| 13日の金曜日 |
Friday the 13th 1980年 呪われた湖に居てはならない。 なんの事は無い若者達のキャンプは一転し1人また1人と何者かに襲われる。 1作目のショッキングシーンは「サイコ」のシャワーシーンでのテイストと同様。その惨劇は生きている者が居なくなるまで繰り返される。 全ての犯人は湖で溺れて亡くなった子供の事件から端を発し子を失って気が狂ったジェイソンの母親の仕業であった。 最後に生き残った女性との格闘の末、ナタで首を切断され絶命する。 疲れ果てボートに揺られ湖面で迎えた朝、無残な姿の少年が現れ湖に引きずり込まれたはずだったがそれは悪夢でしかなかった。 マスクを着けたジェイソンは出てこない。 クリスタル・レイクでの過去の事件は湖で溺れたジェイソンの前に2人が亡くなっている。それは母親の仕業なのだろうか。謎が残る。 予言を口走る老人が現れ湖は呪われていると言い残し去っていく。 シリーズの路線は猟奇的殺人事件だが不死の怪物、心臓だけでも生きると様々だった。 超能力者と戦ったり特殊な短剣で倒されたりした経緯はあるが、 超常現象的な呪いと神の構図で戦う路線はまだ無いので広がりは未知数。 エンディングを迎えるあたりの音楽は「死霊のえじき」の楽園と同様の何か穏やかに晴れた感覚を漂わせている。 撮影と音楽、見せ方・聞かせ方で真面目に作られている。 特殊メイクはトム・サヴィーニの仕事だけにその点は文句も無い。 先入観でシリーズひっくるめてしまう分、この1作目はいくらか損をしている。 ケヴィン・ベーコンが出演してます。 後のシリーズはテレビ放送もされた。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 13日の金曜日 PART2 |
Friday the 13th Part 2 1981年 2と3がどっちもどっちなので差が無いので特徴が無い限り覚えてない。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 13日の金曜日 PART3 | Friday the 13th Part 3 1982年 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 13日の金曜日 完結編 |
Friday the 13th : The Final Chapter 1984年 なんだったかどうでもいいわという感じがします。ビデオ店に置かれていた最後の作品ですね。 死体安置所まるで「バイオハザード2ラストエスケープ」です。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 新・13日の金曜日 |
Friday the 13th Part V : A New Beginning 1985年 精神病院で病人を抹殺してるので相手にされなかった映画かと。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 13日の金曜日 PART6 ジェイソンは生きていた! |
Friday the 13th Part VI : Jason Lives 1986年 ジェイソンは生きていた!とか全てそうじゃないか。 オープニングとスクリュー攻撃と湖面の姿の後味の悪さはこれですな。 ジェイソンが特殊メイクが得意な子供に翻弄されて退治されてしまいます。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 13日の金曜日 PART7 新しい恐怖 |
Friday the 13th Part VII : The New Blood 1988年 超能力少女がジェイソンに挑む。ジェイソン愛用のホッケーマスクが割れる。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 13日の金曜日 PART8 ジェイソンN.Y.へ |
Friday the 13th Part VII : The New Blood 1988年 まるで「星の王子 ニューヨークへ行く」とか「クロコダイル・ダンディー in L.A.」かのようなタイトルです。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 13日の金曜日 ジェイソンの命日 |
Jason Goes to Hell : The Final Friday 1993年 特殊部隊のバズーカで木っ端微塵にしたはずだったが・・・。 心臓だけが動いて遺体に寄生してしまいます。 するとみるみるうとに若さを取れ戻し・・・じゃなくてジェイソンの体になってしまいます。 ジェイソンの肉体を取り戻すには親族の・・・と無理があります。こうした設定は他の映画の内容からの流用でしょう。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| ジェイソンX 13日の金曜日 |
Jason X 2002年 近未来の宇宙で軍人が相手のようです。 ジェイソンの細胞は宇宙の生物だったとかのほうがまだマシなのではと。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| エルム街の悪夢 |
A Nightmare on Elm Street 1984年 出演:ロバート・イングランド ロバート・イングランドが演じてるフレディ・クルーガー。 人の夢の中に入り込んで惨殺するフレディ・クルーガー。夢の中で殺されると生身の人間も死ぬ。 凡作の殺人鬼ものの設定だが、なぜそういった能力を持ったのかという経緯の説明も無い。 バスタブから鉄の爪を伸ばすシーンは他のホラー映画でも流用されてます。「スリザー」Slither 2006年 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| エルム街の悪夢2 フレディの復讐 |
A Nightmare on Elm Street 2: Freddy's Revenge 1985年 鉄の爪の男フレディという怪人に襲われる悪夢に悩まされたジェシー。フレディは、ジェシーの体を乗っ取ろうと襲ってくる。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| エルム街の悪夢3 惨劇の館 |
A Nightmare on Elm Street 3: Dream Warriors 1987年 精神病院では同じくフレディの悪夢に悩まされる子供たち。夢心理学の研究生となったナンシーが来院する。 原因の錯綜としては設定だけは出来が良いが。 「新・13日の金曜日」Friday the 13th Part V : A New Beginning 1985年の設定の流用かと。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| エルム街の悪夢4 ザ・ドリームマスター 最後の反撃 |
A Nightmare on Elm Street 4: The Dream Master 1988年 超能力少女アリスとフレディの対決。 見事にフレディを撃退してしまう。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| エルム街の悪夢5 ザ・ドリームチャイルド |
A Nightmare on Elm Street 5: The Dream Child 1989年 フレディは、アリスが身籠った赤ん坊の夢の中に侵入して、体を乗っ取って生まれ変わることを企んでいた。 やがてアリスはフレディの野望に気付き、戦いを挑む。 赤ん坊の体で悪魔が復活しようとするアメリカのホラー映画によくある設定。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| エルム街の悪夢 ザ・ファイナルナイトメア |
Freddy's Dead: The Final Nightmare 1991年 ジョニー・デップ(カメオ出演) 自分が見た悪夢と酷似していると気づいたマギーは、フレディが作った悪夢の街・スプリングウッドへと旅立ち、戦いを挑もうとする。 出来としてはまぁまぁ良いほうです。 この頃はビデオ店が閉店しDVDが発売され始めたのでLDとビデオリリース版では最後の作品として見かける。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア |
Wes Craven's New Nightmare 1994年 原作者ウェス・クレイヴンが登場するパラドックス映画。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| フレディVSジェイソン |
Freddy vs. Jason 2003年 フレディ・クルーガーは自分がエルム街から存在を忘れ去られたのに腹を立て怒りに震える。 そこで不死身のジェイソンを利用して街を恐怖に落し復活をする。 見境無い殺戮マシーンであるジェイソンのせいでフレディは餌食の分が回ってこなかった。 とうとうモンスター同士の対決が勃発!。 興奮したフレディの超能力モドキの撹乱戦法は冷静なジェイソンには通用しないようです。 OH uoまた復活してやがる。映画じゃない、ホラーじゃない娯楽。 マニアのための息抜映画。スプラッターシーンが炸裂しまくってる。痛快に楽しめって感じの仕上り。 最初から生残る男女が分りきってる。ヤング達なんかちゃっかり生残らないでくれ若者の設定はバカなんだから。 スタイリッシュ爽快系は次見ようとしてもストーリーやシーンの覚えがよく逆に退屈感が出てしまう。 変質的殺戮快楽主義の娯楽怪物。≪R15≫ |
★★ DVD |
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| 0:34 レイジ 34 フン |
CREEP (2004) イギリス/ドイツ映画 出演:フランカ・ポテンテ 「ボーン・スプレマシー」 封鎖された地下鉄に何かがいる・・・。 次々と暗闇に引き込まれる犠牲者達。戦うか、それとも逃げるか?。 サイレントヒルな地下鉄ホラー。 地下鉄を一回だけモノクロノイズに映したり監視カメラがモノクロだったりするちょいとした理屈付けもある。 血の引きずった跡なんかは完全に。。。だな。「サイレントヒル」の関係者が裏で関ってるんじゃないのかとさえ思う。 金髪女主人公の風潮は「ドーン・オブ・ザ・デッド」「ザ・リング」系統のギャル系。 犯人は背骨が曲がっており皮膚病で膨れハゲ頭。奇形まがいの風貌で奇声を発する。 ネズミ達にエサをやるため狩をしている姿はさながら地下鉄における虚弱体型なショッカー的原住民。 そこそこの敏捷性とそこそこの怪力の持ち主。犯人は浮浪者か?という予想さえ当てはまらない。 首をゴキゴキ捻るあたりは生物的で何かのパクリじゃねぇのかとさえ思う。 ニワトリかケンシロウあたりだろうとでも思っておくか。 ホルマリン漬けの胎児やら医者の写真。分娩室と手術台がある一室で頭のイカレた奴だという事が分かる。 この部分は性質を説明するために意図的で後味が悪いだけ。 地下鉄にあるというのが何の説明も無くそぐわない。実にあっさりしている。 チェーンソーは出ないがノコギリを愛用しているのか「悪魔のいけにえ」レザーフェイスとキャラがダブる。 指先を怪我してから怪我は無いのかというあたりは何かまずい事でもあるのかと思ったが・・・。 感染して変貌とかそういうのは無い。今風のサクサク展開が進むストレートな勢いでエログロは無い。 スプラッターも規制バリバリで描写してないケチ具合で中途半端。 ラストにどうやってヤツから逃れられるかの方法でそこらにあるものを活用するあたりは無理がない。 パクリまくりの作品という強調性は無いのでクドさもなく全体的に完成度が仕上がっている。 本編85分であっさり楽しむ分には申し分ない。 最初の電車の所で男が引き込まれた後に「逃げろ」と言った後は音楽のせいで寒気はするが後は怖くない。 映像の割にドラマが追う者追われる者に限定され無味無臭なので味が無い。 見終わったらすぐ飽きて何とでもいえるので見ている間だけ展開と流れの楽しみを味わう作品。 続編が出たら内容によっては見るかもしれない。兄弟や家族が出てきたりしたら御免だが。 最後のオチでも泣き笑いするのは必定のバイオレンスホラー。(R15) |
★★ DVD |
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「ブラッド・ピーセス」 「ホラー・ホスピタル」 |
(1983) PIECES MIL GRITOS TIENE LA NOCHE ONE THOUSAND CRIES HAS THE NIGHT 「ブラッド・ピーセス」 大人のジグソーパズルを見られた少年は怒り狂った母親に斧を振り下ろす。 そして数年後チェーンソーで女性を次々と襲っていた。悪魔のいけにえねぇ。 事件現場ではクローゼットから犠牲者のパーツで作られた人体が発見された。 クリストファー・ジョージで最後は「地獄の門」のオチ?。 (コカンをムギュ)「ギャー」っでENDかい!( ̄□ ̄;)実に都合よく裸を襲う変態。 スプラッター中心で物語的な中身はそれほどないし内臓グロは無いしシメでもサッパリしている。 ラストに急かせる音楽の盛り上がり方が古い刑事ドラマみたいで逸品。 (1973) HORROR HOSPITAL COMPUTER KILLERS DOCTOR BLOODBATH 「ホラー・ホスピタル」 ロビン・アスクウィズ、ヴァネッサ・ショウ、マイケル・ガフ「ヘルハウス」 ジェイソン、ジュディの2人が郊外のドクター・ストームの元へ訪れる。 ちっこいフレデリック役スキップ・マーティンがメインだな・・・。シシカバブ料理持ってくるけど串刺しは無い。 「誕生日はもう来ない」という映画にマヌケなシーンがあるのでシシカバブでサックリが見たいなら是非(笑) アブラハム役カート・クリスチャン(70年代シンドバッドシリーズのアフロ兄ちゃん)が出てきてからムードがさっぱりしてくる。 車ギロチンてのが無理すぎて結構インパクト無い。(2人いっぺんにですよ) お出迎えにSTORM1、STORM2と書かれたバイクに人造人間だから(おまいら仮面ライダーかよってな) 手術施して従順なペットを作っていたマッドドクター。ゾンビという言葉も出るが大部違う。 相変わらず車椅子に座っている顔白い威圧感。全身がケロイド状に爛れており不気味な怪物がマスクを被っている。 頭から足まで完全にブヨブヨの着ぐるみだが・・・彼は何だったのだろうか? キモイ体晒して手術を施した美女人形の傍に横たわりムチをピシピシ振るう。 屈折した事に能力を使うのはヘルハウスに通じる。 最後は首を落とされたにも拘らずボコボコと煮沸する沼から生き返ったのか手が現れEND。 DVDは1枚に2収録してあるタイプ。 |
★★★ DVD |
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| 孕み-HARAMI- 白い恐怖 |
(2005) スペシャル・エディション 監督:田尻裕司 出演:前田亜季、矢口壹琅 妊娠した少女が両親とともに雪山のペンションに訪れる。 髪もボサボサでヒゲを伸ばした盲目の男。戦慄の狂気へと走る。 人間は・・・化物だ。 エゴを漂わせたような薄暗く険悪なムード。伝染する狂気。 亡霊を見た事がきっかけで男は熊のように吠えて白い雪も真っ赤な血に染まる。 物語としては何がどうしてこうなるのか何やら分かりません。 グダグダと周辺の日常を描く中で主人公の行動で何かが少しずつ変化していきます。 バトルロワイアル・ザ・山小屋とでもいう感じにはなっていない。 人間なら誰でも人殺しに成り生まれたものはバケモノだったというオチなのだろうか。 生と死を極端に扱っている直感的なものから描写されている。 ちなみに妊娠した少女から何かが生まれるというものはない。 テーブルの下から股間目掛けて蛇がニョロ〜っと・・・子供のオモチャでした(笑) 角川ホラー文庫から小説が出ているので物語はそちらのほうが把握しやすいだろう。 本来ならもっとグチョグチョに展開するのだろうがトーンダウンのために盛り上がりも硬い。 全員表情は無粋で変わらない。たまに前田亜季ちゃんが新山千春に見える。 バイオレンス・スリラーとして設定は退き付けられるが根本的な魅力が足りない。 感情に左右されるゴタクよりは貫徹した複雑怪奇なモンスターホラーにも成り得るローカルな題材。 小説向きのスリラーは好ましくない風潮を生むのであまり好みではない。 アップにした場面など色々な効果が画になる場面はあるので今後の期待は出来る。 これなら韓国のゴーストホラーのほうが目立つのでまだまだレスポンスを積むべきだろう。 そのため辛口なので参考にしなくて結構。”俺が見たいのはこれじゃない”に尽きる。 ぬるいムードのスリラーが好きなら何もいう事は無い。 SE特典は70分。ファン向けでもありさらに上を目指す分野は技法が参考になる。 矢口壹琅は大仁田厚と戦った事もある”邪道”。長州力率いるリキプロのレスラー。 風貌があちらの方を連想させるのでそっちが怖い。 大した事の無い残虐シーンも少ないし見切り。惹き付けられる物や見れるポイントがそんなにないのが残念。 |
☆☆☆☆ DVD |
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| グロヅカ |
(2005) 原作:久保忠佳、監督:西山洋市 出演:森下千里、三津谷葉子、黒澤友子、福井裕佳梨、齋藤慶子、安藤希、伊藤裕子 7年前に行方不明や発狂した人が出たらしいと そんなよもやま話に興じながら映画撮影のために合流し山奥の山荘に皆が集まる。 黒塚または安達ヶ原と言われる鬼女伝説を臭わす1本のビデオテープの内容を見せた。 それは映画研究部室から見つけた1本のテープ。 嫉妬に狂った“泥眼”の面を着けた者が木に藁人形を打ち付ける。 “増女”の面を着けた者が卒塔婆に手を合わせそこへ”泥眼”の面を着けた者が現れナタで頭を叩き割る。 それだけの映像だった。 次々と仲間が襲われ7年前のある事件と交差する。 『おんなだらけのこわいはなし』三部作の第1弾。 事態をよく把握できない背後から何かが狙っているようなサイコサスペンスのミステリー。 色々な事が起こり犯人は誰か分からず仲間は険悪なムードになる。 ホラー効果は夢、気のせい、ジェイソン効果、怪談映画にある死の間際のしつこいヤツと色々。 カーテンを開けたら窓の外に血まみれの女が立っている所から寮内を徘徊する殺人鬼の佳境も恐る恐る。 シャワーを浴びるとサスペンスの臭い、食べ物とやけ食い、毒キノコをうまく使っている。 繋ぎが足りないのでどんどん人が消えていって犠牲者が何で死んだかさえ把握できず印象にも残らないのが珍しい。 映像のフィルム画質と完成度バランスはアマチュアではなくVシネより映画クラスの部類。 「飢えて死ねっバカ女!」の所で思わず魚肉ソーセージ1本くださいという気分になった(笑) 面を着けた者が藁人形に釘を打つ不気味なテープ。この存在はミステリームードを出して関心を惹き付けるアイテム。 地中の穴から能面を着けた着物の女が這い出るシーンなんかも怨念ホラーして固定観念は覆されるように捻ってる。 部屋の隅っこに何か潜んでいる恐怖や木やシミが顔に見えるような不気味な効果と同じ。 娯楽重視の側面ならバイオレンス描写が色濃いものになるのだがうまくスルーしている。 物語はレズビアン要素も含んでいるのだが誇張せず嫉妬に狂うという点は活かされてない。偏愛を変則的に扱っている。 理屈で言えば主人公には“増女”に代る魅力が無くてはならないのだがどこがいいのかという点は含まれてない。 ラストはしけってる。事件が解決した晴れ晴れとしたものか、まだどよ〜んと引きずっている余韻が残らないのが煮え切らない。 事件が片付いたように見えたすぐ後だから人の心を狂気に駆り立てる終わらないオチはどうかなとも思う。 古い方法だが1ショット空を仰ぐ顔をアップにしフカンや退きでその場を後にする姿を入れエンドにしたほうがこの作品では冴える。 個人的に好感高い部分は、 最初に退き付け期待感が出るオープニングクレジットの映像と音楽の旋律やテンションが出るBGMが安い印象を与えない。 メインタイトルはCGのを使うならソフトフォーカスにするか或は劇中に使ったものと同様にすればビシッと決まったはず。 謎2つ。地中を大きくくり貫かれた穴については謎が残ったまま。 7年前の事件での物としても”泥眼”の面の者は狂っているし犯罪の痕跡を消す計画性は無い。 テープ内容に穴の場面は無いので撮影のために穴を掘った理由は無さそうに思える。 御想像にお任せで墓穴なのだろうが1人だろうが手伝わされた者がいても誰もそんな暇があったようには見えない。 まるで本物の出来事を臭わす8ミリテープの存在が狂気に駆り立てる物。 過去にそれを撮影している者が発狂し何故そうさせたのか踏み込こまずに影響を受ける土台のままとしている。 この謎について説明付けをすれば続編に繋げられる材料になる。 犯人は誰かは書いてしまうと流れのお楽しみに差し障るのでとりあえず見るべし。 女性にはこういう男が一切出ないおんなだらけのキャスティングのほうが格別見やすいかもしれない。 おんなだらけの面を活かしてもう少し演出で欲張った部分がほしい。 1人除いてヘアスタイルが皆同じなので場面が変わると服装や顔に特徴のない人ほど誰が誰だか分かりにくい。 バイオレンススプラッターの描写を抑えているのでその分は最初にある程度”女優魂”を感じるように何か補填しないと駄目。 能面好きとしては能面とホラーという究極の組み合わせの思い描きが常にある。身悶えするほどたまらん。 能面の妖しい魅力をホラーに活かした秀作。。。とまで豪語したい所だがもう一押しが足りないので胸焼け気味なのだ。 ヒマ潰しに怪奇混ぜのサスペンスは何度も見れるので丁度いい。 出演者は顔と名前をあれこれ見かけたくらいの知識しかない。それに出演者を贔屓目にする評価はあまり加えない。 素直に怪談物を匂わせて非現実的な物に持っていったほうが屁理屈やら小細工の嫌味も無く得票が高かっただろう。 その意味ではこの作品の別話を作り極めたほうが良さそうだ。 ナタを持った血塗れの能面女が突然フレームインしたり獲物を探し回ってたり猛ダッシュで迫り来る恐怖にビクッとする事ウケアイ。 食べちゃいたいくらい可愛らしい・・・虜になったらもう狂っている。 メイキングにはナタでゴリゴリと頭を切られてる和気藹々なシーン等も軽快な打ち上げムード。本編84分+25分。 3部作・・・と言わずにどうせなら5部作までどうぞ作ってください。 |
★★★? DVD |
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| ナイチンゲーロ |
(2006) 原作:久保忠佳、監督:末永賢 出演:石坂ちなみ、江川有未、橋本真実、鈴木葉月、平田弥里、吉井怜 看護学校の卒業を控え休暇に訪れた海辺。 この宿舎にはかつて投薬試験で無くなった女性がいた。 人面疽、人面瘡、はてさて・・・。『おんなだらけのこわいはなし』三部作の第2弾。 というか水着だらけの訳分からん話みたいな奇妙さ。この映画の中身だけじゃ欠落が多くて筋書きが分からん。 青春トレンディードラマ並に他愛も無くのどか。蝉時雨が聞こえる。 1人の体に毒が周り陰険なムードになる。死に引き込む得体の知れない白い服の女性が2人に乗り移る。 最後は地震津波によって1人だけ助かったように思えたが、あの女性が現れ地獄絵図の絵画に全員が吸い込まれている。 「魔鬼雨」でも似た画があるし壺に魂を吸い取られるというのに類似。 話自体は錯乱しており何が現実なのかさえ分からない。 西洋の地獄絵の雰囲気が本来の全体像のセンスにも思える。 罪悪感の自問自答とも受け取れるメッセージ。何の宿舎か分からないのでどちらかといえば修道院のほうが似合いそう。 メンタルな趣向が主なのか口だけ番長というようにセリフが長々続く間延びした日常。癒し系ホラー・・・じゃないな。 50分以降にパニックが始まりオチに向かう。 宿舎内の蒸しっとした感じに陽炎を用いている効果は何か存在している意味があるのかと思った。 御蔭で撮りっぱなし長セリフで重要な中身を描くシーンが少ない。 カットとシーンを増加して編集でバサバサ切りまくった方が普通に特徴を出せるが、 物語自体に何を描写するか各シーンの思案とスケジュール期間や予算不足の感じ。画質調整は調度良い。 エンドロールには勿体無いほど良さげな歌が有るのでそっちに驚いた。 主題歌「終わらない夏」Lady Marmalade 「グロヅカ」と比較。子供っぽい天然キャラ。食い物、シャワーと押えているのは同様。関西弁キャラが今回加わっている。 シーン撮りは同等だが根本的に謎に迫る特色とテンポの違いで差が出ている。 謎2つ。ゴボゴボドス黒い血を吐き出すこのキモイ人面の寄生物は何だったのか。 楳図かずおのマンガ「怪」の「人こぶの怪」が元ネタだろうか。 白い服の女性はどういうわけか白い衣服が印象に残らない。顔のメイクは日焼けのっぺりガングロモドキみたいで印象に残る。 何者か分からない。カエルが映っていたので解剖から端を発しているのだろうとすれば説明がつく。 そうなると主人公は精神錯乱に等しい見方になってしまうが筋書き上はそう見られても仕方ないものになっている。 それと何系ホラーという主軸にしている濃さはないので仕分けも分からないのが困る。ゴーストホラーの点はある。 惨劇描写は無いにしても、作品そのものが「このダルさに耐えられるか!」というくらい精神面のバイオレンスになっている。 とにかくダレ気味な気分にさせられて蒸し暑くさせられる。見終わったら目ヤニついた寝起きで2度寝しよっとみたいな気分。 子供なら怖がるかどうかさえ無理だろうしその前に寝てしまう事が予想されるのは喝。 ゲロゲローロ、ナイチンゲーロって発想そんなトコでしょ。キモ系。 第3弾はグレードアップするのかどうか。つくつくほ〜し、つくつくほーし、じー。 |
☆☆☆☆ DVD |
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| サイレン FORBIDDEN SIREN |
(2006) スペシャル・エディション 1976年、孤島で1人の男が発狂。その男を除いて村の者達はいなかった。 サイレンが鳴ったら、外に出てはならない・・・。 サイレンが鳴ったら、外に出てはならない・・・。 サイレンが鳴ったら、外に出てはならない・・・。 何かに怯え、それだけをひたすら繰り返していた。 29年後、この島に一家が訪れた。物語はそこから始まる。 ローカル、ミステリー、眼から血を流す不老不死のゾンビモドキ、パニック、オチ。 時折、ゲーム1作目のような息が荒いストーカー主観も入っている。 異なる点は窓覗きはあるが無言。教会での親子場面は無い。しつこい婆さんは出ない。 段々畑、車、汚い家の中、冷蔵庫、廃坑や街頭、電話ボックスなどゲームに似通ったマップは無い。異国が介入した無国籍文化である。 似たような漫画のサイレンが鳴ったら羽が生えた魔物が出るというものでもない。 スコップをブン回す男。乱射する男。謎の女性。壊れた機械のように暴れる。 ■無関係な謎は生と死、左右対称。 島民失踪事件、アトランティス、懐メロ、儀式と偶像、鏡、人魚伝説、REVIVER。DOG、LIVE−狗と生者。 死人が蘇る島なのか、生きている者が死人に見える島なのか定かではない。 異国人が辿りついた島、君だけに聴こえる?サイレンの音、真っ赤な空と海。 色々と散らかってますので本作だけだと材料が勿体無い。 1590年アメリカでのロアノーク島失踪事件の《Croatan》は何を意味するものか。 ■サイレンが鳴り響く度に変化し数次元の世界が交差する 音が聞こえ、眼に見え、襲ってくる。4度目のサイレンはオマケ。 ■登場人物は踊らされる 島民失踪事件、生き残りの男。 実はそれっきり。後でハァハァと追ってくるのはもしかして・・・と思いきや違う人。 復活が絡むなら当然この人物が後にもいるはずなのだがお前はもう死んでいた・・・という感じ。 父親の失踪−遺体−生存。村の人でも近づかないとされる近辺には廃墟があっただけ。 襲ってくるようになるが娘の幻覚か、娘と同じように島の影響と妄想に取り付かれたのかは不明。 オカルトを類とする仕事柄が娘に影響があるのだろうか。 弟の病気を思う主人公と島の謎と力。 謎というアイテムを拾い続け最後には泥を被せて見えなくしてしまった。 弟のために島に訪れ、島の説明を聞き、手帳を広い、習慣、事件、伝説が絡まる。 こうであったらいい、こうかもしれないと思った事が現実になるのか結論付ける決定打に欠ける。 背負うトラウマ設定をオチに使うのは都合良過ぎるのが最終的にネック。妄想劇で閉めるのは頂けない。 島の謎を暴いてもまるで関係ない感じをさせる。 鉄塔に登って眼を覚まさせようとする医者と下で群がる村人は妄想劇でも絡みは良いが、 スコップで襲ってくる親父の点だけは意味不明。犬が実在していたかについては分かりにくい。 電話で「もすぃ、もすぃ」このセリフがしばらくこびり付く。 病の弟。すぐどこかへ消える。意外と健康。 鉄塔に向かって指を挿す。どの選択を選ぼうが惨事に繋がる。 幻に怯え襲われ続けるか、死を選ぶか、戦うか、どれを選んでも逃れられない。 赤いローブの女。人魚伝説をベールに纏った雰囲気だが後に関係なくなる。 主人公に注意を促す男と医者。 過去の事件を事実として鮮明にさせる。医者とは正反対。 ■しつこく追ってくるので袋叩き&振り切って隠れまくり。 実はあなただけこうでしたという観客まで騙すオチのせいで伝説ミステリーとの絡みに無関係な点が滲む。 村の疎外感と謎を臭わせ、秘密が分かったようで鉄塔に登っても関係なく半端でお茶濁しで散らかる。 この島のミステリーと主人公の過去の出来事の密接関係が難。 奥まった結末を見せないで摩り替える金が掛かるというよくある理由がありそう。 知らない人のためにはそれだけで済むが、認知度がある作品としての映画化の意味が崩れる。 ゲームの経験があると原因の根本や見たい知りたい部分、キャラ別に仕分けられ、マップも多い部分が消化されず。 本編で描ききれないというものはあってはならない。何だか分からないのが実感。 主人公の過去の出来事の清算のキチガイ印に摩り替える手口は古くて捨てられた物。 話の途中で脇役にならともかくストーリーのオチに使うのはとっくに通用しない。 序章なら分かるのだが出来事の再現に過ぎない消化分なのでオチで損する。 攻略本無しで永遠に彷徨い続けてから手をつけないと駄目。 儲けた分で続きをしてキッチリ片付けたまえ。そんな腹端しい気持ちが沸々湧きもする。 3人分やって3人目で事実を繋がないと駄目な方式。他はマルチエンドを用意するか。30分付け足すか。 ミステリーとサバイバルホラー向きな感じが強いが見終わって振り返ると場面は覚えていても中身があまり印象に残っていない。 謎の散らかし放題のままは面倒臭いからあまり考えさせないでくれという所。 ■具が大きくても材料が足りない。 夜霧深く街頭が照らされるムードや、見つかったらの危機感はそれほど無い。 袋叩きにしてもむっくり起き上がってくる不死身の場面も無い。 家の門前だけが目立ったがルートが窺える他が足りない。 視覚効果や圧巻する描写とサイコスリラーの詰め込みが足りていればと思う。 BGMも鳴り響くのでフラッシュは連続でかなりうっとおしい。フラッシュはビビッドーンくらいで時折間隔を置いたほうが良い。 ■ゲームと映画の表裏の蛇足 ゲームが無くこの映画ができたとしたら、、、、ゾンビ亜流物として仲間入りしただろう。ゲームが元のため色々と反応が鈍い。 作品が古びても役者が演じたキャラや70年代臭ささホラーみたいな感じも少し話題になれる部分。 別物としてもまだ譲れない部分はある。 ■謎の赤色の経路 島に疫病がもたらされる。人魚が血を与える。部屋の血痕に触れる。 バッグ、食器、電話、赤いローブの女、父親の傷跡、首輪の血痕、赤い海。 虫を嫌がるトラウマ。ヒステリーと狂犬病の類を滲ませている。 リトルマーメイドと書かれたダンボール箱は見落としがちな小道具での先売り方法。 裏サイレン「NERIS」は本編とナビゲート付き。必要なかった(汗)「BEGINNING」とどう違うかは知らない。 コメンタリー選択を選び、映像の途中でアイコンが出て選択すればメイキング映像に切り替わる物。 本編で主人公にしっかりナビゲーター行動させれば済む。本編より時間が長いがよく分からない。 タイトル画面は1分くらいしばらくほっとくとイメージ映像が流れ自動的にトリビアモードになる。 PVは電気グルーヴの石野卓球ネタのブラウン管の被り物で踊るイメージ。 先着特典のメールガードは携帯液晶画面に張る覗き見防止シール。 「サイレンなんか鳴ってない!」 忘れた頃に小ネタ。 「サイレン島」という似たようなものも出てます。レンタル専用。スタッフ:非公開(なんじゃそれ) ■オマケ−ココリコ田中直樹の鼻血ブーゾンビ これぞプリティ?。幻想的にユラユラと傾く。 死人の見た目で凶暴性は映し出ず、まともに相手を説得する。 ベテランのような重さは無いが喋りはテキパキとして落ち着いた役だと中々注目しやすい。 ■忘れた頃に総合 内容が分かったとして1回で飽きるという事が無いため幾度か見れる。 関心を装うのは過去の出来事と異質な島でどうなっていくのか見物。 しばらくすると、嶋田久作と森本レオの狂ったゾンビもお約束になっている。 この原作のゲームは主人公が多くサイドストーリーの塊。そのサスペンスミステリーの数々を体験しないと満足しない。 映画の主人公とは物語が違うので書き下ろしのオリジナルを何度でも可能。 ただのトラウマが及ぼした話と結論付けるには早いともなる。 それに役者と島に頼りきり製作陣の実力も十分発揮できていない。 |
★? DVD |
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| 神の左手 悪魔の右手 |
(2006) 原作:楳図かずお 渋谷飛鳥、田口トモロヲ、清水萌々子、紗綾、小林翼、前田愛、 かなでれおん、今井春奈、菅原大吉、根岸季衣、松金よね子、山本奈津子、小木茂光、野木太郎、渡来敏之 悪夢にうなされる少年ソウ。拾った人形を手にした少女の首筋を肉鉤が襲う。その場面の瞬間、血を噴出して入院した。 姉の山辺イズミは大鋏で手術台に縛られ腹を切り裂かれる女性を見た。見つかり追われる。 夢で見た通り病院のボイラー室に向かい警備員の赤い携帯電話を拾う。 その携帯で意識の無いソウとのコンタクトが取れるようになり町に訪れる。 人探しでビラを配るヨシコと手掛かりを探す事にする。 甘い匂いに誘われる女性2人は古ぼけた洋館に入りテーブルに沢山置いてあるケーキを食べ見つかってしまった。 斧が空を切り首が転げ落ちる。 イズミはヨシコと共に久保田光一郎の家でモモという少女に会う。 冷蔵庫にはキエとヨウコの首が、屋根裏には吊るされたアユが。2人は捕まり古川警部補も現場に乗り込んでくるが・・・。 黒い絵本には惨死した人物たちが次々と書き込まれる。 最後の話に書き込まれるのはモモが主人公だった。 ■久保田光一郎が勤めるコンビニKAMOME お客さんの絵本作家が登場。誰であろう原作者そのもの。 理知的な正論だが悪魔の囁きでもある。既に久保田は快楽に身を染め暴走する。 本当に面白くて怖がりたいなら体験させるしかないというのが久保田の心理では究極の結論になる。 ■赤と青の携帯と衣服 先売りで隠された道筋と命を繋ぐ。 ■バキボキひぃぃぃ 得意な能力を持つ主人公があらゆる話に首を突っ込む作品群の1つ。 霊の存在描写も僅かにある。 スプラッターは問答無用。瞬間の表情のまま息絶える。 普通なら漫画は黒いシルエットで悲鳴だけその後の横たわったなんとも言えない間に留まるに等しいので思い切っている。 見切りならスプラッターも意味は無いので見切りで憤慨してしまうお客さん向け。 古い手のオンパレードにも映るが、ひたすらパニックで右往左往する洋画よりはキテる。 会った事のある人物が夢で違う役だったり人形いじめで主点の悲観を誘ったりする手法も見られる。 山辺想は姉の体を借りて変異な登場をする。原作者もご存知の古いホラー映画「マニトウ」の影響が見られる。 神の左手の行使描写は無く生き返るのは姉だけ。 快楽殺人鬼と化した久保田は悪魔の右手により体が捻じ曲がり血を噴出す雑巾絞り状態。 物語のクライマックス。真正面から捉えるCGが甘いので突風や空気感が必要と思われる。 道具を選ぶ辺り、釘付けは磔の意味でも意外と拍子抜けする。ダジャレで夢中の意味も兼ねられる。 ■血みどろケーキは餌 匂いに誘われてノコノコやってくるのである。勝手に食いでもしたら食い物の恨みは恐ろしいとなる。 香りが風に運ばれて漂っていても嗅覚が凄い。温まった物ならともかく冷めた物は香りが遠くまで届かない。 沢山並べられたケーキは全ての中から選んで残りは冷蔵庫にしまうはずだったのだろう。 食わせて冷蔵庫に入れても生首は生首のはずだが・・・凶人のやる事は分からない。 ■飛び出る絵本と小さな家 久保田のどこか飛んでいる表情で窺える飢えた狼。そして身動きできない赤ずきんの構図。 お菓子の家と呪われた魔術書が燃やされる。 燃やさずあのままだったらどうなっていただろうか。 ■忘れた頃に総合 ルチオ・フルチなインパクト。 監督と原作者の馬が合うのであればオカルトでもなんでも力強く描写できる。 |
★? DVD |
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| マニアック |
MANIAC (1980) 監督:ウイリアム・ラスティグ。1980年作品。 今夜もまた血に飢えた殺人鬼が獲物を求めて動き出した。 ニューヨークの夜を恐怖と鮮血で染めた猟奇と残虐の連続殺人。 若い美貌の娘ばかりを狙う。 しかも頭の毛を剥ぎ取る殺人鬼の異常な行為の秘密は・・・。 「ゾンビ」「サスペリア」を凌ぐ超残酷な最新作。 今衝撃の話題と共にやってくる。 変質者フランク・ジット、自称画家。 度々外出する母親の記憶があり、町へ繰り出しては女性を襲い頭皮を集める。 集めた頭皮はマネキンの頭に被せていく。 しかしそれも続かず負傷した彼はマネキンが今まで殺してきた女達に戻り首を引き千切られる。 悪夢か亡霊か。 アベック役のトム・サヴィーニは散弾銃で始末され頭を吹き飛ばされる。 道具を変えてくるにしても、よりによって散弾銃を持ち出してくるのは反則に等しい。 邦題にすると「悪魔のかつら屋」そういう感じ。 画家設定はビジュアル的に成功はしていない。ただ波に乗り遅れ孤立した寂しさだけが荒れ果てた空間に充満している。 脇から介入してくるような雑味はなく凶行だけに重点を置いている。 特殊メイクは頭皮を取られた後のスキンヘッド、頭部吹き飛ばし、首が引き千切られる箇所。 その他は傷口や内臓というグロ要素を見せず大半を血糊で済ましている。 アバンチュールな音楽が猟奇の残忍さを包み込んでいる。 ラストのオチは数カットだけというパターンではなく淡々と末路の光景を映し続けている。 ホラーとしてはまったく恐いと思わせるものがないが、 このマネキンが人に戻って復讐する場面で幕を閉じるというシーンだけが記憶に残る。 この群がる女達のセンスがサイケデリックでアバンギャルドな画になっている。 墓場から母親が出てくる幻。マネキンに首をもぎ取られる幻。狂気と責め苦の幻想に飲み込まれている。 そして最後に死んでいたはずのフランクが目覚める場面で物語は終わる。 母親は白人だが、フランクは白人らしくない。そればかりか墓場でイスラム礼拝のような真似をしている。 そこで間髪入れずゾンビのような母親が出てきて地獄に引きずり込もうする。 フランクの行動は亡き母親と同じ。恐らくは毎晩出歩いては男を待つ情婦だろう。 その没年は霧に包まれていて読み取れない。彼の父親は誰か分からない。 情婦にフランクが尻を叩くがそういう行為をされるのには興味を示さない事が最初のほうで明確になっている。 お仕置きをされるのは嫌い。理想の母親を求めるように盲動に掻き立てられた。 各国の予告編で日本語版も収録されている。 (2012)イライジャ・ウッドでリメイク映画になってるようです。 |
★ DVD |
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| ドリラー・キラー |
DRILLER KILLER (1979) 監督:アベル・フェラーラ 1979年作品 マンハッタンの教会で祈りを捧げにきた男は父親が手をさし伸ばしてきたのに驚いて逃げ出した。 奔放な日々を暮らしている男は画家をしながらパトロンと暮らしている。 テレビの広告で携帯用のバッテリーを見て工具のドリルを持ち出し、手当たり次第血祭りにする。 隣にバンドグループが住みついてから数日後、完成したバッファローの画を画商に売りつけるがエゴの塊と否定され買取を拒否される。 画商や別れた女の男までも始末し彼は夜のベッドに潜り込むのであった。 女はあの男がそこにいる事を知らずベッドに入り温もりを求めるのであった。 16ミリ作品。今ではもっと大きなドリルが出てくるだろうが片手用のハンドドリル。 凶行をメインとして描かず鎮痛剤の役割かのように気まぐれで起きる。ノンストップでも事件性を時間をかけて追跡する物でもない。 弾けた感じも無くシュールでストイックなユーロ方向。ホラーやスリラーとは雰囲気や描き方が違う。 見た感じは時代の背景が出ていて、70年代初頭のドキュメントタッチな物を混ぜる作品や、 インディーズ系統にも見えカルチャーな感じがする。都会のスラムの中で薄汚れているイメージもある。 暗闇の中で照らし出され光る剣のような物をメトロノームのように左右に動かしている様子が度々挿入される。 「スター・ウォーズ」の真似らしい。「デビルスピーク」や「ハイランダー」で剣を持つシーンにも似ている。 脈絡も無くエロもグロも混ぜているが忘れていい。妙にエロいシャワーシーンを除いては。 色々な映画が先に出ている中でこういう作品を世の中に送り出す意図は何だったのかまでは分からない。 ただの思いつきで何でも出てくる風潮が続いていた頃だとしても娯楽面ではあまりイケてない。 安っぽい中身で一杯一杯になっているのでもう少し余裕と洒落っ気がほしいところ。今時このお値段では少々ボッタクリの気がする。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| 鮮血!悪夢の卒業式 |
GRADUATION DAY (1981) 出演:クリストファー・ジョージ(地獄の門、グリズリー) 1981年、TROMA作品。 陸上ランナーのローラが競技中に急死し姉のアンが町に訪れる。 不可解な連続殺人が発生。 犯人はストップウォッチを持ち、集合写真に写っている消した相手に口紅で印を付ていく。 冒頭ノリのいい曲が流れランナーが走る。 ハイスクールの破廉恥や音楽に酔い痴れる中で襲われる演出もある。逃げ惑う時には犠牲者の遺体で驚かす。 写真を叩き割る海軍少尉の姉。生徒を見るマイケルズコーチの笑み。ナイフコレクションを所持する校長。だらしのない警官。 数人に疑惑の目を向けさせておきながら主要人物が1人だけ抜けているのがミソ。 すっかり捜査を忘れていたとばかりに警部のハリデーが捜査に乗り出してくる。 干乾びたローラの遺体と共に凶暴な性格になった犯人は落下するが平然とローラを抱えて戻る。 アンが狙われる事になるが海軍少尉というスパイスが効いていて返り討ちにする。 イタリア人なのかレバノン人なのか分かりませんが。ラストのお約束もあるが普通の錯覚。 口紅や犯行時の細い手首なら犯人が女性のように思えるが姉以外の女性がいたら迷っていたかも。 犯人は太くて毛深い腕で驚愕。 推理しなくてもジャケットの裏表紙に犯人が映ってますから・・・なんなんだよ。 雰囲気は独特のTROMA臭。 スプラッターは控えめにして飛ばしている。暗すぎたり、アップしすぎたり、既に片付いていたり、見切りだったり。 パターン的には裸の女を次々と薪割りしている「悪魔のサンタクロース」のほうが楽かもしれない。 若者が素顔ではなくブギーマンのような仮面でも着けていれば。 未成年立ち入り禁止ですよ、さぁ帰った帰った。 |
☆☆☆☆☆ DVD |
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| マニアック・コップ |
MANIAC COP (1988) 出演:ブルース・キャンベル(死霊のはらわた) 1988年作品。 助けを求める相手も見境なく殺す大柄の警官マット・コーデル。後半になるまで名前は明かされない。 過去の事件が原因で顔に傷がある設定なので、暗闇では干乾びたミイラのような顔にも見える。 後半で血色の良い顔を出すのと車を運転するのは似合わない。眼球が無いほうが似合う。 これからという時に川の中に落ちて終わりになるので不満も残る。 不死の怪物が暴れまくる方向というよりはクライムサスペンスの雰囲気。このジャンルのキャラクターの中では印象に残る。 続編は弱者の味方。安い隠れ家で寂れた感じと緩い展開。 |
★ DVD |
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| 13日の金曜日 |
Friday the 13th 2009年リメイク。 暗いシーンが多い。最初に1組が失踪。次にもう1組がやってくる。 バリエーションは変わっている。中盤まで顔が包帯で巻かれている。 近距離の数秒で何度も角度を入れ替え、ライトが故障したかのようなフラッシュのような印象になっている編集が難点。 近距離の威圧感はある。テンションの高いパニックシーンが続くので間を置いた不気味さは前作より低い。 ジェイソンが出て来るまでの間、演出で売るものが無い。 犠牲者はやられた後の姿を晒すカットが短く、他の人物が居合わせていて同時進行。 忙しい展開で押し切っている。その分、後味の悪さが低い。 冒頭の母親のシーンが印象に残る。後は最後まで運動会。 倒すシーンが1回あるが、ここだけ古い手を使っている。 お約束でラストのジェイソンは元気です。 見終わると目が回る。最初の作品を知っている人は見る必要が無いと実感する。 何かが足りない。基本設定の真似では駄目なのだろう。 バーベキューをしたり泳ぐわけではないので、登場人物が薄着で湖に来る必要が無い。虫に刺される。 管理者も利用者も分からない建物。室内が綺麗とは限らない。葬式と捜索願の期間も長いはず。 今時の若者が来る場所には到底見えない。この湖ならバス釣りをする中年が来るイメージ。 元々殺しのプロ、ジェイソンというイメージが続いた。そのため同じストーリーでは限界がある。 もう1つのストーリーには溺れて死んだ者が復讐する側面が忘れられている。そのままシリーズが終わった。 全ての作品がバイオレンスに特化した脚本だったのはキャラクターイメージの魔力。違う物を作るのは1人もいなかった。 謎に探りを入れることも出来る。 息を吹き返したのか、湖に寄生する何かがいたのか、母親の怨念か悪魔に魂を売り渡した力か。 食料の無い生活で、ジェイソンがなぜあそこまで成長したのだろうと。 心臓が他人の体を使うほどの不死身の理由は何かと。全容解明は不要で構わない。 他のストーリーでも良いはず。キャラクターのイメージが狭い脚本の中に縛り付けられていただけに過ぎない。 ジェイソンが来なければ暇なだけで誰も動けない。足りないのは、他の登場人物の行動。ストーリーの演出。 リメイクブームは続いたが、観客はリメイクに満足しなくなった。これでは終わらない。 |
☆☆☆☆ DVD |
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| ザ・クレイジーズ |
THE CRAZIES 1973 / アメリカ 監督:ジョージ・A・ロメロ 特別版 細菌兵器の恐怖。 攻撃性の行動を取る細菌兵器が墜落により下水道に流れる。 一見日常的な様子でも殺意や自制心が無く人を殺すようになる恐るべきウイルス。CODE NAME TORIXI 都市は軍のマーシャルローに入る。 トリクシー掃討部隊の隊員の中からも感染者が出る。 感染者は焼却処分される。 住民と兵士の戦い。 その中にはその争いから逃げる正常な人々もいた。 ゾンビ映画の下敷きとなってる映画。 ジョージ・A・ロメロはSFXを多用したホラー映画は作らず。 「マーティン」 MARTIN WAMPYR [伊] (1977)などに代表されるように、写実を如実に描く映画がホラー映画とされてるが。 1970年代の映画風潮が垣間見れる。 出演してる髭の大声の1人ワッツ博士(リチャード・フランス)は「ゾンビ」のニュース番組で解説者として登場してる。 伝染するトリクシーの開発者。 モンスターは登場しないが、ホラー映画の本ではホラー映画の1つに例えられてる。 防護服に身を包みガスマスクが印象的な兵士達のほうはトリクシーではない。 問答無用の世界。 戒律で自殺が禁じられてる神父さえも焼身自殺を図る。兵士の発砲は情けか。 盛り上げるサウンド。農場といった広い場所のロケーションを利用し乗り物まで揃ってるのがジョージ・A・ロメロ監督の醍醐味。 これから先どうするか、やり場の無い怒りなどの描写に長けてる。 シーンの切り替えが迫力。 人々の様子を映し出すのはシュールでもある。 70年代の特徴で室内の軍部の様子の行動を見ても面白くない。 |
☆☆☆☆ DVD |
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| ザ・チャイルド |
?QUIEN PUEDE MATAR A UN NINO? 1977年 <30周年特別版> ブックレット付き。 孤島に訪れた夫婦。杖を持った老人が少女が叩き殺され、吊るされて農具の鎌を持った子供達のおもちゃになってしまう。 笑い声で祭りのような雰囲気の子供達。 宿にはドイツ人女性の生き残りがいたが、殺された後、子供達に服を脱がされ遊ばれていた。 生き残りの男性は泣く娘に連れられるが、子供達に殺される。 子供達は車を通さないとばかりに立ち塞がる。 北の漁師の船を借りて脱出を試みるが、町の子供達が目を合わせたとたんに、 漁師の子供も意識の共同体のような仲間のようになり操られる。 警官の建物に逃げ込み銃を取り立てこもるが、子供達も拳銃を取り背後の穴から女性を狙おうとしていた。 男性は妻を守るために子供を射殺。 しかし妊婦の女性は赤ん坊に殺される。島の少女に触られたときに変化が起きていたのだ。 男性は子供達を射殺して船で脱出をしようとするが、子供達が船に乗り込む。 島に駆けつけたパトロール隊員によって男性は射殺される。 そして、島に上陸した警察官の背後では子供達が銃を奪っていた。 子供達が「バイバイ」と言った後、警察官が撃たれる。 世界に「遊び」を伝染させるため子供達は船で出発する。 映画「ナイト・オブ・ザ・リヴィングデッド」と映画「鳥」がモデル。 原作では黄色い粉が島に降り注いだという話だが脚本による話がメインになってる。 孤島が幽霊屋敷と同じ印象ということ。 「悪の種」ではなく、大人の犠牲はいつも子供というものをメッセージ性として戦争時のニュースソースが挿入されてる。 ドイツ人の大人が犠牲になるのは、ホロコーストに対する印象付けだろう。 楳図かずお原作「おろち」の「ふるさと」の一編にも使われてる映画。 男性に奉られてる光石の破片が頭に入る。 その男性のふるさとでは目つきが変わった子供達が遊ぶように行動し大人達が体をへし折られ殺されていた。 超能力少女おろちの能力さえ通じなかった。 イタリアやフランス映画を担当してる作曲家のような優雅な音楽。 |
★ DVD |
| Come Back |