法人税の主な経費

ソフトウェアーの税務上の取扱い
平成12年度の税制改正により、これまで繰延資産とされていたソフトウェアーが無形固定資産とされました。この改正に伴い、ソフトウェアーの取得価額の決定及び耐用年数についての取扱いが整備されました。
取得価額
【購入の場合】
購入代価+購入に要した費用+事業の用に供するために直接要した費用
*ソフトウェアー導入にあたっての設定費用や自社仕様とするための修正費用は、取得価額に算入します。
【自社製作の場合】
製作等に要した原材料費、労務費及び経費の額+事業の用に供するために直接要した費用
【発生時に損金算入とできる費用】
@ 製作計画の変更等の理由から、仕損じがあったために不要となったことが明らかな費用
A 研究開発費とされる費用(自社利用のソフトウェアーについては、その利用により将来の収益獲得又は費用削減にならないことが明らかのもに限ります)
B 製作等のために要した付随費用等で、その合計額が少額なもの(製作原価のおおむね3%以内)
耐用年数
@ 複写して販売するための原本 3年
A その他のもの 5年
【一括償却資産】
取得価額が20万円未満のものについては、一括償却資産として損金算入の適用があります。
償却方法
残存価額を0とする定額法により償却します。
修繕費と資本的支出との区分
プログラムの修正などに要した費用のうち、プログラム上の機能障害などを除去する費用又は維持・管理するための費用は、修繕費に該当します。これに対して、プログラムの性能向上、機能変更などプログラムの価値を高める費用については、資本的支出とされます。
CI(コーポレイト・アイデンティティ)費用の税務上の取扱い
CI費用とは、企業のシンボルマークやロゴマークなどを導入することにより、企業イメージと独自性を確立するために支出する費用をいいます。
社名変更などのコンサルティング費用
開発費として資産計上しますが、任意償却により支出時の損金に算入できます。
ロゴマーク作成費用
ロゴマークを商標登録した場合には、商標権(無形減価償却資産)として資産計上し、耐用年数10年で償却します。商標権登録しないものについては、開発費として支出時に費用処理することができます。
研究開発費の取扱い
研究開発費については、将来得られるべき収益効果が明らかでないことから、発生時に費用処理すべきことが妥当であるとされています。ただし、研究開発のための資産を取得した場合には、通常の減価償却資産と同様、所定の耐用年数により償却する必要があります。