頭部外傷のわかりにくい(誤解されやすい)症状
- これから提示されるような症例が、事故、もしくは、頭部に外傷を受ける以前になかった、そんなにではなかったのなら、
- 頭部外傷(脳外傷)の高次脳機能障害かもしれません。
・いつも、なかなか家に帰り着くことが出来ない。
- 方向音痴、道を覚えるのが苦手、普通の人でもありがちですが、
- 「道を覚えられない」「道順を記憶していられない」状態になってしまったのかも。
- 短い距離でもどうでしょうか?
・昔の話はよく覚えているのに、つい最近のコトを覚えてなかったりする。
- 忘れっぽい、ぼけてる、普通の人でもありがちですが、
- 記銘力障害かもしれません。記銘力と受傷前の記憶は別のものだったりします。
- 受傷する以前までに学んだ知識などは豊富で、優秀そうであっても、
- 新しい知識や作業はなかなか身についてなかったり、覚えられていなかったり。
・突然キレたように怒り出す。
- ま、最近の若者とか、酔っ払いやおじさんと言われる人にもあるような話ですが、
- 感情を抑制する機能を失ったのかもしれません。感情をコントロールできなくなっているのかもしれない。
- 感情は胸の中でなく、頭の中・脳がつかさどっていますから。
- これで記銘力も欠落していれば、当人は怒ったり、暴れたり、壁を叩いたり、と、したコトを忘れていて、
- そのせいで部屋が散らかってたり、壁に穴が空いてたり、自分の身体や他人が傷ついていても、
- その当人は責められても、その理由はわかってません。
- 返って、自分はなぜ言われなきことを言われるんだ?と思い、また怒るかもしれません。
・なに事に対しても、進んでやろうとしてくれない。
- 怠けグセ、怠慢、やる気がないだけだろ、と言われそうな話ですが、
- 気力というものも脳の支配下にありますから、そこを受傷すれば、そうなったりもします。
- それが受傷のショックなどによる内面的なものか判断するのが難しいゆえに、よけい誤解されやすい。
・過去の出来事に固執する。
- しつこい人間、都合のいいように解釈するストーカー、などの人にもあったりしますが、
- 記銘力障害かもしれません。過去のそのコトが終了したのを忘れているのかもしれません。
- わかりやすい身近な例だと、食事についてとか、昔の行為とか、以前にしてもらったコトとか、、、
- もう既に行った作業なのに、また繰り返しやっていたり、、、
- あと、「忘れる」という機能が障害されていても、似たような行為がされるかもしれません。
- 忘却することも脳の機能の一つですから。
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