最近呑んだ吟醸酒について
   

 

 

2015年1−3月分

 

   

§酒のトップページに戻る§  <ホームページへ>

 


 
  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。

 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。 
  

◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。

 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 

 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

 <<  ここで飲まれている吟醸酒の購入元をお知りになりたい方は、メールをいただければ、早い時期(忘れない内)なら、販売店をご紹介できます。>>


 



 吟醸酒の会へのお誘い   

 

       ↑上のボタンを押すと、ご案内のコーナーに行けます。

 

 

◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


 2015年次回例会は 4月25日(土)です。

 

 

 

 


 

 

 

2015年3月28日(土)例会

 

1.木村酒造(秋田県湯沢市)  特別純米  「福小町・号外編」 生原酒
原料米;めんこいな、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17.6度 【日本酒度】−1.5 【酸度】1.5  【酵母】K1801号   1.8L \2,916
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;味わい香り豊で飲み口は酒米のネーミングのようにめんこいな。角が取れていなく、硬さが抜けないが、その若さが旨い。


2.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」 無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;60%  【アルコール分】 17〜18度 1.8L \2,916
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;青味がさわやかで春風に乗ってきたように、青空の下で泳いでいる。新酒の酸味が心地よい。


3.平孝酒造(宮城県石巻市)  純米吟醸  「日高見」 生酒
原料米;−、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16〜17度 1.8L \3,240
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨味十分で後引き女です。味わい十分で旨いが渋みを感じる。辛口を地で行っているが飲みやすい。


4.三浦酒造(青森県弘前市)  純米吟醸  「豊盃」 
原料米;華想い、 精米歩合;55%  【アルコール分】 15〜16度 1.8L \3,394
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;いつもながら豊盃は旨い。米の甘味と旨味が踊り、その優しさがバランスして飲み手を夢心地の世界に誘う。

 


5.下村酒造店(兵庫県姫路市)  純米  「奥播磨」 袋吊り生酒
原料米;夢錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17〜18度 1.8L \3,701
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;袋吊りにしては香り豊で旨さを引き立てる。色合い薄く琥珀色に染まり旨さが飛び出してくる。


6.八戸酒造(青森県八戸市)  純米大吟醸  「陸奥八仙」 生原酒
原料米;華想い、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16度 1.8L \3,888
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨いが渋みをともなって口中を差すが、バランスして五味十分。今飲むより、もう少し寝かせると、熟成感が出てもっと旨くなるでしょう。

 

 


 ※ 新酒が出揃って春本番になってきました。生まれたての酒たちですから、とがっていたり、酸味が旨味を邪魔したり、上手くハーモニーが取れて居なかったりしますが、それは新酒の特徴でしょう。新酒に熟成感を求めてはいけません。その新酒を楽しむのは今!

 


 

 

 

2015年2月28日(土)例会

 

1.飯沼本家(千葉県酒々井町)  純米吟醸  「一喜」 直汲み生酒
原料米;麹米・山田錦/掛米・酒こまち、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17度  1.8L \2,808
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;新酒の味わいがいっぱい。炭酸味が口中を差し、旨味が伝わってこない。


2.早川酒造(三重県菰野町)  特別純米  「田光(たびか・裏)」 袋搾り生酒
原料米;雄山錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17度  1.8L \2,916
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;香り強く、その香りが口中で暴れる。渋みが強く二杯目が遠退く。


3.恵那醸造(岐阜県中津川市)  純米吟醸  「鯨波」 無濾過生酒
原料米;ひだほまれ、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16〜17度 1.8L \3,024
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;新酒のため、去年飲んだ熟成感が消えた味わい。まだまだ硬く旨味が出ていない。


4.林本店(岐阜県各務原市)  純米吟醸  「百十郎」 無濾過生酒
原料米;秋田酒こまち、 精米歩合;60%  【アルコール分】 16〜17度  1.8L \3,346
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 
E寸評;ラベルの美しさに見せられて手の中に入れたが、新酒独特の渋みと辛さが口中を差す。旨味が上がってきたら、美酒になるのでしょう。

 


5.加茂福酒造(島根県邑南町)  純米大吟醸  「死神(裏)」 生酒
原料米;佐香錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 17度 【酵母】島根大学HA11 1.8L \3,672
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;吟醸酒ブームと言われていますが、消費者の私には直接関係が無いと思っていたら大間違い。通年山田錦で醸されていた酒が、山田錦の不足により佐香錦で造られた。しかし、代役が主役を越えてしまい、堂々の貫禄を示した。


6.北安醸造(長野県大町市)  大吟醸  「あづみ野育ち」 生原酒
原料米;ひとごこち、 精米歩合;39%   【アルコール分】 18度 【日本酒度】+4 【酸度】1.2  【酵母】K1801号  1.8L \3,672
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;香り高く、味わい丸く、ふくよかな味わいが飲み手を包み込んで、うれしい。味わいバランスし、奥行き広がり申し分なく、安心して飲める佳酒。

 

 

 

 


 

 

 

2015年1月31日(土)例会

 

1.石鎚酒造(愛媛県西条市)  純米 「石鎚・初(うぶ)」 
原料米;五百万石、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16〜17度 【日本酒度】+5.0  【酸度】1.2 1.8L \2,916
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 
E寸評;極普通にある清酒が着飾ってお出ましになった。可も無く不可も無い。片口に入れても変化無し。


2.泉橋酒造(神奈川県海老名市)  純米吟醸  「とんぼラベル1号」 生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;麹米・55%/掛米・58%   【アルコール分】 19度 【日本酒度】+9 1.8L \3,240
 A;味4、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4 
E寸評;ラベルの愛らしさにつられて購入したが、吟醸香が立ち上がり、旨さの予感を期待させる。新酒のせいで味わいこなれず、硬く口中を滑っていかない。片口に入れて室温まで上げたら、柔らかくなって旨さが立ってきた。とんぼは暖かくならないと飛べないらしい。


3.神沢川酒造場(静岡市清水区)  純米大吟醸  「しょうせつ」 
原料米;麹米・山田錦24%/掛米・吟ぎんが75% 、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15度 【日本酒度】+3〜5  【酸度】1.1-1.4  1.8L \3,348
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;正雪の蔵元で平仮名ラベル。新酒の硬さが取れず、味わい未だこなれていない。丸みも無く成長過程の女の子みたいで豊かさが無い。これも片口に入れて味わったが、ザラザラ感が出て旨さ半減。


4.天吹酒造(佐賀県みやき町)  大吟醸  「天吹・冬色」 
原料米;−、 精米歩合;40%   【アルコール分】 17度 【酵母】アベリア花  1.8L \3,456
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;これも新酒の硬さが取れない。華やかな香りは良いのだが味わいこなれていない。どの酒も外気温2〜3度の所に有ったが、片口で室温22〜3度にしたら、旨味が上昇して甘味が増し、品位が一段上がった。

 

5.大澤酒造(長野県佐久市)  純米大吟醸  「明鏡止水」 
原料米;雄町、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16〜17度 【日本酒度】+4  【酸度】1.7 1.8L \3,780
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;一年経って女盛りを迎え、良き美人になっている。味わい丸く旨さも充分。安心してお付き合いが出来る銘酒に仕上がっている。


6.九重雑賀酒造(和歌山県紀の川市)  大吟醸  「雑賀」 
原料米;−、 精米歩合;麹米・45%/掛米・50%   【アルコール分】 16度  1.8L \3,996
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5 
E寸評;旨さ抜群で、味わい深く、五味バランスした幅広さがある。味、香り見事にバランスして、旨さの世界に誘う。

 

 

 

 



 

 

  §酒のトップページに戻る§     <2014年7−9月に移動>    <2014年10−12月に移動>