最近呑んだ吟醸酒について
   

 

 

2014年4−6月分

 

   

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  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。
 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。

 

   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。 
 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 
 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


 2014年次回例会は 7月26日(土)です。

 


 

 

 2014年6月28日(土)

 

1.滝自慢酒造(三重県名張市)  夏吟醸  「滝自慢」 
原料米;麹米・山田錦20%/掛米・三重神の穂80% 、 精米歩合;麹米50%/掛米55%     【アルコール分】 15度  【日本酒度】+5 【酸度】1.2   1.8L  \2,624
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;香りさわやかで、旨味充分、この価格からは想像も出来ないコストパフォーマンス最高の上質酒。食中酒としたら肴を負かさず、料理を楽しませて自分も主張できる、廻りに気配りできる酒です。


2.加藤喜八郎酒造(山形県鶴岡市)  特別純米  「大山」 
原料米;−、 精米歩合;60%    【アルコール分】 13度  1.8L  \2,808
 
A;味5、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+ 
E寸評;味わい乗って旨さが上がってくる。香り控えめで、口中に酸味が若干残るが、アルコール度数の低さを感じさせない。


3.大澤酒造(長野県佐久市)  純米吟醸  「明鏡止水」 
原料米;−、 精米歩合;麹米50%/掛米55%     【アルコール分】 16〜17度  【日本酒度】+4 【酸度】1.6   1.8L  \2,830
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+ 
E寸評;旨さがあるのだが、酸味がキツく味わいバランスが崩れて、のど元に引っかかる。


4.寒紅梅酒造(三重県津市)  純米吟醸  「寒紅梅」 
原料米;山田錦、 精米歩合;50%    【アルコール分】 15度   1.8L  \3,240
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;甘くとろりと口中を通過する濃厚タイプ。旨味と香りが高い所で競い合っている。厚味と深味があって、ゆったりと楽しめる。


5.来福酒造(茨城県筑西市)  純米吟醸  「来福」 生原酒
原料米;雄町、 精米歩合;50%    【アルコール分】 17度  【日本酒度】+3 【酸度】1.8   1.8L  \3,240
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;香りが華やかに立ち、旨味は充分バランスが取れて欠点が見えない。旨さが十分に詰まって、奥深く味わいバランスした佳酒。決して厚化粧の中年女性ではない。


6.旭酒造(山口県岩国市)  純米大吟醸  「獺祭(だっさい)」 生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;39%    【アルコール分】 16度  1.8L  \5,828 (手数料含む)
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション金賞受賞酒。入手不可能に近い人気一番の銘酒。さすが旨く、奥行き深く旨味充分。あまり褒めるのは止めます。私も手に入らなくて難儀をしたので・・・。
 

 

 



 

 

 2014年5月31日(土)

 

1.三和酒造(静岡市清水区)  純米吟醸  「臥龍梅」 生原酒
原料米;富山五百万石、 精米歩合;55%    【アルコール分】 16〜17度  【日本酒度】+4 【酸度】1.4   1.8L  \2,808
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4
E寸評;米の甘味と香りが立つ。どの様な加減か、口中に苦味が残りインパクトがない。


2.墨廼江酒造(宮城県石巻市)  純米吟醸  「墨廼江・蔵の華」 
原料米;蔵の華、 精米歩合;55%    【アルコール分】 16〜17度   1.8L \2,916
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 
E寸評;上手いがそれだけ。力弱く、気力に欠ける。


3.府中誉酒造(茨城県石岡市)  本醸造  「大平海」 無加圧生酒
原料米;五百万石、 精米歩合;55%    【アルコール分】 16度   1.8L \3,189
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価4
E寸評;しぼりに無加圧だとか、55%の精米歩合だとかに関係なく、味わい雑で薄っぺら。しょせんアルコール添加量が多く吟醸と呼べなくなってしまって、可哀相な姿をさらしている。府中誉としたことが、どうしたのでしょうか。


4.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」 無濾過
原料米;山田錦、 精米歩合;50%    【アルコール分】 16〜17度   1.8L \3,456
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価5 
E寸評;香り豊で、旨味充分、安心して飲める。バランス良く飲み手を魅了する。


5.神沢川酒造場(静岡市清水区)  純米吟醸  「山影純悦・正雪」 生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%    【アルコール分】 15〜16度  【日本酒度】+3 【酸度】1.3   1.8L  \3,600
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;うすにごりで、開栓時に”ポン”と音を立てて景気づけする。清楚な味わいと、若葉の青臭い香りがコラボして、旨味を主張している。正雪の看板商品だけ有って、佳酒と呼ばれる力を持っている。


6.富士高砂酒造(静岡県富士宮市)  純米吟醸  「高砂」 無濾過
原料米;備前雄町、 精米歩合;55%    【アルコール分】 17度   1.8L \3,700
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;<銘酒市川オリジナル>24BY。旨い。香り高く、味わいに五味バランスして奥深く広がりを感じる。これも佳酒として、呼ぶにふさわしい。
 

 


 

 

 


 2014年4月26日(土)

 

1.秋田清酒(秋田県大仙市)  純米吟醸  「刈穂・カワセミ」 無濾過生酒
原料米;−、 精米歩合;50%    【アルコール分】 17度   1.8L \3,240
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 
E寸評;雑味なく、サラリと口中を抜けていく。色合い白濁してもろみの甘さが心ちよい。


2.八百新酒造(山口県岩国市)  純米  「雁木」 発泡生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;60%    【アルコール分】 14〜15度   1.8L \3,402
 
A;味4、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+ 
E寸評;発泡清酒で、そっとユックリ開栓したが、シャンパンのように手をすり抜けて、天井まで栓が飛んで跳ね返ってきた。酒はアワと一緒に吹き出して、1/3はテーブルに飲ませることとなってしまった。味わいは炭酸が効いてサラリと口中に入る。アルコール度数が低い分呑みやすいが、1杯余計に飲んだらアルコールの摂取量は多くなるので、飲み慣れない女性には軽いからこそ危険な酒です。


3.下村酒造店(姫路市安富町)  純米  「奥播磨袋しぼり」 生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%    【アルコール分】 17〜18度   1.8L \3,892
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価4 
E寸評;21BYの古酒で、色濃く味わい腰が砕けて力が無い。


4.鳩正宗酒造(青森県十和田市)  純米吟醸  「稲生(いなおい)」 直汲み生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%    【アルコール分】 17度  【日本酒度】+0 【酸度】1.9   1.8L \3,888
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+ 
E寸評;酸味がきつく口中を刺しながらのど元を過ぎる。後から旨味が浮き上がってくる。しかし、個性が無く、その無個性が喜ばれる。


5.木村酒造(秋田県湯沢市)  特別純米  「福小町号外編」 原酒生酒
原料米;あきたこまち、 精米歩合;55%    【アルコール分】 17.7度  【日本酒度】+1.1 【酸度】1.3  【酵母】協会1801   1.8L \2,808
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;例年のように、味・香り最高。何でこんなに旨いのだろう。この旨さが堪能出来て、酒の春がやって来た。雑味はなく、味わいバランスが取れて、奥行きがある佳酒。2000円代で最高のコストパフォーマンスを打ち出す純米酒。


6.木村酒造(秋田県湯沢市)  純米大吟醸  「福小町」 生酒
原料米;秋田酒こまち、 精米歩合;45%    【アルコール分】 16.5度  【日本酒度】+0 【酸度】1.4  【酵母】こまち酵母   1.8L \4,094
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5                                      
E寸評;上記の福小町とは比べられない程、超美酒。旨味、香り最高の佳酒。垢抜けした若奥様が、眼前で微笑んでいます。

 


 

 

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