6:00 起床
朝から雨が降っている。今日の行動は天気次第だ。
大筋は、14:00 大洗到着後、同地に泊り、翌日早朝経って横浜へ…、というところだ。
思えば去年は160qを一日で走る事など思いもよらず、往復とも途中で一泊したのだ。それからすると
大した進歩と言えるかもしれない。もちろん体力・脚力が付いたわけではないので、経験が豊富になっ
たというだけの事なのだが、経験とは「自分に何ができるか、どこまでまでできるか」を知る事なのだ。
そこで、大洗で雨が降っていたら民宿泊り、止んでいたらキャンプという事に決めた。
7:00 入浴後 朝食
午前中は I 君と一緒に船内のシアターで映画「300(スリーハンドレッド)」を見る。スパルタとペルシャの
戦いを描いた、CGをふんだんに用いたスペクタクルもので、それなりに楽しく、時間つぶしには丁度良
かった。
昼食後、大洗の夕方以降の天気を確認するとやはり「雨」との事で、民宿泊まりに決める。 しかし、
何のアテもないので、本船の受付カウンターに行き、民宿情報を聞こうとすると、居合わせたパーサー
が、自分が大洗で利用する民宿が駅の近くにあるというので、早速連絡をとってもらったところ、素泊
まりで格安に予約ができた。 I 君 も同行するという。概略の場所を聞き、下船準備にかかる。
14:00 大洗着
当初船内放送では、潮の具合で到着が遅れるとい事だったが大した遅れもなく到着。
船外に出るとかなりの降りだ。しっかり雨具の上下を着込み、2人そろって民宿に向かう。
風雨は激しくなってくる。ところが当の民宿がすんなりと見付からない。そんなに見当違いはしていない
積りなのだが、きちんとたどり着くのは大変なのだ。結局、通りすがりの人に聞いて行き着けた。
15:00 民宿「南荘」到着
雨は横殴りの様相を呈してきて、民宿泊まりにして大正解だ。
ご主人の好意で自転車を玄関のポーチの雨の掛からない場所に置かせてもらった。家では半分雨晒し
状態で置いているのに旅行中になると、「屋根の下・囲いの中」にこだわるのは我ながらおかしい。
ここでも I 君 はきちんと施錠をする。基本をおろそかにしない青年だ。
風呂にも入り一段落した後、夕食をどうするかが問題になってくる。選択肢は街中に食べに行くか
コンビニなどで買ってくるかだが、いずれにしても激しい雨の中を行かなければならないし、もちろん
その積りでいたところ、なんと、主人が車でコンビニまで送迎してくれるという。ありがたくお願いして、
その晩の夕食問題は解決した。
I 君 は電話が忙しい。関西方面の実家の親御さんが、息子の事が心配でたまらないらしく頻繁に電話
がかかって来る。それにまた I 君 も丁寧に応じている。今時珍しい素直な青年だ。
彼はこれから「東京」まで行くという事で、翌朝は私が一足早く出発することにしたのだが、よく聞いて
みると「東京」とは言っても旧三多摩地区で、移動距離は横浜までとそう変わらない事がわかった。
しかも関東・東京の地理に不案内だというので、明朝は一緒に発とうと勧めたのだが、彼はまだ一日
に100q以上走る自信がなく、無理をしない方針で旅をしているので、途中で一泊して、東京を味わい
ながら2日がかりでその親戚の家に行くという決意は変わらなかった。意思がブレない青年だ。
帰途には多分横浜を通るだろうから、時間の余裕があったら寄ってください、と連絡先などを詳しくメモ
に書いて渡すと同時に、お互いmixiに登録している事がわかりニックネームを教え合った。
息子よりはるかに年若い青年だが、同じような趣味をもち、同じような体験をしてきたというだけで、
かなり親密になれるというのは、こんな旅行をしていてめぐり合える楽しい事のひとつだ。
窓の外は台風並みの荒れ方だ。 |