― 木の実 豆辞典 1 ―

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 木の実クラフトに利用する木の実の代表的なものを中心に選び出してみました。この他にも紹介したい植物は数多くありますので順次書き加えていきたいと思っております。
《マツ科 PINACEAE

アカマツ :

一般にマツカサと言われるものには、アカマツ、クロマツなどがあります。アカマツは野山に普通に見られる松で、その名のように幹が赤味を帯びています。クロマツは海岸沿いなどによく見られます。春に開花してから実が成熟(マツボックリになる)するのは、次の年の秋になります。

ゴヨウマツ :

針葉が5本一組になって短枝につく、日本の代表的5葉の樹種で庭などによく植えられています。江戸時代より盆栽用の樹種としてもよく知られています。類似種にキタゴヨウがありま。

アカエゾマツ :

常緑針葉樹で大きなものは樹高20m以上、直径1mに達しエゾマツやトドマツなどと共に寒冷地の針葉樹林を形成しています。木材として優れていて建築用材、製紙、楽器などに用いられています。球果は花の咲いた当年に熟し、秋に鱗片を開いて種子を散布します。熟す前は緑色で、熟すと茶褐色になり形は楕円形です。熟してもバラバラにならずそのまま落ちるので、アカエゾマツの木の下を探せば、容易に見つけることができます。

 

トウヒ系の長い松は寒冷地に多く自生していますが、本州でも標高の高い山の針葉樹林帯に入るとカラマツ、ツガ、シラビソなどに混じってトウヒ類が見られます。ヤツガタケトウヒ、エゾマツ、イラモミ、ハリモミなどがあります。ドイツトウヒはヨーロッパトウヒとも呼ばれ、明治中期に渡来したのもで公園などで見られます。

カラマツ :

落葉針葉樹で秋に葉が落ちることから落葉松と書いてカラマツとも読みます。(マツ科で落葉するものには他にグイマツがあります。) 山地に自生しますが、植林もされています。日本特産のカラマツの実は小ぶりです。大きめのカラマツはヨーロッパカラマツでヨーロッパに広く分布しています。

ストローブマツ :

北米の東北部が原産の松で、現地では高さ70mを超す大木に成長し、木材資源になります。日本では、北海道などの寒冷地に植えられ、高さも30m程度に育ちます。樹皮は灰褐色、葉は5葉で細長く青白緑色のやわらかな葉が特徴です。5月頃花を付け、球果は8cm〜15cmでヤニが多く垂れ下がってつきます。

 

ヒマラヤスギ :

原産地はヒマラヤ。日本では、大きな公園や植物園などで見かけられます。実の落ちるのは関東地方では1月頃で、木についているときはドイツトウヒのように長いのですが、落果すると先端部のみが薔薇の花びらのように残ります。この部分はシーダ―ローズとよばれています。

コメツガ :

標高1,000〜2000mの高山地帯に見られます。
日本特産の常緑高木でツガは暖帯から温帯に分布するのに対して、コメツガは温帯上部から亜寒帯で見られます。ツガより一回り小さい実が、枝先につきます。実は1.5〜2.5cmの広卵形で、10月頃に光沢のある褐色に色づきます。

《スギ科 TAXODIACEAE

ス ギ :

日本特産で、広範囲に植林されている常緑高木です。箱根の旧東海道の杉並木は有名です。葉は針状で枯れても落ちません。実は球果で球形。枝先につき秋に色づきます。

メタセコイヤ(アケボノスギ) 

生ける化石として有名な木です。20世紀に入ってから中国四川省で現生していることが発見され、日本へは1949年アメリカから送られてきました。葉は、秋には美しい黄金色に変り落葉します。実は球形で規則的な亀裂がたて横に入り、秋の終わりごろ色づいて落ちます。公園や学校などに植えられています。

コウヨウザン:

江戸時代に中国から渡来し、暖地の寺や神社に植えられている常緑高木です。葉は細長く固く先がとがっているので、触れると針のように痛いので注意が必要です。下のほうの枝先は垂れ下がっていて、実は先の尖った鱗片に覆われています。

《ヒノキ科 cupressaceae

ヒノキ :

日本家屋の建築材としてスギと共に最も広く利用されている常緑高木です。 園芸品種も多く、葉は鱗片状で交互に対生しY字型にみえます。 花は4月に開き、雌雄同株。 実は8〜12ミリの球形。11月ごろに成熟すると赤褐色になります。

サワラ :

ヒノキより木材としての材質は劣るが、水質に強いので古くから風呂桶などの桶 として使われてきました。実はヒノキより一回り小さく表面が盃状にくぼみ でこぼこしているのでヒノキとの見分けはつきやすいようです。生垣や公園でなどにみられます。クラフトでは種や豆のように貼り付けて使います。

コノテガシワ :

1700年代に中国から渡来したもので、原産国では20メートルの高木 もある。ヒノキに似た葉で直立しているため、表と裏の区別がはっきり していません。雌雄同株で実は成熟するとはじけて児の手のような形になります。 庭木や公園樹として見られます。

≪クルミ科 JUGLANDACEAE

テウチグルミ(カシグルミ) :

東北や長野県で栽培されている、高さ10〜20bになる中国原産の落葉高木です。 雌雄同株で4,5月ごろ花をつけ、直径4〜5aのほぼ球形の核果が10月頃 に熟します。 核はたやすく手で割れ中の種は食用になります。

オニグルミ :

山野の川沿いなどによく生えている,高さ 25 メートルくらいにもなる落葉高木 です。雌雄同株で雄花序は長く垂れ下がります。雌花は,その年に出た枝の先に 直立します。核果は直径3aで種子は食用になりますが、とても硬い核に覆われています。

ヒメグルミ :

一般に野生のクルミのこと全般をオニグルミということもあります。日本においてクルミ属で自生するものには、オニグルミとヒメグルミがあります。長野県で見られます。

ノグルミ 

クルミの葉であるが、オニグルミにように食べられる種子は持たない、本州の東海道以西、四国、九州に分布する落葉高木です。 雌雄同株であり、枝先に雄花穂と雌花穂を形成します。雌花穂は松かさ状になって枝先に長く残り、多くは新芽が出る頃から新しい花が開花した後に落下します。松かさ状の花序は鋭い鱗片からなっており、これが開いた状態から、キツネのカミスキとかサルのクシなどと呼ばれ、種子は風に乗って散布されます。

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