思い付くまま・・・・・何と呼びましょう
Electrostatic (loud)speaker 又は Electro Static Speaker ・・・・ これを日本語で何と呼びましょうか ?

コンデンサー型とかコンデンサースピーカー言われることが多いようですが、英語でCondenserとは、熱機関における復水器などを指すことが殆どのようで、Condenseが、もともと濃縮するという意味があることからきているようです。 日本でもコンデンスミルク(Condensed Milk)と言われているものがあることからも判ります。

それでは、日本で普通にコンデンサーと言われるもの、つまり蓄電器は英語で何と言うかというと、Capacitor となります。 日本でもコンデンサーの容量(場合によってはコンデンサー自体)をキャパシタンスと言うことがあります。

英語のElectro Static Speaker の訳としては、かなり直訳の印象がありますが、静電(型)スピーカーとなるのでしょうか。
Speakerは拡声器と訳さずとも、そのままスピーカーで日本語として通用するでしょう。 なまじ拡声器というと別なものを指してしまいそうですし・・・

では、何故、Electro Static Speaker をコンデンサースピーカーと訳したのでしょうか。

この項は、Electro Static Speakerの動作原理を説明するのが目的ではないのでそれは調べていただくとして、要はクーロン力で振動板(膜)を動かして音波を発生させるために電荷を溜めているのですが、蓄電が目的ではありません。 ですから、日本語で言う「コンデンサー」ではないのですが、確かに電荷を溜めることがコンデンサー(Capacitor)のようですので、これが理由であろうことは容易に想像できます。

では、コンデンサースピーカーという呼称を、いつ・誰が使い始めたのでしょうか。 少し調べてみたのですが判りませんでした。

STAX社では、1954年には「コンデンサー・トゥイーター」という名称を使用していたようです。 

特許・実用新案公報を検索すると、私が調べた限りでは、1971年の出願で「静電型スピーカー」、1972年の出願で「コンデンサースピーカー」という呼称が最初として出てきますが、その頃には既にSTAXもQUADも製品を販売しており、メーカー、ユーザーともに何らかの呼称を使用していたはずですので、これらの出願が最初とは思えません。


スピーカーについて書いてきましたが、マイク Microphone となると話は変わります。 英語でも Condenser Microphone、つまりコンデンサーマイクのように言うのです。
ダイナミック型スピーカーがマイクとしても使用できるのと似ているように、静電型スピーカーとコンデンサーマイクも音波と電気信号との関係は似ています。 しかし、何故 Electro Static Speaker を Condenser Speaker と言わず、 静電型マイクをCondenser Microphone と言うのでしょうか。 この理由は調べてもいません。


コンデンサースピーカーという表現は誤りだ、と言われることもあり、また、書くときの文字数の少なさもあって「静電型」という表現を使っています。 

しかし、その裏には、普通にコンデンサースピーカーと言えばいいじゃないか、とか、俺は判っているから静電型と言うのだぞ、とか、諸々の思いが詰まっているのです。

つまらんことを気にしている・・・・・のでしょうか。
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