☆ぱんつ・・・初章
世界中に異変が起き始めた。そして、その異変がある所には必ず「神」と思わせる人物が現われていた。
大混乱に陥る人々。
そーいうわけで、00ナンバーに非常召集が掛かった。世界中に散った00ナンバー達は、ぶつぶつと
文句を言いつつあるポイントに集合することになる。・・・・特に004が良い顔をしなかった。原因
は009だとは分かっているのだが、004は主戦力なので彼を抜かしての戦闘は苦しくなる。それは
009が欠けても同じこと。いやにうきうきと楽しそうな009とその他を乗せて、僕らのドルフィン
号は飛んで行った。
他のメンバーが来るまで、此処でキャンプ生活をすることになった。自分を出し抜いて009が004
を襲わないようにと、003は009にべったりとくっついていた。他から見れば、おアツイカップル
に見えるかもしれないが、2人の間に流れる空気はそんなロマンもへったくれもない。そわそわと00
3を如何に出し抜いて、004に突撃したい009は落ち着きが無かった。
そんな彼等の前に、待ちに待った004ではなく変な馬車に乗った、変な髪形の少年が現われた。00
4ではなかった、とぶーたれる009と003の前でその少年はえらそーに、こーのたまった。
「俺は神だ。」
と。流石に普通人の006と007は驚き、普通人に近い003もちょっぴり驚く。009はぽかーん
と口を開けて少年を見ていた。と・・・・・・
「ぱんつ、見えてる。」
009の爆弾発言にその少年は思わず、といった風に慌ててスカート(?)を押さえた。その途端、00
9が興醒めな顔をした。
「な〜んだ、結局神じゃないじゃんか。ぱんつが見えてるぐらいであの慌てようとはな・・・・。」
ケッ
そんなことを009は吐き捨てた。後は涙を空中にたなびかせながら去るアポロンの雄姿だけが印象的
だった。
★今回のお題は「ミュートス編」です。意外と突っ込み所のある、人々ですよね!アポロン達は皆、ス
カート(?)着用。下着が気になる所です。下から見たらぱんつ丸見えだと思うんですけど、どーでしょ
うか?ちなみに、009は本当にアポロンのぱんつが見えていたわけではありません。あの時は馬車に
乗っているので、個人的には見えないと思います。ハッタリをかましただけなんですよ。でも思わず反
応してしまうのが、人としての悲しい性なのでしょうか。
☆主戦力、出陣
メンバーが全員集合して、アポロン達の神殿へ行く。003でも透視できないので、主戦力をオトリと
して007に潜入してもらうことになった。
「じゃあ、僕と004が行けば良いかな。」
009の意見にメンバーの殆どは納得する。なんといっても004は、重戦車並みの攻撃力を備えてい
るし、009は加速装置という必殺技を持っている。正直、加速装置無しでは闘いは苦しくなることは
目に見えている。ところが
「ダメ!私も一緒に行くわ!」
003が、恐ろしい形相で言った。
「でも003、危ないよ?」
009の台詞に、003は睨みつけた。
「危ないのは百も承知よ!でも、私みたいに周囲が見える者だって主戦力になりえるの!」
両手に握り拳を作って、003は力説した。
「絶対、行くったら行くの!」
もはや駄々っ子である。こうなると、003はてこでも動かない。
「分かった・・・・。一緒に行こう、003。だが、あんまり無茶はするなよ?」
004が妥協した。他のメンバーも004が良いんなら・・・・と承諾した。003はそっと009の
隣に行って、まっすぐ前を向いたまんま009にぼそっと呟いた。
「004の身は私が守るわ。009の好きにはさせないわよ・・・。」
009はむすっとした表情を見せる。それは003の勘が当っている、ということ。にっこりと会心の
微笑みを009に見せた後、003は002の側に歩いて行った。
「002、何かあったら私が009を引っ張っていくから、004を守ってちょうだいね。」
003の”指示”に002が驚いた顔を見せた。
「えっ!?俺も行くのか?」
「当たり前じゃないの。大事な私を見捨てるつもりなの?」
「ええと・・・003のことは大事だけど。見捨てるつもりもないけど・・・・。」
002の答えに、満足したように003は笑った。
「あ、あと1つ。」
「?」
「004に手を出したら、私と009が許さないわよ?」
ズゴゴゴゴゴ・・・と効果音が003の背後に響く。002は思わず顔を引きつらせ、コクコクと頷い
た。
「じゃあ、行ってくるよ。行こう004。」
「ああ、じゃあな。・・・って002、お前も来るのか?」
「ああ・・・・・まあ・・・な・・・。」
「003が心配なんだろう?ちゃんと守ってやれよ。」
「・・・・・・・・・うん。」
004にじゃれ付く009と、じゃれつかれている004。その後を003が軽いステップでついてい
き、最後に可哀想なぐらい肩を落として002が続いた。
★出陣した主戦力に003が入っているのが不思議だったので、自分なりに考えてみました。002が
またしても不幸を背負っているようですが、きっとこれでも幸せなんですよ・・・多分。所詮、94で
23ですからねー(苦笑)この頃、チャットで003最強説を話してから003がどんどん強くなってい
ます。003の最優先は004,そして002,009と続いているようです。でも恋愛感情を持って
いるのは002にです。良かったね、002。
☆愛・・・ぱんつ中章
早速、戦闘になったが敵が勝手に自滅した。アルテミスを009が説得している(つもり)。しかし、そ
こへ大事な大事な姉上が009に襲われそうになっている、と判断したアポロンが現われた。
「貴様、その汚らわしい手を離せ!」
くるりと振り返った009は、アポロンを見た途端機嫌が悪くなった。といっても、敵のおかげで00
4と離れ離れになってしまった009は最初から機嫌が悪い。
「なんだ、ぱんつか。」
「ぱんつってゆーな!!!!!この人間がっ!」
アポロンはワナワナと怒りに震える。
「アポロン、ぱんつ・・・て・・・・?」
アルテミスが不思議そうに訪ねてくる。アポロンにはアルテミスに説明するだけの、度胸はなかった。
てきとーに誤魔化して、009と闘ったアポロンではあったが、自分の方が力が上だと確信した。確信
は余裕となり、009をからかう。
「さあ、他の力を見せてみろ!まさか加速装置だけじゃあるまい?」
その言葉に、009はきっとアポロンを睨みつけた。
「あとは・・・・。」
「あとは?」
009は大声でさけんだ。
「あとは、アルへの愛(キラーン)だけだ!!!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
何故か得意満面な009に、アポロンはふるふると怒りに震えだした。熱線を009に撃って、009
を海へ落っことした。怒りの為に、ぜーぜーと肩で息をしながらアポロンは後ろを振り向く。そこには
「?・・・・・・・アルって・・・・・誰?」
と003に尋ねている姉の雄姿があった。003は困ったような顔をして、立ち尽くしている。アポロ
ンは自分も”アル”という人物が誰なのか興味があったので、003に尋ねた。
「アルとは誰だ?女。」
ボコウッ!!
顔をぶん殴られた、姉と003に。
「私は女という名前じゃないわよ・・・・・。」
「そうよ、アポロン。失礼よ!」
良く分からない、女性の怒りの鉄拳を受けながらアポロンは素直に謝った。003はそれで気が済んだ
らしい。アポロンとアルテミスを見回して、ポソッと呟いた。
「004のことよ。」
ひゅううううう〜
冷風が通り過ぎた・・・・・。
★ぱんつ中編です。私の書く009の武器は、勇気じゃないんですね(苦笑)004への愛が武器らしい
です。アポロンだって、姉上への愛が武器の1つなのに(笑)003が強いです。本当にどーしたんでしょ
う、私?可哀想な004、知らないうちに関係が敵の大将ズに知られてしまったなんて。
☆決戦前夜
アポロンとの戦いで、行方不明になっていた009が見付かった。004がメンテナンス中だったので、
仲間達はメンテナンス室に集合していた。そこへ、002を”従えた”009が入ってくる。
「009!」
「良かった、無事だったんだな!」
声を掛ける仲間に軽い笑みをもって答えていた009が、004の所で止まった。
がばっ
止める暇も有らばこそ、009は004の両肩を捕らえる。当然004は驚いたのだが・・・・。
「ダメじゃないか、アル!そんなせくしーな格好してたら、襲われるだろう!」
ひくっと仲間の顔が引きつったが、009は構わない。構ったのは、004である。
「なにがせくしーだっっ!!!!・・・・・ってそー言いながら、ズボンを下ろそうとすんなあああ!!」
ちゃっかり004を押さえ込み、流れるような動きで009は004のズボンに手をかけていた。もそ
もそと動かしていた手を、一旦離して今度はあろうことか中に手を突っ込んできた。
「ぎゃーーーー!!!!突っ込むなってーーーーー!!!!」
あわあわと暴れる004をぼーぜんとして見ていたメンバーだったが、慌てて廊下に出て行く。003
も002とギルモア博士に説得されて、渋々出て行った。
たあ〜すけてええ〜〜〜〜〜!!!!
決戦前夜、004は大変な事態に遭遇した・・・・・。
★こんな時に、そんなことしてたら明日のいくさに遅刻しちゃうわvな〜んて。この話をお読みになっ
てから、決戦を見ると頑張る004に涙を禁じえません。そんな・・無理して・・・(笑)004の上
半身ぬーどにビックリしましたけどね。結局1番脱ぎ脱ぎした回数が多いのが彼でしたね〜。
☆ぱんつ・・・終章
あれやこれやで、勝手に相手が自滅していく。001の力も大きかったのだが。最愛の姉上の死に、ア
ポロンはガイアの元に走った。
ーーーー全ては幻だった。
自分が神だということも。
世界平和の実現も。
・・・・・絆さえ。
打ちひしがれたアポロンに、009が叫んだ。
「君は神なんかじゃない!」
アポロンも負けずに怒鳴った。
「俺は神だ!!!」
009も怒鳴り返した。
「違う!なら何故アルテミスは死んだ!?大体、ぱんつを見られたと思って動揺する奴が神であるわけ
ないんだ!!!」
009の言葉は、アポロンのトラウマにクリティカルヒット。
言葉を無くしたアポロンに、009は追い討ちをかける。
「そうだろう!?たかが野郎のきったない(偏見)ぱんつが見えた所で、なにもならない!!!」
「黙れ!!!!」
アポロンも必死だ。尚も言い募ろうとした009を、007が青くなって止める。
「ほ、ほら009!ここ崩れるからさ!脱出だ!!」
009は007に引っ張られつつ、叫んだ。
「そーいやぱんつは穿いているのか、大体!?」
「急げ!009!」
「アポロン!!!ぱんつーーーーっ!!!」
009の叫び声が遠くなっていく。アポロンは涙ぐんだ。姉が好きでよく歌っていた歌を思い出す。
"上を向いて歩こう"
思わず、歌詞の通り上を向いたアポロンの目に映ったのは・・・・装置の部品だった。
煙を上げて、沈んでいく島。後には何も残らないだろう。003が飛んできた、根性あるハンカチを見
つけて、涙ぐむ。それを見て009は呟いた。
「こんな出会い方じゃなければ、仲間になったかも・・・。ぱんつ見られたくらいであんなに動揺する
んだから、神じゃないしな。」
『貴様、まだ言うか〜〜〜〜〜!!!(号泣)』
そんなアポロンの声が聞こえた気がした009であった・・・。
★ミュートス=ぱんつで書いてみました。如何でしょうか?いやはや、読み返してみたらお下品とゆー
かなんとゆーか・・・・。009も一回決めたイメージを覆さないんですよね。アポロンはきっと仲
間になったとしても、009に”ぱんつ”と呼ばれているように思います。・・・きっとアポロンっ
てからかうと面白いんでしょうね・・・・。
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