Brain of D

03.7.25(金)
 夜中に、やっと苗場へ行く準備が終わった。リュックサックとウェストポーチに日用品やら現地で必要になると思われるものをぎっしり詰め込んだ。今年はさすがにしっかりした雨具を用意したが、メガネを普段使用している者としては、雨は本当にいやな存在でレンズを拭きつつライブを楽しむのは容易なことではない。そんな訳でコンタクトレンズも用意した。乱視が強いので夜のライブは百万ドルの夜景のようにキラキラして見えずらいことこの上ないのだが、メガネを拭くよりはよっぽどましだと思っている。
 AM7:00友達の家に集合して、8:30には現地に着くような段取りでいる。土曜日に一人合流予定。録画の予約もOK。26日にスペースシャワーTVでFUJIROCKの生放送があるから。
 とうとうこの日が来た。個人的には昨年よりも込まないで欲しいなあと思う。歩くのもやっとというくらいに大混雑の昨年はホント大変だった。グリーンステージからホワイトステージへ行くのにも一苦労で、トイレも増やしてほしいと思うほどだった。
 FUJIROCKも野外ロックフェスティヴァルの老舗として社会的に認知されてきたのはうれしい事だと思う。来年は是非パールジャムとレディオヘッドの出演を期待しつつ、存分に「03in苗場」を楽しんできたいと思う。
03.7.20(日)
 5日後は苗場でハイネケンを飲みながらライヴ三昧。今回は特に「これっ!」というのは無い。出演アーティストでいったらサマーソニックの方が凄いと思う。しかし今回はジャズをメインにしたステージもあるということで、音楽の幅でいったらサマーソニックよりも、フジロックの方が広そう。そんな訳で今年はそういう楽しみ方をしようと思っている。もちろん「Bjork」は98年以来なので期待してはいるがそれは皆も期待していることだと思うので、もっと自分の感性を刺激してくれる音楽を求めてあちこち歩き回ってみようと思う。
 例年、現地で足が痛くならないように普段から夜ウォーキングをしているのだが、今年は雨が結構ふったりしてほとんど歩けなかった。だから股関節や足の裏が痛くなるような気がする。非常に心配。去年よりも体重増えてるし。
 先日はじめて「LED ZEPPELIN」のアルバムを2枚購入した。まだ1stしか聴いていないが、こんなにアルバムが かっこいいなんて思ってもみなかった。「リマスターズ」や「BBCセッション」は以前から聴いていたけれども、やはり作品の完成度としてはアルバム単位のほうが断然いいことを思い知った。1stの方をしっかり聴き込んでから「フィジカルグラフィティ」の方を聴こうと思う。
 U2のシングル「WALK ON」を手に入れた。3曲目には、01年5月25日トロントで演奏された「STAY」のライブが 収録されていたんだけれども、これが何とも良くてついつい「いい曲だなあ〜!」と声に出して言ってしまった。U2のライブアルバムが発売されることを切に願う今日このごろである。
03.7.9(水)
 今、贅沢なくらしを送っている。といっても宝くじで大当たりしたとか、ボーナスが「ドドーン!!」と入ったわけではない。「BLUR」と「RADIOHEAD」と「サラ・ブライトマン」のNEWアルバムを、時間の許す限り聴けるということが僕にとっては限りなく贅沢なくらしになっている。
 思った以上に良かったのは、BLURの「シンクタンク」で、前作「13」よりも数倍聴き心地がいい。アルバムジャケットのデザインからは想像できないような暖かみのある音と声で、ゴリラズやマリミュージシャンズとの課外活動が十分に生かされていると思った。
 RADIOHEADの「ヘイル・トゥ・ザ・シーフ」収録曲の中ではやはり「THERE THERE」は耳なじみがよろしい。「MTV」や「スペースシャワーTV」でもPVが結構流れているのでそのせいもあるのかもしれない。洋楽ロック専門誌は立ち読み程度なので、各雑誌のおすすめ度がどれほどのものかは知らないが、アルバム「KID A」や「アムニージアック」よりもよく聴いているのは確かだ。革新的でもなく進化してもいないというような話題を耳にするけれども、雑誌の受け売りはどうでもよくて、リスナーがしっかり彼らの音楽とその姿勢を受け止めてやることが重要なのだと思う。いいアルバムだと思う。
 サラ・ブライトマンのアルバムで最も好きな作品は「ラ・ルーナ」だった。日本でも爆発的に売れたアルバムだったと思うが、今回 の「HAREM」はかなり気に入った。1曲目などは壮大な始まりとともに1コーラス終わった後に度肝を抜かれた。これは聴いてのお楽 しみ。個人的には14曲目がとても気に入っている。国内盤は「ニュースステーション」のオープニングでもお馴染みの曲「サラバンド」 がボーナストラックとして入っている。僕が購入したのは輸入盤でDVD付きのもの。往年のサラのファンの中にはこういったテイストや 方向性に不満を持っている場合もあるだろうが、アルバム「ラ・ルーナ」からファンになった僕としては大いに歓迎したい作品だ。
03.7.5(土)
6月末にステレオサウンド社から別冊が発売された。タイトルは「BEAT SOUND」。ロックとオーディオの楽しい関係をうたい文句にしたこの雑誌は、オーディオ評論家以外にもピーターバラカンやムーンライダースの鈴木慶一、スターダストレビューの根本要。音楽評論家の小野島大やロッキングオン編集部に在籍したこともある広瀬陽一など音楽に関わりのある人たちの手によって作られている。フジロックやサマソニに出演するようなアーティストを取り上げているわけではないけれども、ロックミュージックもクラシックやジャズと同じように「いい音」「気持ちいい音」で聴いて欲しいという熱意を感じ取ることができる。
 ロックリスナーが今まで以上に「いい音」「気持ちいい音」でレッチリやパールジャム、ブラーやレディオヘッドを聴いてみたいと思えるような誌面づくりが「NO.2」以降にとても求められると思う。やっぱりロックは「今−現在−」を語ってなんぼの音楽。レッドツェッペリンやピンクフロイドを取り上げるのもいいけれど、今とこれからを語るロックミュージックは、今をいきる若者にはかかせない存在。おやじ達が昔に思いを馳せるのもいいけれど、今のロックシーンにもしっかり目を向けて欲しいと思う。BLURのNEWアルバム「シンクタンク」やRADIOHEADの「ヘイル・トゥ・ザ・シーフ」なんて、それなりに投資したオーディオで聴いたなら、最高に盛り上がる内容だと思えばなおさらだ。チープなラジカセやミニコンポでは聴くことのできない音が彼らのアルバムにはたくさん詰まっている。ドライブしながら聴く音楽も最高だけれども、あくまでそれはドライブのBGM的な存在、つまり脇役。(音楽を聴くためにドライブす るなら話は別)。ロックミュージックが主役になれるのは、「ライブ」または「ホームオーディオ」だけだと思う。ヘッドフォンで陶酔する世界もありだが、個人的には自分の目の前にライブバンドがそこであたかも演奏し歌い何かを伝えようとする世界を楽しみたい。ロックミュージックには、音量が伝えるメッセージ性もあるが、音質がメッセージの強弱を左右することも忘れてはいけないと思う。
 そういう意味でも、ステレオサウンド別冊「BEAT SOUND」NO.1が発売されたことは、おおげさに言えばロックミュージックとロックリスナーにとって大変重要な出会いの第一歩であると位置づけることができるのではないか。是非とも編集に携わる方々には、フジロックやサマソニに出演するようなロックバンドの音楽も聴いて欲しいと思うし、ロッキングオンやクロスビートで取り上げるような音楽を聴いている人には、まずは「BEAT SOUND」を手にとってじっくり読みふけって欲しいと思う。

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