最近呑んだ吟醸酒について
   
      

 

 

2013年10−12月分

 

   

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  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。
 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。

 

   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。 
 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 
 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


 2013年次回例会は 1月25日(土)です。

 

 


 

 2013年12月28日(土)

 

1.三浦酒造(青森県弘前市)  普通酒  「豊盃・ん」 
原料米;−、 精米歩合;−%   【アルコール分】 15〜16度    1.8L \2,100
 
A;味3、B;香り3、C;コストパフォーマンス3+、D;総合評価3
E寸評;新酒。味わい薄く、香りも期待できない。ま、普通酒にコメントをしてもネ。


2.三浦酒造(青森県弘前市)  純米  「豊盃・純米しぼりたて」 生酒 
原料米;−、 精米歩合;麹米55%/掛米60%   【アルコール分】 16度    1.8L \2,915
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;出来立てのホヤホヤ。味がまだこなれていない。平面的な旨さだけでイマイチ。


3.三浦酒造(青森県弘前市)  純米吟醸  「豊盃・豊盃米」 
原料米;豊盃米、 精米歩合;55%   【アルコール分】 15〜16度    1.8L \3,200
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;味わい薄く、こしも無い。新酒で無いので、旨味が逃げて酒の部分だけ残り、香りまで逃げてしまった。上記3点とも三浦酒造の酒で、毎年楽しみにしていたのが裏切られた思いがする。売れすぎて三浦兄弟に疲れが出てしまったのでしょうか。


4.八戸酒造(青森県八戸市)  特別純米  「八仙・赤ラベル」 生原酒 
原料米;麹米華吹雪/掛米まっしぐら、 精米歩合;麹米55%/掛米60%    【アルコール分】 17度    1.8L \2,800
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒。\2,800にしては最高のコストパフォーマンスを出している。旨味十分で、奥行きもあり、吟醸香も十分。


  5.来福酒造(栃木県筑西市)  純米吟醸  「来福・山田穂」 
原料米;山田穂、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度   【日本酒度】+5 【酸度】1.2  【酵母】東農短醸分離株   1.8L \3,000
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;香り豊で、旨味充分。奥行き深く味わい深い。酒に力があり吟醸の原点を見る。


6.下村酒造店(兵庫県姫路市)  純米  「奥播磨」 生酒 
原料米;夢錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17〜18度    1.8L \3,100
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;1年物古酒、色、琥珀色になって古酒然としている。典型的な古酒の旨さ香りが有り、古酒特有の品の悪さが全く無い。しかし、味わいのバランスが悪いので片口に入れて呑むが変わらず。

 

 

 

 

 

 


 

 2013年11月30日(土)

 

1.今田酒造本店(広島県東広島市)  特別純米  「富久長」 いちばんしぼり本生
原料米;八反錦、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16度    1.8L \2,035
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;平成25年11月本年初絞り酒。薄く白濁した中に新酒独特の炭酸臭が微妙に交錯する。しかし、旨味が十分有って、違和感なく呑みやすい。この値段なら毎晩の晩酌酒には最高。


2.世界一統(和歌山市湊紺屋町)  純米吟醸  「南方」 無濾過生原酒 
原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】 17度    1.8L \3,000
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;新酒と思いきや色濃く1年古酒であろうか。熟成感が上手く作用して旨味がワンステージ上がっている。古さを全く感じさせないところが素晴らしい。古酒の旨さとはこの様なものであろう。


3.日の丸醸造(秋田県横手市)  純米吟醸  「まんさくの花」 生詰め原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17〜18度    1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマン5ス、D;総合評価5
E寸評;夏を越し十分味が乗り、旨さが濃縮して、造られたときの旨さを越えているのであろう。色の濃さから新酒との違いが分かる。老香は全く無く、味わい深く年を経て大人になった。


4.天寶一(広島県福山市)  純米大吟醸  「天寶一」 せめ
原料米;山田錦、 精米歩合;40%   【アルコール分】 16度    1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;日本酒独特の琥珀色に乗って、夏を越して美しくなった。雑味もなく奥行きもあり、娘から女性になった美しさがある貫禄十分な佳酒。蔵元では、食事の邪魔をしない酒造り酒といっているが、まさに肴を負かす力を持っている。


5.林酒造(富山県朝日町)  純米吟醸  「」 生酒 
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16度    1.8L \3,360
 
A;味3、B;香り3+、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価3
E寸評;新酒の炭酸味ではなく、”すっぱい”味わいが口中を走る。新酒なのにバランス悪く、山田錦が泣く。酸っぱい味わいは珍しい。蔵元の製品管理が悪いのではないか。


6.酒田酒造(山形県酒田市)  純米大吟醸  「上喜元」 押切
原料米;愛山、 精米歩合;43%   【アルコール分】 16度    1.8L \3,675
 
A;味4、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;酸味がいつまでも口中に残り旨さをオブラートする。前回の山田錦と違い純米大吟醸の貫禄が無い。

 

 

 



 

 2013年10月26日(土)

 

1.いそのさわ(福岡県うきは市)  本醸造  「駿」 
原料米;−、 精米歩合;60%   【アルコール分】 15〜16度   1.8L \2,042
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;本醸造でも吟醸酒と紙一重の位置にあります。さわやかで呑みやすく、晩酌酒には過不足無し。晩酌酒はそれで充分。アルコール度数が低い分、味わいサラリとして飽きが来ない。


2.重家酒造(長崎県壱岐市)  特別純米  「確蔵」 
原料米;山田錦、 精米歩合;60%   【アルコール分】 15度  【日本酒度】+1 【酸度】1.7    1.8L \2,625
 
A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;琥珀色の中から夏を越してお疲れの様子が、味わいの中に見られる。「呑むなら今でしょ」。山田錦の味わい無し。


3.白糸酒造(福岡県糸島市)  純米  「田中六五」 
原料米;糸島産山田錦、 精米歩合;65%   【アルコール分】 16.5度     1.8L \2,880
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;夏を越しても、青い若さの中に、さわやかな風味伝わってくる。サラリと呑みやすい。


4.古伊万里酒造(佐賀県伊万里市)  純米吟醸  「古伊万里 前(さき)」 
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15〜16度    1.8L \2,940
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;米の甘味とすっきりした香りと、ふくよかな旨味が混在して旨さが口の中で踊る。


5.井上(福岡県大刀洗町)  純米吟醸  「三井の寿」 生酒
原料米;酒未来、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15度    1.8L \3,165
 A;味5、B;香り4、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;味わい深いが、バランスに粗雑感がある。夏を越えても若さと青味が有り、品性は高い。旨いが感心して呑むほどでは無い。


6.今里酒造(長崎県波佐見町)  純米吟醸  「六十餘洲」 
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度     1.8L \3,225
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;夏を越して少し疲れが出たか。夏前は旨かったのでしょうが、夏を越しきれなかった力の弱さがある。

 

 

 

 

 気が付かれたと思いますが、今回は九州のお酒を集めました。酒屋さんの推薦とラベルで選んでいますので、どうなりますか。
 今回の6本で決めつけるのはせんえつですが、どの酒蔵さんの酒も似通っています。アルコール度数が15・6度で低い分呑みやすいのですが、酒の旨さも薄められてしまったように感じます。 小林酒造(福岡)や香露(熊本県酒造研究所)等の銘酒が手に入らなかったので、万全と言えないので今後のチャレンジとさせていただきます。

 

 


 

 

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