思い付くまま ・・・・・ STAX 三組 完成 記念撮影
  
 STAX 三組、六台のレストア、やっと完成しました。 思い起こせば四か月前・・・気持ちが重かっただけに、無事完成して感無量です。
お預かりした三組のうち二組が ELS-8X で、その一組は、ご依頼者のご兄弟のいらっしゃる海外に送られる、とのことで、ACの入力電圧は220Vと100Vとの切替仕様にしました。 更に、グリルネットの張替のご依頼もあり、布地は、ご依頼者がイタリアから取り寄せたリネンです。
写真は完成後の 8X。 
残り二組・・・ELS-8X と ESS-6A ・・・は、写真を撮ってもレストア前と変わりはないので撮影はしませんでした。


上の 8X の改造後の電源パネルです。 右下に新設した 100V (表示は110V)と 220Vとの切替SWが見えます。 STAX の殆どの電源トランスには 220V ・ 240V などのタップがありますので、配線を変えれば他の電圧にも対応できます。

張り替えた布を新旧、接写で並べて撮ってみました。 説明するまでもなく、右が新たり張ったイタリアのリネンです。 左の古い方は灼けて変色していますので何とも言えませんが、新品の色で比較したとしても、新しい方がいくらか白いのでは、と感じます。


続いて ESS-6A について。 ESS モデルでは、AC 入力と信号入力とを、写真のとおり一つの8ピンのコネクターで受けています。 
その理由は、主に、信号入力インピーダンスを変えられるように、ではないかと思っています。 どういうことかと言いいますと、入力トランスの一次側巻線は、インピーダンス16Ω(?)のものが二本巻いてあります。 この巻線を直列に使えは32Ω、並列に使えば8Ω、一本だけ使えば16Ωとなり、色々なアンプに対応できる、ということではないかということで、当時としては必要な ? 止むを得ない ? 仕様だと思います。 このコネクターの8ピンのうち四本にトランスの入力線を配線しておいて、プラグ側の接続の仕方で使用アンプに最適なインピーダンスに設定するのだろうと思います。 しかし、AC入力と信号入力とを同じコネクターで受けるというのは、干渉の点で気分的に良くありませんし、使い勝手の上でも良いとは言えません。  



そこで、このコネクターのあったところにAC用の普通の3P コネクターを付け、信号入力端子は、他のモデル同様、右側の木部に新設しました。 設定インピーダンスですが、二本の巻線を並列にし、8Ωにしました。 現代のアンプでしたら、インピーダンスが低下しても対応できるでしょうし、このスピーカーには、それに対応できるアンプを使用すべき、と思います。
(たまたま本機ではプラグを紛失しており、いずれにしてもオリジナルのコネクターは使用困難でした。)
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