経堂かわら版の発行は月1回、時事時々の情報や近時雑感を皆様にお届けいたします。
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第115号 平成23年12月(2011年)
今月のご意見番〜気仙沼に見習う
今年も師走となりました。皆様にとっては、今年はどんな年だったのでしょうか。今年は、東日本大震災という未曽有の災害に見舞われ、復興まではまだ遠い道のりです。
先程、ラジオを聞いていたら、気仙沼港が15年連続でカツオの水揚げ日本一になるそうです。震災の影響で初水揚げが例年より1か月遅れたり、エサとなるイワシの供給が間に合わず漁に出ることができない期間もあったそうです。しかし、水産関係者の努力で11月に入り、千葉県勝浦港を上回り、15年連続日本一を達成したとのことです。
あれだけの大災害を受けた中での日本一、本当におめでとうございます。水産関係者の皆様のたくましさには頭が下がります。1日も早く以前の気仙沼の活気が戻るように祈ります。
東京では、直接被害を受けていませんが、経済的に多かれ少なかれ影響を受けた方々は多数いらっしゃいます。節電や計画停電により仕事がしにくい状況になったり、イベントの自粛等で仕事が減ったり、外食せずに家庭で食事することが増えたりと、一見関係ないようなところでも影響がありました。それでもなんとか頑張っていらっしゃいます。人間のたくましさはすごいと思います。
私の事務所も今年は厳しい状況でしたが、多くのお客様に支えていただいています。サービス業はお客様あっての仕事です。お客様とともに厳しい時代を乗り越えていきたいと思います。今年も1年お世話になりました。(き)
復興増税
復興増税については、数か月前までは、タバコ税を増税し、所得税は10年間定率増税と言われていましたが、結局、タバコ増税はなくなり、所得税25年間の増税となったようです。25年間の増税といえば、ほとんど恒久的に増税になったのと同じです。
25年の間には、別の大災害が起きるかもしれません。そもそも税収は、国の支出の半分以下なので災害に限らずあらゆるところで税収は不足しています。所得税の構造が今のままでいいのか、という議論もあると思います。
相続税の基礎控除や給与所得控除の見直しなどの相続税と所得税の改正は先送りになりました。25年間定率で増税するのではなく、抜本的に改正をして税収を増やすことの方が重要だと思います。(き)
山歩き日記(箱根駒ケ岳)
天気予報を見ると曇りだったので、箱根の駒ケ岳と神山のミニ縦走?に行きました。
バスで桃源台まで行き、ロープーウエイの下から登って大涌谷まで行きました。大涌谷では、天気が不安定になってきて、定番の温泉卵を食べて山行の無事を祈ります。 
雨具を着て神山に向かいました。神山は箱根の中で一番高い山ですが眺望はありません。神山から駒ケ岳に向かう途中で、駒ケ岳からきた登山者に会いました。なんでも山頂は立っていられないほどの暴風雨だとのこと。駒ケ岳が近づくとだんだん風が強くなってきまして、山頂は本当に立っていられず、しゃがんで体と低くして箱根神社に辿り着きました。本当ならば芦ノ湖や富士山の絶景が見られるはずなのに、ガスっていて残念。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第114号 平成23年11月(2011年)
今月のご意見番〜自転車のマナー
警察庁が自転車交通総合対策をまとめ、自転車は原則車道を走行し、3m未満の歩道は走行しないよう指導していくそうです。また危険な違法行為には取締りを強化します。
私は仕事で自転車に乗ることが多いので、この総合対策はとても気になります。普段、歩道のあるところでは、歩道を走っています。車道はとても怖くて通れません。確かに猛スピードで走行している自転車にヒヤリとすることが少なからずありますが、私のようにママチャリでゆっくり走っている人とロードレース車とは違います。
自転車が関係する交通事故は平成22年は約15万件で交通事故全体に占める割合は20%だそうです。このうち84%が対自動車で、歩行者との事故は1.8%に過ぎません。自転車が車道走行をするようになれば、ますます事故が増えると思います。今回、自転車が規制を受けるようになったのは、交通ルールを守らない、マナーのない人が多いからです。交通ルールやマナーが徹底されていない状態で歩道から自転車を追い出すのは、非常に危険だと思います。
小学生の頃、学校で「自転車教室」が開催され、校庭にコースが作られました。腕で右折左折の合図をだしたり、交差点での一時停止などを女性警官が実演しました。当時は右折左折の合図をしている人を見かけましたが、今はまったく見かけません。学校のみならず大人も安全教育を徹底すれば、人も自転車も安全に歩道を走行できると思います。(き)
個人事業者の不合理
個人で事業を行うと、大概の場合は事業税がかかります。しかし事業税は、個人事業者すべてにかかっている訳ではありません。事業税のかかる業種として地方税法で列挙されている業種を営んでいる人だけにかかってきます。
例えば、俳優やスポーツ選手は事業税がかかりません。農業や漁業にも事業税がかかりませんが、畜産業や水産業は事業税がかかります。また、「請負業」などは事業税がかかりますが、範囲が曖昧です。
消費税は事業を行っている人すべてが対象となりますが、事業税は限定された業種だけです。現在はいろいろ新しい業種が増えています。列挙された業種ではなく、「事業所得」として確定申告しているものを事業税の対象にしないと不平等だと思います。(き)
山歩き日記(三頭山)
三頭山は、大岳山・御前山と並び奥多摩三山と言われ、東西中央と3つの峰を持つ山です。標高は1500mほどなので奥多摩の中では比較的高い方です。まずは小河内ダムのバス停まで行き、ドラム缶橋を渡りました。小学校の遠足以来でしたが、ちょっと揺れて楽しい橋でした。登山口からヌカザス山までは急登が続き、とても疲れましたが、やっとたどり着いた三頭山の頂上からは、鷹巣山や雲取山が見えました。雲取山はいつか登ってみたい山です。 
下山は都民の森に降りましたが、こちらは楽ですぐに到着しました。ずっと都民なのに、都民の森に来たのは初めてでした。アスレチックや工芸センターなど楽しそうな施設がたくさん。都民の森から、武蔵五日市駅はバスで1時間かかりました。(き)
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第113号 平成23年10月(2011年)
今月のご意見番〜真っ赤な絨毯
先日、巾着田の曼珠沙華(彼岸花)を見に行きました。巾着田は、埼玉県の秩父の近くにあり、高麗川が蛇行している地形により、上から見ると巾着のような形に見えます。今まで知らなかったのですが、巾着田の曼珠沙華は、結構有名らしいです。
ちょうど満開で、一面が真っ赤な絨毯を引きつめたような美しさです。曼珠沙華は、ひと株から7〜8本の葉の節もないまっすぐの花茎がでていて、そこに1輪の花が咲いています。お彼岸の頃に咲くので、彼岸花とも言われます。また、リコリンという毒があるので、花茎の汁に触れると皮膚炎を起こすことがあります。そんなことから、なんとなく妖艶なイメージの花ですが、群生して咲いている情景は、本当に目を奪われました。とてもいい休日を過ごすことができました。(き)
復興増税
復興増税案が民主党で取りまとめられました。所得税は平成24年から4%の定率増税を10年間。住民税は26年6月から均等割りが500円増税で、期間5年間。たばこ税は24年10月から国1円、地方1円増税となります。法人税は4.5%下げて、10%定率増税となるので、実質2%程度の減税となります。法人税については、3年間の予定です。
民主党案は取りまとめられ、与党合意まではたどりついたようですが、今後、野党との協議でどうなるかはわかりません。
復興財源としては、11.2兆円が必要とされ、これらの増税が充てられるのですが、どの税目で合計いくらの増税になるのかを明らかにしてくれた方が、議論がわかりやすいと思います。たばこ税は1円で年間2千億円の税収になると雑誌に書いてありましたが、たばこを止める人もいるので、その金額の根拠が正しいのかわかりません。所得税は平成23年の予算では13兆5千億円の税収予測なのでそれを4%定率増税すると年間5400億円税収が増えることになります。しかし、不景気で職を失ったり、給料が下げられたりということもあると思います。同じ規模で所得税が推移すれば、10年間で5兆4千億になるので、復興財源の半分を賄える計算ですが、その通り行くのでしょうか。法人税にいたっては、元の予算が7兆8千億円でそれを2%減税するので1500億円の減収になります。増税は税収の見込み額の根拠を示して欲しいものです。(き)
山歩き日記(鷹巣山)
奥多摩の鷹巣山に行きました。標高は1700メートルなので奥多摩の中では高い方です。鷹巣山の登山道はいろいろありますが、その中でも「奥多摩三大急登」と言われる稲村尾根から登りました。最初は沢沿いの気持ちのいい道ですが、やがて急登になり、2時間半ずっと登りっぱなし。
鷹巣山の山頂からの眺望はすばらしいです。奥多摩の山々はもちろん富士山がよく見えます。広々した山頂では、たくさんの人たちがお昼を食べていましたが、コンロで「山ごはん」を作っているグループがいて、美味しそうでした。
下山は岩尾根を使いましたが、奥多摩駅までゆるやかだけど長〜い道のりです。登りも疲れましたが、下りの方が膝にきて疲れました。奥多摩駅からホリデー快速で帰りました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第112号 平成23年9月(2011年)
今月のご意見番〜無駄なき復興計画を〜
大震災の復興の為に当初5年間で19兆円を使う方針だそうです。これは首相が変わっても変更はないでしょう。速やかに3次補正予算を組み、復興の為に予算が執行されることを願います。
仮設住宅は、岩手県では、ほぼ必要数が建設されたそうですが、宮城県、福島県ではまだ不足しています。しかし新聞報道などで、仮設住宅が余っているとも聞きます。病院や商店などから遠い場所の仮設住宅は敬遠され、それより民間の賃貸住宅を借上げて仮設住宅とする方が希望者があるようです。
おカネをかけて仮設住宅を建設しても余ってしまっては意味がありません。これからは復興の為に巨額のおカネが動くことになると思いますが、本当に必要なものに使ってもらいたいものです。地元の要望をよく聞いて、ミスマッチのないように。「復興」の名の元に、不要不急の事業にまで政治家や業者が群がってくることのないように。
8月初めに行政刷新担当相を兼務する枝野官房長官(当時)が、復興関連事業の無駄について、刷新会議で精査する方針を打ち出しました。首相が変わり、内閣が変わるとどうなるかわかりませんが、なんらかの機関で無駄のチェックをしてもらいたいものです。復興予算は、今後の大増税で賄われるのですから。(き)
税制改正
消費税の「95%ルール」について改正がありました。
例えば、ある会社は、110億円の売上あり、そのうち105億円はオフィスの貸付(課税)、5億円が住宅の貸付(非課税)の売上だったとします。その会社の経費のうちオフィスの貸付の為の広告費や営業費が21億円、住宅の貸付のための広告費などが3億1500万円、事務所の家賃や光熱費などの経費(課税)が31億5000万円円、給料など(非課税)が20億円だったとします。
この会社は、課税売上が95%以上なので今までは95%ルールの対象となり、課税の経費にかかる消費税は全額控除できたため、納める消費税は、2億3500万円でした。これが今回の改正で、住宅貸付にかかる経費の消費税は全額控除できず、住宅とオフィス貸付共通の経費は、売上の割合を掛けて、住宅対応分は控除できなくなりました。納める消費税は約2億5700万円となります。この改正は売上5億円以上の会社が対象です。(き)
山歩き日記(高尾山)
昨年、50年ぶり(?)に4月に東京で雪が降りました。雪の日の2日後に高尾山に行きました。暖かくて気持ちのいい登山日和でした。滝のある6号路から登りましたが、雪がたくさん残っていて、雪山のようにきれいでした。 
でも雪が溶けてドロドロ道になってきました。特に高尾山から景信山への道は、ドロ沼のようになっていて、足がズブズブとはまってしまいます。あまりに歩きにくいし、スパッツや靴がドロだらけになってしまったので、当初は陣馬山まで行く予定でしたが、変更して景信山から小仏に下山しました。
予定より早く下山したので、高尾の「森の科学館」の桜保存林を見に行きました。ソメイヨシノは終わっていましたが、いろいろな種類の桜が咲いていて、きれいでした。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第111号 平成23年8月(2011年)
今月のご意見番〜原子力賛否〜
大震災から5か月がたちましたが、福島の原発事故はいまだ終息していません。放射能汚染など次々に問題が発生しています。6月の朝日新聞の世論調査では、原発を段階的に減らして将来は廃止するという案に74%が賛同しています。共同通信社の世論調査でも、原発を減らす又は廃止するが53%でした。
一般の人たちは、原発を減らしたり廃止する方向を望んでいるように思うのですが、テレビなどでは、減らしたり廃止したりという意見は全く放送されていないようです。廃止派と継続派のコメンテーターを呼んで議論させれば、おもしろい番組になると思います。報道機関は賛否の意見を客観的に取り上げるべきだと思います。
しかし実際はスポンサーの意向などもあるのかもしれませんが、原発に反対する意見は取り上げられることが少ないと感じます。芸能人が原発反対を言うと仕事を干されるという話も聞きます。
原発がないと困る人もいるだろうし、人それぞれに様々な立場や意見があると思います。今は非常事態です。双方の意見を出し合い、十分な話合いができる環境になって欲しいものです。(き)
税制改正
今年の税制改正は震災やねじれ国会の影響で小幅なものとなりましたが、その中で消費税については、重要な改正がありました。その一つに免税か課税を判定する基準期間についての改正がありました。
例えば平成23年に個人事業を開業すると23年・24年は消費税の免税事業者です。23年の売上げが1千万円を超えると、25年から課税事業者となり消費税を納めなくてはなりません。
今回の改正では、平成25年以降は、前年の上半期の売上か給料支払い額が1千万円を超えると翌年から課税事業者になることになりました。例えば24年1月に開業して、1〜6月の売上が1千万円を超えると、25年から課税事業者になります。ただ、給与の支払額を売上金額と読み替えるという規定があるので、給与が1千万円以下ならば翌年から課税になることはありません。
この改正で、今までは無条件で2年間は免税だったものが、免税期間が短くなる可能性がでてきます。また、半年経過した時点で、売上金額や給料の支払額を集計する必要が生じてきます。(き)
山歩き日記(大岳山)
大岳山は奥多摩三山の一つで、標高1266メートルです。御岳山から登るコースが人気ですが、奥多摩駅から愛宕神社を経て鋸尾根から登ることにしました。歩きはじめると、いきなり愛宕神社の長い石段があり、さっそく汗だくになりました。鋸尾根は「鋸」というだけあって細かいアップダウンがあり、結構疲れました。少しだけですが、鎖や梯子もあります。 
3時間半かけてやっと大岳山の山頂に着きました。人気の山だけあって、山頂はすごく混んでいました。下山は、御岳に降りましたが、途中のロックガーデンは気持ちのいい渓流沿いの道で、滝もあり楽しいハイキングができます。
御岳神社に到着し、御岳の集落を通り、ケーブルカーに乗って帰りました。(き)
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第110号 平成23年7月(2011年)
今月のご意見番〜平日休み〜
今年の夏は節電の為に、自動車業界は土・日に営業をして、木・金に休むそうです。他にも平日に休業する企業が増えています。それに対し、インタビューやニュースなどの論調は批判的なものが多いです。保育園が日曜日休みなので、子どもを預けられない、家族の休日がずれてしまう、友人と会いにくい等。保育園の問題は確かにあると思いますが、平日休みをもっと楽しむ方向で考えてはと思います。
私は10年以上流通業で働いていたので、土・日は仕事で平日休みの生活をしていました。会社の就業時間も一般の会社より遅かったので「アフター5」はありませんでした。学生時代の友人と会っても、翌日は私だけ仕事なのはちょっと寂しかったです。でも、平日休みは行楽地など空いているし、銀行や役所関係の手続きもしやすいし、結構いいものです。会社でお子さんがいる人に、子どもと休みが合わないから、旅行などはどうするのか尋ねたら「子どもの学校を休ませる」と当然のように言っていました。
会計事務所で働くようになってからは、土・日が休みになりましたが、行楽地が混んでいるのに驚きました。たまには平日休みたいと思いました。現在の休みは自分で調整できます。年間休日数は会社時代の半分以下ですが、自由が利くのが自営業のいいところです。
節電による平日休みは9月までの期間限定のものです。いままでずっと土・日が休みだったなら、平日の行楽地に行ってのんびりするのも楽しいと思います。(き)
税制改正
今年の税制改正は震災の影響やねじれ国会の影響でなかなか決まりませんでした。結局2つの法案に分割されて、一部のみが成立したようです。
成年扶養親族の控除の範囲の縮小や、法人税率の引下げ等は継続して審議していくこととなりました。
今回の改正では、年金の申告不要制度ができました。適用は平成23年からなので、実際は24年の確定申告からということになると思いますが、年金所得者の申告が簡素化されます。毎年、区民センター等での確定申告無料相談会を担当すると、年金の確定申告のためにたくさんの相談者が来場します。混雑して、長時間お待たせしてしまうこともあり、心苦しく思っていました。これで少しは年金所得者の負担が減ればと思います。(き)
山歩き日記(日の出山)
日の出山に行ったのは、昨年の3月の下旬でした。確定申告の繁忙期が終わり、足慣らしに選びました。御岳山までケーブルカーで登り、そこから御岳神社に参拝しました。神社のあたりにはまだ残雪がありました。 
そこから日の出山までは、30分くらい。日の出山の山頂では、たくさんの人がお弁当を広げていましたが、その中に網でやきとりを焼いている人がいて、美味しそうでした。 
下山すると吉野梅郷に降ります。満開時期は過ぎていましたが、それでもたくさんの梅が咲いていました。濃いピンク、薄いピンク、白の梅が美しいグラデーションとなり、圧巻でした。吉野の梅は有名だと聞いていましたが、本当にきれいでした。できればもう少し早く来られたら、もっときれいだったのに!(き)
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第109号 平成23年6月(2011年)
今月のご意見番〜消費税増税〜
東日本大震災の復旧・復興の為の財源として消費税増税が議論されています。
消費税増税というと大概、主婦やサラリーマンに街頭インタビューし、「負担が増えるのは仕方ない」とか「家計のやりくりが大変」などどいうコメントがテレビで流れます。しかし消費税は一般の消費者が負担するものではなく、事業者が負担するものです。事業者が増税になった分だけ値上げするので、一般消費者が負担しているような感覚になります。理論的には、増税分だけ値上げすれば手元に残る利益は変わらないことになります。
とはいえ、値上げするかどうかは事業者の判断です。厳しい競争の中ですんなり値上げできるのか、値上げによりお客さんが離れて、逆に売上を減らしてしまうかもしれません。お客さんの買い控えもあるかもしれません。事業者にとっては厳しい経営を迫られます。
仮に値上げをすることができて、その分売上が増えたとします。でも、そのおカネは本体分と消費税分と別々になっている訳ではありません。事業者にとっては、消費税を含めた全体が収入金額となります。ただでさえ資金不足に悩む事業者であれば、収入の増加分を納税資金としてキープしないことが十分にあり得ます。そうなると結局滞納が増えることになります。滞納は租税の公平性を著しく阻害するものです。
復興財源に限らず、社会保障など多くの財源が不足しています。しかし、それを補うために安易に消費税を上げることは反対です。(き)
寄付金控除
所得税の寄付金控除は、控除の対象になる寄付をした時に、寄付金から2千円を引いた金額を所得金額から差し引いて計算します。例えば給料が500万円とすると、所得金額は346万円になります。扶養控除などの所得控除が100万円とすると所得税は、148500円になります。ここで、10万2000円の寄付をしていたら、10万円が控除されますので、所得税は1万円減ります。
寄付金控除は所得の40%が限度でしたが、今回の震災を受けて震災関連寄付金については、所得の80%まで控除されることになりました。先ほどの例で、250万円の寄付をしていたら、所得金額はゼロになり、所得税もゼロになります。震災関連寄付金は、国や被災地の県や市町村など一定のものが対象になります。(き)
山歩き日記(大山)
今回は近場の大山。下社までケーブルカーを使った楽ちん登山でした。下社で登山の無事を祈願し、急な石段を登り、表参道を登ります。途中、天狗の鼻つき岩を見学、富士見台からは雄大な富士山の姿を見ることができました。
下社から1時間ほどで山頂に到着。ガスが上がってきて眺望はあまり良くありませんでしたが、たくさんの登山客で賑わっていました。鍋パーティをしている人もいて楽しそう。
下山は見晴台方面からですが、段差のある木の階段が続きます。これが登りだったらちょっときついかもしれません。途中で二重滝を見学しましたが、沢登りをしている人が滝の上にいてびっくり!
下社からは男坂を下り、昼過ぎにこま参道に到着。山ゆり食堂で食事して帰りました。(き)
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第108号 平成23年5月(2011年)
今月のご意見番〜今こそ政治力を〜
東日本大震災から2か月が過ぎましたが、今だ原発は危険な状態が続いているし、仮設住宅建設も進まず、被災された方の生活再建は程遠い状況です。それでも少しづつ復興に向けて歩みだしているように思います。
震災はもう落ち着いたと見たのか、またぞろ永田町では「菅おろし」が始まりました。確かに適切な対応ができなかったのでしょうが、それでは誰が首相としてふさわしいのか、震災の復興、原発、景気の後退等の困難な状況に対し、どうすれば乗り越えられるのか、具体的な提言はなく、いつもの足の引っ張り合いです。
昨年6月に当時の鳩山総理が、沖縄の米軍基地の対応について不適切であったと「鳩山おろし」が始まり、結局辞任しました。沖縄と基地の問題は、総理大臣が辞任するほどの重要な問題であったにも関わらず、その後なんの解決もされていません。結局、普天間の滑走路は自民党時代の当初案通り、V字滑走路を造ることで同意しました。鳩山総理の辞任は何だったのでしょうか。
将来展望のない権力闘争や利権争いはやめて真摯に政治に向き合ってもらいたいものです。マスコミもおもしろおかしく囃したてるのはやめてもらいたいです。(き)
義援金
国税庁のホームページに義援金に対する税務上の取扱FAQがあります。
県の災害対策本部、日本赤十字社、中央共同募金会等の「国等に対する寄付」や「指定寄附金」に該当するものは、個人では寄付金控除になりますし、法人では全額経費になります。
NPO法人への寄付の場合は「認定」NPO法人かどうかにより扱いが変わります。認定された法人であれば、個人では寄付金控除の対象になります。法人では、ちょっと複雑になるので計算式は省略しますが、資本金と所得金額を基に経費に入れる金額を計算します。仮に資本金1千万円で所得が100万円だとすると、3万7500円までは経費に入れることができます。認定NPO法人でも、被災者支援活動に係る費用について国税局長の確認を受けると指定寄附金になり、全額経費に入れられます。
認定されていない団体の場合は、寄付をしても個人、法人とも控除の対象になりません。寄付をする時は、その相手方がどこに該当するのかにより取扱が変わります。(き)
山歩き日記(南高尾山稜)
高尾駅からバスに乗り、小仏峠に向かいました。ここから大垂水を経て南高尾山稜になります。コースは小さな山や峠がいくつもありますが、特に高い山はありません。
まずは大洞山536メートル、中沢峠、西山峠、三沢峠、草戸山を越えていきます。途中には津久井湖や丹沢山系を見渡せる場所もあり、気持ちのいいハイキングができました。途中の草戸山は町田市最高地点だそうです。町田市はずいぶん広いのだなと驚きました。ふれあい休憩所付近では、山歩きではない普通の観光客の人たちがいました。近くの城山ダム見学の人たちのようです。
4時間ほどでゴールの高尾山口に到着しました。参道にはたくさんの蕎麦屋があり、名物のとろろそばをいただきました。(き)
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第107号 平成23年4月(2011年)
今月のご意見番〜お見舞い申し上げます〜
この度の震災で被災なさった皆様に心よりお見舞い申し上げます。
3月11日に地震が発生した時に私は事務所で確定申告書の作成をしていました。今まで経験したことのない激しい揺れで驚きましたが、特に被害がなかったので、仕事を続けました。でもラジオを聞いていたらなんだか普段と違う様子です。電車が動いていないので歩いて家に帰ることにしましたが、大勢の人が歩いているのに驚き、日頃、能天気な私も大変なことが起こったのだと感じました。
地震、津波、原発事故と災害が次々に起こりました。さらに計画停電や節電、お米やミネラルウォーターや電池など物資の不足で東京に住む私たちの生活にも大きな影響があります。「被災者以外は通常の生活をし、仕事をして経済活動をすることが被災地を下支えすることになる」ということも聞きますが、これからの経済活動がどうなるのかわかりません。だんだん影響がでてくると思います。でも、不安がっても仕方ありません。「なるようになる」と考え、日常生活を送ることに感謝したいと思います。(き)
ふるさと納税
今回の震災で義援金を送った方は多いと思います。所得税の寄付金控除はよく知られていますが、住民税にも控除があります。
市町村の条例で定められた学校や公益法人等に寄付をすると寄付金額から5千円を引き、10%を掛けた金額が住民税の税額から控除されます。さらに寄付先が市町村や都道府県の場合には、寄付金額から5千円を引いた金額に、所得税の税率に応じて定められた率を掛けた金額を加算します。この加算が「ふるさと納税」の制度です。例えば5万円を市町村に寄付したら、まず5万円から5千円を引いた4万5千円の10%、4500円が控除されます。所得税の税率が10%だとしたら、加算額は4万5千円に80%を掛けた3万6千円となり、合計で4万500円が住民税額から控除されます。ただし控除額には上限があります。
この税額控除制度は、所得税の率が高いほど、控除額が少なくなります。所得税の税率が40%の人だと、加算額計算の時に4万5千円に掛ける率が50%になるので、控除額は10%の人に比べ、2万2500円少ない2万7千円です。住民税の税額控除は、確定申告すれば自動的に受けられます。(き)
山歩き日記(川乗山)
川乗山は奥多摩にある標高1363メートルの山で、登山者の多い人気の山の一つです。奥多摩駅からのバスで登山口の川乗橋まで行きました。そこから渓流沿いの道が続きます。ちょっと昇仙峡のような感じで、とても気持ちがいい道です。
でも歩き進むうちにだんだん谷が深くなってきました。梯子のような木の橋を何度も渡りますが、下を見ると腰が引けてしまいます。 
しばらく行くと百尋の滝があり、その後、急な登りが続きます。かなり疲れたところで、やっと山頂です。山頂は広くて見晴らしがよく富士山も見えました。山頂は寒くて、コンロでカップラーメンを作っている人がうらやましかったです。
下山は長い単調な尾根歩きでしたが、無事に鳩の巣駅に到着しました。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第106号 平成23年3月(2011年)
今月のご意見番〜子供手当〜
1月の給料から、15歳以下のお子さんがいらっしゃる方は差し引かれる源泉所得税が増えています。子ども手当の創設の変わりに、15歳以下の扶養控除が今年から無くなりました。来年からは住民税でも扶養控除が無くなります。
現在の子ども手当は月1万3000円なので、年間15万6000円になります。税率が10%の人は、扶養控除がなくなると所得税が38,000円、住民税が33,000円増税になります。子ども手当と比較すると85,000円収入が増えたように見えますが、従来は児童手当で年6万円もらえていたので、実質は25,000円の増加になります。
税率が20%の人だった場合は、扶養控除が無くなることにより、所得税が76,000円、住民税が33,000円増税になるので子ども手当と比較すると47,000円増えますが、児童手当が6万円もらえていたことを考えると実質は税金の増加の方が大きくなります。
逆に5%だったり、所得税がかかっていなかった場合には子ども手当で実質収入がだいぶ増えることになります。「控除から給付へ」という意味では理にかなっているのかもしれません。
国会での予算関連法案の審議は混迷を深めています。子ども手当も修正の可能性が高いと思います。どのようになるかはわかりませんが、所得税の増税はすでに始まっているし、住民税の増税も決定されています。少なくとも負担増は避けてもらいたいものです。(き)
パンダの歴史
上野動物園にパンダがやってきました。3年ぶりにパンダが来たとかで、大きく報道されています。
パンダの来日は1972年のカンカンとランランに始まり、その後79年にランランが死ぬと、80年にホアンホアンが来ました。しかし同じ80年にカンカンが死に、82年にフェイフェイが来ました。ホアンホアンとの間に3頭のパンダが生まれましたが、最初の仔のチェチェはすぐに死んでしまいました。2頭目のトントンは2000年まで生きました。3頭目のユウユウはリンリンと交換で中国に行きました。代わりに来たリンリンは08年に死にました。日本にこんなにたくさんパンダがいたとは知りませんでした。ユウユウとかリンリンはほとんど記憶に残っていません。(き)
山歩き日記(金時山)
天下の秀峰富士山の展望台として人気の、箱根の金時山に行きました。
その日はとてもお天気が良く、たくさんの登山者がいました。金時神社脇の登山道は渋滞して、鎖場のところでは、鎖の順番待ち。下ってくる人がいると、交互に道を譲りながらなので、また渋滞。大人数の団体さんが、ゆっくり登っているとそこでまた渋滞。山頂も人がいっぱいでお弁当を広げることもできません。
でも富士山の眺めは最高でした。これだけでも登ってきた甲斐があります。
乙女峠方面に下山し、仙石からバスで帰りましたが、バスは満員でぎゅうぎゅう詰め。道路は渋滞で箱根湯本まで1時間もかかり、とても疲れましたが、富士山を堪能した1日でした。(き)
発行元:菊池美菜税理士事務所 〒156-0052 世田谷区経堂1−11−19−204 TEL03−3429−0144
第105号 平成23年2月(2011年)
今月のご意見番〜見えない景気回復〜
いまだ景気は低迷を続け、特に私たち中小企業には明るい兆しが見えません。資金繰りに苦労なさっている会社は日本中にたくさんあると思います。
景気回復は「卵が先か、鶏が先か」的な要素があると思います。みんながおカネをどんどん使い商品やサービスを購入すれば企業や事業者におカネが入ります。そうすると企業等が入ってきたおカネを使うので、また景気がよくなります。現在は、給料などが抑えられおカネが入ってこないので、みんなはおカネを使いません。そうすると企業等におカネが回らないので、企業はおカネを使わず、景気はますます悪くなります。
この循環を断ち切るために、過去には公共事業でおカネをバラマキ、現在は子ども手当でバラマキました。でも子ども手当をもらった家庭では、子どもの将来の為に手当金を預金しているとも聞きます。預金しないまでも通常の生活費になり、新たな支出を増やすには至っていないようです。
企業に対しては法人税を下げます。税負担が減った分だけキャッシュが残りますので、それを投資や従業員の給料に回すようにとの意図ですが、企業側はそれを確約することを拒んでいます。借入の返済や内部でおカネを貯めようとしています。おカネが循環しないと景気は良くなりません。
政府は巨額の財政赤字でおカネをばら撒いて景気回復しようとしてますが、安心して暮らせる社会にならないと、企業も個人もおカネをしまい込んでしまうでしょう。やはり政治の安定が先だと思います。(き)
滞納税額のペナルティー
国の税収は約40兆円ですが、滞納税額が1兆5千億円あり、そのうち、消費税が一番多くて約4500億円です。
期限までに申告をして納税をしないと、遅れた期間について延滞税がかかります。税率は平成22年だと4.3%ですが、2か月以上滞納だと14.5%になります。消費税30万円を3か月滞納して6千円弱です。
期限に遅れて申告したり、申告をしなかった場合は無申告加算税がかかります。原則として15%です。悪質な場合は重加算税が40%かかります。
事業をしていると、取引先への支払いや銀行借入れの返済を先に行い、税金は後回しになるケースがあると思います。油断していると滞納税額はあっという間に増えてしまいます。滞納しないように資金計画を考えたいものです。(き)
山歩き日記(丹沢塔の岳)
丹沢で一番人気の塔の岳に行きました。秦野駅からヤビツ峠行きのバスは超混雑していて、ステップのところにやっと乗り込むことができました。
ヤビツ峠からしばらく歩き登山道に入りました。二の塔、三の塔など小さなアップダウンを繰り返しながら登っていきます。塔の岳の魅力はなんといっても、これから歩く尾根を見はらすことができることです。遠くに見えた塔の岳山頂がだんだん近くなってきます。最後の登りはかなり疲れましたが、どうにか山頂に到着。広い山頂からは富士山がよく見えました。たくさんの人がお弁当を広げたり、コンロでラーメンなどを作っていました。
下山は大倉尾根ですが、ここは単調で急坂が続くことで知られています。膝がガクガクになりました。(き)
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第104号 平成23年1月(2011年)
今月のご意見番〜新年おめでとうございます〜
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。2001年に開業したので、今年はなんと!10周年です。多くの方々に支えていただき、なんとか今日までやってきました。本当にありがとうございました。また次の10年に向けて、ますますお客様との信頼関係が築けるように努力して参ります。
お正月はいくつかの神社に初詣に行きましたが、どこも大変な人出でした。神田明神で商売繁盛のお守りを購入しました。お客様のご事業がますます繁栄しますようにとの願いを込めて!
その後、東京大神宮に行きました。東京大神宮は近年、縁結びのパワースポットとして話題になっている神社です。参拝者は他の神社と異なり、若い女性やカップルが多かったです。
男女の縁だけでなく、人との縁はとても大事なものだと思います。私は今年もいろいろな人をお会いする機会があると思います。人とのご縁を大事にしていきたいと思います。(き)
平成23年度税制改正
昨年末に平成23年度税制改正大綱が発表されました。まだ法案が通っていないので、ねじれ国会に中、この大綱通りの改正になるかわかりません。
所得税関係では、注目されていた配偶者控除については、今回は改正がありませんでしたが、今後も検討していくそうです。
給与所得控除については、1500万円という上限が設けられ、さらに役員や国会議員や公務員などは2000万円超えると徐々に控除額が下がるようになります。役員だけでなく国会議員や国家公務員も対象になるところがなかなかいいですね。
成年扶養控除はちょっとややこしくなります。障害者や要介護者が控除を受けられるのはわかりやすいのですが、介護をしている人や90日以上通院や入院をした人も控除を受けられます。実際に介護をしているかどうかの判定はどうするのでしょうか。
法人税や相続税や消費税も変わります。民主党の基本的な考え方は、経済の活性化・雇用の拡大・格差是正ということなのですが、ちぐはぐでわかりにくい税制になりました。実際に運用していく時はどうなるのかと思います。(き)
山歩き日記(陣馬山・高尾山)
高尾駅を降りるとバスを待つ長蛇の列。臨時バスもでていました。ようやく満員のバスに乗ること30分で陣馬高原下に到着し、ここから登山開始です。約1時間半で陣馬山山頂、白馬の像とご対面しました。富士山が見えて気持ちのいい山頂でした。
陣馬山の次は景信山を目指します。だんだん標高が低くなるので、基本的に下りです。景信山の山頂にはたくさんの人がいました。茶店では名物のなめこ汁をいただきました。
景信山を後にして、小仏峠、城山山頂を経て一丁平に到着しました。このあたりから茶店が点在し、登山客だけでなく、一般の観光客も散策しています。長い階段を上がると高尾山山頂に到着です。陣馬高原下バス停から5時間半かかりました。山頂はたくさんの人で混雑していました。さすが三ツ星の山です。下りは4号路から6号路を通り、びわ滝を見学しました。(き)
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