2018年10−12月分
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これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。
よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。
◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。
私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。
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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇
2019年次回1月例会は、26日(土)です。
2018年12月22日(土)例会
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1.澄川酒造場(山口県萩市) 純米吟醸 「東洋美人」
原料米;出羽燦々、 精米歩合;80% 【アルコール分】
16度 1.8L \ 3,240
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;猪口には夏を越えて人生の(?)深みが感じられる色合いが・・・。決して崩れた味わいは無く、米の旨みが充分に詰まった美人。
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2.秋田醸造(秋田市楢山登町) 純米吟醸 「ゆきの美人」
原料米;山田錦、 精米歩合;55% 【アルコール分】 16度 【日本酒度】+6 【酵母】協会6号 1.8L \ 3,456
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒。淡麗でさらりと清楚。旨みは充分詰まっていて、私は美人だろうという思い上がりもない。親しくお付き合いが出来る。
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3.南部美人(岩手県二戸市) 純米吟醸 「南部美人」 無濾過生原酒
原料米;−、 精米歩合;麹米50%/掛米55% 【アルコール分】 17〜18度 1.8L \ 3,672
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒。酸味きつく鼻高美女だが、飲み手を上手く引きつけ、次の一口に知らずに手が出る。鼻高を折ろうと、片口に移し、時間をおいて呑むと気の強さが飛んで清楚な美人に。
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4.佐久の花酒造(長野県佐久市) 純米大吟醸 「佐久の花」
原料米;岡山県雄町、 精米歩合;49% 【アルコール分】 16度 1.8L \
3,759
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;色濃く、夏の越し方が心配されたが、味わい淡麗で旨みも充分有り、品良く我々の前に現れた。蔵元は年々力を増して力を付けてきた。今年の全国新酒鑑評会入賞酒としてピックアップされた。これからは目の離せない銘柄になるかも知れません。あまり褒めると私の手に入らなくなるので、褒め言葉はここまで。
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5.十八盛酒造(岡山県倉敷市) 純米大吟醸 「十八盛」 無濾過生原酒
原料米;備前赤磐産朝日米、 精米歩合;50% 【アルコール分】 16度 1.8L \
−
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス、D;総合評価5
E寸評;会友差し入れ酒。まだまだ肩の力が抜けていないのであろう。ピリピリ酸味感が強く、旨み感を押しつぶしている。これも片口に入れて呑んでみたが、ピリピリ感が抜けたが力も抜けた。「鬼も十八番茶も出花」と言われるように、一八盛りは女盛りで、美女中の美女です。このラベルには、この女盛りがどこにも見えません。大年増のようで残念。
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余談
冬の寒さには温かい日本酒が似合います。燗酒ではなく、ヒレ酒を飲んでみました。
知り合いに河豚料理屋さんが有って、河豚のヒレをいただきました。早速楽しむことに・・・。
最初に、ヒレを網の上で焼きます。
次に安い普通酒をやかんに入れて、先ほどの焼いたヒレを入れて、火に掛けます。充分にヒレが煮えたところで、蓋を取って湯気にライターで点火すると、ボンという音と共にアルコールの炎が上がり、落ち着いたところで、みんなにやかんを回します。
卵酒と同じように、酒と言うよりヒレの温スープで、体中、心の中まで暖まります。これはこれで美酒です。日本人の知恵が詰まっています。 |
2018年11月24日(土)例会
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1.酒田酒造(山形県酒田市) 特別純米 「上喜元」
原料米;−、 精米歩合;55% 【アルコール分】 15〜16度 1.8L \ 2,570
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;新酒。味わい薄く淡泊。雑味がいつまでも残る。新酒なので、これからが楽しみ。
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2.小林酒造(栃木県小山市) 純米吟醸 「鳳凰美田」 生酒
原料米;五百万石、 精米歩合;55% 【アルコール分】 16〜17度 1.8L \ 3,024
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4
E寸評;新酒。まだ、おぼこでもう少しすると好い姉御になるでしょう。素性は良いので、これからが楽しみ。
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3.花の香酒造(熊本県和水町) 純米大吟醸 「花の香」
原料米;地元・山田錦、 精米歩合;50% 【アルコール分】 16度 1.8L \ 3,400
A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;味わいさわやか、広がりが有りバランスしている。味わい豊かで、どの肴にもあうでしょう。
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4.富久千代酒造(佐賀県鹿島市) 純米吟醸 「鍋島」 生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50% 【アルコール分】 16度 1.8L \ 3,661
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;芳醇で深みがあるが、鍋島なのにぴりぴり感があるり、バランス感に欠ける。
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写真なし |
5.伴野酒造(長野県佐久市) 純米 「澤の花」
原料米;ひとごこち、 精米歩合;60% 1.8L \−
A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価
E寸評;会友持ち込み酒。同蔵で三種有り、それぞれ、
@ 辛口純米 【アルコール分】 15度 【日本酒度】+4 【酸度】1.2 【酵母】明利小川
A 辛口純米 【アルコール分】 15度 【日本酒度】+3 【酸度】1.7 【酵母】協会7号
B 純米吟醸超辛口 【アルコール分】 16度 【日本酒度】+12 【酸度】1.4 【酵母】M310−9号系
比較して下さいとのことでしたが、内容表示を見るとそれぞれ違いがあって楽しみですが、この3姉妹は同じ傾向の味で、甲乙付けがたく、同じ蔵元の姉妹なんだな〜と思います。また、何で今更、辛口なのでしょう。数字以上に辛さが際立って、旨さはどこにもありません。合わせる肴がありません。燗を人肌、熱燗にしてみましたがどれも味わい変わらず、辛さだけが口中に残り、次の一手が延びません。酒はバランスが大切で、それが欠けた酒には残念ながらリピーターが着かないでしょう。
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2018年10月27日(土)例会
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1.九重雑賀(和歌山県紀の川市) 純米吟醸 「雑賀」 ひやおろし
原料米;雄町、 精米歩合;55% 【アルコール分】 16度 1.8L \ 3,240
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨さ充分だが、雑味がありバランスに欠ける。
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2.八戸酒造(青森県八戸市) 純米吟醸 「陸奥八仙」 生原酒
原料米;華吹雪、 精米歩合;55% 【アルコール分】 16度 1.8L \ 3,348
A;味4、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;旨さ充分だが、苦さという雑味が口中に残り、もう一杯が進まない。しかし、時間が経って呑むと一皮むけて落ち着いた旨さが全面に浮きだして来る。生酒の舌に絡みつくような旨さが有る。
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3.鳴海醸造店(青森県黒石市) 純米 「稲村屋」 生原酒
原料米;−、 精米歩合;60% 【アルコール分】 18.5度 1.8L \ 3,400
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;細かい泡が蛇の目の猪口から上がってくる。炭酸味が有るのかと思ったらそれは杞憂で、味わいの指針にはならなかった。味わいのっぺりとして個性が感じられなかった。
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4.八百新酒造(山口県岩国市) 純米吟醸 「雁木」 ひやおろし
原料米;−、 精米歩合;50% 【アルコール分】 16度 1.8L \ 3,456
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨さ充分で、清楚で深みがあってバランスした、これぞ吟醸酒という風格が有る。
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5.清水酒造(埼玉県加須市) 純米吟醸 「亀甲花菱」 無濾過中取生原酒
原料米;雄町、 精米歩合;50% 【アルコール分】 16〜17度 1.8L \ 3,607
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;濃厚で深みがあり、バランスした中に旨みが有る。決してスルスル入る吟醸酒とは違う濃厚さが有る。
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