POT Prototype Systemの実装(1)1
伊戸川暁2
電子文書の永続的に保管するための枠組として、
POT(Persistent On-line Text)というものを提案した
3。
復習までに 主な特徴を述べる。
- 将来の技術的進歩への適応が容易になるように
階層的にシステムを構成している
- メタデータであるリソースをデータと同一に管理することによって
メタデータの永続性をも保障する
- メタデータはXMLによって記述される
- 文書毎に管理者を設定することができる
- 各地にサーバを置き、それらを連係させることによって
保管の強度を上げることができる
- 1999/01/14
- 情報学シンポジウムにて発表
- 1999/03
- 「情報処理学会論文誌:データベース」に論文掲載
- 1999/04/22
- 広域システム中間発表
以上では提案をしたのみであって、実装は全くしていなかった。
就職活動も落ち着いたこの頃、ようやく実装に手を染めたのだが……。
JDK1.1 + XML for Java 1.1.14(IBM東京基礎研究所製)を用いている。
これは、XMLのパーズをJavaでできるようにするというものである。
とりあえず、
- 文書構造のDTD(の簡単なやつ)を作った。
- URIをURLにする「構え」を作った。
- loginのまねごとができるようになった。
一応提案時の階層分けを反映したものにしたが、
いまいちすっきりしていない気もする。
まだまだ作り始めたばかりなので、
以下のクラス群はあくまで暫定的なものに過ぎない。
- pot.cert.CertDocument (extends POTDocument)
- 認証文書を表すクラス。
- pot.cert.Client
- クライアント。いまのところ、loginの真似ごとをするのみ。
未実装。
- pot.docs.POTDocument
- POT文書一般を表すクラス。
- pot.docs.POTDocumentReader
- POTDocumentのためのReader。
- pot.dist.URI
- URI(というか、URN)を表すクラス。
URIをURLに変換するメソッドなどを持っているが、まだまだ不完全。
今後、大幅な拡充がなされる(はず)。
未実装。
別囲みを参照。DTDの一部を共有させていることに注目。
- 現在有効なリンクをも履歴部に入れてしまうと扱いが楽そうだ。
- 認証文書を再帰的に定義できるのを利用すると、
文書群のために適切なツリー構造を表現できないか?
- しかしそうなると、利用者のヒエラルキーと文書のヒエラルキーの双方が
サイトの配置に関係なく存在することになるが、
つごう3つもの体系の面倒をいっぺんに見るのは、
よほどうまいことやらないと大変ではないだろうか?
- ………
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- 川合研M2
- ... Text)というものを提案した3
- ただし、仕様の詳細は未だに揺れ動いている。
ITOGAWA Akira
1999年11月10日