最近呑んだ吟醸酒について
   
      

 

 

2012年1−3月分

 

   

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  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。
 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。

 

   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。 
 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 
 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 

 

 

 次回、4月例会は4月28日(土)です。

 

 


 

 

 2012年3月31日(土)

 

1.早川酒造(三重県菰野町)  特別純米  「早春」 中取り
原料米;−、 精米歩合;55%   【アルコール分】 15度   1.8L \2,310
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;値段を見なければ信じられない品位を誇る。飲み口良く純米にしては切れもあり、味わい深く香りも吟醸香を漂わせコストパフォーマンス最高。だからといって値上げしないで。会友の人気も大きく「さらさらと飲めるので後が恐い」と。

2.富美菊酒造(富山市百塚)  純米吟醸  「羽根屋 煌美」 生原酒
原料米;麹米山田錦・掛米五百万石+富の香、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16〜17度  1.8L \2,880
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;わずかに酸味が勝るが、好みの範疇に入る。晩酌酒と思うと大間違いで、味わい深く美酒の範疇に入る佳酒。

3.小林酒造(栃木県小山市)  純米大吟醸  「鳳凰美田」 押切り生酒
原料米;愛山、 精米歩合;45%   【アルコール分】 16〜17度  1.8L \3,150
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;薄にごりで柔らかく、甘くほろほろとささやきかけてくる。何処までも個性を主張することなく、サラリとしているが味わい深く五味バランスして飲みやすい。



4.日の丸醸造(秋田県横手市)  純米大吟醸  「十文字」 責め取り生原酒
原料米;雄町、 精米歩合;48%   【アルコール分】 16〜17度   1.8L \3,150
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;酸味がキツく味わいバランスを崩している。それが、強い個性と言えば個性。それを除くと旨さは充分。


5.吉村秀雄商会(和歌山県岩出市)  純米大吟醸  「車坂」 責め・生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;40%   【アルコール分】 17〜18度  【日本酒度】+1 【酸度】1.4  【酵母】明利酵母   1.8L \3,150
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;香り高く濃厚で旨味充分。味に深味があって奥行き、広さがあり、酒の肴が負けてしまいそう。食中酒と言うより、食後酒として味わい堪能しながら飲む酒。


6.秋田木村酒造工場(秋田県湯沢市)  大吟醸  「oャ町」 押切り・生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;40%   【アルコール分】 18度    1.8L \3,150
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨い。能書きを忘れて旨い。濃厚で、奥深く、厚味があり、文句なしに、毎回はずれることがなく旨い。佳酒の双璧。酒の神様に脱帽。

 

 

 


 


 2012年2月25日(土)

 

1.青島酒造(静岡県藤枝市)  普通酒  「喜久酔」 しぼりたて生原酒
原料米;−、 精米歩合;70%   【アルコール度】19〜20度 【日本酒度】+4.6 【酸度】1.7
【酵母】静岡酵母   1.8L \2,499
A;味4、B;香り3+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4
E寸評;アルコール度数が高いだけ、アルコール臭が鼻をつく。味わいバランスして晩酌酒には勿体ないくらいの、普通酒にしては出来すぎ。

2.神沢川酒造場(静岡市清水区)  純米吟醸  「正雪 別撰「山影純悦」」 生
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16〜17度  【日本酒度】+3  【酸度】1.3  1.8L \3,500
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;ホッと一息つける安心感が漂う味わい。ハズレが無い、いつも旨いのは蔵元の力があるからでしょう。雑味全くなく五味バランスして旨味充分。吟醸酒を呑んだという充実感がある。


3.英君酒造(静岡県由比町)  吟醸  「英君」 特別袋吊り雫酒
原料米;五百万石、 精米歩合;麹50%/掛55%   【アルコール分】 17〜18度  【日本酒度】+7 【酸度】1.3 【酵母】静岡酵母HD−101(HD-1の泡なし)  1.8L \3,640
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;雑味なく味わい深い。旨味バランスしてあとを引く。蔵元の隣を流れる谷川の水を確保するため、上流の山を買ってしまった蔵元の意気が達成されてきた。



4.三和酒造(静岡県清水市)  純米吟醸  「臥龍梅」 袋吊り雫酒・生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16〜17度  【日本酒度】+3(22BY)/+6(23BY) 【酸度】1.5  1.8L \3,465
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;吟醸香がお迎えして味わい深い吟醸酒となった。何のてらいもなく旨さだけが上がってくる。雑味もなく品性豊。


5.國香酒造(静岡県袋井市)  純米吟醸  「傳一郎」 中汲み無濾過しずく
原料米;山田錦、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16〜17度  【日本酒度】+7 【酸度】1.3  【酵母】静岡吟醸酵母HD-1  1.8L \3,465
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;吟醸香と共に口中を流れるが、まだまだ味わい硬く喉に引っかかる。味わいにバランスが無く酸味が残る。


6.田端酒造(和歌山市木広町)  純米吟醸  「さとこのお酒」 
原料米;山田錦、 精米歩合;59%   【アルコール分】 15〜16度  【日本酒度】+3  【酸度】1.5   1.8L \3,400
A;味3+、B;香り3、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価3+
E寸評;「羅生門」蔵元のお嬢さん、さとこさんの醸したお酒。老香とヌカ臭がして普通酒以下。一つのお酒に力を入れて、完成させてから複数の酒造りに挑戦して下さい。最初のつまずきにめげず、これからも永くガンバって下さい。

 

 

 


 

 

 2012年1月28日(土)

 

1.旭酒造(山口県岩国市)  純米大吟醸  「獺祭50」 
原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度   1.8L \2,835
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;相変わらず旨い。味わいバランスして、旨味濃厚な上に、香りが上品に乗っている。


2.酒田酒造(山形県酒田市)  大吟醸  「上喜元」 
原料米;−、 精米歩合;45%   【アルコール分】 15〜16度   1.8L \2,856
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;新酒で酸味がほどよく、全体でバランスが取れている。喉ごしさわやかで軽快。


3.松瀬酒造(滋賀県竜王町)  純米吟醸  「松の司・楽」 しぼりたて生
原料米;地元米、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16〜17度  【日本酒度】+3〜5 【酸度】1.4   1.8L \2,940
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;新酒独特のキツい酸味が口中を刺す。さらさらとして今が飲み頃。


4.大澤酒造(長野県佐久市)  純米吟醸  「明鏡止水」 甕口 
原料米;−、 精米歩合;麹米50%・掛米55%   【アルコール分】 18〜19度  【日本酒度】+4【酸度】1.8  1.8L \2,990
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒の群れの中に紛れ込んだ1年物。新酒と変わらないフレッシュさで、バランス良い味わいと酒の旨さが合体して、日本酒の味わいを堪能させる。


5.安本酒造(福井県福井市)  純米吟醸  「白岳仙(はくがくせん)」 あらばしり 
原料米;山田錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17〜18度   1.8L \3,150
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;「白濁酒」と読み間違えるほど、オリがビン底に溜まって、炭酸と共に浮き上がってきた。味わう前に炭酸臭が口中いっぱいになり、旨味を味わうところまではとどかず。


6.酔鯨酒造(高知市長浜)  純米吟醸  「酔鯨」 
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度  【日本酒度】+6 【酸度】1.6  1.8L \3,570
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価5
E寸評;ひと味垢抜けして旨味が定着した。高知の酒が都会の娘になって万人受けするようになって、素朴で荒削りな地元の娘は何処にもない。ぎらぎら旨味濃厚な土佐の鰹に負けるかも知れない。

 

 

 

 


 

 

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