最近呑んだ吟醸酒について
   

 

 

2014年1−3月分

 

   

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  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。
 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。

 

   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。 
 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 
 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


 2014年次回例会は 4月26日(土)です。

 


 


 2014年3月29日(土)

 

1.中野酒造(大分県杵築市)  特別純米  「ちえびじん」 生酒
原料米;八反錦、 精米歩合;60%    【アルコール分】 16度    【日本酒度】+1 【酸度】1.8   1.8L \2,835
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+ 
E寸評;新酒の酸味が心地よい。サラリと口中を抜けて旨味が広がる。この飲みやすさが、食中酒として肴を邪魔しないし、今回の会で一番飲まれた酒です。


2.富久千代酒造(佐賀県鹿島市)  純米吟醸  「鍋島」 生酒
原料米;五百万石、 精米歩合;50%    【アルコール分】 16度   1.8L \2,752
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+ 
E寸評;旨さ、サラリとして口中を抜けていく。新酒の酸味が心地よく口中を刺す。アルコール度数の低さが、サラリとした飲み口に仕上がっているのでしょう。


3.世界一統酒造(和歌山市湊紺屋町)  純米吟醸  「南方(みなかた)」 無濾過生原酒
原料米;−、 精米歩合;50%    【アルコール分】 17度   1.8L \3,000
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;米の甘味が酒の中に溶け込み旨さがおどる。強い個性はないが、どの料理にも合い飲みやすい。


4.酒田酒造(山形県酒田市)  大吟醸  「上喜元」 押切・裏ラベル
原料米;山田錦、 精米歩合;40%   【アルコール分】 17度   1.8L \3,360
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;裏ラベルの押切であるが、元々が素晴らしい酒なので、旨さは充分。一番搾りでも二番搾りでもないが、これで充分。旨くて安ければ、飲み手は文句ない。
 押切(おしきり)=責め取りとも。もろみを搾る時に、最後に搾りきった部分。通常、雑味が多くて飲めないと言われ、この部分は自家消費か普通酒に混ぜ込まれる酒。イイ酒を醸す蔵元の普通酒が旨いと言われるのは、この事情もあります。


5.北安醸造(長野県大町市)  大吟醸  「あずみ野育ち」 生原酒責め取り
原料米;山田錦、 精米歩合;39%  【アルコール分】 18度    【日本酒度】+3 【酸度】1.3   1.8L \3,675
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;香り、味、旨味充分。アルコール度数が高い分、濃厚な味わいの中から旨さが湧き出す。この酒も責め取り=押切ですが、その様な雑味の多さ、味わいはどこにもない。


6.八戸酒造(青森県八戸市)  純米大吟醸  「陸奥八仙」 生酒・裏ラベル
原料米;青森県産米、 精米歩合;50%    【アルコール分】 16度    1.8L \3,780
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;香り濃厚でふくよか。味わいも当然、旨味充分。八仙の味わいにはバラツキがあるが、今回の裏ラベルは旨さがギッシリと詰まっている。

 

 

 


 


 2014年2月22日(土)

 

1.大澤酒造(長野県佐久市)  純米吟醸  「明鏡止水」 
原料米;−、 精米歩合;麹米50%/掛米55%    【アルコール分】 16〜17度    【日本酒度】+4.0 【酸度】1.6   1.8L \2,752
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+ 
E寸評;米のもつ甘味と吟醸香が渾然と混じり合い、サラリとした旨さを倍加している。渋味が若干残るが、味わいのバランスは良い。


2.松瀬酒造(滋賀県竜王町)  純米吟醸  「松の司・楽」 しぼりたて生
原料米;竜王町産米、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16〜17度   【日本酒度】+3〜+5 【酸度】1.4  【酵母】自社株 1.8L \2,940
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+ 
E寸評;味わいバランスして清楚。青春の青臭さが特徴で、これからの可能性を内に秘め複雑な味わいをバランスさせながら、若さを発散させる。


3.澄川酒造場(山口県萩市)  純米吟醸  「東洋美人・原点」 生新酒
原料米;−、 精米歩合;60−50%   【アルコール分】 16度   1.8L \3,150
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;大水害から仲間達の力によって、蔵が立ち直り、原点から出直した最初の酒。
旨さが十分に詰まった吟醸酒。これだけの吟醸酒を醸すことが出来れば、蔵の出発もまずは成功。滑走路から飛び立つことが出来たのですから、これからは大空に高く羽ばたいてください。


4.宮坂醸造(長野県諏訪市)  純米吟醸  「真澄」 搾りたて生原酒
原料米;−、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17度   1.8L \3,255
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+ 
E寸評;おせ押せで、全ての五味が押し寄せてくる。その五味が、オーケストラの音のようなハーモニーがなく、ばらばらの味わいが雑然と押し寄せてくる。


5.車多酒造(石川県白山市)  純米大吟醸  「天狗舞」 生詰め
原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15〜16度   1.8L \3,570
 A;味3、B;香り3、C;コストパフォーマンス2、D;総合評価3 
E寸評;色濃く古酒になって老香が十分。ここまで味わいが崩れてしまったら大吟醸酒が泣く。品質管理が出来ていないのが残念。もう少し早い出会いが欲しかった。


6.磯自慢酒造(静岡県焼津市)  純米吟醸  「磯自慢」 
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16〜17度   【日本酒度】+3〜+5 【酸度】1.25  【酵母】New-5(静岡) 1.8L \4,064
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;飲み手を唸らせる旨さがある。ここまで旨い酒に、なかなか出会えない。値段も良いが味も良く、価格以上の力がある。あまり褒めると、私が買えなくなるので評価はここまで。

 

 


 

 

 2014年1月25日(土)

 

1.恵那醸造(岐阜県中津川市)  純米吟醸  「鯨波(くじらなみ)」 無濾過生
原料米;ひだほまれ、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16〜17度   1.8L \2,940
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+ 
E寸評;味わい旨いが平坦。色が若干着いて期待されるが、色と味は無関係。でも、スッピンの実力なのであろう、呑みやすいので何時も引っ張りだこ。


2.小林酒造(栃木県小山市)  純米大吟醸  「鳳凰美田」 生詰め
原料米山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15〜16度   1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;わずかに白濁した中に、米の甘味と旨味が溶け出し、酒の旨味となって飲み手を唸らせる。

3.日の丸醸造(秋田県横手市)  純米吟醸  「まんさくの花」 生詰め原酒
原料米;美郷錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16〜17度  1.8L \3,150
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 
E寸評;味わい淡泊で、その上、渋みが口中に強く広がりお代わりに手が伸びない。


4.高千代酒造(新潟県南魚沼市)  純米大吟醸  「たかちよ」 中取り本生
原料米;−、 精米歩合;48%   【アルコール分】 16度  1.8L \3,360
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;濃厚で旨味十分に詰まり、深みも広がりもある。香りも十分着いて吟醸香を楽しむことが出来る。新潟の酒では秀逸。


5.林酒造(富山県朝日町)  純米吟醸  「」 
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16度  1.8L \3,360
 
A;味4、B;香り3、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 
E寸評;老香がしてダメ。味わいコケて力なく、早い時期にお手合わせ願いたかった。


6.酒田酒造(山形県酒田市)  純米大吟醸  「上喜元」 
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度   【日本酒度】+3.0 【酸度】1.3  【酵母】自社酵母   1.8L \5,250
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;雑味なく、奥行き広く、味わい深い。香りもバランス良く着いていて、これぞ吟醸酒の味わい。旨いからと言って、肴に合わせると、肴が負けるので食中酒にはならないので注意。それほど旨い。

 


 

 

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