10月22日(月) 晴れ
(番屋峯キャンプ場遠景) (宮之浦観光センター前にて)
 
 午前3時頃に眼を醒ます。昨夜より夜空が豪勢だ。オリオンは堂々と、シリウスは怪しいまでに
 神秘的な光を放っている。南の空に流星が多く観られ、10コまでは数えたが、寒くなりテントに
 引っ込む。

 5:30 起床 
 
 寒い!。その内に種子島方向がほのかに明るくなってくる。さっそく湯を沸かし始めるが沸きが
 遅い。しびれを切らせてぬるいままコーヒーを飲み、更に沸かし続けるうちに火が止まった。ガス欠
 だ。こんな事態を予想して持参した固形燃料(準備が良いのはさすがだが、こんな事をしているから
 ますます荷物が多くなる)で何とか沸騰させ、朝食の塩ラーメンを食べる。身体が温まる。

 やっと、日が昇ってくる。

 北海道からの習慣でテントの中や食事の準備中等には、主にニュースや天気予報を聞くために
 ラジオをかけておくのだが、たまたまその朝、生島某の対談番組で以前お世話になった作家の
 童門冬ニ氏が80歳になった事を知った。
主に歴史小説をお書きになる作家だが、私とは講演会
 でのお付き合いだった。死んだ円生を思わせる江戸弁の非常に気持ちの良い語り口で、今でも
 講演の名手だと思っている。その先生も80歳になったかと改めて時の流れを感じた。

 例によって、洗面、排便を済ませテントを撤収後(何故か意外と手間取る)

 8:20 キャンプ場出発。宮之浦を目指す。今日の午後はバスで「白谷雲水峡」に行き、屋久島気
 分を味わう事にする。

 快晴の下、ポタリング感覚で走る。途中のコンビニでバーナー用のボンベを買う。158円。

 10:00 宮之浦の町に着き、「観光センター」でひと休みしていると2人の青年が話しかけてきた。
 鹿児島の青年で、レンタルサイクルを借りて私とは逆回りで島を一周し、やはり「白谷雲水峡」に行
 くという。西部林道で苦労した話しなどを聞いた後、一緒に記念写真を撮る。

 その後、港の案内所に行き、バスや明日の鹿児島行きのフェリーの時刻表を調べる。 バスは丁度
 出たばかりで、次が13:30発。帰り便の最終は16:10発だという。案内の女性には雲水峡では
 最低3時間は滞在しないとそのよ良さが分らないので、今すぐタクシーで行ったらどうかと勧められた
 が、それ程の事もあるまいと思った。また、明日の離島には、朝8:20の便を使う事にした。

 観光センターに戻り「飛魚刺身定食+アイスコーヒー」を食べて、のんびりとバス時間まで寛ぐ。

 念のために、今晩テントを張る予定の「オーシャンビューキャンプ場」の場所を観光センターの人
 に聞くと、この観光センターで予約などの事務を扱っているとかで使用料500円をとられてしまった。

 これが後で「しゃくの種」となる。

   
(飛魚の刺身定食) (港には日本丸が入港中)
 白谷雲水峡へのバスが怖かった。山に差し掛かると急に勾配がきつくなり、幅が狭い一車線となり、
 しかもカーブの連続だ。窓から下を見るとそこには地面が無い! 所々道路工事中で臨時の道路を
 走る事が多く、さらに状況が悪くなり、絶対ここは曲がりきれないだろうと思った個所がいくつもある。

 30分ほどで終点の駐車場についた時は、私を含め何人かの乗客が、安堵の念と運転手の技量を
 称えるために、思わず拍手をした。

 そこからは、入山料300円を払い、各自思い思いのコースを行くのだが、私は二代大杉、弥生杉
 廻る1時間コースに若干プラスしたコースを行く事にした。出発まで2時間ほどしかないのだ。


                           白谷雲水峡の解説
 
(歩き始めて直ぐの渓流) (二代大杉)
(弥生杉:樹齢3000年) (弥生杉の前で外人女性に撮ってもらう)

 1時間半ほど歩き回り始発のバス停に戻ってきた。自然休養林だそうだが、とても安直に深山幽谷の
 雰囲気を味わえ、「ここは屋久島だなあ」という雰囲気に浸れる素晴らしいところだ。ここでも友人のた
 めに石を拾った。忘れずに渡さなくては…。途中で2回も飲んだ谷川の水も非常に美味しい。

 バスの発車まで絵葉書などを書いて過ごし、家人に電話をしようとしたところ「圏外」で通じなかった。

 宮之浦に戻り、町外れのスーパーに今晩と明日の食料の買出しに行くと、同年輩で徒歩で島を一周
 しているという人といろいろと話し込んでしまい、キャンプ場に着くと暗くなりかかっていた。この人とは
 帰りのフェリーでも一緒になる。

 「オーシャンビューキャンプ場」…、わくわくするような名称だ。確かに海辺でオーシャンビューだ。
 近くに係留中の「日本丸」も見える。

 ところがどっこい、北海道やこれ以降に泊った九州のキャンプ場も含めて最低、最悪のキャンプ場だ。
 キャンプ場の名に価しない。とにかく何もないのだ。パンフの写真ではあった水場・トイレ・露天風呂は
 「元それらしい施設」はあるが背の高い雑草に埋もれ、汚れきり、朽ち果てている。しかも地面は石が
 ゴロゴロしており、芝生とはいわないまでも草地がまるでない。これが有料だというのだから余計に腹
 が立つ。たまたま、観光センターで質問をしたが故に料金を払うはめになってしまった私が不運だった。

 暗がりの中夕食の支度をし、暗がりの中半分手探りで弁当を食べるが少しも美味くない。味には視覚
 の要素が不可欠な事がよくわかった。

 7時にはテントにもぐり込み、ラジオを聞いて過ごすが、いつの間にか「日本丸」は出航していた。

   
本日走行距離  20.35q 累計   318.83q
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