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ゾンビ民営化問題 WITH NO PROBLEM OF GALAXY(輸出用インチキタイトル) 「BUSH OF THE DEAD」から20年後、時代は新たな局面を迎えていた。 「兵士を故郷に帰せ」 ホワイトハウス前に15万人の群集がデモを展開していた。 兵士をテロ対策で派兵し期間を延長したため間に合わず米国全土はゾンビに追い詰められた。 人々は首都ワシントンに集結し最後の砦を守っていた。 ハイチから機密に輸送していた薬品がハリケーン被害で紛失し蘇った死人が爆発的に増えたのだ。 さらにカリフォルニア州知事の調印により殉職した警察官の遺族に支払われる年金受給もストップ、 それが引き金になり兵士の家族も一切謝恩を受ける事が出来なくなり苛立ちは全米に加速した。 民衆の怒りは頂点に達していた。 米国大統領の苦難を擁護する諸外国の首脳は居なかった。 TVでは現実問題から逃避を促すためにコメディアンの番組ばかりやっている。 「芸人のトークやクイズ番組なんか誰が見るんだ。よくそったれがっ!」 そう言って潰したビール缶をTVに向かって投げ飛ばした男・チーチ。 彼はしがないサラリーマン・・・ではなく首になって忘れられて久しい落ちぶれたコメディアンだ。 (やーな設定だなぁ) 「うるさいよっ!眠れないじゃないか」 夜だと言うのにバカ者達は連日連夜外でパーティをしているので近所のババアも御立腹だ。 朝になると金持ち連中に雇われた新興宗教の政治団体がやってくる。 「ゾンビにも市民権を、あなたの清き一票をお願いしますっっ」 「アホか」 チーチは朝っぱらからうるさい拡声器の大声で目が覚めリンスで口をうがいしてビールを飲んだ。 今日は科学者とは名ばかりのイカレた医者に頼まれて市街地からゾンビを調達してくる仕事がある。 あのクソ医者は愛する家族を死なせたくない金持ち相手に裏のビジネスで臓器移植しているんだろう。 高級外車が堂々と来てるんだから薄々感じていた。 「ゾンビにも市民権を、あなたの清き一票をお願いしますっっ」 ![]() まったくうるさいなぁ・・・気づいたらその集団の中にチーチは居た。 どうもドジ踏んで襲われてゾンビになっちまったらしい。 その夜、金持ち連中の食卓に並んだのはすっかりバラバラに刻まれたチーチだった。 (ちょ、ちょっと待ってくれ。。。あっ)ガブリ 「さすが大統領、みごとな食いっぷりですな」 翌日、カリフォルニアの金で雇われた大統領の支援保守団体がデモをしている民衆をチャカすために反デモを展開。 事態は悪化した。 ライス・チーチ彼にとって生きるということは大した問題じゃなかったかもしれない。 完 |
| 生き返る |
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■あとがき■ つまらん(笑) |