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’05)4・3

《ブックカフェ・ハント:「移民と現代フランス」》

 最近、日本でもニュースなどで頻繁に見かける<不法滞在外国人・難民>問題の本です。
 強制送還などの事件を見るとその時だけ胸を痛める普通の日本人の一人としてこの種の問題には少しだけ関心がありました。
 そして、事件と共に日本に対していつも立派な意見を聞かせてくれる欧米の実情と現実はどの様なものなのか知りたいと思っていました。
 
移民と現代フランスフランスは「住めば都」か

  M・ジョリヴェ・著(¥840・税別)
  集英社新書

 目次を調べただけでも「読後感は爽快」とはいかないのは一目瞭然です。その目次だけでもフランスの苦闘が読み取れるようで異民族、異文化との付き合いが如何に解決困難な厳しい問題であるかが分ります。
 ましてや、日本の場合は文化的差異は少なくても過去の歴史を持ち出し”日本、日本人には何を言っても、何をしても許される当然の権利がある”と言う(このような精神的背景が拉致事件を生み、そして現在は拉致事件で日本が何をしてもOKと思っているようです。ア〜ァ、お先真っ暗。)隣国が2ッもあるのですからこの問題も命懸けです。
 だからと言って、ドアを閉ざし彼ら(彼女ら)を視界から締め出だせば済む問題でもないし、そのような解決策は隣人としてあまりに寂しいです。誰であろうと”悲しい顔”や”怒った顔”は見たくありません。
 ですから、アラブ・イスラムという違いはありますが、付き合い方の何かしらの参考としてこの本に「他山の石」となる事があるのではと期待しています。
 残る問題はこの本を何時読むかです。
ローマ法王の悲報
 「法王、死去」のニュースを今朝聞きました。体調不良と聞いていただけに覚悟はしていたのですが、やはり法王の悲報は仏教徒である私にも悲しいニュースです。
 J・パウロ2世は宗教の壁や違いを超えた幅広い活動で”宗教新時代”を切り開いた偉大な法王でした。
 日本にいらしたカソリックの”ファザァ”としてF・ザビエルと並んで親しみを感じていただけに残念です。
 最期に「ご苦労様でした。」 

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’05)4・6

《映画:「イヴォンヌノ香り」》

 ビデオでこの映画を観ました(DVD化されているかは確認していません)。何よりクルマ好きには見逃せないシーンがありましたので紹介します。
「イヴォンヌの香り」

  監:P・ルコント、
  主:S・マジャーニ/I・ジラルド
  フランス:94年、T-90min
  バンダイ・ビジュアル(株)

 【物語】
 時は1958年。”アルジェ独立闘争”の重苦しい空気から逃れレマン湖畔で無為な日々を過ごすヴィクトール。イヴォンヌと過ごした熱い夏の日々、そして煌く思い出だけを残し彼女が突然消え…
 【観後放談】
 この日本題名(原題も同じ)ですから当然、期待をしましたが、図書館の貸し出しビデオです。満足度はご自分でお確かめを。
 美しい女性(本当に美人でした)との燃える日々、そして輝く思い出だけを残し姿を消してくれる。
 残された男は色褪せない強烈な思い出に浸る。そんな男の天国を描いた身勝手な映画です。
 しかし、思わぬ拾い物がありました。カーグラフィックなどで時々紹介されクルマ好きには興味深い<コンクール・ド・エレガンス>が物語を盛り上げる重要なアクセントとして描かれているのです。
 時代設定が58年では首を傾げたくなるクルマも数台見かけますが面白いシーンでした。
 私には残念ながらトライアンフ、ダイムラー(?)&シトロエンDSコンバーチブルなどを除くと多くが一世代前のモデルで詳しく分りません。しかし、ヨーロッパの文化的な豊かさと共に描かれた<コンクール・ド・エレガンス>の雰囲気は一見の価値が有ります。
 50年代後半から60年代前半の眩しいほどの欧州の豊かさと明るい夏の陽を堪能して下さい。

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’05)4・8

≪ブックカフェ:「シリコンバレー・アドベンチャー」≫

シリコンバレーアドベンチャー
J・カプラン・著/仁平和夫・訳
(¥1,748・税別):日経BP出版センター
【内容】
 キーボードを使わずペン入力をインタァフェイスとする「ペン・コンピュータ:製品名・ペンポイント」の開発と<GO社>の起承転”滅”。

【読後放談】
 パソコン(以後:PC)に興味がある人は一度は耳にした人物、会社が総出演です。
 そもそも、この本で知るシリコンバレーの現実は伝え聞く起業家の天国ではなく起業間も無いGO社のようなヨチヨチ歩きの獲物をアイデア共々飲み込もうとする狼の為のレストランのようです。
 特にB・ゲイツは評判通りで新しいアイデアには直ぐ鼻を突っ込み[盗む]か[潰したがる]ようです。今回も「ペンポイント」のアイデアとデモを見ると直ぐに瓜二つのPC「ペン・ウィンドウ」を発表する件(前科はグラフィック・インタァフェイス(GUI)で…)など世間の評判を裏切らないゲイツのエピソードは楽しめました。
 また、日本についてはペン・コンピュータという新コンセプトのPCに必要な数々の部品の開発と調達で重要な地域として度々登場します。アイデアと個人主義に生きる彼らの目に映る伝統と先端が同居する日本の会社の姿が興味深かったです。
 数々の面白いエピソードと何とかアイデアと起業を実現しようと奮闘する主人公と敵か味方か分らない目を輝かせた狼たちとの息をつかせぬ駆け引きは小説を超えるNFです。

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’05)4・9

≪通信:隣人・朝鮮&中国について≫

 インターネットで中国の[反日]を読みました。それにしても彼らの語彙の豊富さには驚くばかりでした。
 良い機会なので、そもそも何故、隣国の反発を承知で小泉首相は国内でも疑問を持たれている”靖国参拝”を強行したのか考えてみました。
 私なりの解釈では小泉首相は自民党内の弱小派閥を基盤としていた為、改革を進めるためにも世論の味方が欲しかったでしょう。
 その意味では彼は本気で改革を目指していたのでしょう。しかし、改革は「話半分」も達成できず、結果を評価するのは本人と取り巻きだけと言う情け無い状態ですが。
 一方、このタネから一番収穫したのは中国でしょう。江沢民氏が自分の不人気を隠すため、自分より不人気な生贄が必要だった時に登場したのが小泉です。ついでに嫌いな日本と日本人も巻き添えで大豊作です。
 韓国は別の面があるようです。大統領自身が朝鮮中華思想(朝鮮の人は皆この気持ちが強いようです)の持ち主らしく愛国心を揺さぶる今回の[竹島問題]のような事態の発生を待っていたようです。
 この問題に関する大統領声明を読み上げる自己陶酔的表情には目が点になってしまいました。
 それにしてもどの国にも首を傾げたくなる政治家が必ずいます。
 日本にも耳を疑いたくなる非常識な発言をする国会議員がいました。どの国でも安物政治家とマスコミは安易な人気取りに走り国民は直ぐに踊らされますから…。
 でも、これだけは隣人に誇りを持って自慢できるのが”今の日本”にはあります。それはこれだけの[反日運動]を報道されながら日本国内で大きな騒動が誘発されないことです。
 反対意見があって当然という社会的尺度の広さと韓国人の抗議活動が日本国内で容認される寛容さは今の隣人には絶対真似できないでしょう。我々日本人はこれが本当の強さだと歴史から学んだのです。
 これが[反省のない戦後教育]の胸を張れる成果です。

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’05)4・14

≪通信:「支払いは誰が?」≫

 日中の間が次第に熱くなってきたようです。報道も連日「やりたい放題の暴力デモ」の光景が流され反比例するようにあれほど溢れていた底の浅い”反北朝鮮キャンペーン”の映像が減り主役が交代したようです。
 しかも、中国政府の理解不能な公式見解が出てから日本にも熱い人たちが出てきました。
 私もあれほど破壊行為が行われながら逮捕者や身柄拘束された人が一人もいない。しかも責任を全て日本に押し付ける行為に中国は本当に法治国家なの…と疑問を持ちました。もちろん、日本もここで熱くなって言いたいことを言えば気持ちは良いでしょうが、結果、その先には日中両国(民)にとって見たくない結末が待っているのは明らかです
 しかし、熱くなった中国は自分が如何に醜い姿を晒しているのか分っているのでしょうか。まるで戦前の「ナチ」や「大日本帝国」を見ているようです。この魅力的な自己満足レールを一旦走り出すとその末路は悲惨なものです。
 しかも、歴史を見れば国家間が熱くなるといつも最期に自腹で支払いをさせられるのは”指導者”ではなく我々のような”一般国民”です。ここは請求書が来る前に我々市民が良く考えて行動を起こさなければ。
 しかし、最も長い歴史を持つ大国である中国とその偉大なる人民ですから、私は楽観していますが。
 それにしても、小泉首相は何故、近隣諸国にここまで無神経なのでしょう。あなたがいつも見ているのはアメリカだけですか?

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’05)4・17

≪ブックカフェ・ハント:「リスク」≫

 [変わり者賛歌]の面白そうな本を見つけました。

リスク:AGAINST THE GODS
 THE REMARKABLE STORY OF RISK


−P・バーンスタイン・著
(¥2,200・税別):日本経済新聞社−

 神が[GADS]と複数形になっていることから”一神教の神”ではなく”ギリシャ神話の神”に近い意味合いでしょう。
 内容は私を含む楽をしたい人間の願望、夢である「相場、市場の先を読む。あるいは負けないギャンブル。」を追い求め飽くなき探求を続ける人類の懲りない歴史を考察した工学系歴史書です。 
 結果はどうあれ世の中の常識に挑戦した多分野の変人と天才(私には違いが解らない)に会うのが楽しみです。
 ザァ〜ット目を通したところでは経済と言いながら数学者が数多く登場しているようです。とはいえ、”数学オンチ”の私でも馴染みのある数学界のスーパースター(業績ではなく名前)が数多く見受けられので安心して突撃できる本のようです。
 ところで、パソコンを始めて一番の収穫は”4則計算”以外もう一生使うことはないと思っていた数の世界に再度足を踏み入れ少しずつその魅力が解ってきたことです。もっとも、歯が立たない数学を目の前にして今は「モット数学を勉強しておけば良かった。」の後悔の念で一杯ですけど。

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’05)4・21

≪C言語日記:クルマ好きの”お遊び”プログラム≫

 最近、「トヨタ・プリウス」などの影響か車のカタログで[ps]と[kw]の2種類の出力表記があります。ユーザーを無視して何の為にこんなことをするのと思いますが、悩んでばかりでも仕方ないので出力の単位変換プログラムを作りました。
 このプログラムは(HP → kw)と(kw → HP)のどちらでも変換をするクルマ好きのC言語初心者が初心者の為に作った本当の”入門プログラム”です。
 とはいえ、こんなプログラムでも仕上げの”虫殺し”をする時はいつも一人の限界を感じます。今回のプログラムもエラーの塊りで40行ほどの短いプログラムに30近いエラーが画面に表示されると最初はパソコンが壊れたかと思ってしまいます。
 その上、正しいとおもって書く式ですから、書式の間違い(解れば”蟻のウンコ”みたいな間違いばかりですが)が中々見えません。途方に暮れるこんな時は本当に第三者の目が欲しくなります。
 こんな初心者の”お遊びプログラム”で少し恥ずかしいのですが、無味無臭な解説書のプログラムを相手にしている方には丁度良い箸休めになる思います。
 「解り易く」しかも「無料で自由」ですから心配せずご覧の上、何かアドバイス、意見がありましたらメールなどをお願いします。
 
  
プログラムは−【自動車】《プログラム》−に掲載!
※…掲載は「ソースコード」です。

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’05)4・22

《ブックカフェ:「エーテル・デイ:麻酔法発明の日」》

エーテル・デイ麻酔法発明の日
−J・フェンスター・著、安原和見・訳−
(¥686・税別):文春文庫−
【内容】
 1845年、アメリカで行われた世界初の「麻酔手術」と名誉と富を掛けた3人の特許紛争の顛末を描いた人間味溢れるメディカル・ドキュメンタリー。

【読後放談】
 当たり前過ぎて意識することも無い”医術”に<麻酔法>が有ります。
 この本は考えれば大変恐ろしい「外科手術」の恐怖から多くの人を救うことになった<麻酔法>の完成に寄与した3人の医師(当時の医者の資格、基準は恐ろしいほど曖昧)の足跡と業績そして<麻酔法>の黎明期と特許紛争の原点を描いた異色の科学史です。
 そもそも、問題の根本は”エーテル、笑気ガス”の効用は広く世間一般に知られた薬品であり、”誰が手術に使うか”だけが残されていた”最後の扉”であったことでした。
 その上、医師制度や製薬業の基準が曖昧でしかもアメリカの「特許制度」が先発主義であることが事態を余計複雑にしたようです。結局、この事態は3人の発明者を生み見方を変えれば人類への大きな福音を発明者無き発明にしてしまいました。
 医学系ウンチク本としても価値は十分ですが、未だ開拓時代の名残りが色濃く残る西部と準・ヨーロッパと化した東部を舞台としたアメリカ時代の台頭の一面を捉えた肩の凝らないエンターテイメント・ドキュメンタリィとしても成功しています。
 ところで、私は幸いにも今まで大きな手術のお世話にならず過ごしてきましたがそれでも”麻酔発明”の後に生まれた幸運は十分想像がつきます。恐ろしいことですが、私で「もし」を考えると麻酔が無ければ多分、私の「歯」は2本だけの欠落ではなくほぼ全滅でしょう。今こうしてパソコンを相手に好きな固焼き煎餅が楽しめるのもこの3人のお陰です。
 誰に感謝してよいか分りませんが「心から感謝!」

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’05)4・23

《通信:「似た者同士・小泉=反日デモ」》

 ここ数週間の「反日デモと小泉発言」で感じるのは出口の無い虚しさです。
 「反日デモ」は”愛国無罪”と叫び群集心理で破壊行為がエスカレートする一方です。そもそも、”愛国無罪”で犯罪者が裁判官となり判決を出す社会は21世紀には通用しません。
 後になり、数人を身柄拘束したと報道しましたが、こんな<中国式報道>を信用している人はほとんどいないでしょう。もはや、法で統治できない中国共産党政権をまともな交渉相手としてよいのかも疑問です。
 こんな異次元国家が国連で「常任理事国」をやっているのです。中国を見ていると「常任理事国」の基準が全然見えてきません。
 このこと一つを見てもWWUの惨禍を思想の基盤として変われない国連が時代遅れで機能不全な組織であり新たな世界情勢に対応できない組織であるかが分るでしょう。
 一方、日本はどうか。小泉首相は<靖国参拝は不戦の誓い>と一部とはいえ私を含む日本人も理解に苦しむ事を平然と述べる始末です。この非常識さは「反日デモ」の参加者と大差ありません。
 また、指導者としても相手に攻撃の口実を与えるような<戦犯合祀の靖国参拝>を繰り返す愚かさに危惧の念をもちます
 ところで、日本人に言いたいのは「日本人がWWU時に中国、朝鮮だけでなく各地で犯罪的行為を行ったことは歴史の事実なのです」。そして、我々日本人の最低限の誠意はこの事実を≪被害者より先に忘れない≫という事がであるということを再度自覚することです。
 その上でナイーブな日本人は辛い現実を受け入れることです。それは中国、朝鮮指導部はこの『戦争カード』を日本がどう変わろうと絶対手放さないという現実です。彼らはいつでも使えるこんなに都合の良い『サンドバッグ』を封印するつもりはありません。指導部の思考が180度変化しない限り彼らと友人に成れるとか心から信頼できる隣人に成れるとかそんな理想主義的な期待をすれば必ず夢は破られます。そもそも現在の彼らはそんな寛大さを持ち合わせていません。悲しいかなこれが隣人である朝鮮人、中国人の現実の姿です。

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’05)4・27

《C言語日記:GWのお供》

 GWの予定は決まりましたか。陽気は良いしホルモンの活動も活発になり最高の季節ですね。
 ところで、私は以下のような構造体を持っています
 {
  熱いお風呂が苦手 != 温泉
  野菜が好き != 現在の食文化
  お酒好き(量>質) != グルメ文化
  非喫煙 != 飲み屋
 }
困ったことにこのメンバ変数は規格外のようで”私の楽しい”と”他の人の楽しい”は反比例の関係にあります。加えて通年最貧状態、この状況は最悪です。
 しかし、今年はこれから紹介するお供のお陰で楽しいGWが過ごせそうです。
 少し話は逸れますが、図書館のコンピュタ関係の本といっても”How to use Windows”がほとんどでプログラム言語関係は皆無だと思いませんか。競争相手を増やしたくないので詳しくは秘密ですが、私の利用する図書館は例外的に”Linux”and”C言語”などが蔵書されているのです。しかも、嬉しいことに最近は”C++系”にも少しずつ力を入れ始めているようです。
 その図書館で見つけました。。
 C++の設計と進化」です。

  B・ストラウストラップ・著/岩谷宏・訳
  ソフトバンク・パブリッシング・刊

 しかし、内容は予想以上に難解でGWはこれ一冊で酸欠状態確実です。
 次の本は除籍リサイクル本です。
 軍事研究

  (株)ジャパン・ミリタリー・レビュー・刊

 この本は2002年発行の古書(天の声:当たり前!)です。最初は”右旋回”した内容だろうと思ったのですが、意外にも政治抜きの軍事マニア向けのようです。
 数冊あったのですが、その中から私好みのメカニズム&テクノロジィ特集の号を4冊ハントしました。
 私の体力では「C++の設計と進化」は重量オーバーなので息抜きにこの本が重宝しそうです。
 今年のGWは読書と安酒で決まりです。

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