギンス、オーシャン、クリス・ファシー、ヴァズ・アンダース、マラット・グレザー

■ストーリー
胸に紋章のある男が厳重な監視をされた収容所に来る。
ビーストにトランスフォームしたヤツは新鮮な血を求め袋のネズミとなった囚人は餌食となる。


■デーモン「シェイプシフターの謎」
伝説を絡めている。
狼男?いや違う。やつは人を食うと強くなる。
ルーマニアの小さな村で選ばれた者だけが変身出来る能力を得る。

■モンスターの能力
パワフルで素早い。噛み付く。見た目は角が生えたようなゴリラタイプ。マフィアのガードをするため送り込まれる。
着膨れした感じが御愛嬌。毒ガスでも死なないが弱点がある。
デーモンというよりはライカンスロープといったほうが分かりやすいかもしれない。自身で呪文を詠唱し変身する。

■主人公は武器さえ無い中途半端な女ランボー。お粗末な手作り斧と細いナイフだけ。

監獄は看守も少なく管理が整っていない。古い女囚物よりお粗末だ。
3人しか居ない上に所長はベテランのお手伝いチョイ役という感じなのか新人の応対だけの序盤以降出てこない。
1人目は怪物に倒されもう1人は主人公のみ。そういう事で脱獄不可能という設定に頼っている。
早々と派遣された元軍人の新人女看守が囚人と共に怪物に追われる。
おふざけが好きらしく度が過ぎたのか序盤だけにしておいて整理したようだ。その点だけトラッシュ染みている。
エグゼクティブがロシア女に制服を着せてSMスパンキングプレイというおバカ炸裂の設定。困った事にそれも少しフケ過ぎときてる。
怪物を前にやつは「玉無し」と連発するボツ映像がある。着ぐるみの盲点を突いているようだ。
ムジャヒディンに教わった毒ガスの拷問と言い放ち、縛られた男に棒を持って迫るのは困る。
近年のクリアなフィルム機材では怪物の芝居が限界なのか早回し映像効果で誤魔化しているのが目立つ。
1パターンなので掘り下げるほどの興味深い中身はない。

SFXは、DIZZWORKS DESIGN
THE GLOBAL ASYLUM, INC.
Fear
15
Mystery
Thrill
20
Panic
30
Monster
LV-14
Fight
4
Serious
15
Sexy
3
Music
5
SFX
5
Type
TV-OV
Limit
R
マンティコアvsU.S.A. マンティコア -湾岸の怪物-
MANTICORE (2005)
監督:トリップ・リード
製作:ジェフリー・ビーチ、フィリップ・J・ロス
製作総指揮:T・J・サカセガワ
出演:ロバート・ベルトラン

飢えた民衆、そしてテロとの戦いが続くイラク駐屯地。
ウマリ王の祖先が神殿で儀式を行い魔獣マンティコアを復活させ村は壊滅。
ヘリでの救出が不可能になり小隊が狙われる。
ステルスが出動し爆撃するも蘇生能力がある獣には時間稼ぎでしかなかった。
双霊が目を合わせた時にのみ石となるが獣は儀式の混乱時で既に一匹だけになっていた。
魔除けも破壊されもう後が無い。ミスターUSA絶対のピンチ。

ユニバーサル・スタジオ製作とありますので下手な映画よりは幾分良いかもしれません。
何と比べても仕方ないですが、どっこいどっこいとしておくのが無難かも。
吹替え部分も聞き覚えのあるプロなので意外とグー。
テレビムービーがベースなのでCGを使った獣は相変らず似たようなシーンの使いまわしが多い。
CG部分と絡まないようにしているシーン作り。そうした不慣れな部分が残っている。
話の中のマンティコアは完璧だろうがCGは完璧ではないし。この時代ですから手を抜かないで勉強してほしいです。
体が真っ二つというグロ描写が多いです。どうせリアルにするなら獣のほうを先になんとかしてください。
遺伝子操作の失敗だの大量殺戮兵器だのと理論付けている場合ではありません。
神話で似た様な物はペガサス、ミノタウロス、キマイラ、グリフォン等もありますが、
どれも他の生物を合わせたような物が多い。どれを実写化して欲しいかの希望はないです。
こういう路線がある以上は頼めばやってくれるかもしれませんね。
ファンタジーに出てくる魔物が好きな人には良いですが、現代に復活する話はキリがありません。
魔物系を扱った近年のテレビムービーではまぁまぁ良い出来でした。TVM
☆☆☆☆☆
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ミラーズ MIRRORS (2008)
監督:アレクサンドル・アジャ
出演:キーファー・サザーランド

大火災のデパート、多発する変死事件。
鏡の中から人を操る存在。危険がベンの周辺にも及ぶ。
鏡が求める女性、過去の実験の経緯。

謎を解き明かしていく様子と、家族が狙われパニックになる同時進行がスリリング。
死んでいく変死描写は人間業とは思えない。喉を掻っ切る、炎に包まれる恐ろしい姿、腕力での口裂け。
テンポが速く、要所のシーンはパワフルに描かれている。描き方のバランスが特殊。
情報屋を使っていることで記録を短時間で調べるのが容易になっている。
巨大な鏡にいるのは多くの悪魔、ビニールを内側から押すような描写もある。
瓦礫の中に破棄された奇妙な装置があるのは巧妙。
憑依シーンは「悪霊喰」THE ORDER (2003)辺りから多用されているブレを使っている。
獰猛な怪力婆さんになってしまうのは唖然とさせられる。それが大昔の獣を感じさせる。
超人的に動ける器ではあるが、鏡の中にいたほうが安全だったのではという感じもする。
ラストは文字や傷が逆になっている不思議な光景で幕を閉じる。
悪魔がいた鏡の中の世界と思いきや、町並みがあり人間達がいる意味不明なラスト。
向こう側の世界にいたなら肉体を得る必要が無い。なら2つの世界の狭間にいたのだろうと片付けるしかない。
銃を構えた様子や気迫はいかにもジャック・バウアー。「24」を見てなければそれほど違和感にはならない。
ただラストの「24時間」の掲示板がパロディを作り出してしまっている。
息子と娘のほうが若いから婆さん死んでくれ!といわんばかりの必死な様子はなんだかなぁと。

主人公は「24」
暗闇や窓の手は「サイレントヒル4」
鏡は「パラダイム」
目が飛んだ顔は「地獄の門」
巨大な建物と地下の壁と水漏れは「ビヨンド」
顔面卵剥きは「ネクロノミカン」
ビニール押し「さまよう魂たち」
大量の危険な水は「ダークウォーター」
息子が鏡の存在と仲良くなっているのは「ポルターガイスト」
天井の怪物に発砲は「バイオハザード」
悪霊は「悪霊喰」と「エクソシスト」

「もう1つのエンディング」は悪魔は復活せず脱出、沈んだ息子を鏡になった水の中からベンが送り返す。
★★★
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スペル DRAG ME TO HELL (2009)
監督:サム・ライミ
出演:アリソン・ローマン

銀行員が老婆の姿をした悪霊のラミアに付き纏われる。
呪いが掛けられたボタンを送る相手は地獄に落とされる。

しつこい老婆、悪霊の影。ジェットコースター並の勢いでゴー・トゥ・ヘル。
虫、フルチ並のミミズ、近接ゲロ攻撃のラッシュ、長距離鼻血ブー、ケーキの目玉とフォークの動き、
悪霊が移ったヤギの顔がコメディ、首を切り落とすはずがロープを切ってしまう、炎の上で踊る、
口に拳でターミネーター2、マスクのように両目がマンガみたいに飛ぶ、
相手が良い人ばかりで呪いの贈り物を渡せない、雨の墓場でポルターガイスト2、十字架が頭を痛打、
そして彼が取り出したボタンが本物・・・。
これらの部分ではコメディで遊んでいる様子。不利の連続と一筋の光明もしっかり演出。
地獄に引き擦り込まれて沈む手はターミネーター2に似ている。
どんでん返しで主人公が地獄に落とされるが、なぜか後味の悪い消化不良は無い。
贈り物をするだけで連鎖が起きるのでシリーズ化できる簡単な内容にもなっている。
もう1度見るとなると、騒がしくて汚いだけという気がする。
効果音の突風の音は久しぶりに聞いた。
驚かしたシーンにまで効果音を使うのは陳腐。驚かすシーンは数が多いので全てに使うと邪魔になる。
遊びを抜きにすれば濃厚なホラーが作れるポテンシャルは感じ取れる。
主人公はよくここまで頑張りました。
ファンタジーのラミアはエジプト装身具の蛇の半身が多くメデューサと類似。それと違うので違和感。
マニアではマーメイドやセイレーンやスキュラのほうも人気です。
アメコミのような雑な速さなのでミステリアスな内容を期待すると痛い目に遭います。肝心の恐怖もありません。
★★
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ポゼッション Possession (1981)
出演:サム・ニール、イザベル・アジャーニ、ハインツ・ベネント、マルギット・カルステンセン

デジタルニューマスター版

浮気した妻が悪魔に憑りつかれた様子に狼狽する夫を描く。
浮気で蛇が現れた罪という古典的な設定では無く、悪魔に誘惑されたという古典的な設定。
夫役にはサム・ニール。
妻と一緒にベッドに横たわるのは触手タコの悪魔?でエログロ?
造形は意味不明な生物のデザイン。
何かの新しいブレイでしょうか。
ああ、なんてことだ・・・。という様相の演技が主でナンセンスな出来事でもセリフは控えめ。
ラストもオチが無いので何だったのだろう?という印象。
こんな内容では観客にとってはバッドエンドに匹敵する。

『ポゼッション』(The Possession)2012年がリメイク作品かは不明だが設定は酷似してる。

イザベル・アジャーニは『カルテット』と『ポゼッション』でカンヌ国際映画祭女優賞を獲得。
女優業のせいか破天荒な人生。
「ブリキの太鼓」のベネントの父親がハインツ・ベネントという俳優なのですが、その方でしょうかね。

DVD









取引すると悪魔とムフフな関係・・・ではなーい
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