最近呑んだ吟醸酒について
   

 

 

2019年7−9月分

 

   

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  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。

 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。 
  

◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。

 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 

 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

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 吟醸酒の会へのお誘い  

 

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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


2019年次回10月例会は、26日(土)です。

 

 

 


 

 

 

2019年9月28日(土)例会


 

1.富士高砂酒造(静岡県富士宮市)  純米  「高砂」  
原料米;−、 精米歩合;60%  【アルコール分】 17度 【日本酒度】+8  1.8L \ 2,624
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4

E寸評;味わい淡泊で雑味と渋みが残る。渋みは口中からなかなか消えない。

2.旭酒造(山口県岩国市)  純米大吟醸  「獺祭」  
原料米;−、 精米歩合;45%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,240
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+

E寸評;相変わらず旨い、と言いたいが獺祭に掛けた期待を裏切った。味わいに深みがなく薄っぺらで、渋みが口中に残る。


3.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」  ひやおろし
原料米;−、 精米歩合;50%  【アルコール分】 17度  1.8L \ 3,456
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+

E寸評;雁木の味わいは何処に行ってしまったので有ろう。渋みが勝ってバランスを崩している。


4.英君酒造(静岡市清水区)  純米吟醸  「英君」  無濾過生原酒
原料米;備前雄町、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17度 【日本酒度】−1 【酸度】1.7
【酵母】静岡CA-50  1.8L \ 3,564
 A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+

E寸評;雄町の旨さが口中に広がる。味わいバランスせず、これも口中に渋みが残る。


5.杉井酒造(静岡県藤枝市)  純米吟醸  「杉錦」  
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 15〜16度 【日本酒度】+4 【酸度】1.4 【酵母】静岡HD-1   1.8L \ 3,780
 A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+

E寸評;味わい深く旨さを感じるが、五味バランス悪く雑味があって、口中に渋み残る。いつまでも・・・。



 

 

 

2019年8月31日(土)例会


 

1.新澤醸造店(宮城県大崎市)  純米吟醸  「あたごのまつ」  
原料米;−、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,024
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5

E寸評;ラベルには「究極の食中酒」と入っています。贅沢な食中酒です。通常の寿司屋だとか料理屋だったら料理が負けてしまうでしょう。家で飲むんだったら、料理を忘れてこの酒だけを飲む事でしょう。味わいバランスして、力強さが有り、清楚。


2.八戸酒造(青森県八戸市)  特別純米  「陸奥八仙」  
原料米;華吹雪19%(麹)/まっしぐら81%(掛)、 精米歩合;麹55%/掛60%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,024
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5

E寸評;香り豊かで旨みがあり五味バランスしていて品性がある。この単価では考えられないほどの力を持っているベストな佳酒。


3.盛田庄兵衛(青森県七戸町)  純米吟醸  「駒泉」  無濾過原酒
原料米;−、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17〜18度 1.8L \ 3,043
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+

E寸評;酸味がきつく味わいのバランスを崩し、味わい重く、次の一口の手が伸びない。この酸味が鶏の唐揚げにはよく合い、負けない強さがある。


4.楯の川酒造(山形県酒田市)  純米大吟醸  「楯野川」  
原料米;美山錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16〜17度   1.8L \ 3,348
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+

E寸評;渋みが勝って、口中に残り旨みが台無しになる。味わいのバランスが取れず、せっかくの酒の旨さが味わえない。


5.下村酒造店(兵庫県姫路市)  純米  「奥播磨」  生酒
原料米;夢錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17〜18度   1.8L \ 3,577
 A;味2、B;香り2、C;コストパフォーマンス2、D;総合評価2

E寸評;30BY(平成30年秋〜令和元年春)と入っていますが、既に酒色は色付いて老香がしています。夏が越せなかったのは、蔵元での貯蔵が悪いのでしょうか、味わいがコケていますので、旨い不味いの評価外です。


 

 


 

 

 

2019年7月27日(土)例会


 

1.鶴の沢酒造(福島県会津若松市)  純米吟醸  「会津中将」  
原料米;夢の香、 精米歩合;55%  【アルコール分】 15度 【日本酒度】+3 【酸度】1.4  1.8L \ 3,024
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5

E寸評;先入観が有ってはいけないほど、香りも味わいも過不足無く、控えめでバランスして、飲み手を十分満足させる。


2.中島屋酒造場(山口県周南市)  純米吟醸  「中島屋」  無濾過生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 15〜16度   1.8L \ 3,240
 A;味4、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+

E寸評;生酒の影響か帯を解いた途端、天井まで栓が飛んだ。隅田川花火をここで楽しむ。強い酸味と程よい香りが漂う。


3.小林酒造(栃木県小山市)  純米大吟醸  「鳳凰美田」  生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,240
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5

E寸評;毎回安心して飲ませる、吟醸酒の基準酒のように安定した佳酒。


4.花の香酒造(熊本県和水町)  純米大吟醸  「花の香」 
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16度  1.8L \3,400
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;華やいだ味わいの中、強い酸味が口中を刺す。夏を越すと安定した味わいに変化するのでしょうか。


5.福田酒造(長崎県平戸市)  純米吟醸  「福田」  活性うすにごり
原料米;山田錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 15度   1.8L \ 3,456
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4

E寸評;注意書きの通り、栓の帯を取った途端自ら栓が飛んで、シャンパンのように酒が溢れ出して大慌て。薄濁りの白濁した液の中から、強い酸味の酒が蛇の目の杯から押し寄せてくる。この強さが、強い味わいの肴には負けない。

 

 


 

 

 

 

 


 

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