どんどろ どんどろ
スリーピーホロウ SLEEPY HOLLOW (1999)
原作:ワシントン・アーヴィング
監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ、クリスティナ・リッチ、クリストファー・ウォーケン

ハロウィンの首無し騎士(ホースマン)の物語が原作となってる。
なんといってもよく気絶する主人公(ジョニー・デップ)。そして風靡な景観映像や特殊効果。
ホースマンはあのクリストファーウォーケン。悪魔に魂を売ったという迫力ある魔騎士を演じている。
主人公にスリーピーホロウの村にいけと命じるのはクリストファーリー(ハマープロダクションの「ドラキュラ」で有名)
あの最初のシーンだけのカットだけだが、さすがに顔のアップは迫力がある。カメラワーク、
イメージ・カットは斬新で良い雰囲気を醸し出している。メイキングもよい感じ。完全ホラー(爆)
ジャケットはジョニーとクリスティナ・リッチです(顔色悪く写ってますが本編では可愛いです)
ジョニー・は「ナインス・ゲート」でもガラッと変身してます。
クリストファー・ウォーケンが演じてる首無し騎士(ホースマン)の怪演が極まってます。
騎士の過去の経緯まで。
木の株に吸い込まれて消えてしまう首無し騎士(ホースマン)が不思議です。
首無し騎士(ホースマン)は結界には入れないようです。
特典はポスター。
★★★★★
DVD









さまよう魂たち THE FRIGHTENERS (1996)
監督:ピーター・ジャクソン「ブレインデッド」「ロード・オブ・ザ・リング」
マイケル・J・フォックス出演のホラー映画。

事故で妻を無くしたバニスターが幽霊たちと共に悪魔払いで生計をたてる。そんなおり仲間の仕業
でない現象に出くわす。町に起きている連続・突然死との関係があるのか?
なかなか面白い。コメディ色が強く、ロパート・ゼメキスが制作総指揮をとっているのがわかる。
CGが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 BACK TO THE FUTURE (1985)を思わせます。
DVDには(宮川一郎太)さんの吹き替え有り。
マイケル・J・フォックスは現在難病と戦っているそうですなんとか回復してほしいですね。
マイケル・J・フォックスという名前は彼がデビューする以前から映画作品で登場していた好きな人物名から名付けたとか。
★★★
DVD








死霊の門 THE DOORWAY (2000)
ロジャー・コーマン製作.ロイ・シャイダー主演

館に4人の学生が訪れる。しかし悪魔と遭遇してしまい、ロイ・シャイダー扮する教授が再び助手を連れて
6人で乗りこむが、地獄の門を開いてしまう。元、悪魔崇拝の教祖の館に悪魔が現れる。
おおっとロイ・シャイダーといえばTV映画「シークエスト」の艦長「ジョーズ」や「ブルーサンダー」だが、
中盤早々悪魔に顔をクラッシュされてしまう(゜ロ゜;) ハウッ! 。
普通なら生残りそうでもない2人が脱出してしまう・・・。某ゲーム「ラプラスの魔」みたいな館の終焉。
別に魑魅魍魎の群というほど出てこないし、悪魔払いなどするはずでもなし、脱出何度もしてるし。
宣伝の他の映画4本分の内容でもなし、紛らわしい嘘。4人の大学生が例の映画に共鳴し訪れた屋敷?。
最初、心霊屋敷と書いてあったのに後書は幽霊屋敷となってるし・・・(ノ−_−)ノ 〜┻━┻字幕でエピローグ語るなぁ
ともかくロイ・シャイダーが実に普通のオッサンであるかが分る。ロジャー・コーマンもいい歳だろうに。
低予算映画に無理矢理二人に担当させた感じ。二人組の怪物がいい味だが。とにかくロイとロジャーに星。
モンスターは幽霊タイプの魔女とミイラ男。
伊丹十三監督の「スウィートホーム」に近い。(日本語吹替有)
☆☆
DVD





ザ・フォッグ (1980)
THE FOG
JOHN CARPENTER'S THE FOG
ジョン・カーペンター監督

エドガー・アラン・ポーの一節で幕をあける。
港町アントニオ・ベイ百年祭で子供達は1人の男から奇妙な伝説を語られる。
その日、神父の自宅で奇妙な本が発見されラジオパーソナリティから創立100周年の祝辞が流れる。
0時ひっそりと静まりかえった町に不気味な現象が不吉な兆候を見せ始めていた。
濃霧から”彼等”がやってくる。
その夜、1つの船が沖へ出ていた。霧の中で乗組員が帆船と遭遇し惨劇が始る。

BGMはエクソシスト風で印象深い。
女性2人祝賀会場で歩く場面はシャがかかってる。熟年女優だからか?(謎)
しかしつまらん式典。こんなものに夜集る人はいないだろう。物語は僅かに進展していくが中盤からがメイン。
映画より小説向き。
過去に伝染病にやられた乗組員が6人の首謀者達によって始末され黄金が奪われ霧の亡霊となって復讐するのはいい感じ。
だが霧の中にいた者全て狙われる。港町にいる者の誰が首謀者の子孫かもわからないからだろう。
だが確実に首謀者の子孫達を葬っている。
忘れ去られていた過去の記憶を呼覚ましたのは他ならぬあの本であろう。
神は罪深い者へ罰を与えるために死者に魂を与えたのかもしれない。
それが子孫であろうとも罪による恩恵で栄えることはならないのだ。
印象深いのは教会で神父の抱えて持ってきた黄金を亡霊が受取るシーン。しかしそんなことでは積年の恨みは消えない。
「この一撃を食らえ」と言わんばかりのシーンは蒸暑い日も凍る寒さを感じさせる。
★?
DVD









怪談−KAIDAN (1965)
原作:小泉八雲
監督:小林正樹
出演:三国連太郎、岸恵子、新珠三千代、仲代達矢、丹波哲郎、中村嘉葎雄、
志村喬、中村翫右衛門、杉村春子、仲谷昇、奈良岡朋子、中村鴈治郎、渡辺美佐子、望月優子、
田中邦衛、天本英世

オリジナル完全版

見事なドウランの顔が際立たせる人物。そして背景もセットの1つ。
まるで小説の中を見ているような感覚。
1965年 カラー作品 カンヌとイタリア国際映画祭で表彰。
仲代達也、丹波哲郎、中村嘉葎雄、林 与一、三國連太郎 他
黒髪、雪女、耳無し芳一の話、茶碗の中の4作品オムニバス

文芸作品という見方なのでいわゆる幽霊顔がドアップで効果音がバーンという代物ではない。
そういう点から残虐性の強い表現の映画とは違う。教材利用としておいても悪くない。
今では熟練した俳優の若若しい姿を垣間見れる。
中々アップが少ないが田中邦衛も耳無し芳一の話に出演している。
名女優の端麗な面立ちの美しさも見れる作品である。セリフに地方独特のなまりなどはない。
色彩感覚や表現は黒沢映画の「夢」にも似たものがある。
最期に歌舞伎や落語ではないがオチをつける処がよい。

「黒髪」
出演:三国連太郎、新珠三千代(第一の妻・骨となり黒い髪だけになった女)
貧しさに喘ぐ京。耐えかねて女を捨てた男が戻ってきた。一晩明けると、そこは廃墟となっていた。
黒髪が襲い掛かり、男はみるみるうちにやつれていく。

「雪女」
出演:仲代達矢、岸恵子(雪女)
吹雪の中、小屋に非難した2人。女が現れ息を吹きかけると眠るように凍った。
ある日の出来事を語ると、妻は雪女であることを告げ、子を大事にするように告げ去っていった。

「耳無し芳一」
出演:中村嘉葎雄、丹波哲郎(甲冑の武士)
海岸に死体が上がるなど不吉なことが起きていた。
琵琶法師の下に鎧武者の使者が訪れ、主のために壇ノ浦を弾いて欲しいと頼まれる。
訪れていたのは高貴な人のお屋敷ではなく人魂が飛ぶ墓場だった。
住職の一案で難を逃れ、芳一の琵琶は有名になった。

「茶碗の中」
出演:中村翫右衛門、仲谷昇(式部平内)、(平内の家来3人)佐藤慶、玉川伊佐男、天本英世
茶碗の中に映る男の姿、その水を飲み干す。
その晩、屋敷に姿を現した男は壁の中へと消えていった。そして、その男の家臣が3人来訪する。
武士は錯乱したように槍を突き、目を真っ赤にして狂ったように笑い出す。
この話を書いた作者は壷の中に映りこんで手招きしていた。

昔話と民話のような視点でも見られる。「ゴロゴロさまが・・・」といったセリフの用い方も合ってる。
初見は物静かでけったくそだるい雰囲気でも数回視聴を重ねる度に深みを味わえる作品。
真夏や冬にかけてひんやりとした話のあるこの名作はコレクションにオススメできる。本編182分。
★★★★
DVD









ゴーストシップ GHOST SHIP (2002)
出演:ガブリエル・バーン「エンド・オブ・デイズ」

一仕事を終えた楽しむ一行に漂流している船についての仕事が舞込んで来た。
そして...客船でダンスを歌を楽しむ一行。
しかしワイヤーの止めが外れ壮絶な首切りワイヤとなり乗客が一瞬にして崩れ落ちる。
タグボートの一行は40年間行方知れずの廃墟と化したこの船に出くわす。
時折現れる少女の幻影。船を修理して引きずる予定だったが、船は浸水が激しくその中、金塊を発見した。
金塊を運び出しこの船を後にしようとしたがタグボートは爆発し幽霊船に取残される。
死んだ人々。ある者は誘い、語り、警告し、道連れにする。方法は1つ逃げるしかない。
船の乗客は全員どうなったのか?少女が見せる真実。サタンの僕に束縛されていた魂の開放。
”皆の魂まとめて頂きます”
悪魔の斥候ベルゼバブの描写はチープな人間で終ったため悪魔映画というより幽霊映画の本質メイン。
エンド・オブ・デイズでサタンを演じたバーンが皮肉にも部下に始末される。

『ゴースト/血のシャワー』(原題:Death Ship)1980年のリメイク映画作品。
★★
DVD






ミッドナイト・テラー
妖奇怪談全集1
(2002)
監督:山田誠二
出演:三輪ひとみ
「怪談.釘狂い」「怪談.幽霊新聞」
1.三角関係から石を投げつけ怪我を負わせて彼と結婚することになった同僚。
それを恨み釘を打続けて死んだ和江は亡霊になって復讐する。
2.経理の同僚が会社の金を使い込みその濡れ衣を萌子に被せようと計画。
崖から突落され変形した無残な顔は新聞に覆われた時、復讐が始る。

映画でもTVでもないアイドルDVDのドラマみたいな質これがかえって現実味のようで怖?三角関係の構図がセオリー
めざせホラーアイドル?当時60年代の作品である大蔵怪談のリメイクらしい。
当時の作品は、大蔵怪談傑作選 3本セット THE SPECIAL COLLECTOR'S BOX DVD等が発売されている。
男性の演技臭い。まだまだ執念が足りないぞって(コメディ?)(Vシネ系)
☆☆☆
DVD






ミッドナイト・テラー
妖奇怪談全集2
(2002)
監督:山田誠二
出演:三輪ひとみ
「怪談.異人幽霊」「怪談.血潮の飯」
1.国際結婚で妻のいる男は生活に嫌気がさし同僚と不倫関係になる。
金に目が眩み旅行と証して邪魔になったペギーを谷から突落す。しかしそれだけでは終らなかった。
2.元恋人に復縁をしつこく迫り続けた男は恋人を首だけ出して埋めてなお迫るが拒否され殺害してしまう。
飯を食うという時に血が見え男は発狂する。

外人さんのメイク顔コワ!フルチ監督の「地獄の門」の窓から覗くシーンと似た場面がある。
「ぱーっぱぱぱ」って作品全部だとウッサイ。蛇に血飛沫も御馴染。(Vシネ系)
☆☆☆
DVD






ゴーストアビス VISITORS (2003)
監督:リチャード・フランクリン
出演:ラダ・ミッチェル

虐められても、虐められても、まだ虐めに来る。
ヨットの航海に遭遇する死者の戯れ。海域に潜む罠なのか?それとも試練か?

とにかく過酷なヨット航海の途中で主人公に会いに来る亡霊。とにかくしつこいほどイジメに来ます。
心理ホラーに固執というほどでもない。現世とあの世を繋ぐ正体がクモなのか、なんなのか。
ゴーストを触れる殴れるってフォートンVFX・・・とことんやってやればいいのに。
ゴーストシップよりは見易いけど映画の水準よりTVムービーホラーの短編のような話。
見終わったら体が温まったよ。
☆☆☆☆☆
DVD







悪霊喰 (2003)
THE ORDER
THE SIN EATER
出演:ヒース・レジャー

罪食いといわれる存在を知った司祭2人がその罪食いを始末するために行方を追うがそれは罪食いになる方法だった・・・。

エクソシズムそのものは少し多いものの期待していたほど魔物退治のオカルトホラーの雰囲気はない。
不死身になるってちょっと飛躍しすぎ。

DVD







地獄 (1999)
監督:石井輝男
出演:前田通子、丹波哲郎、薩摩剣八郎

リカという少女が悩んでいる所に男女を引連れた女性が現れる。
様々な事件をおこした極悪非道の悪人を極刑にする地獄を見せつける。

隠れたかなりの掘りだしキワモノ映画です。サスペンスドラマとしても退屈感は無い。
実際の事件に似せた再現的な先入観がミソ。美術・音楽・照明がほどよく融合している世界観。
青鬼を演じる薩摩剣八郎氏は「ゴジラ」シリーズや「ブルガサリ」等の怪獣映画では御馴染である。
光の中から現れた謎の忘八者、明日死能を演じるのは彼の世の事なら御任せとあらんばかりに丹波哲郎氏。
鬼達>「出会え出会え〜」8つの掟を全て破った男は地獄の花散る中、なんと地獄の鬼どもをバッサリ切ってしまう。
「生きるも地獄、死するも地獄、地獄行きはちょっと延ばそうか・・・まだ切り足りぬ」そう言って光の中へ消えていく。
「ポルノ時代劇 忘八武士道」のキャラ。
エログロ絵巻と任侠時代劇は監督ならでは。前田通子氏の演じる閻魔大王も熟演の極みだ。
メニューモロモロでございます。(Vシネ系)
★★
DVD






呪霊 THE MOVIE (2003)
監督:村上賢司

なんかヘンテコなストーリーです。「呪怨」じゃないのでお間違いなきよう。(Vシネ系)
ちなみに「呪怨」のほうはタイ映画にパクられて「シスターズ」という邦題で発売されてます。
☆☆☆
DVD





呪霊 THE MOVIE 黒呪霊 (2004)
監督:白石晃士

影から忍び寄り引き摺り込むという怨霊に捕まり次から次へと人が消えていく。
そんだけ。小倉一郎氏が出演しているのがミソです。(Vシネ系)
☆☆☆
DVD







ほんとうにあった怖い話 怨霊 劇場版 (2004)
監督:山本清史

某各ゲームのような雰囲気が沢山。ノイズも効果に入れている。
2話「首坂」がキワモノです。なんの変哲もないストーリーですけど迫り来る怨霊描写が凝縮されてます。
幽霊見てびびっちゃった実はこういう話しがあったそうですみたいな内容です。(Vシネ系)
☆☆☆☆☆
DVD







もうひとりいる (2002)
監督:柴田一成
監修:清水崇
もうひとりいる コンプリートDVD

合せ鏡で願事をしたために起きた惨劇。
学校で3人の女子がグラビア撮影をしていたがもう1人の自分達が現れ全員が狙われる。

ドッペルゲンガーを如実に表現。福笑いのように崩れる顔、そして体がねじまがる犠牲者の描写がいい味になっている。
映像はTVドラマ級。安いが内容がよく出来ている。役柄の個性もあって先入観が持てる。(Vシネ系)

DVD







ゴースト/血のシャワー DEATH SHIP (1980)
監督:アルヴィン・ラーコフ
出演:ジョージ・ケネディ、リチャード・クレンナ

昼間のロードショーで随分やったけどこの年代にしてはクドイほど恐怖要素が盛りこまれている。
ナチスの捕虜拷問船で繰広げられるお化け屋敷みたいな感じ。
デス・シップはユダヤ人の血を吸って豪華客船の船長と客員を乗せ阿鼻叫喚となる。
毒物飲料水。
白骨だらけの船の水槽。
操られた船長を演じてるジョージ・ケネディの怪演は必見。
特典は漫画家による掻き下ろしジャケット。
★★
DVD








ルチオ・フルチの 新デモンズ (1990)
DEMONIA
LIZA
監督:ルチオ・フルチ
出演:ブレット・ハルゼイ、メグ・レジスター
制作国 イタリア

忌わしき修道院での惨劇。発掘員の女性は魔女に意識を乗っ取られて犠牲者を出していた。
「カランバ」のパクリがあります。雰囲気を撮影場所に頼った感じ。
☆☆
DVD








友引忌 NIGHTMARE (2000)
監督:アン・ビョンギ
出演:ハ・ジウォン

韓国ホラー
過去を暴露された女が自殺。幽霊が現れ無差別に仲間を次々と殺す。
そして最後に生き残った1人が真相を知るが・・・。
フルチ映画並にバイオレンスな幽霊。都会で幽霊もへったくれもないだろう。R指定。
実はこうだったからこうなりましたみたいなフェイクが韓国ホラーにはよくある。

DVD







マンハッタン・ベイビー MANHATTAN BABY (1982)
監督:ルチオ・フルチ
出演:クリストファー・コネリー、ブリギッタ・ボッコリ、マーサ・テイラー、ジョヴァンニ・フレッツァ、シンシア・デ・ポンティ
制作国 イタリア

エジプトに訪れていた考古学者の娘が居なくなるが何事も無かったかのように戻る。
時空超えた邪神の呪いの陰謀に巻き込まれていた。

「ビヨンド」とほぼ同時期にあり曲も使われている。また妖しげな女の眼もアレだ。
「墓地裏の家」でのトミーもそのまんま登場。役名にあまり変化が無いのはいつものこと。
この作品でカトリオナ・マッコールが出ても不思議ではないが似た感じの女優が選ばれている。
物語はゾンビなど怪物が出ない物で非常に難しい。ミステリー心理描写も純粋な恐怖イメージ。
規制も少し入れているようだ。効果はビヨンドと類似している。
タイトルはダサイが「エクソシスト」や「ポルターガイスト」とも大分違うし比較にもならない。
何かメイキャップなどの創造物や合成など特殊効果があればいいのだが
技術不足のためにここまでしか描写出来ない感じが伝わってくる。
怪しげな象徴アイテムを出してくるあたりは良かった。もう一回初めから〜。










忠臣蔵外伝 四谷怪談 Crest Of Betrayal (1994)
松竹誕生100周年記念作品

監督
深作欣二

脚本
古田求・深作欣二

製作
櫻井洋三

出演者
佐藤浩市
高岡早紀
荻野目慶子
渡辺えり子
津川雅彦

お岩:高岡早紀
民谷伊右衛門:佐藤浩市

元ダンサーの高岡早紀のおっぱいポロリですが居乳過ぎると話題になった。
体が細いので胸のほうが大きく見えてしまうのでしょう。
おっぱい目当てでも後では化け物ですから男衆は1本抜けませんよ。
なぜあれだけの美人が民谷伊右衛門に捨てられて毒殺されたのかは真意が矛盾していて不明ですが。
「お岩」はマンガなどでは不細工に書かれてる場合があります。
「悪いことをすると化けて出てきますよ」という講談の「怪談」のパターンです。
小泉八雲が著した「怪談」とは無関係。










感染 (2004)
監督:落合正幸
プロデューサー:一瀬隆重
出演:佐藤浩市/高嶋政伸/星野真里/真木よう子/木村多江/羽田美智子/南果歩/佐野史郎

院長が失踪し何かと切迫した病院で医療ミスがおき隠蔽しようとする。
そんな時に運ばれてきた急患を秋葉は断ったが患者は病院に置き去りにされていた。
患者から溶ける内臓と飛散した緑色の体液・・・院内感染が広がる。

全員の演技がややオーバーにやっていて臭いのが最近には無い良いポイント。
物語の結末に至るとどれが現実かフェイクだったのか混乱しやすい。
登場人物も含めて気味の悪さが濃くなっていく様子は効果に演技、見せ方にある。
キモイ内臓は出ないので安心。病院を舞台にしたホラーでこれほど気味の悪いものはない。

追記。
音楽の派手さはなく小気味悪さを出す効果音を重視。人間同士のやり取りもトーンが地味に伝わってくる。
場所は病院内で起こる事に絞られているため閉塞感が漂う。院内に蔓延するエゴと混乱。苦しみが渦巻く。
そして異常な行動をし始め1人1人狂い始める。世にも奇妙な物語/ホラー版とでも言えるか。
そのため誰かさんの幽霊が襲ってくるという分かりやすい物とは違う。
病院が舞台のドラマに限らず室内ドラマは盛り上がり方次第では限界がある。
その代わり場面は多くセリフの多さと行動を軸に状況を描き出す。
舞台のお芝居を見聞きしている感覚に近い。

悪夢の連鎖と謎の混乱。密室のトワイライトゾーンだ。
自分が何をしているかも分からず感染した廃棄器具を自分に刺してしまう者。
得体の知れない液体を浴びる恐怖。背後に立つ者が居る恐怖。鏡に映った首無しの面会者を見る者。
黒い腕に掴まれる恐怖。苦しみを訴え責める患者。逆さに立つ者がいた恐怖。感染した血を自分に輸血する者。
医者と患者の正体。患者に入れ替わりどうにもできない恐怖。心を攻められたように狂っていく場面は濃密。
最後にロッカールームに閉じ込められていた時計をした溶けた医者の腕をどう解釈するか。
頭をやられたかでは済まないので結局は説明がつけられない非現実的なSF寄りの不可解さが残る。

南果歩が演じる人物が我に返る場面や、
高嶋政伸が演じる人物が苦悶の表情を浮かべ底から唸るような声を出す。
この2点は苦しみが伝わってくるインパクトがある。

苦しいホラー連発。
包帯で息苦しい。ストーブを焚かれて暑苦しい。ロッカールームに閉じ込められ狭苦しいとモロモロ。
まるで患者の苦しさを代弁しているかのようだ。

何を血迷ったか真夏の納涼ホラーついでに特別にテレビ放送もされた。
医療過誤によるお説教ホラー染みているのでそういう事も踏まえているのだろう。

主題歌有。「青汁のお時間です」(そんなセリフは無いです)
★★★?
DVD









予言 (2004)
原作:つのだじろう 『恐怖新聞』
監督:鶴田法男
プロデューサー:一瀬隆重
出演:三上博史/酒井法子/堀北真希/小野真弓/津嘉山正種/山本圭/吉行和子

物語はある時代に念写で有名になり後に自殺した女史の記事から始まる。
最後に念写した写真には自分の死亡記事があったと・・・。
教師である里見は電話BOXで古ぼけた新聞を見る。そこには自分の子供の死の記事が書かれていた。
綾香は子供のシートベルトを外すため夫の元へ歩み寄るが子供が同乗した車はトラックに激突し炎上する。
透視能力者も変死し様々な死亡事件が次から次へと起きる。そして自分の死亡記事の念写に怯えた。
里見と綾香は恐怖新聞を研究していた鬼形礼の家を訪れる。そこには膨大な資料があった。
鬼形は新聞の運命を変えた事によって風化し消えた。
里見は新聞によって次第に意識しない内に死を予告する走り書きをするようになった。
綾香を助けた事により新聞によって様々なパターンの地獄を見せつけられる。
そして自分が死ぬべき時を理解する。

小野真弓というとCMでイメージアイドルとして一躍有名。どこに出てたか分からなかった。
このストーリーの中での一番寒気がする怖い部分は葬式の後の顔面えぐれた女子生徒の登場場面。
あ、生徒じゃなくて綾香の同僚で小野真弓。
里見が運命を変えようとして綾香がトラックに撥ねられる場面。
あっと思ったが撥ねられるときの声や露骨すぎる映像のためプッ笑いが噴出してしまう。
とり憑かれて痩せていくのは恐怖新聞の最悪の恐怖なのだが映像説明だけに終わった。
無理な点は起きてしまった事実を変えられた事。時間捨て脚本で無理がありすぎる。
まずファンならこのような甘い結末は納得しない。ホラーに感動はいらない。
鬼形に関しても新聞は二階の窓から来るもの。そして学生であるべきだが若い役者の演技は嫌われるから無理かな。
人物も家も、つのだじろうそのものの感じがする。
感染予言はパラサイト・イブ、世にも奇妙な・・・リング0・・・などを手がけた監督である。
最初の実在の死亡記事使うのは映画としては罰あたりです。
両作品とも女性のセリフや演技が少し不自然なのが見ていてイラっとくる。切迫した演技はかなり見所。
東宝だけに熟練した俳優が出ているのが良い。また熟練した俳優起用で新作をだしてほしい。

主題歌有。
★★★?
DVD









超少女REIKO 1991年作品 監督:大河原孝夫、(ゴジラシリーズ)音楽:朝川朋之、(ファイブスター物語)
出演:観月ありさ、島崎和歌子、佐藤浩市、筒井道隆、井上麻美、佐倉しおり、佐藤B作、菅井きん、小泉今日子

学園サイキックホラー
学園で超常現象が立て続けに起き生徒会長はESP研究会を立ち上げる。
調査を進める内に降霊会をし分かった事は海に身投げした他校の女生徒。
1年の九藤玲子に憑依した霊を取り除くため祖母が駆けつけ身に乗り移らせるが校舎から転落した。
怪奇現象はもう起きないだろうと学園祭が始まる。しかし日中から怪奇現象は立て続けに起きる。
相手は霊を操る生霊、水子の血を引く深尾麗子だった。
好きな男のため妊娠したしみずまちこを殺し霊として操っていたが逆に殺される。
断崖絶壁の下からまちこの朽ちた白骨が見つかり解決したように見えたが
そこに引きずり込まれた深尾麗子が現れる。

霊媒少女同士の対決。くっさい芝居に漫画のような出来。タイトルも漫画っぽいけど。
風見しんごがもう1人教師でいてもいいと思うけどね。
勘違いしやすいが「ねらわれた学園」とはまったく中身が違うが合成がショボイので完成度は同等に近い。
映画フィルムなので落ち着く。好きな人は好きだろう。
製作スタッフは現代版ゴジラシリーズの東宝メンバー。
霊は1人だけでエクソシストのアレみたいなメイクになる。
手当たり次第に女を口説くスケコマシのために学園を恐怖に陥れて死んだ深尾麗子。
九藤玲子が自分だったかもしれないというのは説得力がありそうで考えさせられるが
じゃ立場逆で役を交代してみようか?となったらサマになるならない以前に有得ない(笑)
まぁみんな若い。高校だから少々フケててもバレないわな。
島崎和歌子さん可愛くて足がふっといですナイスです(ドコ見てんだ)
筒井道隆・・・うーん相変わらず膨れっ面の演技です。佐藤B作・・・チョイ役より上で脇役気味。
佐藤浩市さんが教諭役でボリュームが助かってます。
エンディングは勿論、観月ありさソング。
★?
DVD







ヘルハウス The Legend of Hell House (1973) 原作・脚本:リチャード・マシスン
出演:ロディ・マクドウォール「猿の惑星」(1968) (ベンジャミン・フランクリン・フィッシャー)
ゲイル・ハニカット (アン・バレット)、クライヴ・レヴィル (ライオネル・バレット)、
パメラ・フランクリン (フローレンス・タナー)、ローランド・カルヴァー (ルドルフ・ドゥイッチ)、ピーター・ボウルズ (ハンレー)、
マイケル・ガフ (ベラスコ) (クレジット無し)

依頼を受けた科学者とその妻、そして霊媒能力を持った男女が大きな屋敷で霊の存在を確かめる。

白骨化した息子の死体。
霊を退治しようと当初の目的からズレて固執している科学者。
酒を飲んで催淫術にかかり夢遊病となる科学者の妻。
霊に体を委ねる霊媒女。(下腹出てます)
20年前の出来事から殻にとじ篭っている霊媒男。
全てベラスコの思惑通り。複数の霊体は存在せず最初から1人だった。
主人公ベンジャミン・フランクリン・フィッシャーはベラスコに罵倒して退治する。
「猿の惑星」(1968)でコーネリアスを演じたロディ・マクドウォールが演じてる。
そして屋敷で超音波装置の機械を作動し浄化すると屋敷は静寂が訪れた。
貴族の城のような屋敷が深い霧に包まれて刻一刻と日付が進むのはムードがある。
ただベラスコも屈折した男。小男と思われてると思い込んでいたのだ。
そのため短い足を切って義足をしていたという設定だが、
惨殺して失踪する間に何があったのか疑問点は残る。
役者はマイケル・グウィンに似ているが・・・?。マイケル・ガフ。あら(笑)
これは親類縁者なら彼の秘密を知っているわけだから殺される運命にあったと言える。
自分が死んでも鉛の部屋に霊として隠れていたのだからご苦労な事だ。
アメリカ映画というよりは古いイギリス映画の手法がベースになっている。
悪霊の屋敷をテーマにした作品の中では基本。

DVD









エンティティー/霊体 The Entity (1982)
監督:シドニー・J・フューリー「アイアン・イーグル」「スーパーマン4 最強の敵」「メタル・ブルー」
主演:バーバラ・ハーシー

夜、寝室でカーラは実体の無い何者かに突然襲われる。3人の子供達も戸惑い怯えた。
精神科医のスナイダーマンはトラウマが原因だと言い説得を続ける。
部屋が無残に荒らされ異様な光景を目の当たりにした友人。
たまたま会った心理学者達がこの話に食いついて来て霊体の存在を確認。
彼らが去った後に夫は帰って来たが、またしても見えない何者かに襲われ助けを求める。
胸は揉まれているのに指先も見えない。
大学の体育館で家の環境を用意してヘリウムで霊体を捕らえようとしたが逆に装置を操られる。
カーラが見えないものに向かって「心には触れさせない」と罵るとタンクが破裂し一瞬の間だけ霊体は閉じ込められる。
凍った巨大な塊は砕け散って霊体は逃げた。
家を引っ越す事にしたが、回数や強さは減ったがその後も霊体はカーラに付き纏い肉体を弄んでいた。
1976年の実話を元に製作されたという。

いきなり叩かれて口の中が切れて血が出たり、強姦にポルターガイスト現象等、暴力的なイメージが色濃く残る。
服ははだけてたり、オールヌードになってたり、傷が翌朝にはあったり、
ムード省略して適当な雑味で色気を感じないものになったのが色物映画にならずに済んだ。
なんと言ってもオッパイがムニムニとなってる光景。どうやってるのか不思議。
いやんチチ変態(ムリヤリだ)
寝乳など潰れて醜く色情的に興奮する魅力のセンスの無さはベッドだから隠してできる作り物。
そのためか乳首乳輪のフケ具合が気色悪く異様に感じる。
裸のシーンは見切りばかりで本人かどうか怪しい。ボンキュッバーンなので専門代役の別人に見える。
強姦する変態霊魂は感情もあり巨大で強いけど早漏です。
主人公は夢かと思ってオルガズムに達したとか脚色でリアリティを求めるあまり自慰的になり逆にウソ臭い作り話に思える。
精神科医も憶測で結論付けて事実を見ずに捻じ曲げようとして必要以上に患者を困惑させているあたりが
小説から抜けてない脚本のままでうっとおしい。
確保して人の原型さえ留めて無い。あの部分はダイナメーションの合成。
ダイナミックなBGMとラップ音をイメージしたような効果音で寒気がする怖さ。
物を動かす力もあるならこういう事もありえる物理現象。異色オカルトのショッキングホラー。
この手の物はよくある作り話として片付けられていた内容の作品。
主人公も当時は年増だし現在はそろそろ還暦。珍しくモンスタージャンルから漏れた存在。80年代のホラー代表格作品。

特殊メイクは今ではスタジオを持ち数々の作品に貢献したスタン・ウィンストン
音楽はチャールズ・バーンスタイン
""SATURDAY NITE^'S ALL RIGHT FOR FIGHTING""エルトン・ジョン
""YOU CAN'T HAVE ME""リスキー・シフト
日本語吹替は無い。
★★
DVD









新・悪魔の棲む家 The Evil (1978)
監督:ガス・トリニコス
出演:リチャード・クレンナ 「ゴースト/血のシャワー」「軍用列車」「サブリナ 」「ホット・ショット2」「ランボーシリーズ」

映画「悪魔の家」のアミティビル事件をモデルにした映画とは無関係の映画です。
温泉場跡の屋敷を保養施設にしようと来たが白い人影や何かを見た。
巻き起こる惨劇に次々と犠牲者が出て閉じ込められた。屋敷には笑い声が木霊する。
皆はなんとか逃げ出す方法を考えるが自分達が何をしているか実際には気づかず気が狂っていた。
ジェンナの前に現れたバーガスと思われる白い人影は十字架を示し消える。
皆の異常を見た時、十字をかざすと正気に戻った。
地下室から持ってきた十字架で悪魔が封印されていたのだ。
バーガスは再び現れ封印するよう忠告した。
封印しに行き穴に落ちたその先には白い空間があり椅子に腰掛けた男が居た。
リチャード・クレンナはS・スタローンのランボーシリーズでランボーの上官トラウトマン役をしている。
70年代後期の心霊ホラー定番筋でTV放送もあり随分懐かしい。
最後のボスはおっさんなので、かなりの違和感でズッコケるが途中から悪魔のメイキャップに変る。
吹替有。
☆☆☆☆☆
DVD







えじき DEAD BIRDS (2004)
監督:アレックス・ターナー
出演:ヘンリー・トーマス、ニッキー・エイコックス、イザイア・ワシントン、マイケル・シャノン、パトリック・フュジット

1800年代頃、アラバマで銀行強盗が起きる。
犯人達はある屋敷に泊まる事になるが得体の知れない物に出くわす。
この屋敷の持ち主は魔術書の通りに妻を蘇生させるが怪物と成り果て男は神父達によって張付けにされ死ぬ。
この屋敷に踏み込んだ者達は悪魔の幻覚を見て逃げようとするが既に遅かった。

幽霊・悪魔・変異体の3つの要素を備えている。ボディスナッチが基本かもしれない。
エクソシストのような物ではない。どちらかといえばクトゥルー神話物の雰囲気を備えたホラー要素。
牙のような歯を剥き出したムンクの叫びのような悪魔。
憑依されたが最後、気づかぬ間に生皮を剥がされたような動物とも人間とも見分けがつかない怪物になっている。
屋敷での恐怖ムードは抜群で蛋白。再現は完全にサイレントヒルの色が濃く出ている。
ストーリーや謎解き要素は短く少ないが全体的に完成度が高く不可解で謎めいている。
少々サブリミナルを多用しているので目が疲れるが随所のインパクトにビビルことウケアイ。
もう一回見ようかなと思うと腰が引けてしまう。
これに似た新作CMを見たことがあるが・・・10時30分じゃなくてえーと忘れた。
怪物の造型ネタは羽をむしられた鳥か、ハダカネズミからきているのだろう。スタイルはウエスタンでもゴシック風。

2004年作品 イギリス/ドイツ 監督:クリストファー・スミス
0:34 レイジ 34 フン 原題:CREEP
http://www.0-34.com/
似たやつはサイレントヒルな地下鉄ホラーでした。
★★
DVD







屍怨(しおん) −ひび− (2004)
監督:井上昌典
出演:仲野ツヨシ、金子珠美、田川恵莉菜、松尾勝人、八尾柳子、山村嵯都子、瀬戸 純、大石昭弘
特殊メイク:原口智生

2人の不義密通。40年後の明治。借り宿を求める男。
数年前に長屋を借りた一家の主人が乱心し幾度か続いたという話を聞くが家賃が安いこともあって借り受ける。
与吉、千代、綾の一家3人は住み着くが。壁にはひび割れた穴があった。
長屋の住人達は新しい住人を警戒して相手にしなかった。
度々壁から黒い手が伸びてくると言う娘。長屋の部屋から漏れる臭気、
得体の知れない婆さんは目が見えないのか白い目をしていた。
引越しはお染に会うためだった。その女は黒い手に掴まれ壁に吸い込まれ消える。
そして隣の婆さんの部屋にも壁のひびが残されていた。惨劇は繰り返される。

時代劇ホラーだけに京都撮影所ってのはいいやね。
一番は子供からお年寄りまで幅広い個性派のキャスティング。
綾役の田川恵莉菜ちゃんいけないもの見ちゃった的なツボ。
黒い手などは霧か煙が吹いてるような効果に見えるし古い手法で膨張拡大化もしている。
同時に2アングルも画にはなっていた。時代劇にノイズは合わないので照明も無く終盤は雑で見づらい。
杭打ちシーンは和製「ビヨンド」とでもいっとこうか目玉も攻めているし(汗)
見せ方や質はTV時代劇ではなくBSドラマなので怪談という雰囲気が強くなってくると幾分不釣合い。
序盤長いのが難点だがそれ以外は近代劇より身近な舞台ではないのでやってる割に怖くない点は好都合かも。
流しの豆腐屋の音やら効果音はしっかり使っている。(R15・Vシネ系)
☆☆☆
DVD







ポルターガイスト POLTERGEIST (1982)
監督:トビー・フーパー
製作:スティーヴン・スピルバーグ
特撮:リチャード・エドランド、ILM
出演:クレイグ・T・ネルソン、ジョベス・ウィリアムズ、ヘザー・オルーク


のどかな暮らしを営むフリーリング一家を襲う超常現象。
原因は何なのか・・・。キャロルアンを必要に狙い、光の先から何かが引きずり込もうとする。

「悪魔の家」や「エクソシスト」系の要素も含むのでその分ホラー価値が付随する。
異次元からの手招きとしても1級だが今では飽きられた感がある。
ポルターガイスト現象もこれでもかというほどやり過ぎておりシリアスな趣向より娯楽半分。
問題点が色々ある。
1人の少女が居なくなったというのにゴタクを並べるばかり。
霊能者はもっともらしい事を言うが根本源はこの一帯の住宅地が昔インディアンの墓地だったという事にある。
3では後々に正しい光の道へと案内する事になる。
音楽はファンタジック調。これが必死こいてる中身に全然似つかわしくない。
騒がしいのは幽霊だが人も騒がしいだけ色々やってくれるが散漫な印象しか残らない。
狙われる対象が子供なので見る側も子供の頃にしか通用しない。
良く見ていたのは2。あのニヤリとこちらを見る牧師の半身怪物はさすがにビビル。
序盤にアメリカ国歌が流れていたTVを最後捨てるのも中々意味深げな気もする。
インディアンの墓を潰して家を建てる等はアメリカ国民として恥ずべき行為だと言わん意図が隠されてるかもしれない。
あるいはTVより映画を見てくれとか(爆)
光・グロネチョゼリー・棺乱立とノンストップアトラクションのオンパレード。

ポルターガイスト2 POLTERGEIST II: THE OTHER SIDE (1986) シリーズ第2作
ポルターガイスト3/少女の霊に捧ぐ… POLTERGEIST III (1988) シリーズ第3作
★★★
DVD








ダーク・ウォーター DARK WATER (2004)
原作:鈴木光司 『仄暗い水の底から』(角川書店刊)
監督:ウォルター・サレス
出演:ジェニファー・コネリー

「仄暗い水の底から」のリメイク。
離婚調停中で親権を得たダリアはセシリアを連れてルーズベルト島の古ぼけたアパートに住まいを移した。
よく雨が降る曇り空の下、仕事にも就き新しい生活が始まった。日に日に天井の染みが広がっていき気分も晴れない。
上の階の水漏れが原因と分かり問題は片付いたに見えたが・・・。
子供達の悪戯なのかそれとも夫の嫌がらせなのか。そして娘が言うナターシャーとは一帯誰なのか。

ピート・ポスルスウェイトがアパートの管理人役で贅沢。
新しい暮らしも晴れず逃れられない頭痛のように纏わりついてくる。過去のトラウマと過去の事件が交差する。
ダリアの父親は暴力的で母親はアルコール依存症、さらにはダリア自身は偏頭痛に妄想癖と弁護士に言う旦那。
弁護士の説明描写でもこれでもかというくらい酷い悪趣味。
給水タンクから遺体が見つかり事件は解決したが、子供を助けるためダリアは母親の存在を必要とする霊により命を落とす。
先が分かった作りだけに格別な特徴は無く退廃とし密室的な暗さも足りない。
「仄暗い水の底から」のほうがインパクトが強い分、リメイクは丁寧な作りだが序盤以外は畳み掛ける分散漫でもある。
弁護士に頼りすぎてホラー演出をする部分が足りなくなった。黒い水より鼻水のようにドロネバ汚いほうがよかったかもしれない。
「仄暗い水の底から」を見てのリメイクであって原作本を読んでないみたいな感じもする。
ホラー感覚は薄くドラマで陰湿とした雰囲気の作品。大して怖くもないのでボケーっと見やすい。
プレミアム・エディションは公開版と編集版+特典ディスク。

ジェニファー・コネリーがホラー再びで格別だがこのままだとたまたまで終わってしまう。
「フェノミナ」の超能力を再び覚醒させてオカルトを潜ったほうがまだ展望がある。
母親と言うフケ役をやっても大成しない。それを分かっていての次のホラーが待ち遠しい物になる。
★?
DVD








輪廻 (2005)
プレミアム・エディション
監督:清水崇
プロデューサー:一瀬隆重
出演:優香/香里奈/椎名桔平/杉本哲太/小栗旬/松本まりか/小市慢太郎/治田敦/三條美紀/黒沢清

杉浦渚は事件の映画化撮影のために35年前に惨殺事件があったホテルに訪れた。
一方訪れた事の無い赤い屋根の夢で見た記憶を辿っていた女学生。前世が事件の犠牲者だと言う女優の卵。
当時の惨殺現場からの生存者は語る。教授が行った事は実験だったのではと・・・。
事件の再現がなされるうちに渚が目にするのは錯覚なのか。真相が次第と明るみになっていく。
そして古い撮影テープには当時の事件が映っていた。

死霊が引きずり込んだり憑依していく呪怨のえじき。まるでゾンビの有様。
沢山並ぶ顔、ドアの覗き窓からダンスの動き、本棚の隙間から大量の腕に掴まれて持ち上げられたり。
Jホラーのぬるさとは違う新感覚ホラー。主に編集とカメラワークの御蔭で観易い。
2段階の夢や顔が半分潰れた人形の顔が変貌したりする。
模型から本物のホテルへと移り変わる物や、訪れた者達が犠牲者にモーフィングする方法等がある。
何気なくやっているように見えている所でもいくつか合成している。
「ずっと一緒だよ」の謎も「またあえるよな」の対比で分かるようになる。
基本的には事件の再現がなされ誰が誰なのかという謎が見え隠れして様々なシーンが展開される。
肉体は器と称して研究をしていた法医学教授が自ら示した記憶の輪廻転生。
追い詰められていく渚は発狂し隔離され業の代償を払う事になる。撮影は中断し上映も中止となる。

作りは前回のOV気味なJホラーシアター2作品とは違いメリハリがついた映画の質。
物語は陰惨よりも寒気を感じる歪な印象もある。この調子の作品なら後は特徴と物語次第という感じ。
繰り返される惨劇の錯綜展開だけなのか危惧していたので謎めいた分が視聴を引き込む要因となった。
執拗に迫ってくる死霊はフラフラと何かをするでもないし子供タイプなのでそれほど怖い印象もない。
主人公は過去の世界しか見えなくなり彷徨っていたが、
撮影スタッフとは違う他に狙われた転生者はどこへ消えたのだろうか。

コメンタリー・優香+清水崇+一瀬隆重、予告編・コメディバージョン・関西版。PG−12。
本編96分+特典ディスク122分。主題歌有。

あー回る回る、目が回る。朝まで飲んだもんなぁ、顔洗って映画でも見よ。パタリ(。_ _)。

おまけ追記。
感染−責苦ホラー。予言−悲哀ホラー。輪廻−狂気ホラー。
Jホラーシアターは6人の監督という事。残り3つの扉が開かれる。
★★★★
DVD










ザ・パーク (2002)
THE PARK
咒楽園
監督:アンドリュー・ラウ
出演:デレク・ツァン
制作国 香港

遊園地の亡霊をカメラで退治。
ブワっと緩いフラッシュの効果再現を見るに完全に「零〜zero〜」のパクリ。物語の舞台が演出が大雑把。
飛んでくるピエロの幽霊、キョンシーや普通の幽霊、首切りワイヤーとか燃えたり色々。
ラストはファンタジック。ちょっと主人公泣き過ぎ。ヘソ出しルックでホラーというのは中々無い。

香港ホラーはコメディっぽい。吹替有
☆☆☆☆
DVD





鬼婆−ONIBABA 1964年作品、監督脚本:新藤兼人

京が戦乱に明け暮れる時代。男達は戦に駆り出され葦が生い茂る湿原・芒ヶ原。暑苦しい日々が続いていた。
逃れてきた落武者を殺し身ぐるみを剥ぎ武器商人から食料の粟と交換して暮らす姑と嫁が住んでいる。
1人逃れてきた知り合いの若者が嫁に目をつけ2人は肉欲に溺れる。
姑はある夜、戦に破れ部下に見捨てられた鬼の面を着けた大将に出くわす。
逃れるため道案内を乞われ案内した道先で美貌の持ち主だと語る。
そして穴に落として始末し身包みを剥いで面を持ち去った。
男に相手にされず嫁にも捨てられるだろうと思った姑は夜な夜な鬼女の姿をして妨害した。
しかしある日、面が取れなくなり嫁に邪魔をしない事を条件に外して貰うがその顔はあの落武者と同じだった・・・。

基本的にはホラーではなくリアリズムな野性味溢れる人間模様を描く。
生活の開放的な部分と狭苦しい部分が両立で独創的。物語は全て人間の業。
食べ物に餓え欲に溺れ嫉妬に身を焦がす。
逞しさ故に欲深くなり落ちるのは誰であろうかという結末も見えてくる。
モノクロ時代のギスギスした描写の映画は過去の戦争時代を背景にしている物が目立つ。
似通っているもう1つの話、安達ヶ原の鬼女伝説というのは時代劇なのでおいては難を要し中々作品化されない。

暑苦しく澱んだ日々。寝苦しく胸ははだける。素っ裸で走り喜ぶ気持ちも分かる。
食えるものは何でも食い来るか分からぬ落武者を待ったり川で洗濯して1日が終わるよりはマシである。
物語の2人は乞食の様な暮らしであろうとまだ良い方だったであろう。
武器商人の所で出くわす年寄りと子供のほうがまだ辛い。そうした者達が大勢いたに違いない背景まで読み取れる。

怪談としての雰囲気は夜に落武者の大将の道案内をする道中。
そして鬼の面をつけて妨害したりラストの結末で保っている。

落武者が着けていた般若の面の謎。
面の裏に漆を塗らないので漆で顔が被れたわけではない。
黒死病のような奇病が蔓延していたのか。それとも呪いなのか定かではない。
楳図かずおの漫画「恐怖」に収録されてる「吸血面」のように長く着用して同化するというものでもない。
その面は人の醜い本性だけを現すのだろう。
★★★
DVD








水霊 ミズチ (2006)
監督:山本清史
原作:田中啓文
出演:井川遥、星井七瀬、渡部篤郎、
山崎真実、松尾政寿、入江昌樹、矢沢心、三輪ひとみ、鈴木美生、でんでん、柳ユーレイ、

地震が続は井戸水を飲み水として利用している地域で自殺事件が多発していた。
遺体の手に握られていたのは死に水を飲むなと書き記された紙きれ。
発見された遺跡は何も語らない。ただ水が濁っていく・・・。
どれだけ水に利用されていると思ってるんだ。
見るものは錯覚なのか現実なのか人々は知らずに気が狂っていく。

全体は呪いの体感ホラー仕上げミステリー寄り。
全てメルトダウンしていくミステリーとウォーターパニック。ザッピングと幻覚トリップのノンストップ。
セルフゾンゲリアや金魚で人間ポンプやトイレタンクの水ゴクリ、髪の毛ズル剥け。目玉に待ち針、落下と大変。
勘弁してくれというくらい寒気が出そうなインパクト勝負。首まで回っちゃう。
場面と効果音で一気にくるため突風に見舞われるような感覚。
映像感覚は日当たり明るい場面が多く遠くを見渡せるようなオープンな印象。
小さい骨は何なのか整理を付ける糸口に乏しく謎として残る。そういう事を考えるほど食い込んでない。
幽霊はトラウマの錯覚と思える程度。ラストに目を開けるのは死なないという事を現すのか分からない。
トラウマの再現も兼ねて謎が広く散在している。

黄泉比良坂伝説が臭うような奥まった描き方は無い。
遺跡についても明確に描かず障りだけで込み入った事件性との繋がりに至らず。
続編を作れば後の布石、キーアイテムになる要素。
民俗学者・杜川己一郎は登場しないし(ギャラリー的な被害者の1人)ダムに沈んだ神社の遺跡も無いし蛇らしい物もない。
設定上の謎の屁理屈はハッタリ構成。主役を常に追うような事も無く場面が多いので少し飛び飛びな印象を受ける。
問題発覚し錯綜の後で盛り上がる筋が無くラストスパートしてオチ。
個々が主役であって呪いに落ちたら捨てるだけ後腐れが無い。
人が呪われただけの話で完結。だからどうした?になってしまう。
時間も延びるしこの脚本の筋書きだけなら中身をどう描くか限界で元から話が尻きれとんぼ。
話の筋としては謎を知りたいので解明は程遠く”まだ序章”に過ぎない。

問題は神の社。
遺跡とするにはボロでチンマリとショボイものより塔か城並にドーンと大きい物の廃墟だとピンとくる。
ハッタリホラーはもう終わりなのでそれ以外を含む特撮とのコンビネーションが必要。
話が奥まる密度が欲しいのだ。

本作とは別で人物別にサイドストーリーもあるが本作も元々原作とは別のサイドストーリーになる。
そこは名水産地配慮のためだろうから原作そのままは扱えない。

解説書には霊は水辺に集まる事と古事記のイザナミとイザナギの事も記されている。
本作にはそれらしいものは無いので語るなら作品の中に数秒たりともイメージを挿入してほしい。
マップで関係図を記されているが遺跡が元なので発端となる感染経路は見つからない。
あれこれ詮索して関連付けさせられるような面倒さは無い。
★?
DVD









心霊写真 SHUTTER (2004)
監督:パークプム・ウォンプム
出演:アナンダ・エヴァリンハム、ナッターウィーラヌット・トーンミー、アチタ・シカマナ
タイ映画

カメラマンは撮影したフィルムを受け取りに行くが白いもやが写っていた。
友人たちが次々と死んでいく。

呪怨かたぐるま目隠し幽霊・・・。
いきなり序盤の洗面所から這い出してくるのがキテる。それ以降はラストまでなんともない。
映像感覚はよいのだが、
程度の低いよくある生臭話が謎の発端ではよろしくないというか過去の話を長々と演出していてつまらない。
主人公が秘密にしていたとは意外。暑い国ではさすがにノーメイクなのか肌が染みて荒れ放題なのが気になる。
宇多田ヒカルぽい人がいるんですけど・・・。

特典の封入写真3枚は劇中の物ではないです。お札付きなんで半分チラ見で袋に入れ直しました(汗)
★★
DVD








ザ・フォッグ THE FOG (2005)
ルパート・ウェインライト監督、2005年度版。
コレクターズ・エディション

1871年、疫病に蝕まれた入植者と契約した創始者。
財宝を奪い去り数年の月日が流れた。
アントニオ・ベイの100年祭。霧と共に死者が現れ港町を包み込む。

色濃いミステリーと散りばめた体感系のデッドコースター。
それ有りですか?と思うくらい凝縮した復讐の怨念描写。
テレビが2回ほど謎々の前振りをしてくる。「どうでもいい」かもしれない。
港町にいる1人の女性が亡霊に戻り去っていくという1つの謎が残されている。
復讐をしにきたのか財宝を取り返すのが目当てなのかが重要ではないという形。絆が強い。
秤に掛けれられたものは血。死者にとって受け継がれた血脈は同一人物と同じ。
同等の行いでもって完結する。黒焦げになり、投げ出され、奪われる。
海のど真ん中で周りを見渡して「そこに誰か居るのか?」は物凄い。例え何かが居たとしても返事はないはずだ。
さらには冷凍庫に隠れて難を逃れた後で「余所者だから」と安全牌に至っている人が居る。
急き立てる物音、隙間から漏れてくる霧と光。
一連の筋書きは重々承知。あえてミステリーから亡霊の過去の事にまで踏み込んでいる。
骸骨にまで崩れているのは無理があるが哀れを誘う。
音で驚かして実はお仲間だったというB級テイストも2回。
こういう感じがあると過去作を盛り立てているに過ぎない部分もある。過去作に慣れている上で映りの全てが違うリメイク。
目玉シーンは小出しに詰め込んでいるので、忘れていたのを思い出したり知らない場合には十分。
バランスからいえば過去作が見やすい場合もある。
それに比べ2005年度版は、過去の航海中の場面と復讐で集まる場面でリアリティの無いTVMの印象が残る。
知りたくない部分というのもあるので余計なことにまで首を突っ込んでホラーの意義が薄れたのがネック。
霧の不気味さを充満させ常にメインに描いているが、追う人物に欠けていて話の主軸が定まっていないのが残念。
前作は墓場から出てきたような死霊。今回は透明にしただけの幽霊で性格も普通。

REVOLUTION STUDIOS 103分ノーカット版。
☆☆☆☆
DVD








BURNT OFFERINGS (1976)
監督・製作:ダン・カーティス
出演:カレン・ブラック、オリバーリード、リー・ハーコート・モンゴメリー、ベティ・デイビス

一家は休日を過ごすため大きな館に来る。
次第に夫のベンは狂暴になり息子を危険な目に会わせたりし正気を失ったりする事があった。
夫婦関係を取り戻そうと肉体関係を迫るが拒否されベンは途方に暮れる。
妻のマリアンは夫を恐れつつも家から出たがらない。
息子の部屋から暖房のガス栓が漏れていたのに気付いたベン。
部屋を訪れていたとマリアンに証言した伯母のエリザベスは責められる。
しばらくて伯母は苦しみ出し医者を呼ぶ事に。
一家は憔悴しきってボロボロになっていた。
ベンは霊柩車と黒眼鏡の男が現れる光景を度々目撃する。
降りしきる雨の中、半狂乱になったベンは息子を連れ車を出し林を抜けようとするが、
大木が突如倒れて道を塞ぐばかりか植物が体を締め付ける。
そんな時、マリアンが駆けつけてきた。
「お前も連中の仲間なんだな?」ベンは妻を疑っていた。
家の玄関に戻り妻を止めるが伯母を気にかけ家に戻ったマリアンは中々戻ってこない。
痺れを切らしたベンはエリザベスの部屋に立ち入る。
振り向いた椅子に座った者は年老いたマリアンだった。
そして1人残されたデイビッドの頭上に家の瓦礫が降り注ぐ。
この館に訪れた者達の写真が数多く飾られ、その中には一家の写真も並んでいる。

家が人を食う筋書きのオカルトとモンスターハウスの類。
かなり70年代の癖がある。ラストは「地獄の門」のオチのパターン。
☆☆☆☆☆
DVD







LOFT ロフト LOFT (2005)
監督:黒沢清
出演:中谷美紀、豊川悦司

郊外に来た作家は向かいに住んでいる吉岡に惹かれていく。
ミドリ沼のミイラを観察した1本のフィルム。
現実とも悪夢とも分からない最中に事件までもが絡んでくる。

郊外で雑草が生い茂るナイーブな作風。泥沼に沈んでいくかのように。
テンションを高くした作品とは異なり、夢と現実を変化させない映像。音で驚かす古風な驚かし方もある。
人物の場面を見逃して置いて行かれると把握できない錯覚に陥りやすい。
どこか遠い所へ・・・2人の愛を確かめ合うも既に無かったはずの新たなミイラが浮かび、
「あ、あぁぁ〜ドッポン」と沼に落ちていく吉岡の最後。
ミイラが語った通り男を破滅させんがため地獄へ落された。
作家の春名よりひどく恐れたのは浮かび上がったそれに対してではなく、
奈落の底に落とされるような意識が再度入り込んだためだろう。
2つの場面で掘ったり吊り上げたり開放感や愛を強調する辺り強引な感じ。
ミイラという何の変哲も無い物に知らずの内に病んでしまった。
死人に憑依したそれは亡霊のように暗がりの片隅に現れ窓の外にも覗かせる。
そして顔が塗り固められボロの着物を纏ったミイラそのものも動き出し脆く崩れ去る不可解さ。
愛が終着駅なら妬み破滅させる怨念の塊でしかなく拒んでも無理からぬ結末を迎える。
一緒に地獄へ落ちようと囁くこのミイラは恐らく成仏する気も無い。ミイラが何だったのか定かではない。
燃やされても沼から何度でも蘇る性質があるように見受けられる。沼そのものが人の魂を飲み込む蟻地獄だった。

演技の臭さが強め。音と物、人物の反応で驚かす。
主要軸は中谷美紀、豊川悦司、安達祐実の3人に絞られている。
ストーリーは何がなんだか分かりません。劇場だとだるそうだが家で見る分にはまったり具合が丁度良い。
気味の悪いお化けは、チラっと映っていたり、こっそり出てきたり、堂々とのっそり出てくる。
こんなもの出てこられたら驚く、逃げる、立ち向かう、諦める以外に対処のしようが無い。
目の前を歩く死体やら古風なミイラに驚くどころか悪夢に違いないという感じで素通りして頭を抱える様。
切迫したストーリー錯綜と追跡劇も無し、謎めいている解明も深入りせず一本調子の追及はしていない。
付き纏われて困っているのでそれどころでは無いというもの。
お化けによる派手過ぎるパニックも無く控えめに雰囲気の重み重視。
地味に映っていてもネタ的ではサービスしているほうだと感じる。
落ち着いた流れで最後にクエスチョンマークが出るくらいで心残りがジワっとする感じ。
70年代手法とオチ。フィルムネタと穴掘りと着物を着た能のようなミイラで「グロヅカ」との類似点も少しある。
緊張感や小気味の良いテンポは無い。ドラマのようにゆったりとしている。
もう少しミイラの謎に深入りしてみたい。

本編115分+特典67分(うちメイキング54分)
現場の雰囲気、出演者と監督のトークが主。貞子バリに異様な動きと効果音の未公開シーンもある。
★★
DVD









オトシモノ (2006)
監督:古澤健
出演:沢尻エリカ、若槻千夏、小栗旬、杉本彩

地下鉄ホラーならぬ鉄道マニアホラー。

駅で拾った人たちが引きずり込まれていく
事件の被害者、青沼八重子が恐ろしい形相で現れ死を与える。
藤田香苗の前に女が現れ駅に近づいてはいけないと止める。
木村奈々は鉄道会社の久我俊一とトンネルを調査することに。
定期券か腕輪なのか、何かを返しても終わらない。
トンネルの崩れた壁から広い洞窟の入り口が現れ、奇妙な石が立ち並び魔像があった。
地下には、生贄を捧げたように多くの死体が積み上げられていた。
何かいけないものを掘り起こしてしまったためか。
事件は終わり、駅のホームでは木村奈々が電車を待っていた。

皆、妹・弟・息子と家族を奪われ錯綜する。
写真の犠牲者は侵蝕するように腐り果てて見え、大量に死人が生き返り這い寄って来る。
引きずり込み方は「0:34 レイジ 34 フン」のパターンもある。
車が一瞬で大破するのは「予言」以来。トンネルは古墳の様で上空から映した空撮が意外。
コケオドシに危機一発や、お涙頂戴まで。赤ん坊の描写が真っ赤でグロい。
このシーンに似たもので「ゼブラーマン」にも緑色ベットリのパターンがある。昔のホラー作品の中に元ネタがあるのだろう。
困った事に血みどろ臍の緒つきで2度あるし、落下した拍子に生まれるか?。
湿った感じや渇いた感じでもなく、青春物やファンタジック調の暖かい空気の余韻が残る懐かしさ。
OV気味かなと思ったらそうでもない。少し不足分もあるが今までのホラーよりは数回観賞向き。

■謎の鬼子母神伝説
深川町−水無駅。
操り人形に過ぎない自縛霊の系統。青沼八重子は犠牲者の1人に過ぎなかった。
拾って身に付けた腕輪が死を呼ぶ鍵になっているのが明確になる。
最初の持ち主が誰なのか定かではない。
水無の土地。雨乞いのために、いつの時代からか何かを祀る邪教信仰の習慣があったと推測できる。
腕輪は邪神像に生贄を捧げる役目の者がはめるためだろうか。
伝説は青沼八重子とその子供に絡んでる部分もあるが、魔像そのものが鬼子母神を表している。
他の場所にも蟻地獄のような洞窟が点在しているかもしれない。

ご丁寧にバリアフリー仕様。ただ今、副音声でお送りしていますって感じ。
視覚障害者対応。日本語音声ガイドと字幕。主題歌有。

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コワイ女 (2006)
3話オムニバス。
深淵の穴の奥から何かが出てくる。それは異形の者達なのか。

第1話 カタカタ
監督:雨宮慶太
出演:中越典子、豊原功補、小林裕子

道路には枯れ果てた花の花瓶が置いてあり車が通り過ぎると倒れた。
男と別れ少女の姿を見た帰宅後、物音がする。
部屋の扉を開けた先には引き攣った顔の包丁を手にした赤い服の女が佇んでおり激しい形相で襲い掛かってきた。
カタカタ物音がし、壊れたテープのように連呼する「加奈子か?」という声。女は天井に張り付いていた。
集まっている人達に助けを求めても誰も反応しない。その先には血まみれの遺体が。
その時、あの少女がまた現れある方向を指し示す。
追って来る女から加奈子は逃げられるのか?。
気付くと病院に居た。少女の母親は実家で首吊り、飛び降り自殺の巻き添えとは違う。じゃあの女は一体・・・。

第2話 鋼
監督:鈴木卓爾
出演:柄本佑、菜葉菜、香川照之

整備工場で働く関口は帰宅中後から何者かに衝突され相手はそのまま走り過ぎていった。
社長から妹を紹介される。
古びた家。くみ上げポンプからホースを辿った先には足しか見えない袋詰めの女性が水を飲み干していた。
その日から2人の奇妙な関係が始まる。
何をしても死なない彼女は一体・・・。

第3話 うけつぐもの
監督:豊島圭介/監修:清水崇
出演:目黒真希、須賀健太、松岡俊介、左時枝

ある一家。冴子は倉である書物を発見した後に伯母の敏江のように人が変り豹変する。
道男は母に精神病の家系なのか疑惑をぶつけてみた。
土蔵に閉じ込められ事件が書かれた新聞の切れ端、櫃から若くして亡くなった兄のミイラ化した頭蓋を発見。
菱川家の血脈とは一体・・・。
掛け軸には死に絶えた子供を抱えた母親の姿があった。

画質はOV並のあっさり一本調子と違う。小道具や音による小洒落た演出。
コンテ通りなのか1カットごとのシチュエーション選びも良く出来ており、興味深さと臨場感が増している。
体感に優る異質な怪奇談でもあり摩訶不思議。意外性に富んでいる。
1話目がダイナミックで凄い。死者の魂さえも吸収する。結末も意外で物悲しい。
カメラワークや効果音、なんともいえない空気感がよく絡まっている。久しぶりに震える。
怨霊というよりは死を待たず殺しに来る新しい死神なのだろう。
2話目は足だけで表現する面白おかしさがある。奇妙な音でしか喋る事が出来ず行動で表現するしかない。
ズタ袋の中はどうなっているのか・・・アバンギャルドな愛くるしさでなんとも言えない。
3話目、花田少年史で御馴染、須賀健太君。
ミステリアスで忌諱される血脈の謎が何なのか説明は一切無い。
これでは子孫も繁栄しないので説明が付かないし憶測も不可能。
歴代写真、新聞記事、土蔵にあった本物の幽霊画になるカラクリ。そして苦しみだす母親。
幽霊画の作者の呪いといったものに結びついていそうだ。1、2話目と異なりキャラクターとしての存在感は感じない。
全話通して見応えがある。この出来栄えならネタある限りパート2に挑んで欲しい。
★★★★★
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怪談 蛇女 監督:中川信夫
出演:桑原幸子/賀川雪絵/西村 晃/山城新伍/河津清三郎/丹波哲郎
1968年作品

地主が借金苦に化けて出た幽霊の幻を見る。
怪談物にしては明治を背景に特異な話。
いきなり隣に現れたり少し距離を置いて現れたり、青白い姿と物憂げな表情に無念さが漂う。
西村晃が演じる小作人。演出と怪演が不気味に光り、得体の知れない緊迫感が出ている。
かなりしつこく現れるので幽霊の取立て屋と記憶違いも起きる。
また若旦那は女幽霊のほうに出くわして蛇や鱗の姿を頻繁に見るようになる。
御祓いもするようになるがさらに悪化していく。
柔肌に蛇の鱗の半身まで映し出し、妖艶と紙一重の醜さというものを生々しく出している。
幽霊と蛇の2つ以外は毒気を含んだ平凡な日常を描いている。
三途の川を渡り夕陽に向かって行くラストが印象深い。

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犬神の悪霊 監督:伊藤俊也
出演:大和田伸也、長谷川真砂美
1977年作品

ウラン鉱脈を探しにきた3人は川遊びをする天女のような2人の女と遭遇する。
古い祠を壊してしまい犬を跳ねてしまう。
加納竜次の結婚披露宴で仲間が狂い、もう1人の仲間も犬の大群に襲われる。
うなされる竜次に剣持麗子はお守りを渡し、垂水かおりを呪うようになり気が触れてしまう。
医学でも治療できず祈祷に頼るが麗子は息を引き取る。
祭りの晩が明けると地下水が汚染される騒ぎが起こる。
村人に襲撃され家族を失った垂水隆作は村人に呪いをかけ絶命。
その現場を見た、かおりの妹・磨子は犬神に憑かれて豹変する。
剣持一家は土蔵に入ったとたん滅びてしまう。
竜次は磨子を助けようとするが手をかけてしまい井戸に身を投げる。その時、磨子の顔に水がかかり息を吹き返す。

急展開で毒々しさが増してくる。異常の連鎖が濃すぎる。
他のジャンルの粗野な気風も感じられる。作りは男性主観。
金色の眼の犬神のアクロバティックな動き。
悪霊の背後に亡霊という二人羽織みたいな方法。
髪の毛を耳に見立てた感じ。1シーンだけ意図的に映しているが脛毛に驚く。
着物が宙を舞い磨子を消す場面があると無いとでは大分違う。
冒頭は明るくサービスしていて観客をドキドキハラハラさせるのが見て取れる。
危険なシーンも多いので実際やってるほうは大変そう。
岩盤掘削機の暴走で貫通してしまう人がいるがよくみると棒が長い。
駐在さんもいたのかというほど気が付かない。フケ顔の暴走族は出番が多く筋書き上は邪魔臭い。
コッテコテの祈祷に肥溜めかけや悪霊を鎮める変な風習。方言の訛り。終盤は魔界といった雰囲気。
土蔵に隠されていた袴姿の色白の若者は犬神家の一族を感じさせるので余計だと思う。
良い所と悪い所が点在している。さすがに見慣れないと気分が悪いだけの部分は多い。
ラストは生きてて欲しいのか潜在意識の幻かのような意味不明なオチまでついている。
★★?
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メイド 冥土 THE MAID (2005)
監督:ケルヴィン・トン
出演:アレッサンドラ・デ・ロッシ、チェン・シュウチェン、ホン・フイファン、ベニー・ソウ
シンガポール映画

一家に雇われたローサ。大陰暦7月に死者を迎えるための風習が続いていた。
幽霊の姿が見えるようになる。

画質は古めのタイプ。周辺の音は極力消して効果音で盛り上げる。
主人公の恐る恐るとした主観点で不気味さが滲む。
呪怨タイプの幽霊、子供の幽霊、集団幽霊、婆さん幽霊、前のメイド幽霊と色々。
血まみれや虫や内臓系や顔怖い系が少し。
最後に一家の誰か1人が幽霊だったのが明るみになる。厄介な事に触れる死なない幽霊。
出番が多く幽霊が執着する事もないので思ったより怖くない。
前に雇われていた人物を知る女が憑依され瞳孔が小さくなって顔が豹変したり。
特殊メイクとCGも加えている。話が延びないのでオチ勝負。
「予言」での車で吹っ飛ばされる方法も使ってる。
ローサをある幽霊と結婚させようとする側と一家を引きずり込もうとする前のメイド幽霊側。
伏線で病気の弟と故郷に帰る幽霊。それを見送る3人の幽霊。全て片付き故郷に帰る。
変化球のせいで希薄。幽霊の小出しと行動場面を多く描くだけで時間が短い。
★?
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ドリーム・クルーズ (2007)
DREAM CRUISE
MASTERS OF HORROR: DREAM CRUISE
原作:鈴木光司 『夢の島クルーズ』(角川ホラー文庫刊『仄暗い水の底から』所収)
監督:鶴田法男
出演:木村佳乃、ダニエル・ギリス、石橋凌、蜷川みほ
制作国 アメリカ

英治と百合に呼ばれた法律事務所の弁護士ジャック。
沖合いまで行きクルーザーが故障して立ち往生する。
過去で弟を海で亡くした責めを感じながら夢や幻にも苛まれ続け海を嫌っていた。
海の上に浮かぶ帽子、スクリューに絡まる髪の毛のようなもの。
英治は別人に成り果て2人に襲ってきた。
前妻の直美の怨念が逃げ場の無い海の上で迫ってくる。

石橋凌の流暢な英語と真に迫った演技。そして蜷川みほが演じる幽霊がCG処理も相まって不気味。

一定のミステリアスなトーンに欠け狭い。違和感が無いがメイキングを見ると殆どがセットだったりするのが意外。
スイッチオンで音楽が流れるまで眠りそうな物腰の描き方。
直美だけでなく英治のほうも海の下で既に事切れていたと思しき無残な姿を曝け出す。
腕だけまで動くのは反則ですが、陸地と違い錯綜に間を置ける場が無いのでやれる事が無いといった感じ。
たった3人なので、お化け屋敷として長々と繰り返す物も無い。
恐怖を味わう必要がある英治があっさり死んでしまい話の方向も微妙な加減。
豪華客船くらい使わないとステージが厳しい。薄い物語、濃い演技と映像、足並みが整ってない。
「悪霊VS善霊」という亡霊も2人出てきてお後がよろしいようですというオチ。
まだ内容時間ともに物足りない感じがホラー泣かせのショートストーリー。
大味のテンションで場を盛り上げて不気味な幕を閉じる作品と違い、物事が片付きゆったりしている。
未公開作品との中間地点に値する作品は物は考えようで製作側の自由度が高い。
注目はつけたくなるが、雑多に広がらずこれくらい集約している作品ならいくらでも見れる。

幽霊がセクシーと思ってしまったら。「萌え」

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シャッター SHUTTER (2008)
監督:落合正幸
製作:一瀬隆重
出演:ジョシュア・ジャクソン、レイチェル・テイラー、奥菜恵、
デヴィッド・デンマン、ジョン・ヘンズリー、マヤ・ヘイゼン、ジェームズ・カイソン・リー、宮崎美子、山本圭、デイジー・ベッツ
制作国 アメリカ

日本でのハネムーンの最中に女性が車に轢かれてしまうが姿は無かった。
撮影したフィルムに白いものが写りこむ。
ベンとジェーンは女の姿を見かけるようになった。

「予言」を感じさせるような山本圭の心霊学者のようなキャラも登場する。
生々しい腐臭が漂う死霊。蝿さえ群がる。死霊何たるかの典型的なイメージ。
虫が皮膚の裏を徘徊したり、背中には不気味な青紫色に爛れて瘤があったり。舌が伸びたり。
纏わり付いてくるような感じは蛇女のイメージ。
カメラに写るだけで肉眼では見えない場合と肉眼だけで見える場合の境目は特に無い。
原作と同じ肩車のシーンもある。
もうひとつのエンディング。病院にて背後にしがみ付いているシーン。様子を見に訪れた時に見るシーンになる。
顔が半分髑髏になっているパターンもある。半袖にトランクスでも窓の外は雪が降っている。
こちらの映像や画質のほうは70年代作品の雰囲気を感じさせる。
使われなかったシーンのほうが執着心が出ている。他作品と類似しているので避けた感じもある。
寂れた風景や木々が満開になっていたりして不穏な空気さえ日常には無い。
野外にも出没するが、カメラのフレームや車の上や電車の窓枠の外などで常に狙われているわけでもない。
男女2人だと女性がハリウッド映画や香港映画や007のような高飛車でシャシャリ出てくる違和感を感じてしまうが、
関わりが難しいジェーンの役目に無理が無い。

タイ映画の「心霊写真」をリメイクしたもの。ハリウッドテイストは流れが小刻み。
もう少しスムーズに中盤手前から不気味さの長丁場がほしかった。
日常や人間関係でも関心を惹く物が無く早めに退屈。
真実に関してはインパクトが無い。昔のゴーストホラーなら必要性が無かった部分、今でも大して求めていない。
感情移入が出来てない脇役関係者が幽霊の仕業で命を落とすパターンは恐怖にならず関心を失っている。
部分的な映像に過ぎず今のホラー映画が面白いとはあまり感じられない。
過去の作品のほうを見る。そういう事で辛口。
「ドリーム・クルーズ」と同じでキャスティングの外人さんはこちらでは見た事が無い役者。
これに関しては最初から安心できるものと期待している。背景とカメラワークと表情の演技力が良い合体をしている。
メインの幽霊役に関しても同様。出てきたらお手上げ状態は必須。
前回も同じだが音楽は萎縮していて聞こえない程度。心臓には易しい。
もう少し音量を上げてメロディのトーンをモーリアやモリコーネしていても良いとは思う。
幽霊で驚かす手は飽きているので、
これからは鳥がバサバサ飛び立ったり、古時計がボーンボーンと鳴ったりオルゴールが鳴り出す方法が良いだろう。
ここまでくると幽霊は物体]のようなものに変貌していくような・・・。

スカートの中は・・・ちょっとだけヨ。
★?
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マニトウ THE MANITOU (1978)
監督:ウィリアム・ガードラー
出演:トニー・カーティス、スーザン・ストラスバーグ、マイケル・アンサラ

女性に腫瘍が発見されるが胎児のような姿。
転生を繰り返した自然を操る大昔のインディアンの呪術師ミスカマカスが復活しようとしていた。
タロット占いをしていた男はインディアンに協力を求め、白人の電気の霊を呼び出し、
インディアンの太古の霊ミスカマカスと戦う。
部屋まで氷漬けにされる。

ラストは宇宙空間のようになり女性が手から光線を放ってビームバトル。
まるでインベーダーゲームの空間かのよう。

映画の最後のテロップ。
「1969年、東京の15歳の少年の胸に腫瘍が発生。腫瘍は膨張し、鮮明ではないが、明らかに人間の胎児であった。」
映画では続編を臭わすパターンで恒例になってあり、事実ではない。
★?
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センチネル the sentinel (1977)
監督:マイケル・ウィナー
出演:クリスティナ・レインズ
特別版

改装中の宿の最上階では白い眼の神父が窓の外を眺めており、教区が賃金を払っていた。
宿に住むことになった女性の前に現われる住人達は罪を犯したことのある故人だった。
女性には、どのページも同じ文章でラテン語で書かれてるものが見える。
翻訳後、歴代の神父や尼僧が大天使の失楽園の入り口を守護していたことが分かる。
そこは悪魔が出入りする場所だった。
悪魔の囁きで女性は過去の自殺のトラウマに操られるが、神父らが追い払う。
そして女性は尼僧として門を守護する役目をする。その顔は衰え眼は白かった。
新しくなった宿には新しい住人が住むことになった。

バージェス・メレディス、クリストファー・ウォーケンらが出演してる。
冒頭は面白い幽霊の住人が住んでる怪奇の宿という感じ。
笑いに包まれるクドイ顔のアップは主人公を心理的に襲う古い描写。
イギリス流の怪奇幻想の表現はサーカスや娼婦のようでグロテスク。
悪魔達の役柄も小人の役者達が大勢で奇形のフリークスとして表現してる。
バージェス・メレディスは他の映画でも悪魔を演じてる。
ラストで宿を紹介する女主人は教区の者と分かるようになってる。

宿と見せ掛けた失楽園から出入りしてる悪魔。
悪魔のために枢機卿達の生贄にされるも同然であり、御祓いのお札の代わりは何かがおかしい。
悪魔が出てきて残忍なことをするというものではなく、「お化け屋敷」に現れて脅かすだけのラストで終わり。
1970年代映画の特徴の退屈さがあります。
☆☆☆☆☆
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独房の生贄 〜悪霊が棲む213号室〜 (CELL 213) 2011年

弁護士が依頼して相手が裁判所に出廷しなかった。
相手は家族全員殺されていた。
弁護士は刑務所から釈放される予定の依頼人から殺人の経緯を聴き弁護士が持っていたペンで自殺した。
弁護士が依頼人を殺したこととなり刑務所に入れられる。
弁護士は依頼人がいた213号室に入れられる。
州の女調査官が刑務所を調べる。
弁護士は死の恐怖症だったが無理に死体の処置をする仕事をすることになる。
壁文字が現れ人形が見つかりベッドの布を破り首吊りをしてしまい得体の知れないものにコントロールされてしまう。
「サタンの王座」。
ホモセクシャルのお黒人を死体処理の血抜きで殺す。
刑務所では黒人の先輩が助言をする。
人間の魂を巡って神と悪魔が争うときがあるという。
刑務所員は妻思いで有名だったがディナーのテーブルには妻はいなかった。
州の女調査官は刑務所員に殺されそうになった。
刑務所所長は銃を持っていたが州の女調査官に渡した。
弁護士は州の女調査官を庇い射殺される。

刑務所所長は銃を手渡したのも事の流れの準備のため。
「時が来れば分かる」の理屈だ。

サタンは古くは軍の兵士で悪い意味として風潮されたものであり
サタンは超能力者ではなかったのでオカルト騙しも慎んだほうがいい。
悪い意味にサタンやヒトラーを引用する手法は脳のメカニズムのコントロールだからね。
素人騙しの手法でしかない。

冒頭の弁護士がトイレでセックスシーンというのは意味が不明だ。

刑務所所長はなかなかのベテラン俳優だった。

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怖いのは人間ちゃうかな

いや音楽でしょ
Come Back