STORY〜物語〜

第2話/見知らぬ町!!
登場キャラクター アリサ、塚本、モコによく似た女子高生、ア
リサの両親(回想)、ジタン(回想)
追っ手の人数 5人(うち1人はアリサに射殺される)

ストーリー

「うう‥‥‥、お、お母さん‥‥‥、父さん‥‥」

とある場所に倒れていたアリサは、昨夜の出来事が夢の中で繰り返さ
れ、うなされていた。そして、ブレスレットとバックルが重なり、モ
ーゼルの入ったホルスターを消した。

絶叫とともに起き上がったアリサは、カラスの鳴き声に驚き、その場
を走り出した。だが、ある光景を目にした時、彼女は足を止めた。

「ここは‥‥‥、仲町じゃないの!」

アリサは、自分が住んでいた町とまったく同じ世界にいた。何が起き
たのか分からないアリサはとりあえず自宅へと向かった。玄関を上が
るが、家には誰もいなかった。しかし、自分の部屋はレイアウトが変
わっていた。アリサは不思議がるも、表札を見て、ここが自分の家で
あることを確信した。そこへ、獰猛な犬を連れた見知らぬ女性が入っ
てきた。

「人の家でなにをしてるのっ」

犬にまくしたてられたアリサはその場を逃げ出した。彼女は訳が分か
らなくなるも、今度は学校へ行くことにした。モコを見つけ、声をか
けるアリサ。しかし、モコによく似た女子高生は「わたしモコなんて
名前じゃないわよ」と言うと、アリサを無視してしまう。アリサは、
自分が違う世界にいることを始めて知るのだった。

夕方、公園のベンチに座っていたアリサは、昨夜のジタンの言葉を思
い出していた。パラレルワールド、執政官・アウラの娘、秘められた
ある能力、征服者の追っ手‥‥‥。アリサは自分に言い聞かせるよう
に、自分が両親の子供でないことを否定するのだった。夜になり、当
てもなく町を歩くアリサは寂しさで一杯だった。その時、ある考えが
頭をよぎった。

「あの場所からなら帰れるかもしれない!」

アリサは移送空間に突入した場所と同じところへ向かった。

自分が消えた場所にブレスレットをかざすアリサ。しかし、何の反応
もなかった。そこへ、待ち伏せしていた1人の追っ手がアリサに襲い
かかってきた。アリサは空手技で立ち向かうも、次第におされていっ
た。追っ手は怪力でアリサを持ち上げると、力いっぱいに放り投げた。
地面に叩きつけられたアリサは恐怖に怯えていた。その時、無意識に
ブレスレットとバックルを重ね、ホルスターを出現させた。モーゼル
を追っ手に向けたアリサは撃鉄を起こすも、引き金を引けなかった。
次第にアリサに近寄る追っ手。アリサは絶叫すると、モーゼルを連射
した。追っ手の身体は撃ち抜かれ、死体となって溶けていく。

「う‥‥‥、撃った! 殺して‥‥しまった‥!!」

アリサはその場を動けなかった。

チェックポイント

・自宅と同じ家の表札「塚本」を見て、アリサが「わたしの家」と言
うカットがあることから(→単行本第1巻P40・2コマ目)、アリサ
は自分がいた世界では「塚本亜利沙」という名前だったことが判明す
る。

・その「塚本」は犬の散歩から戻ったところをアリサと出くわすが、
家の鍵をかけないまま散歩に出かけたのだろうか。それとも、すぐに
戻るつもりだったから鍵をかけなかっただけか。

・アリサが常にかけているバッグの中身だが、モーゼルの弾丸以外に
何があるのかは結局明らかにされなかった。

・アリサが商店街を歩く場面では、背景が写真になっているコマ(→
単行本第1巻P49・3コマ目)がある。

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