最近呑んだ吟醸酒について
   
      

 

 

2013年4−6月分

 

   

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  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。
 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。

 

   ◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。 
 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 
 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

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◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


 2013年次回例会は 7月27日(土)です。

 

 



 

 

 2013年6月29日(土)

 

1.滝自慢酒造(三重県名張市)  吟醸  「滝自慢・夏吟醸」 
原料米;麹米20%山田錦/掛米80%神の穂、 精米歩合;麹米50%/掛米55%  【アルコール分】 16度  【日本酒度】+6 【酸度】1.5 【酵母】蔵内酵母    1.8L \2,552
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;酸味がきついが吟醸香も立ち、味わいも深く旨味充分。のど元の切れが良く、さわやかな後味が残る。

2.神沢川酒造場(静岡市清水区)  大吟醸  「正雪・夏の月」 生貯蔵酒
原料米;麹米・山田錦/掛米・吟ぎんが、 精米歩合;麹米35%/掛米50%   【アルコール分】 16度  【日本酒度】+4〜+6 【酸度】1.0〜1.3  1.8L \2,970
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;味わいバランスして柔らか、雑味なく飲みやすい。香り十分で肴を選ばない。開栓時勢いよく「ポン」と言う音と共に、天井まで栓が派手に飛んだ。

3.来福酒造(茨城県筑西市)  純米吟醸  「来福・山田穂」 
原料米;山田穂、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度   【日本酒度】+5 【酸度】1.4 1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨い。香り品性が有り、過不足無し。味わいバランスして落ち着きと奥行きがある佳酒。これだけの品性と切れが有る純米酒にはなかなか出会えない。


4.富美菊酒造(富山市百塚)  純米吟醸  「羽根屋・純吟プリズム」 生酒
原料米;−、 精米歩合;60%   【アルコール分】 16度   1.8L \3,360
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;香り十分で、旨味も十分だが、酸味が口中に残り切れが悪い。プリズムのようにキラキラと落ち着きが無い。これも開栓時、栓が天井にぶち当たった。


5.車多酒造(石川県白山市)  純米大吟醸  「天狗舞・涼吟」 
原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15〜16度   1.8L \3,465
 A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;五味の味わいそれぞれ引き出されているが、ハーモニーが取れていない。片口に入れて空気に触れさせると、嫌味が少し取れた。


6.九重雑賀(和歌山県岩出市)  大吟醸  「雑賀」 生酒
原料米;−、 精米歩合;麹米45%/掛米50%   【アルコール分】 16度  1.8L \3,675
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;旨い酒にまた逢えた。奥行き、巾もあり、米の旨さが酒液となって口中で走り回る。楽しみが一段と増した。

 

 

 



 

 

 2013年5月25日(土)

 

1.伴野酒造(長野県佐久市)  純米吟醸  「澤の花」 
原料米;ひとごこち、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15度   1.8L \2,835
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;旨味充分、口中で香りが爆発、雑味なく飲みやすいが、口中に薄く酸味が残る。


2.秋田清酒(秋田県大仙市)  純米吟醸  「刈穂」 おりがらみ
原料米;−、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16度   1.8L \3,037
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;白濁した中から、若さゆえの辛さが酒の中から伝わってくる。あと一息で味わい楽しく飲み手を包む。


3.天寶一(広島県福山市)  純米吟醸  「天寶一」 袋吊り生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16度   1.8L \3,360
 
A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;柔らかく味わい深くなって、酸味の中から旨味があがってくる。


4.金光酒造(広島県東広島市)  純米吟醸  「加茂金秀」 
原料米;山田錦、 精米歩合;55%   【アルコール分】 16度   1.8L \3,465
 
A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;味わい酸味が勝るが、ま、平均的な良さがある。香りはキツくなく、飲みやすい。


5.九重雑賀(和歌山県岩出市)  大吟醸  「雑賀」 生酒
原料米;−、 精米歩合;麹米45%/掛米50%   【アルコール分】 16度   1.8L \3,675
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;相変わらず旨い。深い味わいの中から、酒のエキスがふくらんでくる。味わいバランスして広がりを感じる。


6.浅舞酒造(秋田県横手市)  純米大吟醸  「夏田冬蔵」 
原料米;秋田酒こまち、 精米歩合;40%   【アルコール分】 16.5度   1.8L \4,200
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価5
E寸評;雑味もなく、味わい深く旨い。安心して飲める。

 

 

 

 


 

 2013年4月27日(土)

 

1.黒龍酒造(福井県永平寺町)  吟醸  「黒龍吟十八号」 
原料米;五百万石、 精米歩合;55%   【アルコール分】 15度   1.8L \2,730
 
A;味5、B;香り4、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;切れよくさわやか、淡麗で旨味充分。甘味も後から湧き出して口中に残る。


2.泉酒造(神戸市東灘区)  純米吟醸  「琥泉」 無濾過生原酒
原料米;地元米、 精米歩合;60%   【アルコール分】 17〜18度   1.8L \2,850
 
A;味4、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;清楚で淡麗、切れ味良いが、ピリピリ感が強く旨味を消し去る。片口に入れて空気にさらすが、ピリピリ感は抜けない。

3.神戸酒心館(神戸市東灘区)  純米吟醸  「」 無濾過生原酒
原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】 15度  1.8L \2,992
 
A;味5、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;飲みやすい。晩酌酒の究極がここに有る。雑味もなく五味バランスして肴をいじめず、飲み手を満足させる。毎年酒質が上がってきているのが嬉しい。晩酌酒を狙っているという蔵元の説明に納得。


4.鳥屋酒造(石川県中能登町)  吟醸 「みなもにうかぶ月」 あらばしり
原料米;−、 精米歩合;50%   【アルコール分】 16度  1.8L \3,150
 
A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;吟醸酒だと肩肘張ったものや、上から目線の酒が多いが、吟醸酒然とせず、仲間内の一人のように、皆の中に溶け込む。柔らかく甘く飲みやすい。五味バランスして旨味充分。


5.泉酒造(神戸市東灘区)  純米吟醸  「仙介」 無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%   【アルコール分】 17〜18度  1.8L \3,700
 
A;味4、B;香り4、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;酸味がきつく酒の旨さが阻害されて感じられない。片口に移し空気にさらすと、ピリピリ感が抜けて、旨味が立ち上がってきた。


6.浜福鶴銘醸(神戸市東灘区)  純米吟醸  「空蔵」 無濾過本生
原料米;赤磐雄町、 精米歩合;50%   【アルコール分】 17度  【日本酒度】+5 【酸度】1.8 【酵母】HK-1  1.8L \4,050
 
A;味3+、B;香り3、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価3+
E寸評;今回一番期待していた酒でも有り、過日の端整な顔立ちを思い浮かべながら開栓する。空蔵は1年以上寝かせた方がイイと言われる堅物ですが、これは1年経ってくたびれた。寝かせて濃厚になったと言うより、力強さがなくなり空蔵のイメージが飛んだ。今回の一番の欠点は、口に含んだ途端、かび臭さを感じ、銘酒のイメージが回復できなかった。

 

 

 


 

 


 

 

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