いちばん簡単で、いちばん難しい相手       2005年 2月9日

 冷や々々ドキドキの勝利。まさかこんなに苦労するとは。

 今日は、朝から在日朝鮮人の2人を繰り返し取り上げるマスコミ。日本で生まれ、日本社会の中で生活する彼らも国籍は北朝鮮。例えJリーグのチームメイトと相対しようが、祖国の代表に呼ばれれば祖国のために戦うのは当然のこと。何の不自然さもない。
 ところで、彼らの言動・人間性が日・朝両国サポーターの国民感情を少なからず友好的にさせたのは間違いない。しかし、この感情のバランスは日本が勝ったから保てるのであって、負けたらもちろん、引き分けてもそれは一気に崩れ、暴動に発展しかねない恐れも秘めていた。「政治とスポーツは別物!」とは言っても国の代表同士の戦い、多少の遺恨が残っても不思議ではない。だから、現在の日・朝間の不安定さを考えれば本当に重要な一戦であった。今さらながら、勝てて良かったと思う。

 日・朝サッカーの長い歴史の中でも、お互いアウェーで勝ったことが無いという記録がある。その歴史からしても、日本が高い確率で勝利することは試合前から予想がついていた。力関係からしても(実際、北朝鮮の実力は未知数だし相性というものがあるのでやってみないと分からないが)楽に勝てる相手のはずが、一時は勝利を諦めさせるような薄氷を踏むような試合展開に。
 日本が苦戦した原因に、情報収集と決断力が挙げられるだろう。北朝鮮は日本をよく研究していた。サントス加地の両サイドと小笠原を抑えれば、日本が攻撃できなくなることを知っていた。先制した後、日本はシステムが機能しない悪い流れのまま後半を迎えることになる。流れは完全に、早々と2人を投入した北朝鮮のものになったのである。
 ジーコ監督が俊輔を入れ、4バックにシステム変更したのは同点に追いつかれてからの後半も21分過ぎ。それからは見違えるように動きが良くなった。交代時期、システムの問題、メンバー構成に賛否両論あるだろう。しかし、コンディションの問題もあり、3人の交代枠ではリスクを冒せないジレンマがあるのも事実。結果、勝利に結びついたことで表だった監督非難は聞かれないだろうが、今後、相手に合わせた臨機応変なシステム変更が必要になるだろう。

 「勝ち点3」は喜びたい。しかし、最も組みし易いと思われたホームの北朝鮮戦の勝利でリーグの6分の1が終わっただけ。アメリカ・フランスW杯予選を思い出すと素直に喜べない。本当に難しいのはこれからだから。





アテネへ                            2004年 3月19日

 最終戦になって初めて日本らしい攻撃の形ができた。これにはメンタルな面が大きく作用しただろう。

 最終戦に臨むにあたり各国のモチベーションを推測すると。まず、UAEは1位になる可能性が1%にも満たないと少なくとも監督は思っていたに違いない。志気を高める要素の無くなった彼らに、もはや戦う気力は持ち合わせてなかったろう。そしてバーレーンだが、自力1位には5点差以上で勝利することが条件になるが、対戦相手のレバノンにはUAEラウンドで3失点を喫している上に最近2試合の大躍進を見れば不可能に近いものだと感じていただろう。彼らがどのよう精神状態で試合に臨んでいたか知らないが、ほぼ同時刻スタートの日本が2−0とすると極端にモチベーションが下がったことは想像できる。
 
日本が絶対的に有利なことは事実であり、余程のことがない限りどんでん返しは無いだろうと思っていた。だから不安はあまり感じなかった。ただ一つ有るとすれば、相手が引いてゴール前を固めてきたら、まかり間違って引き分け狙いに来たら(UAE代表としてのプライドが許さない、有り得ないことではあるが)、日本はその高い壁を越えられるだろうかということ。しかし、その一抹の不安は試合開始直後に一掃された。“日本の先制点”。これで99.9%確信が持てた(最終戦の相手がバーレーンでは無かったことを神に感謝しなければならない)。結果、日本らしい形で完勝しアテネ行きの切符を掴んだのである。

 さて、最終戦を優位に展開できたもう一つの要因に、山本監督の思いきったシステム変更が挙げられる。つまり、スリートップにしたことで田中達也が左サイドに流れ、得意のドリブル突破とスピードを生かしたサイドアタックが可能になったこと。これで攻撃に厚みが加わり、また、中東得有の早いカウンターを恐れてなかなか上がれずにいたサイドバックの欠点を補い守備から攻撃へのスムーズな流れを生んだ。アテネオリンピック本番に向けて修正すべき重要なヒントがこの辺に隠されているような気がするがどうだろう。

 本大会にはオーバーエイジ枠が3つある。これを使わない手はない。どこに使うべきか?6試合で1失点のDFは闘莉王が戻ってくれば問題ない、まず合格だろう。得点のほとんどを叩き出したFWはシドニー組と比較しても遜色なく魅力的である。
 世界のサッカーの核は中盤(MF)にある。例えば、フィジカルが強く、キープ力があり、得点能力に優れた中田英寿をトップ下かボランチに入れる。視野が広く的確なコーチングができる彼のような存在は絶対必要である。それから、スピードがあり、ドリブル突破に優れていて、正確なセンタリングを得意とする三都主を左のサイドバックに。小野伸二の左サイドも面白い。あとは、GK楢崎正剛はどうだろう。大舞台の場数を踏んだ彼なら安心してゴールを任せられる。
 いずれにしても面白いチームができそうだ。実力からしてもメダルを取れる可能性は充分にあると思う。8月の本番にどれだけ成長した姿を見せてくれるか今から楽しみである。




祝!中田英寿ボローニャ移籍
                  2004年 1月4日

 正月早々 おめでたいニュース
「セリエA・パルマの中田英寿がボローニャへレンタル移籍!」

 これまで何度か移籍を経験してきた彼もイタリアという大きなサッカー市場の中である程度の地位を築きあげてきたが、高騰し続けてきた移籍金がネックとなり本人の希望は元より彼を本当に必要とするチームへの移籍が困難になってしまった。実際、プレミアからオファーがあり、やはり高い移籍金の問題が解決せず結局断念せざるを得なかったらしいが、もし実現していればと思うと誠に残念な思いがする。

 彼‐中田英寿も自らのホームページにおいて幾度となく移籍の難しさを語ってきているが、クラブ間の承認と契約の問題があって本人の希望は最終決断のみとまずはクラブ同士の交渉に命運を委ねるしかないことを痛感している。

 出場機会の減った今期も例年に漏れず移籍の噂は絶えなかった。そんな彼に訪れた運命的な出来事が“パルマ親会社の経営破綻”。年棒の高い主力選手を放出せざるを得なくなったクラブにもはや移籍を止める術は無かった。正にグッドタイミングで彼を本当に必要としているだろうチームであり、彼が今一番信頼できるペルージャ時代の恩師名将マッツォーネ監督の元でプレーできることになったのである。

 “千載一遇のチャンス”。代理人の力量もあったと思うが本当にラッキーだった。ボローニャへの移籍は彼の得意とする中央のポジションでプレー出来ることのみならず出場機会が増えることは目に見えて明らか。常にモチベーションを高く保てることで、暫く眠っていた彼の潜在能力が開花しもうワンステップレベルアップするかもしれない。

 今回の移籍は彼と彼の周りの環境、そして2月からW杯一次予選が始まる日本代表にとってもプラスに働くことは間違いない。“日本の宝‐世界のNAKATA”輝きを取り戻した彼の勇姿をイタリアのピッチ上でまた見られるのにそう時間は掛からないはず。“やはり中田だ!”マスコミにそう言わしめる活躍を今から楽しみにしている。





もうすぐ2006ドイツW杯が始まります      2003年 12月8日

 ドイツW杯アジア地区一次予選の組み合わせが決まりました。日本オマーンシンガポールインドのグループに入り、グループ1位にのみ与えられる最終予選進出を懸けて来年2月18日からホーム&アウェー方式で激しい凌ぎあいが始まります。

 2002年、日本と韓国の躍進に伴いがぜん注目されてきたアジア各国は強化に本腰を入れてきており、以前に比べて数段レベルアップしていると思われます。
  アメリカW杯予選・フランスW杯予選ともに無敗で1次予選を突破した日本といえども簡単に予選通過できない状況になってきています。

 日本と対戦する3ヶ国がどれくらいの力を持っているのかDateから調べてみると..。

オマーン (FIFAランキング62位)
日本との対戦Date
W杯フランス大会アジア1次予選(1997年)
      日本 1−0 オマーン(オマーン)  日本 1−1 オマーン(国立)

 ※日本が勝ったといっても最小得点差、国立での引き分けが気になる
最近の動向
今年10月21日に行われた「アジアカップ予選」でホームに韓国を迎え入れ3−1の堂々たる勝利を納めるなど、最近着実に力を伸ばしている。
シンガポール (FIFAランキング102位)■
日本との対戦Date
アジアカップ予選(2000年2月13日)
      日本 3−0 シンガポール(マカオ) 
 ※日本の楽勝と思われていたが以外に苦戦し、PKとセットプレーで挙げた3得点にとどまった
最近の動向
2010年W杯出場を目標に国内プロリーグの整備や海外からの代表監督招へい等、積極的な強化に取り組んでいる
しかも、代表の半数がイングランドやブラジルからの帰化選手で占めることになりそうとの情報も
インド (FIFAランキング128位)■
日本との対戦Date
20年以上フル代表の対戦は無いが、98年のバンコクアジア大会でU−21日本代表が1−0で勝利している
最近の動向
最近の予選成績はあまり芳しくないが、海外遠征など積極的な強化に取り組んでいる
しかし、日本にとって最も厄介なのは40度を超える暑さの9月にインドで試合をしなければならないこと。暑さ対策、給水の問題、全くのアウェーの雰囲気など障害は多い。もし、失敗してここでつまずいたら取り返しのつかないことになってしまう可能性が高い。コンディション作りに頭を悩ますことになりそうだ。


 日本にとってのアジア予選は「1997年11月16日のジョホールバル」以来、実に6年ぶりとなります。その間にアジアの勢力図も変わってきました。過去の戦績に囚われていると思わぬ落とし穴が待ち構えているかも知れません。特にオマーンは最大のライバルとなって日本の前に立ちふさがることは確実です。日本は全勝しないと予選通過は成らないかも知れません。一戦も落とせない真剣勝負!それだけに応援のし甲斐があります。代表メンバーは一生の名誉だと思って精一杯戦って欲しい。




ジーコJapanのテーマはイマジネーション       2003年  6月9日

 アルゼンチンの敗戦から学ぶべき事はたくさんあった。戦術がどうのこうの以前に『勝負に対するどん欲さ(良く言われるハングリー精神)の欠如』、相手に合わせてしまう『お人好しさ』(主体性の無さ)は確かに日本サッカーの進歩を妨げているのかも知れない。しかし、国民性を全く否定してまでサッカーをする必要もなければ応援するつもりもない。ジーコ監督には、日本人に合った日本ならではのサッカーを見つけだし2006年ドイツW杯までにその基礎を固めて欲しいと思う。

 さて、記憶に新しいが、日韓W杯の一年前にトルシエJapanがフランスで屈辱的な大敗を喫したことがある。その後トルシエはさらに組織的な守備に重点を置き、フラットスリー、トライアングルからボールを奪いカウンター攻撃を徹底させて、その一ヶ月後のスペイン戦では相手を窮地に追いやるほど善戦した。さらに6月のコンフェデ杯での準優勝が個々に自信を植え付け、自分たちのやって来たシステムに確信が持てるようになり、それが『W杯決勝トーナメント進出』と言う結果に現れた。しかし、“勢い”と“運の良さ”には限界があった。トルコ戦でちょっとした油断から失点した時、相手も研究してくる組織が崩された時、劣勢に立たされたチームを個人で打開しようとするプレーヤーはほとんどいなかった。

 組織重視で個人プレーを嫌うトルシエの下、ある程度の結果は残せた。しかし、日本サッカーがよりレベルアップするには個人個人の能力アップが必要、つまり、システムにとらわれず状況に応じた個人個人の判断(イマジネーション)を必要とするジーコの考えは組織に慣れた代表メンバーにとっては短期間で理解できるものではない。試合を重ねてもうまくいかず、特にここ二試合は完全に自信を失っているように見える。しかし、フランス戦後がそうであったように今回の惨敗がカンフル剤となってメンバー個々の意識が高まれば次のパラグアイ戦はより質の高い戦い方ができるはずだ。そして、準備期間は少ないが今後の日本代表の方向性を定める意味でも重要な試合になるだろうコンフェデ杯までにどれだけ立て直しができるか。まだ『勝敗より内容』の段階だからあまりこだわるべきではないが、場合によってはジーコ監督の進退問題まで発生しそうな大切な試合で良い結果が残せるよう期待したい。  





アジアのチャンピオンズ杯に注目        2003年 2月23日

 クラブチームは代表チームより強い!は通説で国内の現有勢力をパズルのごとく組み立てて何とか妥協の末に作り上げた代表チームより、世界中から予算の許す限りの猛者をより集め理想のチームを作り上げたクラブチームの方が強くなるのは当然である。

 クラブ選手権といえば最高峰にあるのが「トヨタカップ」で、ヨーロッパ王者と南米王者のクラブ世界No.1を懸けた戦いであることは言うまでもない。

 サッカーの勢力図から言って、ヨーロッパ大陸対南米のチャンピオンが真の世界一のクラブであることは、サッカーの歴史100年以上を経た現在でも疑う余地のない事実である。残念ながらアジア、オセアニア、アフリカ大陸、北中米には強力な国内リーグが存在しない。地理的なもの、サッカーにおける文化や考え方の違いによって世界の一流プレーヤーを集める環境にないのかも知れない。

 さて、アジアにもあまり注目されてないがアジアクラブNo.1を決める「AFCアジアチャンピオンズリーグ」や「アジアカップウイナーズカップ」などがある。先週行われた日本、韓国、中国のチャンピオンチームによる「A3マツダチャンピオンズカップ」もなかなか見応えがあった。こういった大会はアジア各国リーグの存在を示すのに格好の場となりうる。さらに、一昨年中止になった「世界クラブ選手権」の復活があれば世界的に俄然注目が集まることだろう。

 リーグのレベルアップは代表のレベルアップにもつながる。これからはアジアのチャンピオンズカップが“注目”である。





国際親善アルゼンチン戦                       11月21日

 この時期にこのカードの意味は理解し難いが、あえて考えれば「強豪国で良かった」である。
お互いにリーグ戦の真っ最中。むしろ、遙かにハンデの多いアルゼンチンがわざわざ極東の地域にまでこれ程のメンバーを呼び集めたことには驚きと強い意気込みが感じられた。

 対するジーコJapanは2試合目。しかもフラット3から4バックになって中盤のシステムも変わった筈なのにその練習も殆どしていない。

 試合は意に反して守りを固めるアルゼンチン。イタリア、スペインを撃破した韓国の勇姿が日本と重なり彼らのプライドが負けを許せなかったのだろう。果敢に攻め込む日本。しかしゴールを割れない。まともにシュートさえ打たせてもらえない。希に見る守りの意識の高さだ。

 そして後半立ち上がり日本がまだ集中していない時間帯、アルゼンチンは立て続けにゴールを奪った。歴史と経験から生まれた奇襲作戦が見事に当たったのである。

 日本の攻撃をことごとくはね返したアルゼンチンは最後まで集中が切れなかった。負ければ地位も名誉もサッカーをやっている意味までも失ってしまう彼らはまさに“背水の陣”。負けは死を意味する。アルゼンチンのサッカーを否定しなければならない。命がけの戦と同じだ。

 負けて元々の日本には失うものが何もなかった。どうしても点が欲しかったら、世界では日常的に行われている『ペナルティーエリアでドリブルを仕掛け倒されてPKを貰う』とかいろいろ方法はある筈なのにワンパターンの攻撃に終始する。

 しかしそれよりも、日本にとって今回の相手がアルゼンチンだったから良かったものの日本と同等か中堅クラスの相手でこのスコアだったら何の意味も収穫もないものになっていただろう。あのアルゼンチンがここまで真剣に戦ってくれたことに感謝すべきだ。

 まだ、ジーコJapanはプロローグに過ぎない。システムを完成させベストメンバーが揃ったところでアルゼンチンと対戦するところを見てみたい。





インターナショナル                         7月16日

 俊輔がセリエAの「レッジーナ」、稲本がプレミアの「フルハム」、鹿島の鈴木隆行がベルギーの「Genk(ゲンク)」に移籍が決まった。これで日本代表クラス?のヨーロッパ移籍は現時点で6人になる。それにブラジルリーグの廣山、その他にマスコミに取り上げられなくても自分の夢を追って海外でプレーしている日本人が何人かいる筈だ。

 日本人プレーヤーの海外移籍が普通に行われるようになった。W杯効果?「頑張って欲しい!」のは当然の事、月並みなので敢えて言わないでおこう。Jを聖地として頑張って、必死に盛り上げようとしている者も沢山いるんだから。

 “国際Aマッチ”ヨーロッパあたりで試合があれば日本フル代表メンバーが揃うだろうが、しかし日程の調整も難しくなるだろう。何しろ半数が海外在籍。「インターナショナル」になったもんだ。

 ここで一つ提案。Jは入場収入と放映収入ぐらい。親企業やサポート企業は万年赤字か?スターをどんどん海外に取られてしまってはせっかく盛り上がったサッカー人気もどうなるか分からない。南米やヨーロッパにだってJに興味を持っているプレーヤーは沢山いるはず。外人枠を緩和して、門をもっと広くしたらどうか。有望な無名選手を育てて高く売るとか交換トレードするとか。

 W杯によって全世界に知られた日本サッカー。世界のマスコミの目がJに注目していることは間違いない。今やそういう時代になった。今こそ変えなくては。





嗚呼!期待外れの2週間                   6月27日

 日本が早々に姿を消してしまうと残る興味は決勝トーナメントを客観的に楽しむこと。自国の応援にも少々疲れ気味、世紀の祭典の行方をテレビで追うのも悪くない。イタリア、スペイン、イングランドがどういう試合を見せてくれるか。果たしてどこまで勝ち上がるか...

 イタリアー韓国戦。ビエリのヘディングでイタリアが先制するも相次ぐシュ−トミスで追加点を奪えず、タイムアップ寸前にクリアーミスから同点に追いつかれ、結局ゴールデンゴールでイタリアの逆転負け。
 この試合で“審判の判定が韓国寄り”という事で問題になったが、もちろん日本戦では多少の判断の違いがささやかれた事があってもこれ程大きな問題になることはなかった。

 スペインー韓国戦。この試合の判定が大問題となりFIFAもミスを認め審判の構成を替えたが、実際、問題解決に動き出した時はベスト4が出揃った後で、(判定に泣いた?)イタリア、スペインはもう既に敗退していた。
 実に後味の悪い結果となってしまった。

 韓国の躍進は同じアジアの一員として賞賛すべきものではあるが心から応援する事には無理があるだろう。予選で敗退したフランスがドイツを応援するだろうか。常にライバルでW杯予選に於いても日本の壁となっている韓国が日本より上位の成績を残している事に対して羨望と妬みが少なからずあっても仕方のないことだろう。

 大番狂わせ、優勝候補が次々と脱落していく今大会は過密スケジュールによるコンディション不良や調整不足が指摘されたり、審判のレベルやハイテク技術の導入等々様々な課題が残された。

 という事で失望と落胆の決勝トーナメント(唯一、イングランドーブラジル戦はハイレベルで楽しめた試合)。結局、決勝はドイツとブラジルということでW杯の一応の面目は保たれた形になったが。果たしてアジア初のW杯、しかも初の共催!成功したのだろうか、何をして成功と言えるのだろうか...。

 
INDEXに戻る  ホームへ

Copyright (C) 2008 Aida.All Rights Reserved.