ヒ ト リ ゴ ト

第21話 関門トンネル
第22話 最南端踏破
第23話 ムツゴロウ
第24話 てぬねのむめゆん
第25話 ガード下の納税者

第21話 関門トンネル

JR門司駅から歩くことにした
ゆっくり歩いて15分位であろうか
駅前から不老通りをまっすぐに上ると右側に門司競輪場がある

念のため、入場前にポケットの中に忍ばせておいた一枚のメモ書きを確認した

『 関門トンネル:昭和38年3月着工
地下60mの人道
山口側の人道口まで780m:所要時間 約13分
本州と九州を結ぶ唯一の歩道、通行無料 』

メモにはこのように記載されていた

これさえあれば
関東までは遠いが
いざとなったら歩いて帰れる
心の準備は万全だ


場内、風格がある建物
歴史の重みを感じずにはいられなかった

まずはいつも通り、探索の為の場内一周を試みた


しかし

いつもと違う

なんと
第2コーナー付近、網フェンスで塞がれているではないか
通行止めの標識まで

いつものペースを完全に崩された
何のために今まで場内一周のトレーニングを積み重ねてきたか、、、


とんこつラーメンの看板もあったが
100円で6個入りのたこ焼きを発見した
これに決めた
もちろん泡と呼ばれているビールも400円で販売されている



後ろでは
「ヨ〜カ配当でしょう、これがいいからいきなさ〜い」
かろやかな予想屋の声が響いている

私はとりあえず
泡、たこ、泡、泡、たこ、泡の順番で狙った


門司競輪場ご関連者の皆様お世話になりありがとうございました

天神のホテルで無事レポートを書く





第22話 最南端踏破

第51回安田記念が東京競馬場で開催される
今日は2001年6月3日の日曜日である

東京競馬場まで電車で約一時間、中山競馬場で購入するなら15分とかからない
そんな私がなぜか熊本県の荒尾競馬場にいた

前日宿泊した博多の天神を後にして
西鉄天神大牟田線で西鉄福岡駅から大牟田駅、料金1000円
大牟田駅からはJR特急有明に乗り換え、あっというまに荒尾駅に着いた
ま、電車の中で「あっと」と言ってた訳では無いが、、、

荒尾駅からは大島町方面に向かい、つきあたり左に歩くと2〜3分で入り口が見える
入場券100円、特観席500円である


以前は鹿児島県にも鹿屋競馬場、鹿児島競馬場、南薩競馬場
また
遠く沖縄では、実開催は無かったそうだが競馬場立地の認可はおりたそうであるが
今では
ここ荒尾競馬場が国内では最南端の競馬場であり
現存のギャンブル場では熊本競輪場と並び、もっとも南に位置する

沖縄で泡盛を飲みながらマージャンを打ってる雀荘を除き
あくまで公営ギャンブル場での話である


昨夜は天神の親不孝通りで美味しいトンコツラーメンを求め二軒のはしご
今朝は今朝でホテル内で和食と洋食をたいらげた
定番物とバイキング料理には弱い性格である

場内パドックで第一レースに出走の コウヒロドントコイ号、すこし太りすぎかな、などと考えてる矢先
馬と目が合い、それは今のお前だって言わんばかりの形相でにらみ返された

本日は中央競馬G1のレースの場外発売と重なってか
早くから大勢の人でごった返していた

コース右回りダート1200、バックには土手、奥は有明海であろう
左手には島原の雲仙普賢岳の姿もくっきり見え、非常に景色のいい競馬場である

今日は楽しい一日になりそうだ
何故かって?

実は私のバックには出かけに買ってきた発砲酒が5缶も入っている

荒尾競馬場ご関連者の皆様お世話になりありがとうございました

旅はまだまだ続く






第23話 ムツゴロウ

JR博多駅から鳥栖駅で降りた
駅から競馬場前に向うバスも、もちろん出ているが
鳥栖郵便局まで10分程歩いた

昨日まで稼いだ分を預ける為ならスキップでも踏めようが
軍資金の調達と、帰りに大金を預ける為の場所の確認を含めてである

そこから5分程歩いた国道34号線沿いの西鉄鳥栖(バスセンター)から
43番の目達原(メタバル)行きのバスで競馬場前に向うことにした

平日にもかかわらず、ずいぶんな時間バスを待った

8時 4分、44分
9時24分
10時14分
11時14分
こんな時刻表である

バス停で知り合った老人から
競馬場前で降りたら、真っ先に帰りの時刻表を確認した方がいいとアドバイスを頂いた

まだ、バスが来るまで時間があるので
少し地域紹介をしよう

佐賀競馬場は佐賀県鳥栖市にある
鳥栖市は九州縦貫と横断の両自動車道が東洋一のクローバー型ジャンクションで交差する
まさに九州高速交通のクロスポイントである
最近では
サッカーのJ2リーグ:サガン鳥栖でも有名である

市の花は「ハナショウブ」、市の鳥は「メジロ」である
実はこの時点で、第一レースは何を買うか決めていたのである

「ハナショウブ、メジロ」
勝負の女神がささやいているではないか

「鼻の勝負目は白にしなさい」と

1997年4月の堤防締め切り以来、物議をかもし出している諫早湾も近くにある
ムツゴロウもそうであろうが
筑後川を始めとする多くの河川の豊富な栄養分と
干満の差(最大6m)の活発な潮の流れを利用した
海苔の養殖に相当なダメージがきているようだ

防災という言葉と自然破壊という現実


そうこう考えている間にやっとバスが来た
なんと、マイクロバスで女性運転手ではないか

10分位であろうか、競馬場前で降り真っ先に反対車線で帰りのバスの時刻表を詳細に記載した
JR鳥栖行き43番
13時12分、58分
14時52分
15時38分
16時32分
17時02分
18時00分
19時22分

これで安心だ、後は第一レースを一枠(白)から買うだけだ

元々は佐賀市内にあった競馬場が昭和47年に現在の場所に移ったらしく
駐車場収容台数 10,000(公営競馬場で日本一)と、うたってるだけあって
広大な駐車場が正面に設けられていた
裏を返せば、公共交通で来るには、なんと不便な事か、、、

コースバック側は
掘れば遺跡でも出そうな小高い丘に囲まれている
建物は改修したのであろう
10月7日(土)
改修に伴い
3階有料席 500円→800円(料金改定)
ロイヤル席 32席新設 2、500円
との張り紙があった

月曜日とあってかシャッターを閉めている店もあったが
食堂の多さには驚いた

売店にガチャガチャ(200円入れておもちゃを出すやつ)が複数台並べてあったのも
私にとっては珍しい光景に写った

大人は馬券、子供はガチャガチャ勝負であろうか

本日の第一レース
3→2→5→1→9 単230円、馬連複1060円
何が勝負の女神だ、ハナショウブもメジロもどうでもいい
今日一日
ムツゴロウ(六五六)に作戦変更した
第二レース:5→1→8→7→4 単130円、枠連単 5,660円
第三レース:5→8→7→1→3 単220円、枠連単 1,810円
第四レース:6→1→7→2→5 単220円、枠連単   650円
第五レース:7→3→4→1→8 単100円、枠連単   980円
ここにはムツゴロウも居ないのか

丸天 100円
野菜天 150円
下足天 150円
いか、角、いわし天 200円
もう、やけ食い状態である

第六レース:4→5→7→1→6 単160円、枠連単 1,680円
第七レース:4→8→2→6→7 単170円、枠連単   340円
第八レース:5→6→8→1→3 単100円、馬連複   240円
小粒ながらも、やっとムツゴロウ(六五六)を見つけた

もうそろそろ帰りの時間である
ノリ(海苔)まで悪くなってしまった

入場前にひかえた15時38分のバスも来たのは15分遅れの53分
何の為にひかえた事か

郵便局を横目に見ながら鳥栖駅で降りた、料金は280円である

JAL372便 福岡発、大井競馬場行きは定刻19時30分に離陸した
ま、無事に帰れればいいか、と自分に言い聞かせつつ
機内で
坂本九の「明日があるさ」を口ずさむ

佐賀競馬場ご関連者の皆様お世話になりありがとうございました

さて、働くぞ!!





第24話 てぬねのむめゆん

今日はなにもやる事が無い、言葉かえれば、ヒマだ!!
久々に考えられる時間が取れた

政治の事、将来のこと、地球環境のこと
なんと、解決しなければならない事が山積みだ!!

とりあえず
あいうえお順に公営レース場を並べてみる事にした

「もっとマシな事考えろ」 って
頭を使わなくていい時は、思い切って休息させた方がいい、、と、思う

と思いながら
結構、考え込んでしまった

あ:青森競輪場
い:伊勢崎オートレース場
う:浦和競馬場
え:江戸川競艇場
お:大井競馬場

あるもんだ、、

か:川崎競輪場
き:桐生競艇場
く:久留米競輪場
け:京王閣競輪場
こ:児島競艇場

いいぞ、いいぞ、その調子

さ:佐賀競馬場
し:静岡競輪場
す:住之江競艇場
せ:西武園競輪場
そ:園田競馬場

最後までいくのかな?エへへへ

しかし
ここまで読んでいるあなたも

もしかして

私と同じく時間がある方とお見受けした

”ヒマ”という言葉を使わないのは最低限の配慮である
乗りかかった船、最後まで見届けてほしい

た:多摩川競艇場
ち:千葉競輪場
つ:津競艇場
て:、、、ううん


ここまで頑張った以上、場外売り場は使いたくないし

ええい!後回しだ

と:常滑競艇場

な:奈良競輪場
に:新潟競馬場
ぬ:

ね:
の:

は:函館競輪場
ひ:広島競輪場
ふ:福山競馬場
へ:平和島競艇場
ほ:防府競輪場

あと少し、、、疲れたけど、頑張ろう!!

ま:前橋競輪場
み:水沢競馬場
む:
め:
も:門司競輪場

や:弥彦競輪場
ゆ:
よ:四日市競輪場

ん;???
いささか、こりゃ無い!!

いやはや、疲れた
結局、て、ぬ、ね、の、む、め、ゆ、ん、が見つからない
と、いうことは

て:奈良県天理市に天理オートレース場がほしい
ぬ:静岡県の沼津市には沼津競馬場がいいであろう
ね:北海度の根室市は、ばんえい競馬場が立地条件にかなう

の:野田市(千葉県)は競艇場を設置しよう
む:室蘭市(北海道)には北海道初の競艇場、それも、屋内に造ろう
め:目黒区(東京都)の目黒競馬場は再開しよう
そして
ゆ:新潟県湯沢市には、ファン待望の湯沢競輪場オープンだ!!

ん?? ん???・・・・・

これは、22世紀の課題として残そう


え、ABC・・もやれって

そこまでヒマでは無い!!



第25話 ガード下の納税者

久しぶりに戸田競艇場に足を運んだ

JR東日本、埼京線の戸田公園駅から場内までは
徒歩では20〜30分位かかろうかと思う
もちろん
便利な送迎バスが用意され、徒歩ではチャレンジしたことは無い


駅は高架線になっており、改札を出て右方向にすこし歩き、階段を下ると
目の前のロータリーから、バスが駅と競艇場の間を頻繁にピストン輸送している


場内で9レースほど観戦した後
今日の私の運勢は良くないことに気が付いた

12レース中の9レースもやってみなければ気付かないとは

まだまだ修行が足りないのであろう
早めに切りあげる事とした


すぐバスにも乗れ、反省する時間もとれないまま
戸田公園駅のバスロータリーに着いていた


バスを降りると目の前に場内の実況を伝えるモニター2台が設置されている
画面では最終レースの試走タイムを映し出していた
駅にいながらして、場内と同様の興奮を味わえる

非常に丁寧なファンサービスに頭がさがる


いつのまにか、携帯電話で電話投票にダイヤルしている自分がいた


素敵な周辺環境、行き届いたサービス
出来れば近くに住み、こよなく競艇を楽しみたい
そう願う人も多かろう

そんな夢を実現している冒険者たちが、駅周辺に最近増えたらしい


本日は開催日の為であろうか
ガード下にダンボールで組み上げた彼らの住処には

冒険者たちの姿は見えなかった


国に収める所得税や、都道府県民税、市町村民税などは気にしない人たちだろうから
おそらく
付近住民との近所付き合いは少ないかもしれない



競艇では掛け金の25%を地方自治体の収益事業に治めている
(詳しくは、内、約3.3%は日本財団に)
そう言う意味では、彼らも納税者かも知れない


町の環境費に貢献しながら、町の環境を、、、



戸田競艇場ご関連者の皆様お世話になりありがとうございました

帰宅後、ビールの45%と日本酒の13%の酒税まで
浴びるほど納税した