物件No.55 「橿原病院」 奈良県

新・廃墟の歩きかた 探訪編 出版記念公開2013/06/10

「関西2大病院の片翼」

かなり昔に取り壊されてしまった、もはや伝説の廃墟の1つ。
大阪の円形(丸)病院と共に、屈指の心霊スポットととし、また、廃墟病院として関西2大病院の一翼を担った。
近年の物件は、新進の廃墟サイトやブログが多数存在する。なので彼らに任せロートルならではの、消えていった物件を皆さんへ見せよう。
しばらく、閉鎖していたせめてものお詫びとして・・・。
この病院へ探訪したのは、2001年1月当時記録メディアの値段が高く、デジカメの性能もかなり低いためなんと640×480という切手サイズでしか撮影していない。
この時代は銀塩組の勝ち時代であった・・・。

かなり頑丈にふさがれていたが、若いDQNパワーの前で
破壊されてしまった。
アンチ破壊を提唱しているが、彼らの行動の恩恵を受ける
事が間々あるのも事実である。
で、ここから潜入した。
廃墟探検家たるもの太れない・・・。
1991年7月で閉鎖、倒産物件で熟成度10年。
肝試しが多く荒らされてはいるが、残留物の量や状態的に
最高峰に位置する。
時代もあるのであろうが、医療廃棄物が山積み。
夜間、懐中電灯も持たず、酔っ払って侵入した心霊肝試し
君たちに被害はなかったのだろうか?
あ、足が腫上がっても感染症ではなく呪いで処理したから
大丈夫か・・・。

※皮肉で書いてます。10年経って感染しないのは
わかってます。ただ、サンダルじゃ怪我はしますね。
これ違和感を感じませんか?
薬が全部(でもないが)表を向いている。
小林伸一郎氏が「廃墟遊戯」の撮影の際、表にしたとの事。
薬もかなり残っている。
病院の廊下。
廃墟を長年巡っている私でも不気味さは感じる。
噂やデマではなく、病院という空間で確実に死は存在す
るからだ・・・。
全身骨格の標本!!
ではなく肝試し用に後から下げられた玩具だ・・・。
ここで亡くなった人々の魂がオーブとなり空間を支配する。
この数日後、なぞの熱病で寝込んでしまった!!
って設定で、夜な夜な集まるのだろうか?

廃墟という閉鎖された空間で舞い上がる埃。
それがフラッシュに反射して光っただけである。
外に出てうがいすれば、呪いも流れ出る・・・。
病院だけにレントゲン。
病院だけにCTスキャナー。
この時代ではかなり高かったであろう。
憶はしたかと・・・。
病院だけに手術室。
歴代の病院廃墟の中でもかなり状態がよい。
(綺麗という意味でなく廃れ具合が・・・)
死に一番近い場所であろう・・・。
大きな病院だけに厨房もかなり大きい。
保存状態、残留物とも良好。
入院病室。
様々な機器まで取りの残されていた。
純酸素のボンベ。
診察室。
血痕を表しかかったのか?チープなスプレーの痕が残念な
感じだ・・・。
個人情報残りまくりだが1991年じゃしょうがないか・・・。
子猫のミイラ。
鹿行中央病院にも有名な猫ミイラが存在した。
土の上と違い分解する菌が繁殖せず、腐敗しないでミイラ
化するのであろう・・・。
廃墟と、機械萌えと、工場萌えが一気に味わえる。
綺麗な空気がおいしく感じる・・・。
早朝の屋上・・・。
これから笠置観光ホテルを周り和歌浦まで巡り神戸へと
向かう1件目・・・。
曇った空から青空がのぞく・・・。
今日も素晴らしい廃墟日和になるように・・・。