最近呑んだ吟醸酒について
   
      

 

 

2013年1−3月分

 

   

§酒のトップページに戻る§  <ホームページへ>

 


 
  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。
 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。

 

   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。 
 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 
 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

 <<  ここで飲まれている吟醸酒の購入元をお知りになりたい方は、メールをいただければ、早い時期(忘れない内)なら、販売店をご紹介できます。>>
 



 吟醸酒の会へのお誘い 

 

       ↑上のボタンを押すと、ご案内のコーナーに行けます。

 

◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


 2013年次回例会は 4月27日(土)です。

 

 


 

 

 2013年3月30日(土)

 

1.墨廼江酒造(宮城県石巻市)  特別純米  「墨廼江」 新米新酒
原料米;−、 精米歩合;60%   【アルコール分】 15〜16度   1.8L \2,447
 
A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4
E寸評;味わいサラリと淡麗でさわやか。アルコール度数が低い分、飲み手に負担を掛けず飲みやすい。


2.富士高砂酒造(静岡県富士宮市)  純米吟醸  「高砂」 無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 17度 【日本酒度】+5 【酵母】静岡酵母  1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨味が表面に浮き出て安心して楽しめる。丸く奥行きもあり、毎年安心してチョイス出来る。


3.英君酒造(静岡市清水区)  純米吟醸  「英君」 無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17〜18度 【日本酒度】+4 【酸度】1.7  【酵母】静岡HD-101  1.8L \3,360
 
A;味4+、B;香り4、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;柔らかく雑味なくさわやかに飲める。しかし、吟醸酒と言うだけで個性に乏しい。


4.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」 無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16〜17度  1.8L \3,412
 
A;味5、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価5
E寸評;青葉に似た香りと新鮮な味わいが有り楽しませてくれる。若々しく勢いがあり、じゃじゃ馬です。この馬に乗りこなせればいい馬でしょうが、乗りこなせられなければ・・・、評価は別れるところ。


5.神沢川酒造場(静岡市清水区)  純米吟醸  「正雪」 生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16〜17度 【日本酒度】+2.5 【酸度】1.15  1.8L \3,500
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;杜氏の名が付いた「山影純悦」とサブタイトルが付いています。旨さ充分、文句なく吟醸酒の旨さが出ている。吟醸酒の神に感謝。


6.旭酒造(山口県岩国市)  純米大吟醸  「獺祭39」 
原料米;山田錦、 精米歩合;39%   【アルコール分】 16度   1.8L \4,700
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨い。この値段では旨いのは当たり前で当然。この酒は吟醸の原点。これを飲んで吟醸酒を語ろう。

 


 

 

 2013年2月23日(土)

 

1.長生社(長野県駒ヶ根市)  純米  「信濃鶴」 無濾過生原酒
原料米;−、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16〜17度   1.8L \2,520
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;雑味なく味わいバランスして淡麗。香り豊かで吟醸酒といってもおかしくない。毎年品質が変わらず、廉価なのがうれしい。


2.富士酒造(島根県出雲市)  純米吟醸  「出雲富士」 原酒
原料米;改良雄町、 精米歩合;55%   【アルコール分】 17度  1.8L \2,980
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;味わい豊かで1年ものの熟成味が楽しい。古酒のいやらしさはどこにもない。


3.舟木酒造(福井市大和田町)  純米  「富成喜(ふなき)」 生原酒
原料米;五百万石、 精米歩合;60%   【アルコール分】 17度 【日本酒度】+3 【酸度】1.8  1.8L \3,150
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;白濁した液体の中から香り豊かに旨味が伝わる。味わいに硬さがあり旨味を味わうところまで達していない。


4.分福酒造(群馬県館林市)  大吟醸  「分福」 袋吊り原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16度 【日本酒度】0 【酸度】1.8  1.8L \3,150
 
A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価
E寸評;氷温十年貯蔵酒のため裏ラベルになっています。雑味なく古酒独特の老香もなく、10
年ものと言われなければ分からない。しかし、口中にざら味が残りまた酸味が残る。袋吊りでこの味わいなら古酒にする理由が見つからない。いえ、なってしまったのか。


5.葛城酒造(奈良県御所市)  純米大吟醸  「百楽門」 生原酒
原料米;雄町、 精米歩合;40%   【アルコール分】 16.2度 【日本酒度】−4 【酸度】1.8  1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;柔らかく、口中でバランスして旨味が伝わる。雑味なく五味バランスした味わいで安心感があり、飲み手の心をつかむ。


6.大塚酒造(岐阜県池田町)  純米吟醸  「竹雀」 
原料米;雄町、 精米歩合;50%   【アルコール分】 17〜18度 【日本酒度】+5 【酸度】1.5  1.8L \3,780
 A;味3、B;香り3、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価3
E寸評;山廃造りで1年もの。色、着色されて、古酒同然。山廃の欠点がすべて出てしまった。

 

 


 


 2013年1月26日(土)

 

1.松屋酒造(群馬県藤岡市)  純米  「流輝 (るか)」 生酒
原料米;麹米若水/掛米みつひかり、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16〜17度  【日本酒度】+2 【酸度】1.8  【酵母】協会9号  1.8L \2,420
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;新酒、おりがらみ。柔らかく素直。ホァ〜ッと口中で刺激なく通過する。嫌みなく清楚。


2.富久千代酒造(佐賀県鹿島市)  純米  「鍋島」 
原料米;−、 精米歩合;55%   【アルコール分】 15度   1.8L \2,680
 
A;味4、B;香り4+、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価4
E寸評;新酒独特の炭酸味がきつく舌を刺す。片口に入れて炭酸味を抜いたら、アララ、鍋島らしくない、気の抜けたビールのようになった。


3.中野酒造(大分県杵築市)  純米吟醸  「ちえびじん」 生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16度 【日本酒度】0 【酸度】1.8  1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価5
E寸評;遠目では英文のような洒落たデザインのラベルが飲み手を呼んでいるが・・・。
炭酸味が口中を刺し、存在感を示すが、片口に入れて炭酸を抜くとバランスよく旨味が顔を出した。シャバシャバ感がなく旨味が現出する。


4.小林酒造(栃木県小山市)  純米吟醸  「鳳凰美田」 無濾過本生
原料米;雄町、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16〜17度   1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;青葉のようなさわやかな香りと、ふくいくとした旨味がバランスよく口中で広がる。雄町の旨さと品の良さが伝わってくる。


5.難波酒造(岡山県津山市)  純米雄町  「和心」 
原料米;雄町、 精米歩合;60%   【アルコール分】 15〜16度   1.8L \2,700
 
A;味4、B;香り3、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価3+
E寸評;下記の蔵元と同じ産だが、対極の味になっている。雑味多く、清楚さはなく、味わいバランスせず、旨味がない。下記と比べてはいけない代表例で、造りも原料も違うのですから当たり前ですが・・・。


6.難波酒造(岡山県津山市)  吟醸古酒  「和心」 
原料米;山田錦、 精米歩合;40%   【アルコール分】 17〜18度   1.8L \3,800
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;前年物の古酒で、吟醸古酒と謳っていますが熟成大吟醸酒です。老香もなく一言ウマイ。繰り返しますが、熟成酒の奥深い旨さが堪能できる。しかし、開封後時間がたったらあの旨さが、ウン?どこに。

 



 

 


 

 

§酒のトップページに戻る§       <2012年 7−9月に移動>   <2012年10−12月に移動>